09/02/17 15:43:09
すると、間髪入れずに、今度は別の着信音。
ぐったりと仰向けで寝そべった若林の手に、いまなお強く握られている携帯からだ。
あたかも、持ち主の正気を克己しようかという勢いで、何度も何度もかき鳴らされるベルの音に嫌気がさし、
佐藤は、しっかりと握られた若林の携帯電話を回収しようと、手を伸ばした。
「若、携帯の電源切ってよ」
けれど、いくら指を引き剥がそうとしても、若林は頑としてそれを離そうとはしなかった。
まるで何かのお守りのように、きつくきつく握り締めている。
やむなく携帯を奪い取ることを諦めた佐藤は、若林の地味なTシャツを、ぐいっと首の辺りまで引き上げた。
筋肉質とはお世辞にも言えない、どちらかと言えば赤ちゃんのように、つるんぺたんとした胸があらわになり、
こんな状況だと、なだらかなふたつの曲線が、ずいぶんエロく見えるものだと感心しつつ、
ゆっくりと顔を伏せ、ちょうど胸骨と肋骨の真ん中の窪みに、熱い舌を滑らせた。
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