09/06/27 22:09:26 psmPO6ri
さあスレ、約束どおり酒にまつわる話をしよう。
俺が住んでる市の隣の市は、「日本三大酒どころ」の一つといわれている。
その市には国立大学があって、そこの大学院に留学していた外国人の女の子の話だ。
また聞きの話なんで国籍はわからない。
ある日、日本に暮らす彼女のところへ家族から連絡があった。
地元の大学に通っている弟が、貯金したバイト代で日本旅行を計画していて
彼女のアパートに滞在したいという。
彼女は快く受け入れると返事をしようと思ったが、その時期が気になった。
弟は10月初旬の5日間を指定していたんだが、その頃は大学の授業があるはず。
なぜ長期休暇でなく10月初旬なのか、と弟にたずねると
10月の第二週末に開催される「酒まつり」に行きたいんだという。
酒まつりっていうのは県内ではかなり有名な祭りで、二日間で20万人以上の人出があるんだ。
酒広場っていうのがあって、入場券を買って入ると日本中の酒蔵の酒が試飲できる。
そこらじゅうに酔っ払いが転がってる、愉快なお祭だよ。
彼女の弟は日本酒がお気に入りだったらしい。
それを聞いた彼女は「そういうことか」と納得しかけたんだが、あることに気づいた。
弟はまだ20歳になっていなかったんだと。
地元ではもう飲酒年齢をクリアしているんだが、日本では日本の年齢に従わなくちゃいけない。
そのことを彼女が告げると、弟はひどく嘆いた。
彼女も同情したんだが、ルールはルールだから仕方がないと言い聞かせた。
その数日後、再び弟から連絡があったそうだ。
計画が崩れてしまった彼を可哀想に思った両親が、旅行資金を援助してくれることになったという。
弟は結局、初めに計画していたのよりもだいぶ豪華な日本旅行を楽しんで帰っていった。
その女の子は、全て彼の策略だったんじゃないかと疑っていたそうだよ。