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【産経抄】10月13日
2008.10.13 02:59
このニュースのトピックス:産経抄
小泉純一郎元首相のお気に入りの映画のひとつに、ゲーリー・クーパー主演の「真昼の決闘」がある。
2001年6月に初訪米して、ブッシュ大統領との首脳会談に臨んだ際、この映画を話題にした。
▼クーパー演じる保安官と、グレース・ケリー扮(ふん)する恋人が、結婚式を挙げる当日、かつて捕ま
えた悪漢たちが、町に戻ってきた。町の誰もが尻込みするなか、2人だけで敵に立ち向かう。
▼この映画を見たことがなかったブッシュ大統領は、小泉首相の説明を聞いて、心引かれたらしい。
2人はその後、会談で顔を合わすたびに、互いを「クーパー」にたとえるようになる。一人は、自由と民主
主義を守るためにテロと戦い、一人は構造改革を推進するために抵抗勢力と戦う盟友として。
▼近ごろの2人にとってそんなエピソードは、ほろ苦い思い出でしか、ないのかもしれない。米政府は
とうとう、北朝鮮に対するテロ支援国家指定の解除に踏み切った。慎重な対応を求める日本を振り切って、
北朝鮮の「瀬戸際外交」に屈してしまった。
▼大統領はまた、ワシントンで開かれていたG7会議の出席者を招いて、金融危機に対して、「あらゆる
手段を取る」と表明したという。もっと早く言葉通りの対応をしていたら、世界の金融市場がこれほど大混乱
に陥ることはなかった。これは大統領の責任ではないけれど、三浦和義元社長の自殺を防げなかった、
大失態にもあきれてしまう。
▼どうしたアメリカ、と言いたいことばかりだ。もっとも、「真昼の決闘」の主題歌ではないけれど、日本は
この国に、「いとしい人よ、私を見捨てないで」とばかりに頼り過ぎてきた。今こそ対等な同盟国として、自立
するチャンスだ、という声もある。同感だ。
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