09/03/25 00:56:02 Lv9V2tvJ
URLリンク(www.youtube.com)
632:おさかなくわえた名無しさん
09/03/25 01:23:19 B7FyEqHu
オーケー、認めよう。
僕は春を待ちわびていると同時に恋に焦がれている。
じゃなきゃ、一体ぜんたい誰が歯磨きしながら、踊ろう?
やれやれ、僕は恋をしている。イエス、フォーリンラブってわけさ。
山田花子のもち肌とぼんやり眼には、ある種の懐郷を感じる。わかるだろ?そう感じるのは、僕だけではないはずだ。
僕はラジオのボリュームをMAXにし、流し目でランバダを踊った。僕はもはや内側からこみ上げる情熱に逆らえなかったのだ。
633:おさかなくわえた名無しさん
09/03/25 01:32:07 GDbtpBzp
>>628
やれやれ
まだこのスレの趣旨を分かってない人がいるんだな。
僕はよっちゃんイカを頬張りながら考え込んだ。
この甘酸っぱさは麻薬のように癖になる。
だがよっちゃんイカには鱈の擂り身が入っている
のを意外と知らない人がいるのには驚いた。
つまりはこういうことだ。
世の中には本物と紛い物が入り交じっている。
そして時には気付かないほうが幸せな場合がある。
634:おさかなくわえた名無しさん
09/03/25 01:41:29 Lv9V2tvJ
>>631これ使って書いてみてくれ
635:おさかなくわえた名無しさん
09/03/25 01:53:30 B7FyEqHu
「なんだって?」
僕は驚きのあまり、踊りを一時中断せざるを得なかった。
よっちゃんイカの中に鱈が紛れ込んでいることなど、誰が想像できただろうか。
どうやら僕は、角の黒いゾーン、つまり、クジの部分に気を取られ過ぎていたようだ。
とはいえ、'あたり'が出てもたいして嬉しくなかったのだ。
気づくと涙が頬を伝い、唇まで降りてきた。
その滴には、よっちゃんイカのような甘みはなく、かといって、酢ダコほどの酸っぱさもなかった。
636:おさかなくわえた名無しさん
09/03/25 02:11:36 03rATjxM
よっちゃん…
名前の割に顔は宇宙人かのような作りだったように思う。
しかし、それよりも「よっちゃんとは誰か」の方が私にとっては重要な問題である。
彼は、イカ釣り名人なのか、酢漬けのスペシャリストなのか、誰でもいいから答えてほしい。
そう思いながら飲んだカルピスソーダはシュワシュワと音を立てながら、私の体内へと流れていった。
637:おさかなくわえた名無しさん
09/03/25 06:13:36 yDAkZlQ7
僕の古い友人で、「よっちゃん」と呼ばれている少年がいました。
というのも僕らの仲が良かったのは小学生の頃までで、中学に進むと彼とは疎遠になってしまったんです。
特に喧嘩をしたとか、仲違いしたとかではなくて、自然とそうなりました。
ですので彼の記憶は小学生の頃の少年の姿のままで止まっています。
一緒に野球をしたりとか―彼は野球が大の得意でした―、テレビゲームを一緒にしたりとかそういう他愛もない記憶です。
もちろん学校の中や街中で、成長したその後の彼と会って話をしたことはあります。
でもそれだけです。その時の僕の記憶はまるで後期印象派の画家の風景画のようにとても曖昧なものなんです。
その後は、僕がごく普通の県立高校に進んで、彼は県内トップの私立高校に入り、僕の浪人が決定的になる頃彼は東京大学に進学した、という風に僕らの時間軸は全く交わることはなくなりました。
そして僕が学科内の研究室選びに悩んでいる頃、彼が法学部を卒業し、司法試験を合格して弁護士になったという話を聞きました。
それが彼、よっちゃんについての最後に僕が聞いた話です。
何が言いたいかというと、よっちゃんイカと僕の古い友人「よっちゃん」とは全く関係が無いということです。
実際に彼は吉田という名字のためにそう呼ばれていたんですから。
638:おさかなくわえた名無しさん
09/03/25 07:13:14 C6umHQ5k
よっちゃんイカ。なかなかキュートなネーミングだ。
由来についてはあらかた想像はつく―きっと創業者本人、あるいはその近い人が「よっちゃん」なのだ。
「確かめてみる?」彼女は言う。「ついでに夕食でも賭ける?」
「いいよ」僕は挑戦を受け入れる。
熊を陥れる子ギツネみたいな笑顔を浮かべ、彼女はラップトップ・パソコンを開く。本社のホームページwikipediaにでもアクセスするつもりなのだろう。
年若い彼女は、「調べる」といえばインターネットなのだ。
電話で問い合わせるとか図書館で本を探すとか、そういったツールは彼女の中にはない。
インターネットの不確実性を説いてみたこともあるが、彼女はこう返しただけだった。「不確実だと、あなたは何故言い切れるの?」
やれやれ、時代は恐ろしいスピードで流れている。濁流みたいに、なかば神がかった破壊的なパワーでそれは進んでいる。
僕らはその波が来た時は、ただ身を任せるしか―あるいは飲み込まれるしか―道はないのだ。
639:おさかなくわえた名無しさん
09/03/25 07:57:15 C6umHQ5k
僕は自分の文章に幾つかの間違いを見つける。よく読み返さないで投稿した結果だ。
しかし、「2ちゃんねる」のような掲示板は自分の投稿を削除できない。
管理人宛てに削除依頼を出すという方法もあるが、多分話も聞いて貰えないだろう―ここが広い砂浜だとするなら、僕は無名の砂一粒に過ぎないのだ。
したがって、僕の投稿は間違いを孕んだまま、そこにあり続ける羽目になる。
やれやれ。
「不確実性ってそういうこと?」彼女が聞く。
「少し違う」僕は返す。
僕が彼女に言いかったことは、そのこととは少し違っている。
640:おさかなくわえた名無しさん
09/03/25 09:06:06 B7FyEqHu
僕にとってのよっちゃんは-
-働き者だった。
曲がったことが嫌いで、だからこそ、蘊蓄を垂れ流すことをしなかった。
と言うよりも、単にそうした術に欠けていたと思う。なぜなら、よっちゃんとはうまく話が噛み合わない、といった事が度々あったからだ。
僕はある時期、まったくの無気力に陥って、部屋で横になるしかない日々が続いた。
すると、よっちゃんはこう言った。「この腐れめ」
オーケー、答えよう。
彼女は僕の祖母、ヨシ子だ。
昨年の秋、亡くなった。
641:おさかなくわえた名無しさん
09/03/25 10:51:59 B7FyEqHu
つまり、僕はキリギリスでよっちゃんは蟻だったのさ。
いや、正しくはこうだ。
僕がウサギでよっちゃんが亀。「やれやれ」
僕は急いで結果を出そうとがむしゃらに突っ走ってきた。
誰よりも前を行こううとね。
それは、皆が東京マラソンで汗を流しながら走っているときに、スケートボードに乗りトラックの後ろにしがみついて颯爽と進む事に他ならない。
そう、ちょうどジャッキーのようにね。
しかし。わかるだろ?そんな走行は判定外なんだ。
僕は・・・言ってみれば、長い間、空回りをしてきたって訳さ。
僕は今、新たなレースに臨もうとハローワークに着た。
642:おさかなくわえた名無しさん
09/03/25 10:53:43 02nPF0Og
「駄菓子なんて子供が食べるものだ」
そんなことを高校生になった僕は思っていた。
けれども、今大人―といっても大学を出て会社に勤めて二年目だが―になって
スコッチウィスキーと一緒につまむ、よっちゃんイカの相性は意外にも良い。
まるで見合い結婚してから30年連れ添ってきた夫婦みたいな関係だ。
だが、そんな二つの相性を知っている者は少ない。
そう、世の中気づいていないことは山ほどあるのだ。
643:おさかなくわえた名無しさん
09/03/25 10:54:57 02nPF0Og
よっちゃんイカを噛んでいると、奥歯にちょっと違和感を感じた。
「ああ、また奥歯に挟まったな。」
よっちゃんイカは、離れたくない恋人のように、咀嚼された後も僕の口に居座ろうとする。
そんなよっちゃんイカを僕は左手の指先でそっと奥歯からはずしてやる。
それは最後の食べられようとしまいという足掻きだったのかもしれない。
僕はそれを前歯で噛み切りウィスキーと一緒に一気に飲み込んだ。
ゴクンと喉を通過する感触が心地よい。僕の口の中にはウィスキーの香りだけが残った。
驚いたことによっちゃんイカの痕跡なんてもう全く残っていないのだ。
644:おさかなくわえた名無しさん
09/03/25 17:55:33 B7FyEqHu
昨日までの暖かさはどこへ行ったのだろう。
もう春だというのに吹雪が舞っている。
三寒四温とはこのことだ。
僕は今、肩までこたつにもぐっている。よっちゃんイカをつまみに、「-196℃桜&さくらんぼ」を飲んでいるのだ。
一足先に花見を開催しているってわけさ。
僕は山田花子の顔を想いながらぼんやり飲み続けていた。
そして、ふとよっちゃんイカの一欠片を布団に落とした。
僕はそれを拾って口にした。
すると、可笑しなことに何か違う。味がない上に、噛みきれないのだ。
「やれやれ・・」
それは干からびた米粒だった。
645:おさかなくわえた名無しさん
09/03/25 21:55:32 G8Txvuzz
いきなり冬に戻った今日の日の様に、僕の懐も寒い。
この不況の煽りを受け、僕の手取りはとんでもない事になっている。
いつになれば春が来る?わからない。
「バイトをしようか…」
自分を守る為に。心も暖かくなれるように。
僕の呟きは、白い吐息になって冬のような寒空に消えた。
646:おさかなくわえた名無しさん
09/03/26 00:11:25 YI3vf5bd
「うち、貯金1億あるねん」ふと山田花子の言葉が頭をよぎった。
一億…年末ジャンボ宝くじ、もしくは僕の20年分相当の給料にあたる。
僕は溜め息をついた。僕は人を年収や外見だけで決め付けるのはごめんだ。
しかし、彼女と結婚すれば、よっちゃんイカを卒業し、呼子のおいしいイカシュウマイが新たなウィスキーのお供になるかもしるない。そう思うと僕は彼女に無性に会いたくなってしまった。
しかし、肝心なことに僕は彼女の連絡先をしらない。
オーマイゴッド!
647:おさかなくわえた名無しさん
09/03/26 00:26:57 gE3MAXpX
僕は彼の話を聞きながら、また昨夜のことを思い出していた。
彼女は僕に温かいと言ってくれた。そして僕自身も、たしかに彼女の温もりを感じとっていた。
僕らはおそらく、膨大な量の燃料のようなものを必死で拾い集め、身の内に貯えてきたのだ。
そしてそれらを使って、互いを暖めあうことができる。そのことを確認したはずだった。
僕は高層ビルに狭められた空を見上げた。
、 、 、 、 、
「いつになれば春が来る?わからない。
彼は言う。あるいは春というものはすっかり失われてしまったのかもしれない。
冬の木枯らしにかき消されてしまったのかもしれない。
648:おさかなくわえた名無しさん
09/03/26 19:10:57 PAsmkbRW
ザ・ファーストディ。
あんな膨大な量を一度に覚えられるはずはない。
それなのに教育係は悪びれもなくこう言った。
「もう自分ひとりでできるわね。」
私はマイクタイソンからボディブロウを食らった気がした。
いや、相手は輪島だったかもしれない。そんな気がしてならない。
とにかく、私はひどく圧倒されたのだ。
いや・・・きっと上司だ。
上司はヤホーというネタを持つ芸人に瓜二つだった。浅黒くて目つきの危うげな都会人と言った所だ。
私は今ほどクラゲのようになりたいと思ったことがない。
そう、エチゼンクラゲに。
649:おさかなくわえた名無しさん
09/03/27 12:20:23 1CdPHcWK
「ねぇ、テポドンは日本に落ちるのかしら?」
と彼女は聞いてきた。
テレビのニュースが、日本やアメリカが北朝鮮の長距離弾道ミサイルに対して警戒を強めている、といったような事を伝えていた。
「どうだろう。少なくとも意図的に落とされることはないだろうね。彼らもそんなに馬鹿じゃないし、
そんなことをしたら国際社会の中でますます自分たちの立場が苦しくなることぐらい分かるだろうからね。もし落ちるとしたら事故や故障による予定外の落下、墜落というのが大方の見解だよ」
「ふうん」
650:おさかなくわえた名無しさん
09/03/27 17:13:34 CfGz+c61
僕はスレを上げた
651:おさかなくわえた名無しさん
09/03/27 17:22:36 67OeX4WI
やれやれ、コーヒーとサンドウィッチでは腹持ちがしない。
オーケー、認めよう。
日本人はもっと米やら玄米を食すべきなんだ。味噌汁に焼き魚におしんこに出汁巻き卵。想像するだけで、僕の胃からは消化液が溢れだした。
652:おさかなくわえた名無しさん
09/03/27 22:11:27 1NmZj0nh
「たしかに」
僕はつぶやいた。
日本人は焼き鮭とご飯、海苔、そして豆腐とワカメが入った味噌汁さえあれば十分だ。
何も欧米人の真似をしてハンバーガーやスパゲッティを食す必要はない。
マックでもマクドでもゲッティでも、知ったことではない。
僕が言いたいのは、つまり、こうだ。
温泉旅館の朝食が一番なんだ。
海苔のパリパリ感には目を見張るものがある。
ただ、待ってくれ。
君はまず朝食の前に入浴するか、朝食後に入浴するかで迷う。あるいは、ピンポンか。
君はさらに、チェックアウト前に為さねばならないことが一つある。
それは、お土産だ。
君は、お土産コーナーに行って一口サイズの苺入り大福を買うか、ラッコのキーホルダーを買うかで迷う。通常、どちらも欲しくはない。それが一般的な解釈だ。
しかし、君は、調子に乗って友達や同僚に旅行に行く旨を伝えている。そうすると、どうしても何かしら買わねばならないのだ。
花柄のしおりなどでもね。
「人生は迷いの、あるいは、選択の連続なのさ」
そう言いながら僕は胡桃ゆべしをお茶で流し込んだ。
653:おさかなくわえた名無しさん
09/03/28 00:15:07 7l6dm8Kr
そして僕は、なんの前触れもなく昔の彼女の胸を思い出し
ビールを飲むのをやめてオナニーをして、それから眠りについた
654:おさかなくわえた名無しさん
09/03/28 14:11:04 MyfbYL/O
それならお土産はまりもっこりにしよう。ドリンクも出てるし、何といってもあのキャラクターは愛らしい。エレンも喜ぶに違いない。
そう決めて僕はまた上げた。
655:おさかなくわえた名無しさん
09/03/28 15:25:47 JbRp5zwT
「エレン」僕は呟く。エレン。綺麗な名前だ。
それは朝靄の中に静かに佇む白鳥を想像させる。
しかしエレンとは誰の名前だろう。西川きよしの奥さんだろうか?
