09/06/26 22:55:28 0
ラムカは生で動物の血肉を啜っていた。仰天するゼマ。
もう普通の食事では足りないのだという。それをカナンに知られたくなくて隠れて「食事」をしていたのだ。
アムジはサニンの影響だろうという。サニンの毒を取り込んだナムの内臓を食べたことで
龍力も増したが、その体が大量の血肉を取らないと付いていけないのだろう、
他にも自覚症状があるだろうとアムジは言う。
アムジの仲間たちもそうした症状が出て、突然死した者がいるという。
かまどの火を消さないのと同じで、薪をくべるように生の血肉を食らえばいいというラムカ。
ゼマはラムカを蛇酒の前に引きずっていき飲め、力より命が大事だと酒壷を押し付けようとする。
しかしラムカは力を失うことを恐れて拒否した。
心配を拒絶されて不貞寝するゼマの横で、アムジが呟くように言う。
自分とて明日命があるのか判らない。のんべんだらりと生きるより、「残り」を知ってやるべきことをする
あの兄さんはある意味 ―
そこまで聞いたゼマは飛び起きて否定する。アムジはそんなゼマに「あんたいい人だな」という。
ダオは薬の用意をしていた。傷薬に強心剤。「また心臓にきて切られる設定か」というラムカに、突然
赤ん坊の頃のラムカの世話をした話をしだすダオ。ずっとそうしていくのだと思っていた、ラムカの盾になって
死ねるなら本望だ。ラムカも守れてサニンに兄殺しの罪を負わせないで済む…
「そりゃ無駄死にだ」と嘯いたラムカは、小さくスマン、と呟いた。その場の空気を振り払うように立ち上がり、
ラムカは弁当に新鮮な肉を用意しておけ、とダオに言った。