09/05/26 21:53:39 O
「ついていってあげようか?」その百合子の言葉を禎厚にだけ伝え、
とりあえず鉄は迎えに来た者(千花夏と蝶子以外の、もう一人のでかい人)と
一緒に皆の元へ帰る。
禎厚は百合子への想いと、この土地への想いが、
ずっと折り合っていてはくれないだろうと思う。
真実が、人の世から隠されている限り…。
鉄の話を聞いて、昴はその推測が当たっていると思うと答える。
人獣を作る行為が、たかが奴隷を作るだけの目的で行われているとは思えない。
たぶん、ある実験で一定の成果を上げているのだろう。
奴隷として売り出されるのは失敗例、確立は低いものの成功例が出ているのではないか?
昴は百合子に、もっと詳しく話を聞いてみたいと言うのだった。
その夜、禎厚は百合子に彼女の真意を問うていた。
「百合子ちゃん。オレの未練に引導わたしてくれようとしてる?」
続く