08/10/18 16:21:14 YyMX1LvC0
日本の三権分立はうまく機能しているのでしょうか?日本の議院内閣制では国会と
内閣が協調関係にあることが前提となっています。国会の多数派が占める政党の党首
が内閣総理大臣となるために、実質的には国会と内閣の構成メンバーが重なり、両者
に抑制と均衡を期待することが難しいのです。さらに、裁判官の任命は内閣が行います。
このような政治のしくみのもとで、戦後の日本の政党政治は、一時期をのぞいて半世紀
以上政権交代が行われていないので、三権の間に抑制と均衡の関係がうまく機能して
いません。このような議院内閣制のもとで、政府・与党が恣意的に法を制定し、運用
する危険をなくすためには、政権交代が可能な健全な野党の存在がきわめて大きな意義
を持ってくると言えます。権力分立の原則は権力集中を防ぐことによって、基本的人権
を保障することがねらいです。このような考え方が正しく機能しているかどうかを国民
が監視することも権力分立の大切なところです。
歴史学者J・E・アクトンの有名なことば
「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対的に腐敗する」に象徴されますように、権力の
腐敗がほとんど法則的であることを前提として、近代の国家は腐敗を構造的に防ぐ手段
たる「三権分立」を創出しました。しかしこの三権はいずれも国家権力に属するために、
しばしば癒着あるいは独裁化に陥りやすい現象がみられます。
日本の真の民主化には自民党支配体制を壊すことが最初にやることではないでしょうか。