09/09/04 18:59:43 O
大爺様の「…お前に少々訪ねたい事がある」とは鶲の事で、内通者と疑われての事ではなかった。
思いがけず鶲の名を耳にし、手元が狂った為に急所を外し大爺を仕留め損ねた様。
このお役目で二度目の失敗…このまま逃げ切り戻った所で俺は…
と落ち込む八隈の元に里からの追っ手達が現れる。
圧倒的な強さで次々と殺していくが、頭に浮かぶは八隈の名を呼ぶ鶲の笑顔。
追っ手達の血にまみれながら
「戻れない、この姿で平九郎の元へ戻る事はもうできない…」と苦しげ。
と、そこに「何があった白雨叉」と手下の忍びを数人引き連れ豹我が登場。
長に手をかけ失敗したと正直に話す八隈だが
「何故勝手な事を…上の者に報告する、おそらく狗威衆襲撃が早まるだろう」と豹我は言う。
それを聞き、頭に鶲の顔が思い浮かぶ八隈。
一緒に来いと豹我が前を向き歩き初めた瞬間、八隈は仲間である忍び達を次々と殺していく。
八隈「…報告などさせるか」
豹我「寝返ったのか!白雨夜ァ」
そして、後一歩で豹我を仕留め様としたその寸前に景虎と蓮角が現れる。
景虎に取り押さえられた八隈は豹我に逃げられてしまう。
「豹我を行かせる訳にはいかない、襲撃が早まってしまう、平九郎を殺されてしまう」
と焦り必死に景虎達と戦う八隈。
ついには景虎の体の上に乗りかかり
「お前は勘が良すぎて面倒、だがこれ程近くではもう避けられまい」と景虎に手をかけようとする。
しかし蓮角が八隈の〝手を掴み″
「やめろ八隈!お前が景虎を殺そうとしたなんて、俺は鶲に言いたくない」
それを聞いて動揺する八隈。
その様子と掴んだ手を見て蓮角は
「…誰だ…八隈じゃない、お前は…誰だ!?」
そして八隈は立ち上がりその姿を……
「…あ」驚いた様子の景虎と蓮角。
つづく