09/03/04 21:23:24 +hdD5UyF0
福沢諭吉の儒教批判その2
福沢諭吉が正真正銘の漢学者である父のもとで儒教的規範を身につけ、
また自ら漢書を学んで儒教的教養を高めていたことは、「福沢諭吉の
儒教批判1」で紹介しました。それが洋学を学ぶにつれて、次第に
儒教批判を強め、「今の開国の時節に古く腐れた漢説が後進少年の脳中
にわだかまってはとても西洋の文明は国にいることはできない」と考える
ようになりました
こうした諭吉の反儒教主義はその後も折に触れて繰り返され、ほとんど彼の
生涯のテーマとなった観があります。しかし、こうした儒教批判の根底に
あった彼の独立心や平等の精神、世俗からの超越、集団あるいは伝統からの
自由といった精神は、必ずしも「洋学」によるものとはいえない。また、
「いやしくも卑劣なことは絶対しない」とか「から威張りほど見苦しいもの
はない」といった道徳(儒教)的規範意識も終生変わることはありません
でした。
URLリンク(sitiheigakususume.cocolog-nifty.com)