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英語で授業
テーマ：徒然記
新しい高校の学習指導要領の案が発表されたが、英語の授業は原則的に英語で行うことになったそうだ。
今回の指導要領案そのものは脱ゆとりの方向性となっているようだが、これはいただけない。
いまだに「話せない」「聞けない」コンプレックスに基づく英語学習がまかり通っているのかと思うと、委員のレベルを疑ってしまう。
ＴＯＥＦＬの成績で見る限り、日本の英語学力はアジア最低で、北朝鮮にも負けているが、聞く話す能力と同様に、読む書く能力も最低レベルである。
アメリカで一時期、高校生の２割近くが、まともな読み書きができなかったように、英語をパーフェクトに話したり、聞けたりしても、
英語で授業をすれば、読み書き能力は確実に犠牲になる。
それ以外をほぼ日本語でやり、中学校の英語が相変わらず（少しは戻ったとはいえ）、ゆとりのままなのだから、高校に入ったからと言って、
ろくなコミュニケーション能力はつかないだろう。結局のところ、英語で授業をやることによって、教えられる内容ははるかに貧困なものにならざるを得ない。
文法などの理解が、今以上に中途半端なものになるおそれは大きい。
フィリピンは、戦後の一時期はアジアでいちばん栄えた国だったが、独裁と学力低下に伴って落ち目になっていった。
しかし、その際、英語が公用語であったために、できのいい人間がアメリカに移住したのも大きかった。
アメリカが落ち目になっても、国の支配層の植民地根性が抜けない限り、この国の将来は暗い。
民主党が政権を取った際に、この指導要領がひっくり返せるのだろうか？
それなら全面的に応援したいが。