656:おさかなくわえた名無しさん
09/03/28 17:47:15 OLLldWv8
西川きよしは目が大きい。
彼はその目をさらに大きくさせて唾を飛ばしながらよく喋る。
しかし、どうだろう。
僕の理解が甘いのだのろうか。彼のネタを面白いと感じたことが一度もないんだ。
エレンは彼と一緒にいて幸せなのだろうか。何も得れんだろうに。
657:おさかなくわえた名無しさん
09/03/28 20:30:47 UkzcJjfa
「嫌だわ、キー坊の奥さんはヘレンよ」
彼女は宇宙から見下ろすように言った。
でも僕にはそんな事はどうでもよかったんだ。
全盛期のやすきよの漫才の完成度に比べたらね。
そう、やすしが粗暴でどうしようもない人間
と同様にどうでもいい事なんだ。
でもそれは時代が彼を許していたんだと思う。
結局は彼もそれに気付かず芸能界から抹殺された。
658:おさかなくわえた名無しさん
09/03/29 12:08:53 SJTQ9BYp
「ヘレン・・・」
私はコーヒーカップにuccブレンドを一振りし、お湯を注いだ。
インスタントながら芳醇な味わいがする。私はコーヒーを啜りながらテレビを付けた。
スロヴァキアの豊かな自然風景や文化的遺産である美しい町並みが写っている。
「ヘレンは一体どこの出身なのだろう」
私は窓の外を眺めながらつぶやいた。
しかし、-リアリティ・バイツ。すぐに現実に引き戻された。
というのも、スロヴァキアはいつのまにかに終了し、マヨポテトのCMが流れていたのだ。
採点を誤魔化したり、妙な励まし方をする自己中気味の熱血教師。しかし、不快感を感じさせない。私は阿部サダヲが好きだ。彼はきよしとやすしがその時代に笑いをもたらした様に、独特の存在感とセンスで我々に喜びを与えてくれる。
ジクザグっとね。
659:おさかなくわえた名無しさん
09/03/29 22:06:08 D2dRH9FJ
「あげすぎだ」
ぽつんと僕は言った。その声は闇を切り裂いて、凡庸でなま暖かい普段通りの世界を切り開くはずだった。
しかし実際には僕の声はどこにも届かず、夜の喧騒に飲み込まれていった。夜はどこまでも深く、冷たかった。
「あげすぎなんだよ」
もう一度僕は言った。大切なことは二度言わなければならない。そしてそれは夜のルールだ。
660:おさかなくわえた名無しさん
09/03/30 01:26:11 nJE9pvs0
「ばかみたい…」
彼女はそっと呟いた。
「大切なことがあるなら、しっかり私の目を見て言ってほしいわ。あなたを愛しているのに、あなたはヘレンのことばかり考えて…」
彼女の目からミキモトの真珠のように光る涙が零れ落ちた。まるで映画のシーンのような美しすぎる泣き顔だった。僕が見とれてしまっていると、もう一度彼女は呟いた。
「本当にばかみたい…」
661:おさかなくわえた名無しさん
09/03/30 08:32:10 l5S47LEK
「一体、何がバカみたいだっていうのよ」
私は視線を下に反らした。
マヨポテトのCMのことかしら。えぇ、たしかに阿部サダヲはトンチンカンだわ。
あるいは、こうも言える。
- スットコドッコイのチキン野郎
(金髪豚野郎ではないわ)
だからって何だっていうのよ。彼は自分の立ち位置をよく理解して熱血教師を演じているわ。真面目過ぎるゆえの空回りも見事に表現している。ジグザグっとね。
そのシュールさは、この時代の冷静さと温かさを両方反映してるってわけよ。
662:おさかなくわえた名無しさん
09/03/30 10:15:55 QNeTKoYL
私阿部サダヲって好きよ。
663:おさかなくわえた名無しさん
09/03/30 11:34:11 Lu/g3U7Z
「猫顔な所なんて最高にCOOLよね。」
彼女はマヨポテトを摘まみながら言った。
664:おさかなくわえた名無しさん
09/03/30 17:41:05 WlT4oLaZ
実を言うと僕は阿部寛が好きなんだ。
665:おさかなくわえた名無しさん
09/03/30 18:25:26 JFP8D7B6
「なぜあげてはいけないの、ケニー?」
666:おさかなくわえた名無しさん
09/03/30 19:18:52 Lu/g3U7Z
「上げることに特別な意味はないわ。ほんの気まぐれよ。でも、出来れば下げて欲しいわ。」
667:おさかなくわえた名無しさん
09/03/30 19:33:38 l5S47LEK
私はジョッキ生を飲み、フィギアスケートを見た。
発泡酒とはいえ、キレ味満点だ。まるでキムヨナの滑りのように。赤い衣装を身にまとう彼女。私は、すぐに塩からに手を伸ばした。
668:おさかなくわえた名無しさん
09/03/30 20:46:18 9Y1icc0c
やれやれ。
僕がアク禁くらってる間にこのスレの人気はうなぎのぼりだ。
ただ正直に言えば比喩が多すぎて何がなんだか分からない。
そろそろ配電盤を新しいものに取り換える時期だと思うんだ。
もうすぐ新年度、地に足のついた話をしよう。
僕はそう提案した。
すると画面の向こうのキムヨナがしたり顔でこう言ったんだ。
「あたいったら最強ね」
「あるいは」
669:おさかなくわえた名無しさん
09/03/30 21:39:21 DFiY4fYt
ナカタはウナギが大好物なのであります。
670:おさかなくわえた名無しさん
09/03/31 09:51:34 sdzhWSqk
うなぎは蒲焼きにすると美味しい。
「しかし、いいかい?」
生きている新鮮なうなぎをサッとさばいた料理は味が極上なんだ。
それを食べたら普通の、そうだね、そこらの食堂で出される、例えば、うな丼なんかは食べられなくなるだろうね。
なぜなら、新生活を迎えるフレッシュマンなうなぎは身が引き締まって蛋白。
これに対し、病に倒れついに息を引き取ったオールドうなぎはモサモサした食感で臭みがある。
しかし、新卒うなぎは高値で容易には手に入れにくい
「重要なのは・・・」
うなぎを食べずに済むことなんだ。
671:おさかなくわえた名無しさん
09/03/31 11:36:50 xvIBDA+Q
「ところがどっこい」と彼女は言った。
「こう考えることはできないかしら。
結局わたしたちはうなぎのタレの味とうなぎの味の区別がつけられないのよ。
だったらなんにでもうなぎのタレをつければ、それがうなぎに早変わりよ」
「それはつまり、猫にサワラと名付けるようなもので、
原理としてはうなぎパイと同じなんだよね」と僕は確認するように言った。
下手に形而上的な意味を説明されるとめんどくさかったので、先回りをしたのだ。
「ある意味においては」と彼女は言った。
「ぬるぬる」
「ぬるぬる、ピース」
672:おさかなくわえた名無しさん
09/03/31 12:11:42 sdzhWSqk
「つまり」
タレは、言わば衣装の役目を果たしているのよね。
外見を同じくしてしまえば良いってこと。
「でも・・・パイはパイでもいろいろあるわ」
うなぎパイがあれば、源氏パイもエンゼルパイもチョコパイも、円周率のパイも、麻雀のパイもある。あるいは、オッパイもある。
これらのパイはそれぞれ全く別の形をしていて、意味合いも違う。食感(触感)も異なるわ。
「だからこそ」
あなたはどのパイをチョイスするかっていうことが公に問われるのよ。
673:おさかなくわえた名無しさん
09/03/31 13:36:07 B0YOcy+N
ところがどっこいの一言が僕の思考に張り付いて離れなかった。
そこで思わず吹き出してしまったのだ。
674:おさかなくわえた名無しさん
09/03/31 16:06:49 fx7bEsCU
あるいは>>671のインパクトの大きさというのは、遠い宇宙から
僕と>>673を焼き尽くすためだけにはるばるやってきた隕石のようなものなのだろう。
それは我々の体を、形而的というよりはむしろ物理的に焼き尽くす。
「ぬるぬる」
僕は言った。世界じゅうの寂寥を吸い込んでしまったような気分だ。
それは帰省を終えてアパートに戻った学生が、冷蔵庫の中で破壊的なぬるぬる状態に
なってしまったもやしを見つけた時の感覚に似ている。
「ぬるぬる、ピース」
もう一度僕が言うと、そのもやしは一斉に弾け飛び、もやしのあった場所からは虹色の光があふれ出た。
光が網膜に激しく突き刺さる。すばらしい気分だ。僕は服を脱ぎ去り、窓から夜の街へと飛び出した。
675:おさかなくわえた名無しさん
09/03/31 17:35:17 sdzhWSqk
「さておき」
僕はこたつのスイッチを付けた。
676:おさかなくわえた名無しさん
09/03/31 18:06:17 opwvm/C3
>>674が自ら命を絶ったことは、少なからず僕にショックを与えた。
自宅のアパートの窓から、12階分下のコンクリートの地面の上へと、その身(驚くことに彼は全裸だった)を投げ出したのだ。
ただ「ぬるぬるピース」という言葉だけを書き残して―。
その言葉、文字群は僕を混乱させた。今まで聞いたこともない種類の組み合わせだった。
彼は窓の外にいったい何を見たのであろうか。あるいは何も見れなかったのかもしれない。
もしくは自分が空を飛べる能力を持ち得たと感じたのかもしれなかった。
「ぬるぬるピース」の不思議な響きは、実際にそのような特殊な力を彼に与えたような気がしたのだ。
僕にはそう思えた。
しかし考えるのはよそう。
その言葉を思い浮かべると、思い浮かべるだけで、僕の胸は恍惚とした、
まるで夏の日の夕立の後に姿を見せる沈みゆく太陽のまぶしさのような、ノスタルジックな輝きで一杯になるのだ。
そして僕はいつの間にか服を脱ぎ去っていた―
677:おさかなくわえた名無しさん
09/03/31 18:59:40 GjnJN/hV
きんもー☆
678:おさかなくわえた名無しさん
09/03/31 22:41:18 8spVHZyI
「きんもー☆」と、逆さまの耳をした女が言った。
僕はもう一度彼女に、「レモンドロップなめる?」と聞いた。
彼女はまた、「きんもー☆」と言った。
やれやれ、と僕は思った。これから僕らはずっとこのような会話を続けていかなければならないのだろうか。
いや、夜の闇は必ず明ける。必ず、朝は訪れる。それと同じように僕らにも、時代のまるで(こんな風に言うと誤解を招くかもしれないけれど)―時代が産み出したただのがらくたのように―必ず離れ離れになって、終わりにはいつも一人になるのだ。
679:おさかなくわえた名無しさん
09/03/31 22:58:07 sdzhWSqk
やれやれ、僕はやっと履歴書を書き終えた。志望動機には手こずった。何しろ本音を書いてしまうと不採用なのは自明だからね。そう、君の言う通りさ。
ある程度建前を書かなければならないんだ。
「とはいえ・・・」
畏まりすぎてもいけない。
畏まりましたかしこー!
と僕は叫びながらお風呂に入った。湯船にはプカプカと縮れ毛が浮かんでいる。
僕はなぜか自分の陰毛を毟った。そして、その縮れ具合をまじまじと見てはうなずいた。
きんもー☆
680:おさかなくわえた名無しさん
09/04/01 04:15:45 TSnL9EpZ
この流れ、いったいどうしたっていうのよ?
681:おさかなくわえた名無しさん
09/04/01 09:12:57 F0XDOaS+
そうね、きっと春だからだわ
682:おさかなくわえた名無しさん
09/04/01 16:55:08 uD9rtGlC
春だからか、今日見知らぬ男が不法侵入してきた。
そいつは酒臭く、呂律が回らなくなっていたんだ。
僕は勇気を振り絞って大声でこう言ったんだ。
「警察を呼びますよ!?」
ヤツは怯んでその場に座り込んでしまった。
683:おさかなくわえた名無しさん
09/04/01 21:21:11 F0XDOaS+
エイプリルフールってわけよ。
684:おさかなくわえた名無しさん
09/04/01 22:22:28 B9QkYt41
ところで僕は射精しない。どんな意味合いにおいても。
685:おさかなくわえた名無しさん
09/04/01 22:47:45 F0XDOaS+
それはすばらしいわ。
その意味合いにいささか不安を抱くわ。なぜなら、人々は射精に対していろんなイメージを抱くものなのよ。
そうね、カルピスやホワイトソース、修正液といったように。
それらすべては何のつながりも持ち得ないわ。個別の特質を持つそれらは統合されることはないの。
カルピスの薄さが家によってまちまちなのもそのためよ。
686:おさかなくわえた名無しさん
09/04/01 23:45:31 c/Xf3TqO
なんて良スレ。
非ハルキストだけどおもしろい。
687:おさかなくわえた名無しさん
09/04/01 23:55:29 nvHZsCwQ
毎夜パソコンを立ち上げ、地味に盛り上がってる
このスレを覗く、そういう習慣が2ヶ月も続いている。
やれやれ。
他人に無関心であろうと引きこもったはずが
常に誰かのレスを求めるようになっている。
お前はニートになりたかったはずなのに、
なぜ逆説的な行動をとるのか。
自分に問いかけてみたが答えなぞ出るはずもない。
なぜって、そんなのが分かるくらいなら今みたいに
苦労はしていないだろうから。
ピース。
688:おさかなくわえた名無しさん
09/04/02 00:40:09 etOk1QST
やれやれ。
ベッドに横になった僕は、ふと昨晩のあの言葉を思い出した。
エロイーズはこう言っていた。「昆布だしより鰹だしのが良いに決まってるわ」
彼女は、だしの取り方において自分なりの思想や考え方を確立していたのだ。
僕はカチカチの鰹を削る彼女をいささかの不安をもって見つめた。
君も知っての通り、鰹節などはスーパーに売られてあるものを使えばいいわけで、わざわざ自分で刷るものではない。
そんなことを知ってか知らずか、彼女は鬼の形相で刷り続けてた。その表情は白髪のベテラン大工と何ら変わりがない。
「エロイーズ・・君ってやつは」
僕は居たたまれなくなって、ついそうつぶやいた。
689:おさかなくわえた名無しさん
09/04/02 02:59:55 fsdFDNy0
「ベテランなんてのは、みんなそんなもんなのよ」
彼女は言った。
「1から10まで決まった行程をなぞるの。
養鶏所にある機械みたいなものね。鶏の首をこう、ぽきんぽきんと順に折っていくやつ。
そうやって正確に冷酷に、1から10までなぞりあげるわけ。1ミリの狂いもなく。
あの手の人たちって、なにが効率的で効果的かなんて考えちゃいないのよ。
彼らにとっては、その行程を完璧にこなすことそのものが美学なの。
そんなのってあんまりじゃない?
