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社説:看護基礎教育 4年制生大学化に向け動き出せ
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厚生労働省の「看護基礎教育のあり方に関する懇談会」が、これまで専門学校を中心に行ってきた看護師の養成を将来、
4年制大学に移行する方向性を打ち出した。医療の高度化などに対応するために、看護職員の資質の向上が求められており、
4年制大学での看護師養成は当然の流れである。
日本の大学化の取り組みは遅いと言わざるを得ない。欧州や東南アジアの各国では、すでに大学での養成が行われている。
懇談会では「20年先の中長期のあり方」として、大学化を提言したが、悠長なことを言っている時間はない。
大学で看護師養成を行うには、教員の養成や現在ある3年制の専門学校など看護師養成所と大学との統合など、事前の準備に
相当な時間がかかる。大学化となれば、厚労省だけではできないので、文部科学省などとの調整も必要だ。
高齢化によって「多病・多死の時代」がすでに始まっている。20年先などと言わず、看護基礎教育の大学化は待ったなしで、
準備に取りかかるべきだ。
世界で最も早く進む高齢化の下、看護師の役割は今後ますます重要になる。医療機関だけでなく、広がる在宅医療を現場で支える
看護師の仕事は専門性や判断力が求められるようになっている。
続く