10/05/12 06:50:30
こう云うことがあったんだよ。
I.Gの仕上を強化ようと思った時、I.Gにはフリーの仕上しかいなかったんだよ。
やっぱり作品のクオリティーを支える末端のそこ(仕上)が重要だと思ったんだよ、出口が。
実力のあるフリーの色指定はいたけれど、フリーは作品単位で動くからね、
立派な仕事をしていても、プロダクションとしての仕上を育て上げるなんてことはまず無いだろうと。
その頃日本人と韓国人の仕上を見ていて『これはおかしい!』って思ったの。
韓国人の仕上が1人1日50枚塗れるのに(*この頃はデジタルではなくセルです)、日本人は10枚しか塗れない。
それなのに、10枚しか塗らない人間が韓国人の塗りは下手だって文句を言う。
3枚しか塗らない日本人が文句ばかり言う。これはおかしいんじゃないかと思ったの。
日本人だって50枚塗れるはずだって。実際に見ていると、韓国人は黙々と仕事をしているんだもん。
日本人はお菓子を食べながらダラダラ塗っている。それじゃやっぱり塗れないだろう。
そこで野口(真智子)さんを仕上の管理者として入れたら、朝から晩まで仕事をキチッとやってね、
10枚しか塗れなかったのが、30枚も40枚も塗れるような組織になったんだよね。
その組織ができたときに初めて黄瀬の土壇場でやった仕事が最後でクオリティーを落とさずに生きるんだって云うかさ、
そう云うのは目には見えないけど、何処にお金を投資していくかだと思うんだよね。