それならあれこれと失敗して、作業の度に新しい結果を出す素人のほうがまだ生産的だわ。
ねぇ、素人って"素"の"人"って書くのよ。そういうのって素敵じゃない?」
690:おさかなくわえた名無しさん
09/04/02 11:47:23 tmaQZJQU
僕が彼女の言っていることの本当の意味を理解できたのはずっと後のことだったが、
少なくともそれをある種の慰めとしてとることも可能であった。
ベテランなんてのはみんなそんなもん、だと。そして、素人は"素"の"人"と書く、と。
しかし、それでもやはり何かをするという段になるといつも絶望的な気分に襲われることになった。
僕にできる領域はベテランに比べてあまりにも限られたものだったからだ。
例えば鰹を削ることができたとしても、鰹を釣ることはできないかもしれない。そういうことだ。
8年間、僕はそうしたジレンマを抱き続けた。―8年間。長い歳月だ。
691:おさかなくわえた名無しさん
09/04/02 13:33:16 etOk1QST
あらゆる意味において素人の僕は、エロイーズの気丈な振る舞いに憧れに似た思いを抱いた。それは、つまる所、「尊敬」だ。
彼女は、僕が長年一人で考え、悩み続けていた事柄を一瞬にして成し遂げてみせた。
彼女は玄人やベテランといった言葉で表現することにいささか違和感を覚えかねる程の存在感がある。
そう、輝きがあるのだ。
僕はまぶしくて彼女を見ることが出来ない。彼女のまっすぐな強い目は僕を見透かしてしまう。そうすると、もう会うこともままならなくなるのだ。
オーケー認めよう。
僕はエロイーズが・・・ 好・き・だ
692:おさかなくわえた名無しさん
09/04/02 15:05:42 etOk1QST
春の陽気のせいかもしれない。
僕は、何を血迷ったかエロイーズにこう尋ねたのだった。
「キミの男性のタイプを聞かせてくれないか?」
彼女は沖に浮かぶ小舟をしばらく見つめ微笑んだ。
それはほんの3秒だったかもしれない。あるいは、3分。
いや、3時間だったかもしれない。
それだけ、僕の心は激しく波打っていたというわけだ。
彼女は長い沈黙を破ってこう言った。
「そうね・・・ヨネスケだわ」
僕は意表を突かれた。
ヨネスケだと?腑に落ちない表情を見てとった彼女はさらに続けた。
「あんな大きなしゃもじを抱えて、見知らぬ他人の家を訪れるなんて素人にはそうそう出来る事じゃないわ。」
「たしかに・・そうだね」
僕はうなだれた。
693:おさかなくわえた名無しさん
09/04/02 18:58:42 ybgrGW30
僕はスレを上げた
694:おさかなくわえた名無しさん
09/04/02 19:00:22 wCALb7RU
イチローには何か見えざる意思がついてる
やっぱり神懸ってるよ
彼
695:おさかなくわえた名無しさん
09/04/02 20:27:46 fAA50mxr
>>692
吹いた
696:おさかなくわえた名無しさん
09/04/02 21:40:51 etOk1QST
その時、潮が吹いた。
僕たちは驚いて、つないだ手を離した。それは、僕たちの心が二つに分離してしまったことを示唆していたに他ならない。
「ねぇ、春樹・・」
エロイーズは僕にそう呼びかけた。やれやれ。僕は不覚にも自分の名前を忘れていた。
そう、僕は、もともと冬樹でも、おかもと夏樹でもなく、むらむら春樹なのだ。
そうやって無駄に考えている間に彼女はこう聞いた。
「知ってる?ヨネスケは調布で断られ続けたのよ。そんなのってあんまりじゃない?」
しかし、ある意味では彼女も僕を否定し拒否し続けているようにしか見えなかった。。
697:おさかなくわえた名無しさん
09/04/03 01:13:22 jNMOl2yq
エロイーズというのは知事さんのお知り合いですか?
ナカタには分かりません。
698:おさかなくわえた名無しさん
09/04/03 01:21:25 2POZH/0t
僕は、慈悲深い彼女に何か美味しいものを食べさせたいと考えた。デニムのポケットに手を突っ込むとコインが3枚しかない。1500円だ。
やれやれ。こんなにお金に困ったことなど今まであったろうか?いや無いだろう。
しかし、僕は優雅にも2chに興じている。このチグハグさ。そしてこの見境の無さ。
オーケー、認めよう。
これが日本型のベーコンレタスバーガー的新自由主義的生活なのだ。そこにはナゲット的人情は付随していない。
「マクドに行こう」
僕は彼女に言った。
すると、彼女は下を俯いた。そしてしばらくしてから、僕の顔を見た。
次の瞬間、彼女は僕の頬を強くビンタし、捨てセリフを吐いた。「マクドじゃねぇ!マックだぁああああ!!!」
やれやれ。鰹削りの作業で鍛えられた彼女の手は大きく厚みがあった。
699:おさかなくわえた名無しさん
09/04/03 02:30:11 qdLb+0qf
なぜそんな投げやりな文章を書かなければならなかったのだろう。
そのことは僕をうんざりさせた。しかしそれ以上に僕は、そのような文章にうんざりさせられる
自分自身にほとほとうんざりしていたのだ。
僕は外に出た。梅雨のじっとりと湿った空気が、まるで待っていたかのように僕の体を取り囲んだ。
やれやれ。僕はいつもこのようにして、変わるはずのないものに変化を求めるのだ。
変わっていくものは必死で引き留めようとしているにもかかわらず。
700:おさかなくわえた名無しさん
09/04/03 16:31:58 /gT+RYOo
ねぇ、呼び方なんて何でも良いと思わない?
マックでもマクドでもマナルでも。
それはすごく限定された範囲での記号でしかないのよ。あるいは象徴よ。
私たちはその一部を切り離して便宜的に使っているに過ぎないの。
ちょうど、てりやきバーガーとマックポークのパティが同じみたいにね。
こんな話してたら私、マナルのハンバーガーが食べたくなってきたわ。
ねぇ、私、マナルのハンバーガーがすごく、とても食べたいの。
701:おさかなくわえた名無しさん
09/04/03 20:00:07 2POZH/0t
マナル
-それは特別な響きがある。ある種の快感を伴う小さな穴を彷彿とさせるからだ。
オーケー。それは、リビドーという性的衝動のはけ口である。君は大的な便意をもよおした時に、ウォータークローゼットに駆け込む。そこは、聞き分けのない上司や妬みひがみの部下から成る組織という名のしがらみから解放される場である。
そう、誰にも邪魔されることなく孤独になれる、いわば純粋無垢な子どもに帰れる空間なのだ。
「はぁ~・・・」
その瞬間、君は自分の営業成績のことなど完全に忘れている。(へへ~んんだ、ノルマなんてへっちゃらさ。)
そう言い切ってしまうほどの自信さえ湧いてくる。
702:おさかなくわえた名無しさん
09/04/05 21:36:05 ztKNENrt
僕はそっと上げた
703:おさかなくわえた名無しさん
09/04/05 22:36:32 TMKRTd0z
「エイプリルフール、どんな嘘ついた?」彼女は唐突に訊いた。
704:おさかなくわえた名無しさん
09/04/06 10:34:18 yHg1VpKd
その日、僕は恋人に別れたいと言った。もちろん嘘だ。
しかし、彼女はこう返した。
「私もそのことを考えていたのよ」
僕はジョークだと思ってニンマリ笑った。
「何を笑っているの?」
彼女は真剣な顔をしていた。
「そんな真面目な顔をする君を初めてみるからさ」
すると彼女はしばらく俯いた。そして「・・・今日はエイプリルフールだったのね・・・すっかり忘れていたわ」と言った。
やれやれ。僕は1週間寝込んだ。
気づくと大きな口内炎が出来ていた。しかし、僕は何を血迷ったか、かりんとうを一袋平らげてしまったってわけさ。
705:おさかなくわえた名無しさん
09/04/07 10:02:53 EC0425xN
「アンタの話つまらんねん!」
ハナコ・ヤマダは赤ワインを飲み干すと、鼻くそをほじりながらそう言った。
706:おさかなくわえた名無しさん
09/04/07 23:33:14 cCf8IrFz
ヨ ネ ス ケ とつぶやいてみる。
まるで宇宙の神秘をひもとくような言葉にも聞こえるし、
ただありきたりな噺家の名前にも聞こえる。
ヨネスケ。
結局僕らにとっては抱えようとすれば重過ぎるし
無視しようとすればどうにでもなる、中途半端な存在でしかないのだ。
707:おさかなくわえた名無しさん
09/04/08 00:49:46 DnzhsGTI
ヤ ク ル ト
僕はこの4文字を唱えてみた。甘い乳酸菌が僕の喉を通り抜け、腸を穏やかにしてくれる。
ヤクルト。それは渡辺謙が癌を克服したように、何かプラスのパワーを持ち合わせた白い液体かもしれない。そんな希望の光すら、生きるために必要である。僕は生きている。
しかし、この世には確実なものは何もない。そう、僕が癌に侵され、死に向かって生きている以外には…。
楽しいスレをありがとう。
708:おさかなくわえた名無しさん
09/04/08 11:45:44 XzE0bIe+
コ ロ ス ケ
僕はヨネスケと聞いて反射的に思い出した。
そう。キテレツ大百科に登場してくるあのコロ助をだ。
しかし、いいかい?僕はコロ助にまつわる素敵なエピソードを一つも有していないんだ。
やれやれ、残念だ。
ゴメンなりよ。
「コロ助か!」
その時、君はすかさず突っ込んだ。
709:おさかなくわえた名無しさん
09/04/08 12:41:30 m+cUajou
「僕達は金本アニキが好きだ」
710:おさかなくわえた名無しさん
09/04/08 18:26:47 QtmmMlqn
「達?」彼女は言った。「私は嫌いよあの人。守銭奴ぽいところなんて特に嫌いよ。」
711:おさかなくわえた名無しさん
09/04/08 20:36:36 fTUcxgjh
「僕は野球はよくわからない。いや、正直に言うと全然わからない。ただ彼らのお金は欲しいと思う」
「"彼らのお金はほしい"」
彼は繰り返す
「そう…つまり僕は大金が欲しいというだけなんだ」
僕は自分の息が少し荒くなっているのを感じる
「君はソフトクリーム製造機がほしい。そういうことだね?」
彼は、細く白い指を僕の持っているソフトクリームに向けながら微笑んだ。
僕は首を縦に振る
712:おさかなくわえた名無しさん
09/04/08 21:11:15 XzE0bIe+
「ねぇ知ってる?野球の'や'は野蛮の'や'よ」
エロイーズは遠い目をして言った。その先に何があるのか知る由もない。
「それじゃ、イチローや松井は野蛮人だっていうのかい?」
気づくと僕はいつになく声を荒げていた。
すると、彼女は笑顔でこう返した。
「イチローや松井は別格なのよ。彼らはバットを振ったり球を投げる以前にそれらに同化している。そんな域に達しているの」
僕は彼女の言いたいことがいまいち掴めなかった。
「それはどういうことだい?エロイーズ」
「彼らはもともと素晴らしいバットと球を所有しているってことよ」
713:おさかなくわえた名無しさん
09/04/09 14:50:37 C+tvnGIh
「あなたは籠の鳥よ」彼女はマイクを片手に呟いた
714:おさかなくわえた名無しさん
09/04/09 16:14:25 lMiyI5J8
「それを言うなら『籠の中の鳥』よ」
マリアンヌは言い放った。
715:おさかなくわえた名無しさん
09/04/10 00:51:01 II4FGnDf
「とりかご」
それは若林源三が率いる修哲小が編み出したシステム
だというのは彼女は知るよしもないだろう。
そう。彼女と僕は住む世界が違うのだ。
その現実を知った僕は彼女を嫌いになるどころか
ますます好きになっているのに気付くのには
まだ暫く時間が掛かる。
716:おさかなくわえた名無しさん
09/04/10 08:52:57 PmRfumIH
関係ないけど、ねじまき鳥なんとかって面白い?スレ住人おすすめは何かしら?
717:おさかなくわえた名無しさん
09/04/10 10:58:28 LD3QrOqD
僕は村上春樹を読んだことはないがこのスレを愛している
718:おさかなくわえた名無しさん
09/04/10 13:36:14 6XJ1btdZ
>>716
評判いいと思う
中々おもしろい
719:おさかなくわえた名無しさん
09/04/10 13:47:16 vsNMpWIT
「スレタイ…」
ふっと僕はその言葉を思い出し口にした。
「原点を忘れることはよくあることよ」
さっきまでシャワーを浴びていた彼女がふいに背後に立ち、口を挟んできた。
そう。僕らは原点~origin~を忘れていたんだった。
720:おさかなくわえた名無しさん
09/04/10 18:01:41 6d5eWPSV
「スレッドタイトル・・」
僕は原点に返ってそうつぶやいてみた。
世の中、略語が多すぎだ。
就活、婚活、金欠、玉鉄、いろいろありすぎだ。
それらの言葉で例えばこんな文が出来上がる。
玉鉄は就活中でしかも婚活中のため金欠。
んなわけないじゃないか。
僕は思わず声を荒げた。
721:おさかなくわえた名無しさん
09/04/10 21:27:33 yim19UUO
ボクは村上春樹についてよく知らない。
でもそんな事は、自慰を覚えた少年が朝のコーヒーを飲み干す事に近い。
どちらでも構わない、このスレと同じだ。
そうレスすると、ボクは油にまみれたチーズバーガーを平らげた。
722:おさかなくわえた名無しさん
09/04/11 04:09:34 tEdyRR+Q
オーケー、認めよう、僕は原点を忘れていたようだ。
スレタイに書いてあるにも関わらずにね。
だからもう一度言おうと思う。
>>716
まぁまぁってところじゃないかな。評判は悪くないよ。
もちろんその作品を面白くないと感じる人もいるし、最初の数ページを読んで本棚へ投げ捨てた人もいるかもしれないけれど。
でもそんな事は君には問題にならない。
重要なのは君がどう捉え、どう感じ、どう解釈するか、ということなんじゃないかな。
ちなみに僕のお薦めは世界の終わりとハードボイルドワンダーワールドだよ。
他の大方の読者がそうであるようにね。
723:おさかなくわえた名無しさん
09/04/11 12:12:49 bKgpcQNb
「短編集もオススメよ。」彼女は爪にやすりをかけながら言った。
724:おさかなくわえた名無しさん
09/04/11 22:40:16 UANf2aQ6
オーケー、君らの言いたいことは理解したよ
725:おさかなくわえた名無しさん
09/04/11 22:52:27 SutaNGXK
「可愛いねその携帯・・・ときみまろもね」
私はつぶやいた。
すると、きみまろは
「ババアは引っ込んでろ」と笑顔で言った。
726:おさかなくわえた名無しさん
09/04/12 04:37:19 DTvb4fYF
「ニセモノ...」
そう呟いてから、パンを齧る。
本物とそうでないものとの違いは、時として曖昧だ。
バターとマーガリンが仲良く談笑していたとして、誰が気にするだろう。
「やれやれ・・村上春樹は射精した。歪みないティッシュでムスコを拭うだろう」
727:おさかなくわえた名無しさん
09/04/12 11:35:44 VRx5+xRR
君のムスコが短いか長いか、あるいは、細いのか太いのか、
僕の知ったことではない。
男根の世代の僕にはね。
本来なら長くて太いのが最良だ。長くて太いと摩擦や抵抗が発生するから、それだけ、滑らかなモノが出てきやすいんだ。そしてピストン運動はますます加速する。そのうちムスコもオヤジもマンコもピークを迎える。
わかるかな~わかんねぇだろうなぁ~
イェーイ
728:おさかなくわえた名無しさん
09/04/12 12:09:06 fDAMbiAm
最近おもしろくなくなかったな…
729:おさかなくわえた名無しさん
09/04/12 12:26:16 kKiFEB5z
「サイテーよ。あなた。」
「ネタに困ったら下ネタに走るなんてサイテーよ。」
730:おさかなくわえた名無しさん
09/04/12 13:47:05 VRx5+xRR
最も低いと書いて最低。
つまり、次元や程度が一番低いということだ。
オーケー、認めよう。
僕は最低だ。
しかし、いいかい?
