10/05/26 06:55:38 FmRVoId60
429:田舎獣医[] 10/03/06(土) 06:44:26 ID:on5jm2Ta0(2)
自分は安愚楽の「組織」というものについては全く知らなくて、
ただ安愚楽の「牛」についてだけしかコメントできないから、
「スレチだったらゴメン!」と、先に謝っておいてから、
安愚楽の牛がどういうふうに売られて行っているかの例を、
ちょっとだけ(守秘義務があるので)書かせてもらう。
まず、安愚楽の本部は、育成農家に対して
「できる限り金をかけずに、それでも一般平均以上の
体重増加率で肥育させる」ことを要求している。
確かに「黒毛和牛」だが、他の出荷者の牛と見比べると
明らかに違う。
一頭一頭に手間をかけられないから、除角もしないし、
削蹄もしないでつなぎっぱなしのままで、30ヶ月齢まで
「軟禁状態」に置かれることになる。
牛が外の景色を見るのは、食肉処理場に送られるトラックに
積み込まれて、処理場の繋留所にまたつながれるまでの間が、
最初で最後ということになる。
この処理場の繋留所に「降ろす」時に、削蹄していない牛は
足を滑らせたり、逆に伸びた蹄がコンクリートに引っかかって
転倒したり、ひどいときには「股びらき」という状態になって
立てなくなる。
繋留所で獣医が監視する「生体検査」で起立不能と判定されれば、
一般のと畜解体ラインとはまったく別の「病畜と室」に送られる。
股びらきの場合、ひどいときには大腿骨の先端が折れてしまって
いることもあって、こうなると内出血で廃棄される肉の量が
50kgを超えることも少なくない。
430 + 1:田舎獣医[sage] 10/03/06(土) 06:46:23 ID:on5jm2Ta0(2)
一方、除角を全然しなかった牛は、「ノッキング・ペン」と
よばれる、と室の入り口で引っかかってしまうので、これもまた
病畜送りになる。
病畜と室で処理された牛は、「何らかの病気が疑われて病畜扱いに
なったもの」と認識されるので、セリ場でも「不利益情報」として
表示しなければならない義務がある。
そうなると、その枝肉は、たとえA4くらいの格付を受けても、
せり落とされる価格はC3グレード程度にまで買い叩かれる。