08/11/14 22:29:17 I68gh/py
身辺整理はもうほとんど終わった
何回も書き直したが 遺書も出来た
間もなく全て終わることだろう
死を覚悟してから 全てが今までと違って見える 聞こえる
友人や知人の言葉 映画・ＴＶの情景 街の風景 人の姿
ひとつひとつを「これが最後」と思い 頭に焼き付けている毎日
「人生はゲーム」
「人生は小さな選択の積み重ね」
もう遅いが 今になってしみじみそう思う
俺は生い立ちのせいか ガキの頃からひねくれていたので
「学歴獲得ゲーム」には参加しなかった
その後の「ヤリチンゲーム」にも
「サラリーマン出世ゲーム」にも
ただ ある人に店を任され「売上達成ゲーム」をした時は
本当に楽しくて面白くてあっという間に年月が過ぎた
上司にも同僚にも部下にもお客にも恵まれた日々だった
そのうち 絶対しないと思っていた「結婚生活ゲーム」を始めた
だが とても優しい女だったから幸せな毎日だった
しかし 幸せな家庭を知らない俺は戸惑った
「ガキの育て方がわからない 虐待しそうで怖い」
だから女房が流産した時は 正直言ってホッとした
女房はしばらく泣いていたが
しばらくして俺は いい夫を演じる「結婚生活ゲーム」に疲れて
ゲームを放棄することを選んだ
その後は結婚を恐れ「恋愛ゲーム」をずっと避け
ガムシャラに働き「売上達成ゲーム」でガッポリ稼いだ
そして馬鹿みたいにカネを使って「散在ゲーム」に明け暮れた
確かにカネをばら撒けば 人は喜ぶ 寄って来る
でもそれは俺ではなく カネ目当て
カネが尽きればゲームオーバー
ある日突然虚しくなり 全てのゲームを止めた
そして「ひきこもりゲーム」を始めて約１年
今度は「自殺ゲーム」だ
死という「最高得点獲得」を前に思うことは
「節約・貯金ゲーム」や「結婚・子育てゲーム」
「周囲への恩返しゲーム」を
少しでも真面目にやっていればよかったな ということ
たぶん人並みには得点していただろう
そうしたら ささやかな幸せを感じる日々だったかもしれない
今さら気がついても遅すぎるな
孤独に死んでゆくのは 自業自得
自分が今まで毎日してきた 小さな小さな選択の積み重ね
「後悔なんかしていない」と言ってみても 目から涙がこぼれる