「最中」をサイチュウと同時にモナカとも言うんだ。
そして最中は何か生中なものを想起させる。
731:おさかなくわえた名無しさん
09/04/12 16:54:51 SNMGKbC0
おもしろくないといってもいい。けれど才能がないと言う方が当たっているように思える。僕にとって彼の人生の質の良し悪しはどうでもいいことだけれど、それでも悪いよりは良い方がいい。
文才の不自由な人にも幸せが訪れますように。僕はそう祈った。
732:おさかなくわえた名無しさん
09/04/12 17:07:20 YACK1Hhq
やれやれ、僕は射精した。
733:おさかなくわえた名無しさん
09/04/12 17:41:09 a9uAzIqr
確かに下ネタに走ってる傾向がある
のは自分でも分かっている。
でもここには下ネタ禁止なんてルールはないんだ。
そう。
ここでのルールはただ一つ。
村上春樹口調で書き込むだけという
いたってシンプルなものだ
それに普段、村上春樹を愛読してようがしまいが
関係ないんだ。
734:おさかなくわえた名無しさん
09/04/12 18:24:26 N2Bq+Gyy
部屋の中は薄暗くじっとりと湿っており、その匂いは青年に羊の吐く息で満たされた夜の牧場を思い出させた。
ウイスキーに三日くらい浸けられたビスケットのような表情をした学生たちが、漆黒のよく磨かれたテーブルの脇にある、半分は埃で出来ているかのようなソファーに座り、互いになにかわけのわからない言葉で秘密の暗号を交わしていた。
そこには誰ひとりとしてカントを読む者はいなかったし、大公トリオを聴く者もいなかった。
青年は諦めて学生の一人に声をかけた。
「ここは村上春樹口調のスレと聞いたのだけれど」
学生は紐のように縮れた猫の尻尾を玩びながら、視線も上げずに答えた。
「ムヤカミ、ヤエル、レス、結ぶ。」
「残念ながら君の言葉は僕にはわからないみたいだ」
青年は首を振ってあたりを見渡した。
猿の檻の前では二人の学生が緑色のソフトボールを投げながら、ピーナッツの殻でラタンの床を埋めつくしていた。
彼らにとっては青年がいったい何者で、これからどこへ行こうとしているかなんて十年後の天気ぐらいどうでもいいことなのだろう。そして困ったことに、それは1ミリの狂いもなく正しかった。
1ミリの狂いもなく、正しいメタファー。
「参ったな」青年は首を振った。
735:おさかなくわえた名無しさん
09/04/12 21:11:10 VRx5+xRR
「もうこんな時間だ」
僕は独りつぶやいた。つぶやいたといっても意識的に言葉を発したというわけではない。
また、意識的に言ってみた所で周りには誰一人いないのだから、そこには何ら意味合いがない。
とにかく僕はつぶやいたのだ。自分自身に向けて。そう、己に向けて。
それはなぜか?
わからない。わからないとしか言いようがない。そして'わからない'というのが僕自身が抱える問題であり、君に対する答えでもある。
ソーリー。僕は君を混乱させてしまったようだね。君は少し疲れた顔をしている。
オーケー。ヒントを与えよう。僕がいいたいことは、つまりこういうことなんだ。
○ッ○
どうだい?わかったかな。
この言葉を是非とも完成させてくれたまえ。
736:おさかなくわえた名無しさん
09/04/12 21:53:18 kKiFEB5z
「Cocco。」彼女は応えた。
○ッ○の答えはコッコよ。
それ以外考えられないわ。
737:おさかなくわえた名無しさん
09/04/12 22:40:17 PSSLa9Wo
やれやれ。僕はビールを飲み、トイレで小便をした。
738:おさかなくわえた名無しさん
09/04/12 23:09:54 z+uAZEGn
小便はいつものようにあふれ出た。時の流れの様だった。
739:おさかなくわえた名無しさん
09/04/12 23:20:29 sSXoNVpS
「ちょっと待って」
そう言って彼女は田原総一郎のように僕の言葉を遮った。
「あなた、尿の出は悪い方じゃなかったっの?」
740:おさかなくわえた名無しさん
09/04/12 23:58:25 VRx5+xRR
「まぁ・・・だいたいやな」
彼はパイプを口にくわえた。
741:おさかなくわえた名無しさん
09/04/13 02:03:03 8JnISzdp
それは田原じゃなくて竹村だ。僕はそのことを言いかけて思いとどまった。
彼はその答えを待ってることが明らかだったからだ。僕の人生は人の待っている
答えをそのまま返すためにあるわけではない。それは何かを消費する行為でしかないのだ。
大量消費社会。そこでは人の会話さえもが消費の対象となる。
やれやれ。オーケー。やはり言うことにしよう。
我々は時には、行き先が分かっている旅をせねばならない事態に陥る。
「それは田原じゃなくて竹村なんじゃないかな?」
僕はそう言った。
742:おさかなくわえた名無しさん
09/04/13 08:47:47 1XbzQqJX
しかし、君はこう考えないか?
740は739やそれまでの流れを汲み取ろうと努力したにすぎないと。
つまり、朝まで生テレビに出演している他の人間を出すことによって(それも代表的な)会話の幅を広げようとしたのだと。
ただ、君はそこで突っ込みに回った。
「なんでやねん」と。「竹村ちゃうだろ」と。
より多くの意味合いにおいて竹村が求めているものは、確かに突っ込みだ。
あのヘアスタイルやパイプ、そしてそれらの風体に相応しいとは思えない関西弁。
彼は後の人生を突っ込まれながら生きたいと望んでいる、としか考えられない。
743:おさかなくわえた名無しさん
09/04/13 10:38:38 m6cM3ddo
「小論文みたいな会話ね」
「小論文?」僕は彼女が言った言葉を思い出してみた。
そういえばそんなものが大学の受験にあったような気がする。
高校生がない知恵を絞って稚拙な論を書き連ねるあれだ。
まあいいか。僕は春なのに夏のようなうだる暑さの部屋で
麦茶を飲みながら口笛を吹いた。ピュ~
それを聞いた彼女はクスっと微笑んだ。ピュ~
744:おさかなくわえた名無しさん
09/04/13 12:30:45 0PvNy3s5
OK、認めよう。
確かに僕は豚鼻だ。
これは鏡が悪いんじゃない、
表面的には僕の鼻は確かに豚鼻なのだ。
でもそれが一体何だっていうんだろう。
僕がギリシャ人のような鼻をしていたって
不況は終わらないだろうし
海面上昇により虐げられている
コウテイペンギンを救うことはできない。
冷たいようだが個々人の顔なんてそんなものだ。
OK認めよう
整形がしたいんだ
それを認めると、僕はガックリと項垂れた
745:おさかなくわえた名無しさん
09/04/13 12:54:33 m6cM3ddo
「あなとの鼻とても素敵よ」
746:おさかなくわえた名無しさん
09/04/13 15:21:12 LfCbMSy5
「それはあなたの鼻って言おうとしたつもりなのかい」
彼女はいささか機嫌を悪くしたように見えた。
僕は一言多いとよく言われる男なのだ。
747:おさかなくわえた名無しさん
09/04/13 17:13:01 1vbWUxMd
「なに、君がした間違いなんて、ヒトラー
が起こした間違いに較べりならかわいいめんだよ」
やれやれ、僕は射精した。
748:おさかなくわえた名無しさん
09/04/13 19:57:05 1XbzQqJX
「ヒトラー・・」
僕はナチスドイツについてまったく無知で無関心だった。
しかし、つい最近、映画を見る機会に恵まれてね。
そう。トム・クルーズ主演の『ワルキューレ』だ。
君のことだからすでにチェック済みかもしれない。
それはともかくとして、僕はその映画で初めてヒムラーという人物の存在を知った。
君はその事実を知っていたかい?
ヒトラーに並ぶ極悪人だ。
やれやれ。一つ忠告しておかなければならないことがある。
ヒムラーはバナナマンではない。そして女優のミムラでもないんだ。
749:おさかなくわえた名無しさん
09/04/13 21:15:00 8JnISzdp
やっとこのスレはある種の調和のようなものを取り戻しつつある。
調和というのはどこにもいけないことでもあるけれど、始終どこかにでかけていなければ
いけない事態を避けるために、我々は文体というものを作り出したんだ。
ある種の調和。それは可愛い女の子とピニャコラーダであり、
年老いたバンドマンと錆びかけたテナーサックスのようなものだ。
調和というのは故郷のようなものだ。僕は思った。故郷は自分が自分であるために必要なものだ。
安易な下ネタが、思考停止の極み、愚の骨頂、自らの才能の欠如の露呈であることに
多くの人が気付いてくれれば、それだけで故郷は故郷たりえ、我々は我々たりうる。
750:おさかなくわえた名無しさん
09/04/14 00:37:08 HwE8z5qK
ハーモニー。それは、僕らの人生を穏やかに、そして、楽しくさせる要素だ。
ただし、僕は今、いささか不安を隠しきれない。
なぜなら、不可思議な言葉を目にしたからだ。
-「較べりならかわいいめん」
僕はそれがどんな意味合いを持つのかわからない。
やれやれ。お手上げ状態ってやつさ。
しかし、バランスやハーモニーを崩すのも一つの手法だと僕は思うんだ。
751:おさかなくわえた名無しさん
09/04/14 02:21:56 GAfEKxFn
「いつまで都知事を続けるつもりですか?」と僕は聞いてみた。
「いや、少なくともオリンピックを東京で開くまでは辞められんよ」と石原慎太郎は答えた。
僕は彼の話し方に、人を否応なしに抑え込む力を感じた。彼はその力で数々の反対勢力をかわして
ここまでやってきたのだろうと僕は思った。
「でも東京オリンピックなら過去にも開かれているじゃないですか」と僕は言った。
「もちろんもちろん」と彼は少し笑いながら言った。「1964年。いやまったく素晴らしい年だった。しかしね君、
今だからこそ出来るものがある。地球温暖化、大不況、環境問題と行く先見えないこのご時世だからこそ日本が
新しい技術で世界を引っ張っていくべきなのだよ。そしてオリンピックはそれを披露する絶好の場というわけさ」
僕は無性に腹が立ってきた。あるいはそれは彼の特異なまばたきのせいだったのかもしれない。
「日本のもてなしやもったいない精神、安全性を世界にアピールするんだよ」
「それがつまりあなたが今一番やりたいことなんですか?」
「そうだ」
「やれやれ」と僕は言った。
752:おさかなくわえた名無しさん
09/04/14 10:43:18 HwE8z5qK
「おはよう。食事ができているわ」
エロイーズは僕を起こしに来た。僕は昨日、23時に帰宅した。残業が続き、疲れていた。
缶ビールを2口程飲むと、パジャマに着替え、倒れ込むようにしてベッドに入った。
今日は3週間ぶりの休みってわけだ。
やれやれ。僕は腹ぺこだったから、シャワーも浴びず顔も洗わずにテーブルについた。
スクランブルエッグにカリカリに焼いたベーコン。さらにカマンベールチーズがある。僕はそれらを2枚のトーストで挟んだ。そして眠い目を擦りながら食べた。部屋に暖かい光が射し込んでいる。
今朝の食事が一段と美味しく感じるのは気のせいだろうか。
僕はエロイーズとの共同自家製サンドイッチを平らげると、無性にコーヒーを飲みたくなった。寝不足の朝に飲む熱いブラックコーヒーほど美味しいものはないからね。
気づくと、彼女がゆっくりと歩いてくる音がする。どうやらすでにコーヒーをいれてくれたようだ。
(ああ、何て優しいエロイーズ・・・僕の気持ちを理解してくれるのは君だけだ。君とならどんな逆境にも立ち向かっていける。僕は強くそう信じる。)
「はい。召し上がれ」
しかし、それは味噌汁だった。しかもじゃがいもと若芽の味噌汁だ。
「やっぱり鰹だしに限るのよ」
見ると彼女の右手には鰹が握られていた。
「・・・・あ、うん」
僕は皮肉にもそう返事していた。
753:おさかなくわえた名無しさん
09/04/14 15:55:34 jFiWVOFg
「僕の唯一と言っていい友人の北野誠は奴等にやられたんだ」
「長年ものあいだ、この国に蔓延るシステムという暗い闇に葬られたんだよ」
754:おさかなくわえた名無しさん
09/04/14 19:52:00 HwE8z5qK
「へぷしゃあっー!!」
僕はティッシュ箱に手を伸ばしたものの間に合わなかった。
やれやれ。テーブルの上に派手に吐き散らしてしまった。
アラフォートを。
甘すぎない厚みのあるチョコレートと塩味がかったクッキーが手を繋いで向き合っている。
その相性の良い贅沢なお菓子は人々に愛され続けて止まない。
しかし、僕はたった今、彼らのあらゆる価値を台無しにしてしまったのだ。
エリエールを一枚手に取ると僕はおくりびとの様に彼らの亡骸をゆっくり丁寧に拭き取った。そして最後の供養として僕はその紙で鼻をかんだ。
「チーン」
そんなアラフォーの春の一日であったのだ。
755:おさかなくわえた名無しさん
09/04/14 21:28:04 vY73Fb78
このスレを全て読んだ村上春樹が一言
↓
756:おさかなくわえた名無しさん
09/04/14 21:36:38 QfAQcC80
やれやれ。
757:おさかなくわえた名無しさん
09/04/14 23:43:46 /Jv+vEHi
アラフォートじゃなくアルフォートじゃない?
