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赤澤竜也 特別寄稿 vol.1 ~なぜ、ぼくは書きはじめたか~
初めまして。
赤澤と申します。
アップルシード・エージェンシーへ原稿を送ったことにより、一介
のトラック運転手から、あれよあれよと言う間に、講談社からの単行
本デビューと相成りました。ヒョウタンから駒というか、まるでタナ
ボタというか、当事者でありながら、いまだに、自分の身の上に起こ
ったことが信じられぬ思いであります。皆様のご参考に値するかどう
かはなはだ心許ない限りですが、出版に至るまでのいきさつを綴らせ
ていただきます。
私は、昭和39年生まれで大阪府出身です。慶大在学中に、たった
一度の過ちから女子高生を孕ませてしまい、駆け落ちをし、ほどなく
親に見つかり大学復学を条件に結婚の承諾をもらいました。その後、
自宅にて二人だけの出産を強行した経験もあります。
卒業後、業界紙記者、塾講師、信用金庫営業マンといった、わりと
お堅い仕事をしていたのですが、ひょんなキッカケから大阪・梅田の
風俗店に勤める羽目に。ほんのしばらくのつもりがトントン拍子に出
世し経営にまで携わることとなりました。その間、酒と女に溺れ苦楽
を共にした女房にまで逃げられてます。ここまで書きつらね、われな
がら恥の多い人生であると実感いたします。
『なにわ色街経営日誌』は、風俗店経営に携わった際に出会った、
整形フリーク、自傷マニア、金欠ヤクザ、タレコミ魔、悪徳刑事、人
妻風俗嬢といった一本切れた奇矯な人達のノンフィクションです。一
般人の生活とは縁遠い風俗の世界を、警察の手入れ、ヤクザとのせめ
ぎ合い、ストーカー駆除など活劇風の出来事で描いてみました。