09/09/17 10:56:21 0
生まれてきた蜜柑を抱っこしながら泣いている柚香。
それを見つめる蜜柑は、「棗…みんなウチ……」と話し出そうとするが、
突然、棗がセキこみだし苦しげにペンダントのアリスストーンを手に取る。
翼はその石を見て、棗が以前同じような状態になっていた時のことを思い出す。
その時、過去では柚香が蜜柑のアリスを盗ろうとしていた。
こうしないと、この先どうなるか…との柚香の言葉に馨は、
アリスとして生まれてきたことには意味がある、この子の自分の道を
歩いていけるように愛して支えることがあたしら(親)の役割だと諭す。
その言葉は、以前泉水が話していたものと重なった。
二人のやりとりを、切なげな表情で蜜柑たちは見つめる。
落ち着いた柚香は、馨が結婚し妊娠中だったこと、しかも相手が、
前に馨が押し倒して襲おうとしていた男子だったことに驚いたと話す。
馨は今、フリージャーナリストになり初等部校長のクローンについて
調べている、高等部校長たちと連絡をとっておいつめるとこまできているが、
圧力と自分の身体にも苦戦中だと、近況を柚香に報告する。
「初校長のクローンの居場所を先輩は知ってるのね…」
「柚香あんたまさか…」
「私は、先生の意志を継ぎたい。盗みのアリスを初めて自分の意志で
胸を張って使える…それが今だって思えるから…お願い馨先輩。
私は初校長のクローンに備わっている彼のアリスを一つ一つ盗って消滅させたい。
どんなに道は長くても初校長の野望をそうやって一つ一つ潰していくために…」
「柚香…っ」
「先輩の力が必要なの…お願い」(お願い…)