彼女は唐突に言った。
758:おさかなくわえた名無しさん
09/04/14 23:49:56 jFiWVOFg
「警部、なぜ北野は芸能界から干されないといけなかったのですか?」
「亀さん、それがこの事件の真相だよ」
「それを確かめに火の玉事務所の社長に、これから会いに行ってみようじゃないか」
759:おさかなくわえた名無しさん
09/04/14 23:58:00 HwE8z5qK
オーケー、認めよう。
僕はアラフォートとアルフォートを間違えた。
やれやれ。僕はいつのまにかアルフォートを1袋平らげていた。チョコレートとクッキー(もしくはビスケット)を引き離しては一枚ずつ食した。
僕はこの美味しさを是非とも北野誠に知らせたい。
そう思わざるを得ないんだ。
760:おさかなくわえた名無しさん
09/04/14 23:59:57 jFiWVOFg
そして僕はヒトリゴトをまたつぶやいた
「そうか、そうか」
761:おさかなくわえた名無しさん
09/04/15 01:07:08 uAu0iVZ7
雨の日の昼下がりに裏通りを歩く。そこには誰一人いない。
居るのは黒猫1匹のみだ。
僕は暇を持て余してよそ見している。
だから黒猫とも目が合うし、急発進するクロネコヤマトにも轢かれそうにもなる。
やれやれ。
こんな不吉で退廃に満ちた日々に僕もそろそろ終止符を打ちたいものだ。
事実、僕はハンバーガーの中に横たわっているトマトのやる気のなさを哀れんでいる。
あれは、この厳しいグローバル社会で働く人々の心の不満を代弁しているに他ならない。
そう、現代の社会は組織もシステムもみんな疲弊している。
それなのにモスバーガー的新自由主義を主張する都知事は一人で意気込んでいる。
彼にはオリンピックをどうこうするより、まず自分の瞬きを減らすことに挑戦してもらいたいものだね。
762:おさかなくわえた名無しさん
09/04/15 01:45:46 coJUOBCm
「ねぇあなたはクロネコヤマトのクロネコに触ると幸せになれるっていう噂と、
佐川急便の飛脚のお尻に触ると幸せになれるっていう噂、どちらを信じる?」
763:おさかなくわえた名無しさん
09/04/15 01:55:30 +Ijz+D5r
噂は変容する。噂というのは本質的に伝聞を重ねるゲームだからだ。
そのゲームを通して、飾りは本質のふりをし、本質は霧のように消えて行ってしまう。
おしりじゃない。赤ふんなんだ。
それがなんだっていうんだ?もちろん、おしりと赤ふんは違う。けれども今まで生きてきた中で、
違わないことは違うことよりも圧倒的に少なかった。違うことだらけの中で、ひとつだけ正した
からといって何になるのだろう
そして僕は沈み込んでいく。夢というものはいつもある種の正しさのみで構成されているのだ。
おやすみ。エロイーズ。僕はそうつぶやいた。
僕は海の中にいて、見上げると鰹節になった鰹が泳いでいた。だしが出る。僕はそう呟いた。
764:おさかなくわえた名無しさん
09/04/15 01:55:59 iABaDYQJ
どちらを信じるかって?
やれやれ、もう飛脚のお尻キャラは存在しないじゃないか。
765:おさかなくわえた名無しさん
09/04/15 07:30:08 oY3MO8jT
そもそも佐川急便の飛脚のお尻に触ると幸せになるなんてはじめて聞いたな。
766:おさかなくわえた名無しさん
09/04/15 08:58:17 uAu0iVZ7
佐川急便のトラックやユニフォーム(あるいは作業着と呼ぶ)はなぜ青と白のストライプなのだろう。
僕は気になる。
あれはいったい何を示しているのか。
三途の川?いや、それじゃ意味不明すぎる。
やれやれ。偶然に違いないが、あのユニフォームは今年流行のセーラーファッションの色合いとよく類似している。
おそらく迅速と俊敏が理念の佐川のことだから長年の間、流行を先取りしていたのかもしれない。
しかし、萩原流行のカウボーイファッションについては意義を見いだせない僕がいる。
どう考えても時代遅れだし、彼自身にもよくマッチしない。
ただ、本人は自信に満ちあふれすぎたヘンな顔をしている。
あれじゃ奥さんもうつ病になるわけだ。やれやれ。
767:おさかなくわえた名無しさん
09/04/15 08:59:03 6bAz1zH3
私がJKの時にあった噂よ
でも不思議ね、同級生たちはクロネコには群がるのに赤ふんには触れないの
恥じらう乙女心ね
768:おさかなくわえた名無しさん
09/04/15 09:56:48 CAxvMqwm
「わたし赤ふん好きよ」
769:おさかなくわえた名無しさん
09/04/15 10:43:11 oY3MO8jT
ナカタも赤ふんは大好物であります。
770:おさかなくわえた名無しさん
09/04/15 14:35:57 sUVW0A/N
やれやれ
村上春樹の本を予約したのにまだ連絡がこない
771:おさかなくわえた名無しさん
09/04/15 18:10:52 OHehpSjf
「警部、あれが先日、渋谷のマクドナルドを襲撃したワタナベ夫婦の家ですか?」
「そうだよ、亀さん」
「今時珍しい型の中古のトヨタ・カローラがあるから、まず間違いないだろう」
「今すぐ、踏み込みましょうか?」
「いや待てよ、亀さん、相手は法律事務所の人間だ、一筋縄ではいかないよ。」
「まずワタナベの実家、神戸にブルートレインで行って、彼の過去を洗うほうが先だ」
「また夜行列車ですか」
772:おさかなくわえた名無しさん
09/04/15 19:54:49 uAu0iVZ7
君も承知の通り、ドイツでは夕飯のことをカルテスエッセンと呼んでいる。
直訳すると冷たい食事。
うろ覚えだが・・・僕の記憶が確かならば、軽食って意味だ。
僕も出来ることなら、カツ丼だのカレーライスだの脂ぎった男臭い食事は止めて、薄いブレッドにチーズを挟んで軽く済ませたい。夜は寝床でいろいろ考えたいからね。
しかし、やれやれだ。
僕は今、肉じゃがと鮭の焼いたやつと青野菜とほうれん草のおひたしを食べた。そればかりかとチューハイを飲んでいる。これで何杯目だろう?
定かではない。
オーケー認めよう。僕はドランク。つまり、多少酔いっている。
しかも、じゃがりこをつまみにしている。
残念ながら僕は金髪で長身のアングロサクソンには近づけそうにない。
773:おさかなくわえた名無しさん
09/04/15 21:05:06 T2vOCOmP
そして君は眠ることになる。何も生み出すことのない、深く暗い眠りだ。
それはひんやりとして暖かい。言葉にすると不自然だが―それはなんというか、
乾いた体をシャワーで濡らすときの感覚に似ている―ごくありふれた感触だ。
あるいは君は寝ゲロを吐くことになるだろう。いや、吐くなんていう生易しい戻し方ではない。
まるでアブダビの自噴井のように激しく、君は自ら飲み込んだ毒を吐き出すことになる。
しかし君がそのことを知ることはできない。
君は、自身が吐き出したものが果たして毒のかたまりだったのか、それとも
自分の心臓だったのか、思い出すことができない。
ただ、何かがぬるりと喉を通り抜ける感触だけを事実として覚えている。
774:おさかなくわえた名無しさん
09/04/15 22:24:47 RH+L75OI
まずは理由が知りたいですね
775:おさかなくわえた名無しさん
09/04/15 23:41:50 RwKxXMxu
「よくわからない」と私は言った。よくわからない。
776:おさかなくわえた名無しさん
09/04/16 01:27:59 vLpU5V/i
「やれやれ。あなたは何も知らなかったってわけね」
「もちろん」
「ある意味では?」
「ある意味では」
僕は全て知っていた。
777:おさかなくわえた名無しさん
09/04/16 10:32:52 X5cRv48t
「やーれやれ」
僕はそっとつぶやいた。
エロイーズは今朝も健気に鰹だしをとっている。
今度はいったい何をつくっているのか。
そもそも、なぜ鰹にこだわるのか。なぜ昆布ではだめなのか。君はピンクの滝桜のようなエプロンを身にまとい、暖かい空気たちに包まれながら料理をしている。包丁の音はト短調のメロディのように広く響き渡る。
まるでワーグナーを聞いているようだ。
778:おさかなくわえた名無しさん
09/04/17 09:15:37 YMZIdbj0
はっきり言って、エロイーズネタはまったく面白くないな。
779:おさかなくわえた名無しさん
09/04/17 10:02:28 mwAMQ/y1
この天気の変化は何なんだろう。昨日まで春めいていい気持ちだったのに、今日は朝から薄暗くそして肌寒い。
やれやれ。
僕はコーヒーを一口に含むと窓の外を見つめた。
780:おさかなくわえた名無しさん
09/04/17 10:28:24 gsfZj10O
そして僕は先週しまった毛布を押し入れからとりだし、それにくるまりベッドの中へと潜り込んだ。
寒くて学校に行くのが嫌になったのだ。
「エロイーズっていったい何なんだ?」
そうつぶやくと僕は静かに目を閉じた。
781:おさかなくわえた名無しさん
09/04/17 12:26:31 +bX+kJSd
「もう、結構」と彼女は言った
782:おさかなくわえた名無しさん
09/04/17 13:18:50 mwAMQ/y1
エロイーズは僕のヘタレ癖に痺れを切らしてどこかへ行ってしまった。最後に見たのはドンキの前だ。
その日、急に雨が強く降り出した。彼女は店の入り口で雨宿りをしている様子だった。
彼女は今、どこで何をしているのだろう。
あれから1年経つ。
やれやれ。
僕は民子の手を軽く握り返した。
783:おさかなくわえた名無しさん
09/04/18 01:35:36 qbjRBCed
やれやれ、何時まで地球は浮かんでいるんだろう
もう疲れた・・・
784:おさかなくわえた名無しさん
09/04/18 13:52:45 HoetFTV8
照りつける太陽に灼熱の拳
せいや せいや汗が飛ぶ
苦しみ貫く男の意地よ
死力を尽くし 今を飛ぶ
空手の道に命をかけて
心身練磨の荒波よ
胸ぐら突き刺す 一撃正拳
己を叩いて明日を行け
新極真 新極真 新極真の風が吹く
新極真 新極真 新極真の風が吹く
流れる涙と血潮がはじけ
高く高く土を蹴る
若き獅子よ 牙をむき
ちぎれぬ絆で友を呼べ
水平線から日が昇る
幾多の痛みを解き放て
海に向かって 息吹をはけば
強き心に夢宿る
新極真 新極真 新極真の風が吹く
新極真 新極真 新極真の風が吹く
新極真 新極真 新極真の風が吹く
新極真 新極真 新極真の風が吹く
785:おさかなくわえた名無しさん
09/04/18 22:52:24 EKSECi4s
このスレのひこにゃんあたりが面白かったw
786:おさかなくわえた名無しさん
09/04/19 00:17:53 jWQefqko
「やれやれマンネリとはな」
787:おさかなくわえた名無しさん
09/04/19 00:40:16 njFiDf0X
気づくと僕はひこにゃんと睨めっこをしていた。ひこにゃんは意外に手ごわくなかなか表情を変えない。
僕らはしばらく見つめ合ったまま微動だにしなかった。
それは、クイズ$ミリオネアでの緊張感と何ら変わりがない。客席には赤木春恵や中井貴一、エロイーズなどこれまで出演した輩がみな集まっている。
僕は脇に汗をかいている。しかし、動揺を見せてはならない。みのもんたのあざとさと色黒さを要求されるってわけさ。
そのときだ。
ひこにゃんはテレフォンを選んだ。彦根城で待機しているスタッフと中継でつながった。
788:おさかなくわえた名無しさん
09/04/19 00:41:17 jNr5MvAq
これが僕の新しい歌だ
789:おさかなくわえた名無しさん
09/04/19 02:10:30 AnGzK96f
あなたは水鳥のような人ね
790:おさかなくわえた名無しさん
09/04/19 02:18:18 jWQefqko
「コケコッコウ」
791:おさかなくわえた名無しさん
09/04/19 11:12:58 sHvLANlJ
今日は日曜日、あなたは民子とデート
私は平日だけの愛人ね
792:おさかなくわえた名無しさん
09/04/19 15:27:27 kbbMNbin
「民さんは野武士のような人だ」
793:おさかなくわえた名無しさん
09/04/19 15:57:20 WdH78xXQ
www
794:おさかなくわえた名無しさん
09/04/19 21:55:40 DH1mu5b8
イチローは今年も200本打てるのかな?
795:おさかなくわえた名無しさん
09/04/19 23:18:10 9tZMmniW
いろいろな人がいろいろな方法でこのスレを盛り上げようとしている。
僕はそれをずっと眺めていた。
みんな村上春樹の作品が、もしくは文体が好きなのだ。
そう思うとなんだかとても嬉しくなった。
796:おさかなくわえた名無しさん
09/04/19 23:29:26 5QLqThc7
僕は、君が、好きだ
797:おさかなくわえた名無しさん
09/04/20 00:24:41 Fk4vmyR5
アッー!
798:おさかなくわえた名無しさん
09/04/20 01:17:15 CGCRo9EW
, '´  ̄ ̄ ` 、
i r-ー-┬-‐、i
| |,,_ _,{|
N| "゚'` {"゚`lリ
ト.i ,__''_ ! やれやれ
/i/ l\ ー .イ|、
,.、-  ̄/ | l  ̄ / | |` ┬-、
/ ヽ. / ト-` 、ノ- | l l ヽ.
799:おさかなくわえた名無しさん
09/04/20 01:26:10 Oab7nd6x
オトリーヘップバンって可愛いよね
800:おさかなくわえた名無しさん
09/04/20 06:40:51 EpqF+5zX
「オードリー」
僕にとっては永遠に憧れの象徴であると同時に
万人にとってもおそらくそうであろう名前を口にした
「春日がどうしたの?」
やれやれ
僕はテレビの上のモアイ像に目をやりその場を凌いだ
801:おさかなくわえた名無しさん
09/04/20 08:58:25 S1U+tCPX
民子はこう言った。
「なぜすべての像が肩を並べて同じ方向を見ているのかしら?」
それは誰もがもつ疑問だった。「そうだね・・・人類の願いや希望は結局一つっていうメッセージなのかもしれないね」
僕がそう答えると民子は微笑みを浮かべた。
「理解できるわ・・・皆がこのスレを盛り上げようとしているのもきっと同じ願いや希望からなのよ」
僕は腕の中に飛び込んできた君をやさしく包・ん・だ。
802:おさかなくわえた名無しさん
09/04/20 23:17:52 rkDuBMso
「オードリーヘップバーンの可愛さは、彼女が歳を
重ねるごとに増していったと思うんだけど」
「あなたはただの熟女好きでしょ。一般的な意見とは駆けはれているわ」
エロイーズは僕の肩に寄り掛かり、弱々しくも艶やかな微笑をうかべている。
僕は彼女の少しばかり弛んだ腰周りに手を伸ばす。
やれやれ。エロイーズは今年の夏に50回目の誕生日を迎える。
803:おさかなくわえた名無しさん
09/04/20 23:24:32 0NsMZfLk
エロイーズの生年には諸説あり
実際には今年で53歳を迎えるのではないかとも言われている
804:おさかなくわえた名無しさん
09/04/20 23:59:11 S1U+tCPX
「ヘップバーンのオナラはどんな音色だったのかしら?」
エロイーズは困惑した表情を浮かべながら僕に聞いた。
「・・・いや・・・わからないね・・」
僕はただそう答えるほかなかった。
「屁っプBa--n!」
彼女はハニカミ笑顔でおどけてみせた。
心なしか香ばしいにおいが辺り一面に漂っていた。
805:おさかなくわえた名無しさん
09/04/21 01:32:10 ujLhdzOa
僕は、君たちが、嫌いだ
806:おさかなくわえた名無しさん
09/04/21 01:41:09 xDGytoGs
>>805
( ゚д゚) ・・・
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚) ・・・
(つд⊂)ゴシゴシゴシ
_, ._
(;゚ Д゚) …!?
