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赤澤竜也 特別寄稿 vol.2 ~読者というものに出会う歓び~
アップルシード・エージェンシーに原稿を送ってから3週間後、パ
ソコンのメールソフトの受信トレイに『評価とアドバイス』なるメー
ルを発見しました。
「遂に来たんや。」
クリックする際、緊張で息が詰まりそうになりました。画面にあら
われた本文は思っていた以上に、長大でした。
内容は総論と各論に分かれ、題材や文章、構成についての詳細な分
析。読みすすめるうちに頬が紅潮し、心臓の高鳴りさえ聞こえてきま
した。
「…本作は、世にあふれる実話系雑誌の記事とは明らかに一線を画し、
読む者を惹きつけて止みません。風俗嬢やヤクザとの軽妙な関係等、
赤澤様の直接経験故の力強さを感じさせます。また、それに裏付け
られた文章も見逃せません。いわゆる性風俗を扱う作品の多くは、
著者の取材力の低さを誤魔化すためか、そこで働く人々を過度に脚
色する傾向にありますが、本作は違います。実に飄々と、時にコミ
カルに描かれています。読む者に無駄な涙を強いることがなく、そ
れでいて深い余韻を与えるのです。
加えて、構成の妙も注目すべき点でしょう。経験に基づくノンフィ
クションにまま見られる事実の羅列ではなく、いくつかの伏線がき
ちんと張られ、それが無理なく後の物語を引き出しています。ノン
フィクションとしても風俗小説としても読める逸品に仕上がってい
ます…(後略)」