08/07/06 01:25:59 UaUS0jnz0
化学療法剤には合成化学療法剤と抗生物質がある。
◎抗生物質
…微生物によって生産されほかの微生物の増殖を抑制(静菌)、殺菌する効果を持つ薬剤。
ウイルスには効果がない。また、予防薬としての作用は持たない。耐性菌の問題がある。
一部合成剤も抗生物質とすることがある。
●Β-ラクタム系
作用)細菌の細胞壁の主要成分であるペプチドグリカンの生合成を阻害する。
①ペニシリン系…ペニシリン、アンピシリン、メチシリン
副作用)ペニシリンショック(アレルギー症状)
②セフェム系…セファロスポリン系、セファゾリン
副作用)ジスルフィラム様作用…アルデヒド脱水素酵素の作用を阻害するため悪酔い様の症状が出ることがある。
③その他(モノバクタム系、カルバペネム系)
●ポリエンマクロライド系
①アムホテリシンB
作用)細菌の細胞膜に作用し細菌を破壊する。
●サルファ剤
作用)細菌のDNA合成を阻害する。
副作用)尿路結石、核黄疸(妊婦、新生児には禁忌)
●キノロン系
作用)細菌のDNA合成を阻害する。←DNAジャイレースの阻害。
①キノロン ②ニューキノロン
●リファンピシン
作用)細菌のRNA合成を阻害する。←RNAポリメラーゼの阻害。
①リファンピシン
副作用)赤い尿
●アミノグリコシド系
作用)細菌のタンパク質合成を阻害する。
ストレプトマイシン、カナマイシン、ゲンタマイシン、ネオマイシン
副作用)第Ⅷ脳神経障害(俗語:ストマイツンポ)
●リンコマイシン系
作用)細菌のタンパク質合成を阻害する。
①リンコマイシン
●テトラサイクリン系
作用)細菌のタンパク質合成を阻害する。
①テトラサイクリン ②ミノサイクリン ③ドキシサイクリン
●クロラムフェニコール系
①クロラムフェニコール
作用)細菌のタンパク質合成を阻害する。
副作用)長期の使用による菌交代症(口内炎、カンジダ症)
●マクロライド系
作用)細菌のタンパク質合成を阻害する。呼吸器系の感染に特に有効。
①エリスロマイシン
副作用)消化器症状
●グリコペプチド系
①バンコマイシン
作用)MRSAにも有効。
18:名無しなのに合格
08/07/06 01:32:27 UaUS0jnz0
○高血圧薬
●サイアザイド利尿薬…安価であるため高血圧の第一選択薬。
低カリウム血症をきたしやすいのでその場合K保持薬を併用する。
●β受容体阻害薬…①非選択的β1受容体阻害薬:プロプラノロール(喘息患者禁忌)
②選択的β1受容体阻害薬:アテノロール
●α1受容体阻害薬…末梢の血管平滑筋の収縮を抑制する。プラゾシン。
●ACE阻害薬…アンジオテンシンの発生を抑え、血液量の低下に作用する。カプトプリル。
ブラジキニン分解酵素を抑制し、空咳が副作用となる。
●カルシウム拮抗薬…心筋の収縮力を弱める。①ジヒドロピリジン系ニフェジピン
②ベンゾチアゼピン系ジルチアゼム(房室伝導抑制作用がある)
○胃粘膜の壁細胞は胃酸を分泌する。
●胃酸分泌のメカニズム
①アセチルコリンレセプターを介するもの
副交感神経末端からのアセチルコリンがムスカリン型アセチルコリン受容体に結合し、
ホスホリパーゼCを活性化→PIP2の分解によりIP3、キナーゼCが生成→IP3が小胞体の表面にある
IP3受容体に結合、カルシウムが放出、細胞内のカルシウム濃度が上昇→プロトンポンプ活性化
②ガストリンRを介するもの
G細胞から分泌されたガストリンはガストリンRに結合する→ホスホリパーゼCの活性化→(以下①と同じ)
③H2Rを介するもの
ECL細胞から分泌されたヒスタミンは、壁細胞表面のH2Rに結合→アデニル酸シクラーゼを活性化
→アデニル酸シクラーゼはATPを材料にcAMPを合成→cAMPはAキナーゼを活性化→プロトンポンプ活性化
ブスコパン…消化管の表面には知覚をつかさどる感覚神経が分布していない。
消化管が痛みを感じるのは消化管の運動により
