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・性同一性障害の傾向があり、自分自身を女性と認識し、女の子の服を着るなど女性として育ってきた
下里豪志(たけし)さん(15)=南風原町=が7日、女子生徒の制服を着て県立開邦高校芸術科
(音楽コース)に入学した。同校は制服を着たいという豪志さんの希望を尊重し「快適な学校生活を
送ることを支援する」(新垣治男教頭)ために、制服の着用を認めた。グレーのプリーツスカートに、
胸元にエンジ色のリボンを結んだ豪志さんは「この服を着てピアノに向かっている自分を想像し、
うれしくなった」と笑顔で語った。
県立高校を所管する県立学校教育課は女子生徒の制服着用を認める今回のような事例は「今まで
聞いたことがない。初めてではないか」と話している。
小学4年生でピアノを始めた豪志さんは、推薦入試で開邦高校への合格を決めた。中学校1年生のころ、
たまたま同校音楽コースの生徒が声楽を披露する舞台を見たのをきっかけに「開邦高校に入りピアノを
学びたい」と決意し、入学を目標にしていた。
入学式に参列した母親の倫子さん(51)は「高校時代の友人関係は大人になっても続くので、一生
付き合える友だちをつくってほしい。2人でも3人でも助けてくれる友だちがいれば大丈夫だよと
言っている」とエールを送った。
父親(49)は「念願の制服を着て本人も妻も笑っている姿を見ているだけで満足」と目を細めた。
豪志さんは昨年、高円宮杯第60回全日本中学校英語弁論大会で見事1位に輝くなど英語も
得意科目の一つ。受賞を受け、今年7月から8月にかけてはイギリスで語学研修を受ける。ピアノは
1日3時間から4時間は練習し、できない場合は翌日の練習時間を増やす徹底ぶりだ。将来の夢は
「ピアニストになること」とはにかみながもしっかりした口調で語った。
URLリンク(ryukyushimpo.jp)
※画像:女子生徒の制服を着用してあこがれの開邦高校に入学した下里豪志さん(左)と母親の倫子さん=7日午後、南風原町新川の県立開邦高校
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