09/10/07 23:48:47
8月、扇風機の風を受けながら、テレビを見ていた。
たいして興味のない、バラエティ番組。
隣には、アスカが座っている。テーブルに頬杖をつき、不機嫌そうな顔をしながらテレビを見ている。
テーブルの上には、空になったアイスクリームのカップが2つ、置かれていた。
「シンジ、チャンネル変えてよ、つまんないわ。」
「ん」
そばにあったテレビのリモコンに手を伸ばし、適当にチャンネルを変えた。
ニュース、何かのドラマ、別のバラエティ番組と変えていき、再度ニュースが画面に映った。
行楽地のことを報道しているらしく、川で子供たちが楽しそうに泳いでいる。
ふとアスカの方を見ると、なにやらムッとした表情をしていた。
「あ~ぁ、楽しそうねぇ。」
「・・うん。」
僕とアスカには夏休みがない。いや、エヴァのパイロットには夏休みがもらえないと言った方が正しいだろうか。
学校はもちろん休みなのだが、ちょくちょくネルフに召集されるため、とてもじゃないが休暇気分を味わうことができない。
アスカの機嫌が悪いのも、その辺が原因らしい。