09/01/18 18:18:04 8nZpYr8n0
2ちゃんねる掲示板が発足して今年で10年となるが、
相変わらず、学歴・職歴等ステータス重視の姿勢は変わらない。
しかし、ここ数年で変容したと痛切に感じることがある。
非一般入試やコネ入社など、個人の実力によらない学歴・職歴の獲得に
否定的な姿勢をあまり見せなくなっている。
世紀の変わり目頃の2ちゃんねるの代表的なスレッドに、
東京大学ミスコンテスト叩きがあった。
何故なら、出場者が帰国子女枠、私費留学生、短大看護編入等、
大学の定員の中でもごく僅かの枠しかない裏道入試で入学した人間で
占められていたからだ。2ちゃんねらーは盛んにインチキ東大生とバッシングした。
これだけではなく、広末の早稲田大学進学などにも厳しい目が向けられていた。
2ちゃんねる的学歴の価値は、日東駒専一般入試合格>早慶非一般入試合格であり、
裏を返せば、個人の実力を大切にする、2ちゃんねらーの矜持がそこにはあった。
ところが、最近の2ちゃんねるはどうだろうか。
AO入試や推薦入試、コネ入社のスレッドが荒らされることもなく進行し、
多少否定的なレスが入っても、運も実力などと開き直る。
個人の実力など糞食らえ、勝てば官軍の発想がまかり通っている。
内外圧力による2ちゃんねらー愚民化政策は成功したと、皮肉のひとつも言いたくなる。
嘆いてばかりいても仕方がないので、専門家なりに原因を探ってみることにしよう。
まず、ネット社会の変化が挙げられる。
10年前にネット社会にいたのは理工系の人間、パソコンマニアが中心で、
そこに高学歴や高収入など社会的地位の高い一般市民が参入し始めた時代だ。
個人の能力・実力が高い人間が多く、法律や制度の裏をついて利を得ることに
厳しいまなざしを向けるのは当然といえよう。
現在は猫も杓子もネット社会に呑み込まれてしまい、
個人の能力・実力が低い人間も共生している形になってしまっている。
さらに、法律などの社会制度の変化がもたらした影響も否定できない。
推薦入学の定員上限が5割までとなり、非一般入試の導入を政府が奨励した。
今までは、一般入試のオマケであった非一般入試が、無視できない存在となった。
大学は実力で受かるものと一般入試派を気取っていた気骨な受験生も、
法律の力にはなかなか勝てないものである。
最後に、社会情勢の変化で精神的余裕がなくなってきたことが遠因として挙げられる。
派遣、フリーター・ニート問題など、雇用や景気をはじめとした原因により、
日本全体に余裕がなくなり、また、現在の2ちゃんねるの存在が、
お金がかからない趣味、属性に関係なく楽しめる場などの理由から、
これらの影響を直接的に受ける層のたまり場的な役割にもなっている。
個人の実力に無力感を覚え、多少のインチキをしても利を得る方が良いと、
思考に変化が生じていると推察する。
嗚呼、2ちゃんねらーの品格はいずこへ。