807:おさかなくわえた名無しさん
09/04/21 13:01:40 dv5WzAOy
やれやれ。このグレイな空。
気分がやられているのは自分だけなんだろうか?
僕は両手で目を擦った。そしてふと鏡を見た。
グレイなのは空だけではない。瞳の奥も髪の毛も灰色がかっている。
「なんてこったい」
僕はうなだれた。そして、エロイーズがスーパーで買ってきた胡麻だんごを頬張ったのである。
808:おさかなくわえた名無しさん
09/04/21 20:11:27 PoYEMfUX
,,,,,,,,,,,,,,,
/ ,,,, ,,,,\
| ・ ・ | 僕はモテすぎて困るよ・・・
| ⊃ |
\ ー / ただビール飲んで、中古レコードを聴いていれば
ペイパーバックを読んでる間に、女の子が
一緒にねたがるんだ・・・
809:おさかなくわえた名無しさん
09/04/21 20:24:15 dv5WzAOy
突然、ベルが鳴った。
急いで玄関に行き扉を開くと宅急便の人が立っていた。
「村上さんですねーお届け物でーす」
それは待ちに待った任天堂DSだった。
僕はサインするとニコリと笑ってみせた。すると宅配の人は怯えた顔をしてそそくさと去っていった。
さすが佐川だ。早い。
僕は感心したが、自分がお歯黒であったことには気がつかなかった。やれやれ。
810:おさかなくわえた名無しさん
09/04/22 01:04:23 FnEesQwE
佐川と言えばふんどし姿の飛脚マークだが、
新マークの配達人も服の下にあのふんどしを履いているんだろうか。
811:おさかなくわえた名無しさん
09/04/22 01:47:25 54dRbFTf
履いているかもしれないし、
履いていないかもしれない。
つまり、僕にはわからないってことさ。
ただ、一つ言えることがある。それはね、被っている帽子を取ったら、じつはチョンマゲかもしれないってことだよ。
812:おさかなくわえた名無しさん
09/04/22 01:59:40 wqXie/uD
>811
村上春樹というよりは
iPhoneのCMのナレーションだな
813:おさかなくわえた名無しさん
09/04/22 15:43:28 TKQPG6Ca
村上春樹にバルサ対チェルシーを見せたい
814:おさかなくわえた名無しさん
09/04/22 16:12:42 0McuNNsl
ふむ、その心は?
815:おさかなくわえた名無しさん
09/04/23 20:15:29 ihxCcOyn
「つよポン・・・」
僕はささやいた。
彼が公園で全裸になろうとは、誰が予想しただろう。
いや、誰も予想だにしなかった。
だから、マスコミはこぞって取り上げる。
ダチョウ倶楽部の上島だったらこれほど気に留めやしなかっただろう。また違った展開があったはずだ。
やれやれ。
僕らはマスコミには流されてはならない。
佐川急便の段ボールのように簡単に持ち運ばれてはならない。
816:おさかなくわえた名無しさん
09/04/24 00:21:25 cWeRGDX5
つよポンは全裸になりたかったんだ。6時間もアルコール節酒しつづけたら熱くなったんだよ。
でも全裸になるなら家の中で我慢しておくべきだった。家の中でならたとえフルチンでビリーしようがコサックダンス踊ろうが捕まることはなかったんだ。せいぜい彼女にあいそをつかされるくらいで済んだだろうに。
悲しい話だ。なんだか泣けてくるよ、つよポン。
817:おさかなくわえた名無しさん
09/04/24 00:30:29 gcOMOPko
韓国語で歌ってたらしいわね
彼女はそっと付け加えた
818:おさかなくわえた名無しさん
09/04/24 09:11:27 jDHLbPB4
「カムサハムニダつよポン」
僕もそっと付け加えた
819:おさかなくわえた名無しさん
09/04/24 14:45:15 KVPt2KtY
つよポンは人気のスターだ。
彼は果物のデコポンのように人々に好かれている。
つまり、見かけは決して完璧とは言えないが、味に深みがある。
二日酔いのつよポンはおそらく甘酸っぱいデコポンをたらふく食べたかったはずだ。あるいは、柚ポンでしゃぶしゃぶを食べたかったもしれない。
僕はエロイーズと別れると煙草を1本取り出し、火を付けた。そしてこうつぶやいてみた。
「つよポン、サランヘヨ。またテレビの世界に戻って活躍してくれニダ。」
820:おさかなくわえた名無しさん
09/04/24 18:36:04 BLbRedEc
「ねぇ、Ryu、草彅君と13歳の少女に外国とはいえ、堂々とピナ・コラーダを飲ませた男とどちらが悪いの?」
821:おさかなくわえた名無しさん
09/04/24 20:09:42 8QcSvnqU
朝まで生テレビに備えて少し眠っておいたほうがいいんじゃないかしら?
822:おさかなくわえた名無しさん
09/04/24 20:42:18 AX0aSr1R
ただ彼は服を脱いだだけなのだ。そして外に出た。僕にはそれがわかる。
いや、僕だけじゃない。それは本来的に誰もが抱いている欲望なのだ。誰もが望むことなのだ。
ある時には、我々はすべての服を脱ぎ去り、踊る必要があるのだ。たとえそこに激しい雷雨が叩きつけているとしても。
踊るんだよ、
僕は言った。回りの人々はじろり、と僕を見た。
なぜ、ただことばをつぶやいただけで人々は僕を見るのだろう。なぜ裸になるだけで、彼は捕まったのだろう。
やれやれ、と僕は思った。いつか世界中の芸術家が拘置所に叩き込まれる日が来るんだろうな。
僕は巨大な一つの川の中に居た。一度流れ始めると、完全に干上がるまでその流れが止まることはない。そんな川だ。
そしてそのような抗えない波の中で、僕は流されないようにしっかりと留まっていることしかできないのだ。まるで力尽きた鮭みたいに。
823:おさかなくわえた名無しさん
09/04/24 21:56:20 gOtMtYp0
そしてオリオン座は今日も輝いている。
ピース。
824:おさかなくわえた名無しさん
09/04/25 03:22:48 74beUGRt
アメリカの巨大会社の破綻は世界的な大不況を巻き起こし、テレビは連日のように就職難を煽り、
政治家たちは保身につとめ、マスコミはある国民的アイドルが公園で全裸になったと騒ぎ、隣国はミサイルを発射した。
そのような中で僕たちは、五月に入ろうとしていた。
ここはひどい世界だよ、と僕は思った。ろくでもない奴らが社会に出て、せっせと下劣な社会を作っていくんだ。
そしてね五反田君、と僕は心の中で呼びかけた。僕は例の事件の時真っ先に君の顔が浮かんだんだ。彼に君を重ねたというわけさ。
そう、僕もまた下劣なんだ。
825:おさかなくわえた名無しさん
09/04/25 11:14:01 rjYVWYnf
やれやれ。
全裸になる勇気はないけれど、体が火照っているのは確かだ。
僕は今すぐに身にまとっているもの全てを引きちぎりたい。
そして、君の中に飛び込みたい。ほの暗く生温かい君の世界に僕の全てを委ねたいんだ。
「ゴーイング マイ ウェイ」
僕はそうつぶやいた。
熱く堅くなったそれは僕の理性に反して身勝手に宙を彷徨い始めた。
826:おさかなくわえた名無しさん
09/04/25 19:31:58 jWycdhXt
やれやれ。
また堅くなったのか。
もう他にないのか?
やれやれ。
827:おさかなくわえた名無しさん
09/04/25 20:00:48 rjYVWYnf
そう。
僕は怒りのあまり拳を堅く握った。そして目に見えない敵に向かって激しく殴りかかった。
やれやれ。
いったい何分そうしていたのだろう?
気がつくと僕は肌寒い公園で一人うなだれていた。
やれやれ。これが僕の生きる道ってわけか。
828:おさかなくわえた名無しさん
09/04/26 13:14:24 Avq3Oyqz
「そろそろつよぽんの話題はこの辺にしないといけないわ」
民子は窓の外を見つめながら言った。
僕もその事に関して同じ意見だ。誰も彼を裁けないし、第一もう済んだことなのだ。
それをわざわざ煮え繰り返す必要もあるまい。
僕はブレンドコーヒーをすすってマルボロに火を付けた。
視線を窓に移すとぴょんぴょん跳ねる野ウサギがでんぐり返ししていた
829:おさかなくわえた名無しさん
09/04/26 13:29:10 Avq3Oyqz
「ねえ春樹、アナタはつよぽん以上に一つ大きなミスをしているわ・・」
民子はふとそうつぶやいた。
「ミスってなんだい?そんな覚えはない。僕はいつだって的確な判断の上で行動しているよ」僕はやんわりと丁寧に答えた。
830:おさかなくわえた名無しさん
09/04/27 01:31:16 YNa0ITTl
ベーコンレタスバーガーはファーストフードとは思えぬほど格別な味だった。
口についたケチャップをナプキンで軽く拭き取り、窓に目をやるとそこにはある人物が立っていた。蛭子さんである。
僕は、さっと立ち上がり、そのニヤついてるどうしようもないオヤジにフィレオフィッシュを1つ購入して店に出た。
831:おさかなくわえた名無しさん
09/04/28 00:15:14 UfxFPCDy
外は春にしてはいささか冷たすぎる風が吹き付けていた。
いつになったらこの冷たい風は止むのだろう。
僕は泣きたくなった。風が強く吹き付け、思わず目を開けることができない。
やれやれ、この世界では涙さえもが無理に押さえつけられているのだ。
第三者の手によって。理不尽に、システマティックに。
832:おさかなくわえた名無しさん
09/04/28 20:02:26 SVA1q86C
もう日は沈んで、見上げる空にはうすめたソーダ水みたいな雲が流れるようにゆっくりと過ぎていった。
僕はポケットから煙草をとりだした。細長い銀色のライターで火をつけ、深く吸い込んだ。
「ねえ、誕生日が祝日の間にはさまれている私の気持ちがあなたにはわかる?」
その話に僕は明確な脈絡を見出だすには、かなり長い時間がかかった。
833:おさかなくわえた名無しさん
09/04/28 21:20:39 ZA1hIvoY
「今までの人生、君の誕生日は現在のタスポのようなランクづけだったんだね」
僕は同情の目を彼女に向けた。
「未成年の喫煙を阻止しようという本来の目的はすでに霧散して、形骸化した制度だけが残り、いつしかタスポを作り出した理由すら薄れていく。つまり時代の波に飲まれ、どうでも良くなっていくのさ。ゴールデンウィークの狭間にある友人の誕生日のようにね」
そういって僕はわかばを取り出し火をつけた。
834:おさかなくわえた名無しさん
09/04/28 22:42:06 wKoTQSGs
例えになっていない例えを燃料にして走る車があったら、あなたはずいぶん遠くまで行けるわね。
835:おさかなくわえた名無しさん
09/04/28 23:54:37 ZxFelgAB
やれやれ
いつからここは嫌み会話集になったのだ
やれやれ
836:おさかなくわえた名無しさん
09/04/29 00:14:00 wtaFlU2n
「知的嫌味とセンチメンタリズムのパラレル進行」
彼はぽつんと言った。
「DNAみたいなものだな。2本の線が互い違いに行ったり来たりする。
我々は本質的に、そうせざるをえない生き物だってことさ。」
837:おさかなくわえた名無しさん
09/04/29 01:31:07 yW2BDJ0Y
なぜ、ヨネスケはヨネスケという名前なのか。
この何気ない疑問にいささかの不安を感じながら僕は眠りに入った。
気がつくと、僕は夢の中にいた。目の前に大きなしゃもじを抱えた人がいる。
その人物は、しかし、顔を晒さず、瞬く間に闇の中を駆け抜けていった。
僕は、彼がヨネスケであって欲しいと願う反面、そうでない、まったく別の人間であることを期待した。
その迷いは、ちょうど、終業式を終えた小学生が抱える一抹の不安に似ていた。
つまり、異常ともいえる荷物の多さだ。図画工作の教科書や鍵盤ハーモニカ、それらをわざわざ家に持って帰る意味が僕には未だ見いだせない。
いったい何のメリットがあるっていうんだい?
