08/09/13 12:54:50 5Ae/8c530
調理後のアフラトキシン残存率
アフラトキシンが検出された食品の中には、はと麦やそばのように、煮る、ゆでる等の
調理を行ってから食べるものがあります。
調理によってアフラトキシンがどうなるのか、実験を行いました。
アフラトキシンに汚染されたはと麦や白コショウを用いて粥(かゆ)、スープ、
ソース、ソテーを作り、調理後のアフラトキシン残存率を調べたところ、
ほとんどのアフラトキシンが食品に残存することが分かりました。
(汚染はと麦を100度で30分加熱したが,B1は94%B2に至っては100%残っている)
また、アフラトキシンに汚染されたそば粉でそば麺を作ってゆでてみると、
ゆで水に一部溶け出しましたが、ほとんどのアフラトキシンは麺に残っていました。
以上の結果から、食品中に含まれるアフラトキシンは調理加工では減少せず、
ほとんどそのまま食品中に残存することが分かりました。
アフラトキシン摂取のリスクを軽減させるために
アフラトキシンは、加熱調理でも減少しないことが分かりましたので、
残念ながら、消費者自身がリスクを減少させることは困難です。
従って、汚染された食品は、消費者の手に渡る前に排除する必要があります。
当センターで行ってきたアフラトキシン汚染調査の結果等により、
国は汚染の可能性が高い食品について輸入時に検査を行うことを命令する通知を出しています。
また、食品の製造者や輸入業者は、原料となる食品のアフラトキシン汚染について
管理を行うようになりました。これらの対策が効果を上げ、
近年、東京都における市販食品のアフラトキシン汚染は低下の傾向が認められます。
URLリンク(www.tokyo-eiken.go.jp)