09/02/20 02:37:38 2wHkIKyH
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「気のきく寛容な人間だって?」
僕は首を振った。やれやれ、こんな男と同じ地面に立っているなんてな、と僕は思った。
論理とか完全な矛盾とかいうものは、私たちの中で本当に共有されうるものなのかしら?
彼女は言った。
そのとおり。あるいは矛盾というのは、曖昧で絶対性に欠いたものとなりうるのだ。
まるで寡黙な手品師のように、自分にまとわりつく矛盾をさっと闇の中へ消し去ってしまう。
そのような人物を僕は何人も目にしてきた。
そしてその多くは、自分が消し去ったものがどこにあるのか知りもしないのだ。