それは重荷でしかないはずだ。この話は、コネチカットのカーシャおばさんに聞かせてやりたい話題の一つだね。
僕はけたたましい目覚まし音に起こされた。やれやれ。僕は眠い目を擦ると、横で添い寝していたヨネスケの頬に軽くキスをした。
838:おさかなくわえた名無しさん
09/04/29 10:41:44 CjAwivla
僕は立ち上がり、コットンの黒いズボンとユニクロのポロシャツを着た。
うん。悪くない。
冷蔵庫の中にあったものを使って、トマトとチーズのサンドイッチを作った。それにオリオンビール。
23の冬、僕ははじめて好きな人ができた。
彼女はよく「オリオンビールは薄すぎるわ。」と言っていた。
「だからあなたは迷い、混乱してしまうのよ。」と。
やれやれ。
理解というものは、つねに誤解の総体に過ぎない。
839:おさかなくわえた名無しさん
09/04/29 22:41:26 ao8UWutI
「伊達メガネをつける眼科医というのは、いささか自らの信条を裏切っている様に思えないかい?」
今日、僕は出身高校の講演を頼まれ、「これから日本で生き抜くために」というテーマで
後輩たちに今まで僕が生きてきた中で身に付けた、人生をうまく生きる方法とやらを話していた。
後輩たちの反応はいずれも初期微動にも届くとも及ばぬ程度であったため僕はこう言ってやった。
「恥を知れ!しかるのち死ね!!」
840:おさかなくわえた名無しさん
09/04/30 00:33:28 MpqWmnTK
フルハウスのキミーは可愛い反面、不思議である。
あるいは、単に変人とも言える。
キミーはDJの友達であり、ジェシーらとも親しげだが、変人というレッテルを貼られ、時々バカにされている。
ただ、彼女の存在はあのファミリーたちには不可欠なのだ。
なぜなら、キミーのその可笑しなキャラクターと激臭の靴下が、暗く悲しくなりがちな家族の問題を軽くさせているからだ。そう。ファブリーズなんて不要なんだ。
僕はキミーがじつは才女であり、今はイギリスで平和な家庭を築いていると知って、うれしくなった。
841:おさかなくわえた名無しさん
09/04/30 17:43:05 vxy7FMpi
キミー……
僕は今はじめて初恋の人の名前を知った。
キミはキミーというんだね。
842:おさかなくわえた名無しさん
09/04/30 18:09:32 LXVS9q8G
台所でスパゲティーをゆでているときに、電話がかかってきた。僕は北野誠の深夜放送に
あわせてプッチモニの「ちょっことLOVE」を踊り付きで歌っていた。
携帯の着信が聞こえたとき、無視してしまおうかとも思った。ゴマキがまさに
!まる!まる!まる!まる!まる!の五重丸スペシャルで音楽的ピークに持ち上げようとしていたのだ。
でも、思い直してポケットの携帯をとった。
「ママ、ママ、紀香よ、もうママ、無理」、唐突に女が言った。
843:おさかなくわえた名無しさん
09/04/30 21:47:20 WIoLKB64
NHKでGoogleが書籍データベース化を進めてるニュースをやっていて、
データベース化された絶版でない書籍の例としてノルウェイの森が挙げられていた。
844:おさかなくわえた名無しさん
09/04/30 22:35:35 uOnllMuJ
「ノルウェイの森。ジョンはビートルズという壮大な物語に呑み込まれたに過ぎなかったんだ。」
彼は唄った。
僕はキッチンのソファに座り、足を組み、目を閉じて森山直太朗のバラードを聴いていた。
LPは穏やかな情感にあふれていて聴きごたえがあった。
差し出がましくなく、それでいて十分に意は尽くされている。
「アロー」
845:おさかなくわえた名無しさん
09/05/01 01:01:01 hx61+PBJ
「このスレは春樹気取りのナルシストが氾濫してるわ」
「それで満足して一人で楽しんでいるんだから、別にいいじゃないか」
「誰も傷つける訳でもなければ、誰かの為になるわけじゃない」
「ただの自己満足、自慰行為みたいなものさ」
「自慰行為?」
やれやれ、僕は14歳の女の子になんという話をしてるのだろう
846:おさかなくわえた名無しさん
09/05/01 01:36:34 mSb4gj+e
彼女の話を聞くと誰もがこう思うだろう。
ああ、彼女は“春樹気取りのナルシストではない、先進的な価値観を持った人物”を気取っているのだ、と。
そしてそのような思考のカーチェイスが無限に繰り返されるのだ―我々が好むと好まざるとにかかわらず。
地球が太陽のまわりを回っている限り、そこには優劣がある。優劣があれば競争がある。
ある種のものごとというのは、いくら考えたところでブーメランのようにまた手元に戻ってきてしまうものなのだ。
僕らはそのようなブーメランをいくつも持っている。ブーメランを投げる。飛んで行き、戻ってくる。キャッチする。そしてまた投げる。
はじめのうちはブーメランはそのプロセスの中で、何らかの獲物を捕えてくるかもしれない。
しかしその繰り返しを経て、得られるものは目に見えて減っていく。そのことは序々に僕らをうんざりさせる。
いずれ僕らはそれをキャッチすることを拒むことになるだろう。あるいは不本意にそれを取り落とすことになる。
本当は、我々は死ぬまで繰り返しを続けるべきなのかもしれない。
でも、考えてみてほしい。獲物を捕らないブーメランに何の意味がある?
847:おさかなくわえた名無しさん
09/05/01 01:57:11 ViRXAMYU
ブーメラン、ブーメラン。
「あしたから新しいバイト先で仕事がはじまるんだ」とジェームスがうれしそうに言いました。
「よしよし、猫ちゃん、いらっしゃい。子猫ちゃん、空飛び猫ちゃん」
848:緊急速報:NHKニュース
09/05/01 02:06:10 HKT5hFxl
日本国内で初めての感染疑い例の患者は、
カナダから帰国の横浜市在住の17歳の男子高校生との事
849:おさかなくわえた名無しさん
09/05/01 11:34:00 G5Vno547
インフルエンザ from カナダ~♪
僕はそっと囁いた。
850:おさかなくわえた名無しさん
09/05/01 15:04:25 ViRXAMYU
その音楽は僕の意識の中で少しずつまとまりのようなものを持ちはじめた。
しかし、僕は囁いたものごとがあえて他人に伝えるだけの価値を持ったものなのかどうかわからなかった。
851:おさかなくわえた名無しさん
09/05/01 17:36:08 Ft4AYcfk
アイマイまいん!に間に合いそうにない。
852:おさかなくわえた名無しさん
09/05/01 19:33:38 Ft4AYcfk
結局間に合わなくて、まいんを見逃してしまった。
やれやれ。録画も失敗したようだ。
悔し紛れに僕はオリオンビールを飲んだ。
853:おさかなくわえた名無しさん
09/05/01 22:14:00 G5Vno547
気づけば、5月。
今年に入ってもう4ヶ月過ぎた。つまり、2009年の1/3が終了したってわけだ。
やれやれ。時の流れに身を任せている場合ではない。
テレサテンなど知ったことではない。照れ茶店。
僕はぼんやりとアンコールビールを飲みながらインフルエンザのニュースに耳を傾けた。
そして、第二の故郷であるカナダに思いを馳せた。
854:おさかなくわえた名無しさん
09/05/01 22:19:49 YjPGF9r7
「2009年の1/3が終了した、だって?」
僕はいささか唖然としていった。
よく考えてみれば当然のことなのだが、その時は本当に驚いたのだ。
855:おさかなくわえた名無しさん
09/05/01 22:45:25 G5Vno547
そうさ。2009年の1/3が終了したんだ。
あとの8ヶ月、つまり、これからの2/3を従来のようにコンビニで立ち読みしてそのまま何食わぬ顔で店を出る生活を続けるか、
それとも、心を入れ替えて花に水やるラブソング的な新しい生活を送っていくかは
・・・・君の自由なんだ。
僕はサバンナのライオンに思いを馳せた。
856:おさかなくわえた名無しさん
09/05/01 22:46:10 qrvfDm2x
アンコールビール?
懐かしいな
カンボジアのシェムリアップという田舎町で過ごした一週間
アンコール遺跡を中古のトヨタ、スプリンターで全部案内してくれた気の良いガイド
また会いたいな
857:おさかなくわえた名無しさん
09/05/01 23:25:02 5ISz4csr
会えるさ。
時期が来れば。全ては巡り合わせだ。
それが世の中、そんな風にできている。
今も昔も。
858:おさかなくわえた名無しさん
09/05/02 01:39:18 kpcpZ2Tg
ウィスキーのソーダ割を一口くちに含むと、僕は音楽のボリュームを高くした。
やれやれ。ジャズによく合う酒はウィスキーなのか?
いや、違う。
僕はグラスをテーブルに置き、冷蔵庫からこどもビールを取り出した。
「うん。これに限る」
僕は一気に2本飲み干した。
そして、その空き瓶を手に持ち髪を乱しながら、いささか乱暴にルンバを踊った。
859:おさかなくわえた名無しさん
09/05/02 08:46:42 j0Pa0sEL
僕は一ヶ月ぶりの規制解除にあって、
このスレに書き込みをしようと勇んでスレを開いた。
そしてスレの今の話題を、バチカンで法話を聞く
クリスチャンのように敬虔な気持ちで読み取った。
しかし、そんな僕の気持ちとは裏腹に、書き込むべきことは見当たらなかった。
しかも驚くべきことに、僕はこの文章が村上春樹的であるかも
もうわからなくなっていた。
「これが規制の力なんだ」
カラスが僕のそばでそっとつぶやく。
860:おさかなくわえた名無しさん
09/05/02 10:14:18 kpcpZ2Tg
「規制解除、おめでとう」
僕は、単位が取れずに焦っていたが、一心不乱に勉強した結果、めでたく卒業の日を迎えた不良生徒を祝うようにそう言い放った。
やれやれ。ついに連休に入ってしまった。
今日は土曜日だが、連休に入ったからには、月曜であっても、水曜であっても何ら問題はない。
重要なのは・・・自分の心を休ませることができるか、否か―だ。
僕はおそらく後者の部類に属すだろう。ぼんやりとそう思いながら僕は封を開けた。
そして、返却された履歴書の中で微笑んでいる自分の顔写真をなぜかしら愛おしく感じた。
861:おさかなくわえた名無しさん
09/05/02 15:13:46 tbxjVQiq
「夏に発売の春樹の新作が待ち遠しい。」
「でも、また文芸誌で叩かれるんじゃないかしら。理由なく。陰湿に。徹底的に。」
彼女はいつも一言多い。
862:おさかなくわえた名無しさん
09/05/02 16:03:38 scpxL7bo
「だって、知らなかったんだもの。ねえ、本当なの?その情報は。
ググれとかは言わないで。私はあなたの口から、ちゃんとした情報を知りたいの。」
863:おさかなくわえた名無しさん
09/05/02 16:07:49 scpxL7bo
最後に「よ」も、と。
864:おさかなくわえた名無しさん
09/05/02 16:36:04 T7qJPPeW
君滑らかな光沢を放つロシアンブルーも同然だった。
丸い、しかし限りなく冷たい三日月の瞳をまっすぐこちらに向け僕の返事を待っていた。
僕が即答できなかった理由は君にはわかっていたはずだ。
しかし君は軽い放心状態の中にいるようにも見えた。
そこにはいつもの透明なヴェールがあったのだ。
気がつくと僕は…
865:おさかなくわえた名無しさん
09/05/02 19:21:49 l0wK5UPt
パスタに写生していた。
866:おさかなくわえた名無しさん
09/05/02 20:33:27 kpcpZ2Tg
そして、カルボナーラは瞬く間に口に広がった。
僕はいささか興奮した。
それはなぜかって?
オーケー、教えよう。
カルボナーラが僕の心の柔らかい場所を締め付けたからだよ。
僕はバドワイザーを手にすると、舌にねっとりと絡まったカルボナーラをすべて流し込んだ。
そう。川の流れのように。
僕は天国にいるひばりが酩酊して韓国語で唄っている姿を頭に浮かべた。
867:おさかなくわえた名無しさん
09/05/02 23:03:38 tbxjVQiq
「さすがにそんな夢を見るなんて疲れてるんじゃない?」
確かに疲れている。GWだというのに。
>>862
「村上春樹長編小説1Q84、5月29日発売」
僕は本屋のポップを見て声に出して読んでみた。
なんだ今月じゃないか。
夏ですらない。
僕がいささか混乱しているのは新型インフルエンザが関係しているのかも知れない。
868:おさかなくわえた名無しさん
09/05/03 10:50:17 5rhfg6ah
新作発売は僕にとって、確かに喜ばしいニュースだった。
おそらく原稿はとうに書き終わり製本も終わり、
出版社の倉庫の中で、遠足を前にした子供のように
発売の日を待っているのだろう。
しかし同時に、悲しいニュースもあった。
忌野清志郎さん死去。僕はニュースを見て呆然とした。
僕はキャンドルを灯し、今日一日は彼のために喪に服そうと思った。
869:おさかなくわえた名無しさん
09/05/03 12:05:55 SHMrhIL1
58歳・・・親と同じだ。
はじけた派手なロック。
しかし、なぜだ?
清志郎は復帰したのではなかったのか?
