10/04/20 23:00:37
クロニクルより抜粋
人はそれぞれ、この世でただひとりきりの絶対的な存在である。
自分は唯一の存在であり、自分と同じ人間が存在しないのは自明の理である。
とはいえ世界は自分以外の他者で満ち溢れ、そのままでは他者のなかに自分が埋没してしまう。
そこで自分と他者の境を明確にし、自己イメージを形成する必要性が生じた
─これは自我の発達する経緯をごく単純化したものだが、
ここで自分と他者を分ける力となったのがA.T.フィールドと考えられよう。
さらに「A.T.フィールドは個体生命の形状を決定する因子」とすれば、
自己の発達だけでなく身体イメージまでもがA.T.フィールドによって形成されたと考えることもできる。
そして充分に発達したA.T.フィールドは身体イメージの形成のみならず、
そのイメージを崩そうとする外的要因(=攻撃)からの防御手段となり、
障壁としての機能を獲得したのである。