その周りの神経が刺激されれうからでありその運動を止めてやれば痛みは治まる。
●抗潰瘍薬
①鎮静薬…中枢の興奮を抑制する。ベンゾジアゼピン系
②制酸薬…中和薬(炭酸水素ナトリウム、水酸化マグネシウム)
※水酸化マグネシウムは下剤としても用いられえる。
③抗ペプシン薬:ペプシンが分泌はされるがその働きを抑える…スクラルファート
④胃酸分泌抑制薬
●胃酸分泌抑制薬
①抗コリン薬:副交感神経の作用を阻害する
非選択的抗ムスカリン薬:スコポラミン、ブチルスコポラミン(M1~3すべてに作用する)
選択的抗ムスカリン薬:ピレンゼピン(M1に作用する)
副作用:口渇
cf)心筋(β1、M2)、気管支平滑筋(β2、M3)、末梢血管(α1)、胃(M1)
②抗ヒスタミン薬:壁細胞のヒスタミン刺激を遮断する(H2ブロッカー)
ファモチジン(ガスター)→胃酸を阻害
③プロトンポンプ阻害薬:壁細胞のプロトンポンプを阻害
オメプラール
最近米ではプロトンポンプ阻害薬の使用が主流になりつつあり、日本でもじきに導入されるものと思われる。
cf)
H1受容体はアレルギーに関与。
胃粘膜の環境:防御因子(粘膜、粘液、胃粘膜の血流)と攻撃因子(胃酸、ペプシン)のバランスによって保たれる
19:名無しなのに合格
08/07/06 01:34:31 UaUS0jnz0
●抗うつ薬
①三環系抗うつ薬:セロトニン選択的再取り込み遮断
アミトリプチリン、イミプラミン
(効果に時間がかかる)
②四環系抗うつ薬:ミアンセリン
(三環系抗うつ薬を改良したもので即効性がある)
③SSRI:選択的セロトニン再取り込み阻害薬
シナプス間隙にある情報伝達物質(セロトニン)の再取り込みを阻害する
フルボキサミン
④SNRI:セロトニン、ノルアドレナリン再取り込み阻害薬
シナプス間隙にある情報伝達物質(セロトニン、ノルアドレナリン)の再取り込みを阻害する
ミルナシプラン
●パーキンソン病
パーキンソン病の病態はドーパミンの減衰である。
そのためドーパの投薬を行う。(ドーパミンはBBBを通過できない)
ただしドーパ過多では統合失調症様症状を呈する。
●抗てんかん薬
てんかんの病態は脳細胞の異常興奮である。てんかん発作は部分発作と全般発作があり、
全般発作は大発作小発作ミオクローヌス発作に分かれる。
診断は脳波で行われ、以上脳はによりてんかんと診断する。
治療にはGABA系を上げてやるかナトリウムチャネルを抑止する薬剤を投与する。
①バルびツレート:GABA受容体の機能を増強
②ヒダントイン系:GABA↑、ナトリウムチャネルを抑制。フェニトイン。
③カルバマゼピン系:Na↓、部分発作の第一選択薬
④バルプロ酸:GABA-T(GABA分解酵素)抑制、ミオクローヌス発作の第一選択薬。
⑤エトクスシミド:GABA放出促進、小発作に特異的に用いられる。
●利尿薬
①マンニトール:糸球体でろ過されるが再吸収されないため利尿薬として作用する。
脳浮腫に特異的に用いられる。
②アセタゾラミド:カーボニックアンヒドラーゼの阻害薬。金に尿細管に作用する。
メニュール病の治療薬。
※メニューる病:内耳に水がたまり回転性のめまいをきたす。
③ループ利尿薬(フロセミド):ヘンレのループ上行脚に作用する。心不全、腎不全、ネフローゼなどに用いる。
副作用として低K血症。
④サイアザイド利尿薬:高血圧の第一選択薬。遠位尿細管に作用する。
副作用として低K血症。
●K保持薬…低K血漿に対して用いられる。
①スピロノラクトン…Naチャネルを遺伝子発現を通して減少させる
②トリアムテレン…Naチャネル阻害
20:名無しなのに合格
08/07/06 01:59:26 YBa4bOGL0
ゼロの院生<どん底からの国立医学部再受験>Part 5
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