僕は彼のパフォーマンスが好きだった。頭から突き抜けていくような高飛車な切ない声。そして無駄な動き。
それらを思い出しながら、僕はUCCブレンド117をカップに入れた。
コーヒーはいつもより渋く苦かった。そのためか、僕は思わずミルクを手にしかけたが、止めた。。
今日は多少胃に悪くてもブラックコーヒーでいい。。
なぜなら、これはロッカー清四郎への最後の祈りなのだ。
870:おさかなくわえた名無しさん
09/05/03 21:57:36 SHMrhIL1
やれやれ。
朝にブラックでコーヒーをおかわりしたせいか今頃になって胃がキリキリと痛む。
僕はゲップを連発させながら台所に向かい冷蔵庫を開けた。
「 これだ 」
僕はピルクルを取り出しグラスに注いだ。そしてゴクゴクいいながら飲み込んだ。
乳酸菌は清志郎の音楽のように愉快に僕の胃腸の中で踊り出している。
871:おさかなくわえた名無しさん
09/05/03 23:02:37 Ngl1K7Ft
彼女は言った。
「ありがとう。」と。
清志郎に。867に。
「ねえ、今夜はここで寝かせてもらってもいいかしら?一人になりたくないの。いやな夢を見たくないから。」
僕は少し考えてから、うなずいた。
時間はいつもと同じようにゆるやかにと流れていく。僕は耳を澄ませる。
彼女は眠りについたようだ。
彼女は眠りながら、鼻歌を唄っていた。
僕はその鼻歌と一緒にハミングした。
872:おさかなくわえた名無しさん
09/05/03 23:46:24 /2P+uU/K
「素敵だ」
と僕はつぶやいた。
人々は大きく僕を避けて歩いていた。僕は都心の喧騒の中にいる。
最も多くの人間が日々を過ごし、あらゆるものごとが生産される場所に。
そして最も相互理解というものが陳腐に扱われる、孤絶された場所に。
僕はそのパラドキシカルで巨大なシステムの中に取り残され、ぼんやりと立ちすくんでいる。
僕は彼らと同じように、静かに歌をハミングした。彼女の静かで穏やかな寝顔を想像しながら。
でもその世界への入り口を見つけることはできなかった。
ただ人の波が、さらに大きく僕を避けただけだった。
想像することはできる。でもそのイメージの中に、僕は含まれていない。
僕は一人だ。そして、想像力がその事実を否応なく突き付けている。冷酷に、そして無意味に。
873:おさかなくわえた名無しさん
09/05/04 15:40:34 fC/GBw/H
中産階級的住宅地にある2階建ての家。庭には真新しいプジョーが止まっていた。僕は3年半ぶりに帰ってきたのだ。
大きく呼吸をし、慣れた匂いを嗅いだ。
変わっていない。ここはなにも変わっていないのだ。
リビングに行き、無造作に置かれていた郵便物に目を通した。
「おかえり。」
振り向くと、そこには丁度コーヒーを淹れていた父が笑顔でこちらを見ていた。
「お前も飲むか?」
僕は父に違和感を感じた。
その原因に気づくのには、少しの時間が必要だった。
僕はそこに立ちすくんだまま、言葉というものを失っていた。
久しぶりに会った父の瞼には、セロハンテープであろうあきらかに不自然な二重がしっかりと、そしてくっきりと造り出されていた。
874:おさかなくわえた名無しさん
09/05/04 18:51:14 yjUklh9W
「もしもしワタヤノボルさん。ユミヨシです。
明日に夕食会をする予定だったドルフィンホテルの羊博士のことなんですが、
決定的な局面を迎えた重要な会議に出席するため急遽東京へ行かなければならなくなってしまい、
ワタヤノボルさんとの夕食会が今度の木曜日に延期されるとのことです。」
「わかったよ。知らせてくれてありがとう。ユミヨシさん。
そういうことなら、私の帰りの便を別のに変えてもらえるかな。
明日の会議のついでに、立ち寄ってみたい所があるんだ。」
「承知いたしました。航空会社にすぐに連絡を取ります。
うまくいけば、変更便について今日の午後にはお電話できると思います。」
やれやれ、英会話教材の例文に村上作品のキャラクターを登場させるだけでそれっぽくなるな。
875:おさかなくわえた名無しさん
09/05/04 21:26:46 Tes/+6O/
ホテルに入ると、マユミと僕はいつものごとく裸になり、
お互いの生殖器を重ね合わせ狂ったようにダンスをした。
876:おさかなくわえた名無しさん
09/05/04 22:46:22 8pOKxUkd
「生は危険よ
私たちの関係はコンドーム一枚隔てたものなのよ、そうでしょう?」
僕は残っていたワインを一気に飲み干した
まるで心の渇きを潤すように
877:おさかなくわえた名無しさん
09/05/05 08:45:10 w0aOZ3e7
マユミと僕はもう一度ダンスをした。
いつものように恍惚状態になり、その背中にカルピスを飛ばした。
878:おさかなくわえた名無しさん
09/05/05 09:24:34 HU+rP/fG
カルピスサワーを飲み過ぎたコズエは、唸りながら寝室に行った。
そして、1分もしないうちに深い眠りに入った。
僕はいささかガッカリした。
これからの展開にすべてを懸けていたからだ。もし順調に進んでいたならば、今ごろ僕らは濃厚な、しかし淡く儚い時間の中にいるはずだったのだ。
散乱した缶や瓶、マヨポテトの袋を拾い集め、ふと窓の外を見ると、すでに明け方だった。新聞配達のバイクのおっちゃんが重たげに走っている。
僕らは、じつに9時間もの間、お酒を飲み交わしていたってわけだ。
そう思ったとたん、胃が激しくムカついた。
879:おさかなくわえた名無しさん
09/05/05 10:40:43 HU+rP/fG
やれやれ。マーライオンしてしまった。
僕はシンガポールに行ったことはないけれども、マーライオンの気持ちを少しだけ理解できるような気がした。
彼は、ただむやみやたらに水を吐いているわけではない。吐き捨てる、その行為には悪いものや毒を排除して健康を保つという意味があるからだ。
すなわち、彼は類稀なるヘルシー志向の持ち主ってわけさ。
次の瞬間、僕は自分の背中にヒヤリと冷たいものを感じた。後ろを振り返るとコズエがマーライオンと化していた。
僕はすべての意味合いにおいてマーライオンを愛した。
880:おさかなくわえた名無しさん
09/05/05 11:59:17 1M+qHM2z
「今日はJK?」
コズエは突然暗号のような言葉を口走った
その言葉には些か馴染みがあったが僕は目の前に落ちている缶を一個一個丁寧に拾い集めることにした
「そうかもしれない」
881:おさかなくわえた名無しさん
09/05/05 12:37:29 w0aOZ3e7
ホテルに入るなり、ユミと僕は衣類を脱ぎ捨てて、お気に入りの船をこいだ。
櫂が折れて、一瞬で飛んだゴム片がユミの頬をかすめ、
カルピスの白濁した飛沫は処女の腹を飛び越えて首筋を濡らした。
882:おさかなくわえた名無しさん
09/05/05 13:08:55 lyYZOBeP
「マ抜けね」
883:おさかなくわえた名無しさん
09/05/05 21:36:57 07mAI+5V
「オグシオの国をあげた試合も、短いスカートからもしかしたら見えるんじゃないかってことばかりを見てるんだもの。本当、ばかみたい。
かわいいあの娘は純粋だって信じてる。
女の子だって、あの人のことを考えながらするのよ。
あなたはなんにもわかってないのね。」
884:おさかなくわえた名無しさん
09/05/05 23:31:33 HU+rP/fG
やれやれ。今日は立ちっぱなしだった。祝日なのに。
かかとが痛くてしょうがない。
僕は仕事おわりにコンビニへ寄った。24時間営業のあの利便性に富んだ店のことさ。
そこで、酎ハイや弁当、明日のブレックファースト用にパンをカゴに入れた。
店員がいつものように微笑みながら「温めますか?」と聞く。
「お願いします」と僕。
しかし、彼は自分では気づかないのだろう。
乱暴に菓子パンを袋に入れた。言いたい、けど、言うには値しない。僕は所在なげに店を後にした。
仕方ないさ。これがメロンパン的新自由主義 ライフというものだからね。コミュニスト寄りの僕にとっちゃあ多少悲しいものがあるさ。
885:おさかなくわえた名無しさん
09/05/06 17:22:48 Uemet4eu
「最終日か・・」
僕はポツリとつぶやいた
いつまでもあると思っていた休日も今日で終わり
この連休、僕は何をしていたのだろうか?
思い起こしても、ただ怠惰で安穏としたいつもの休日を積み重ねただけ
これといった特別なことをしていない
まるで与えられた作業だけをこなすFA機器のように
僕は同じ休日を繰り返す
やれやれ、いつもこうだ
886:おさかなくわえた名無しさん
09/05/06 20:29:19 Yb23+Lgd
「ねえ、ここの部屋には1日でどのくらいの人が訪れると思う?」
彼女は言った。「もしかしたら、わたしとあなたしか来ていないんじゃないかって、ふと思ったの。
こんな風にGWという日々をこの部屋で過ごしてしまった自分に、とても不安を感じるのよ。」
887:おさかなくわえた名無しさん
09/05/07 10:58:06 JZ5W/CS7
3~4年前の同スレに携帯電話と沈黙をテーマにした投稿があったのだが、
あれ秀逸なのでだれか思い出して書いてくれ
携帯電話の発明は孤独を生み出した
誰も用がないから象のように眠っているとかってやつ
888:おさかなくわえた名無しさん
09/05/07 22:09:17 DEsziJ9/
888を僕はゲットした。
889:おさかなくわえた名無しさん
09/05/07 23:44:07 19UStfxX
やれやれ。疲れた。なんだか眠くなってきた。そろそろ寝ることにしよう。
5月とはいえ夜は寒い。
僕は寝冷えをしないようにモモヒキを履いてそっと布団に入った。
それから何時間熟睡しただろう?僕は不意に目を覚ました。そう、不意に。
薄明かりの明け方ではあるが、起きる時間ではない。
いったい全体何が僕を起こしたのか-?
その理由を知るのにそう時間は掛からなかった。
オーケー、答えよう。
生温かい布団の中から鼻の機能が麻痺してしまうかのような悪臭いが漂ってきたんだ。
僕は朝になると、黄色に染まった布団を天日干しにして、町中に僕自身の香ばしい匂いをお裾分けした。
890:おさかなくわえた名無しさん
09/05/08 20:12:54 NOGGRqgP
「いい香りがして、ついついたくさん買ってきちゃった。」
彼女は紙袋いっぱいに入った串焼きチキンを持って、少し悲しげな表情を浮かべていた。
僕は彼女が買ってきた串焼きチキンを皿にあけ、コカ・コーラZEROをグラスに注いだ。
「体の具合でも悪いの?」
最初は小さな声で、それからもう少し大きな声で。
僕は彼女がなぜそんなことを聞くのか、わからなかった。
「明日はお休みね。潮干狩りに行きたいのだけれど、よかったらどうかしら?」
彼女はどことなくまぶしそうな目で窓の方を見つめていた。
891:おさかなくわえた名無しさん
09/05/08 21:09:13 6V+w8SZi
SAPPORO生は麒麟ほどではないが、キレ味が鋭くコクがある。
僕は残りの一口を半ば無理をして飲み干した。そして鈴木雅之の歌声から始まる土曜劇場に目を向けた。
西村京太郎スペシャルが始まった。
間もなく、薄暗い空の下での殺害現場が写った。
892:おさかなくわえた名無しさん
09/05/08 21:15:45 N0oqXEV8
「村上君、麻薬持ってたよね」と彼女が言う。
「メンソールならある」と僕は言う。
「新聞に君が麻薬持ってたって書いてあったよ」と彼女は僕を問い詰める。
「それは角川だ」と僕は言う。やれやれ。
893:おさかなくわえた名無しさん
09/05/08 22:23:16 p0bEsVaf
「ここで春樹の新作を知って感謝してるわ」
「ハルヒ?」
「うふふ、まだ酔ってるのね。村上春樹よ」
894:おさかなくわえた名無しさん
09/05/08 22:41:09 N0oqXEV8
「ここで春樹の新作を知って感謝してるわ」
「やれやれ、やっと出たね」
僕は彼女がうんこと勘違いしないかを気にしながらさらにたずねる。
「で? タイトルは?」
「夜明け前(※)」
(※)この作者の本名が……
895:おさかなくわえた名無しさん
09/05/09 22:09:33 bJ6g5yKR
SASHIMIはテイスティだ。
鮪は舌の上でまるでアイススケートのように滑らかにとろける。鯛はコリっとした歯ごたえを感じさせつつ大和撫子のような淡泊さを残す。
そして甘エビ。この甲殻類は外見が堅いのに、中身は柔らかくて甘い。つまり、ツンデレだ。
僕はこれらSASHIMIをWASABIという鼻くそのようなグリーンペーストとンインースを付けて食した。
896:おさかなくわえた名無しさん
09/05/10 08:59:09 bi1f4VAf
今朝も晴れている。
嬉しいようで嬉しくない
悲しいようで悲しくない
そんな気分さ。
オーケー、今日は日曜日、そして母の日だ。僕の記憶が確かならね。
やれやれ。彼女のためにまだ何も購入していない。
というのも、わからないんだ。まったくわからない。
いったい何を-・・・
そう、何をもってこのスレが進行しているか。
僕はパリパリに凍らせたカーネーションをこの手で粉々にした。そして、そっとドナウ川沿いを歩く。時には競歩のように小走りで。
897:おさかなくわえた名無しさん
09/05/12 14:14:39 5Fg8zpdy
やれやれ。気づけば連休はとうの昔に終わってしまった。
なんて早いんだろう。
一時は騒然としていたのに、あっさりと幕を下ろした・・まるで一連の草なぎ事件のようだ。
日本人は気持ちの切り替えがじつに早い。
10日、僕は地元でそこそこ人気のあるデパートに行った。
そこで、不思議なものを目にした。入り口のウィンドウに何も飾られていなかったのだ。そして中にこんな看板があった。
「準備中」
それを見たのは当日の夕方だった。母の日ギフトの催しはすでに終了したのか、あるいは、もともと施されていなかったのか。すでに父の日に向けて動き出しているのか?
未だ不明だ。
これだから地方はバカにされる。そう思った僕はいぶりがっこを音をたてながら食べた。
898:おさかなくわえた名無しさん
09/05/12 19:15:12 tt3u9Ant
「いぶりがっこ。
いぶりがっこ。」
彼女は2回繰り返した。
「なつかしいわ。わたしが初めてバーへ行ったとき、こんなものがあるんだよってマスターが出してくれたの。
いぶりがっこ。
とても素敵な風味に感動したのよ。
新潟だったかしら?それとも秋田?
・・・それとも、パリ?」
「いぶりがっこ。いぶりがっこ。」
「そいやっ。いぶりがっこ。そいやっそいやっ。。」
僕たちは阿吽の呼吸で、その言葉を口にした。
899:おさかなくわえた名無しさん
09/05/12 22:58:38 5Fg8zpdy
いぶりがっこの歯ごたえと鼻から抜ける芳醇な香りは病みつきになる。
いぶりがっこは、その可愛らしい名前とは裏腹に、渋い旨味がある。
まぁ一口試食してみればいい。きっと君もいぶりがっこの虜になるはずさ。
もはや普通のタクワンじゃ物足りない...そうなったら、君はもう帰らぬ人となる。
900:おさかなくわえた名無しさん
09/05/12 23:10:27 FiYJnRui
「いぶりがっこ」
2ちゃんねるで目にしたその言葉に、僕はまるで
ロンドンのカムデンタウンで源義経に出会ったような
-それがあり得ることかどうかは別にして-奇妙な戸惑いを覚えた。
いぶりがっこと言えば、僕の故郷の食べ物なのだ。
その単語を、まさか2ちゃんねるの、村上春樹関連のスレで見るとは思っても見なかったのだ。
「知ってる?秋田県はね。お客さんがいらしたとき、
お茶請けのお菓子の代わりに漬物を出すのよ」
僕は彼女の言葉に、黙ってうなずいた。
そんなこと、痛いくらいに知っているのだ。
901:おさかなくわえた名無しさん
09/05/12 23:17:18 dmQMfXoZ
「『いぶり』はわかるよ。でも『がっこ』って一体全体どういう意味なんだい?…」
「学校のことかな?いやそんなわけないよな…」
僕のつぶやきは虚空の中に漂っていつの間にか消えてしまった。
902:おさかなくわえた名無しさん
09/05/13 00:56:08 41y6RFcE
翌朝、僕は米を炊き、いぶりがっこピラフを作った。
午後3時、ヘイゼルナッツ・いぶりがっこにコアントローをかけて食べた。
僕は再び太りつつある。
903:おさかなくわえた名無しさん
09/05/13 08:27:11 kTsfPBKi
僕といぶりがっこの出会いは某チェーン店の居酒屋だ。
僕は友達と飲みにやってきた。彼女はメニューを開くと同時にこう叫んだ。
「あー!いぶりがっこがある!」
僕はキョトンとした。見ると、何ら目新しくない、地味な風体の漬け物だ。
彼女は注文した。そして僕はいささか不安な気持ちでゆっくりといぶりがっこを口に運んだ。「コリコリカリカリコリコリ・・」僕は美味しさのあまり残りのビールを一気に飲み干し、いぶりがっこをさらに2つ追加注文した。僕はまた土間土間に行くつもりだ。
904:おさかなくわえた名無しさん
09/05/13 12:30:02 OFWhM8G5
がっことは、漬物のことを指す秋田の方言だ。
しかし、いぶりがっこは旨い。
905:おさかなくわえた名無しさん
09/05/13 18:15:25 vwe8D2l9
「一体何を考えているの?」と彼女言った。
「フェルナンデス、あなたはいつも訝しげな顔をしているわ。」
ぼくはうなずきながら、できたてのアンチョビのピッツァをナイフとフォークで切り分けていた。
「たいした事じゃない。たた、故郷のことを思い出していたんだ。どうでもいいようなことをね。」
「とてもお腹が減っている。」と、ぼくは言った。
906:おさかなくわえた名無しさん
09/05/13 18:56:15 kTsfPBKi
「そうなんです、フェルナンデス」
僕の友人の一人、フェルナンデスはスペインに在住だ。
マドリードだったような気がする。マドレーヌでないことは確かだ。
ともかく、彼はそこに住んでいる。そして今、彼は教師をしているそうだ。担当は美術そして数学。彼は博識だ。
ちなみに、現地にはゆとり教育といった意味不明な行政主体の政策はないと言う。
僕はぼんやりといぶりがっこを噛みながら教壇に立つフェルナンデスを想った。彼はサグラダファミリアのように厳然としているに違いない。