LAS小説総合投下スレ20【N3】at EVA
LAS小説総合投下スレ20【N3】 - 暇つぶし2ch62:なんてことない日常の一コマ 「ご褒美」その2
09/08/30 01:16:56
次の日の休日、遅く起きたアスカはテーブルの上のメモ見た。
「アスカ、ありがとう。よく寝ていたので一人で行ってきます。夕方には戻ります。
愛してるよ。 シンジより」
「今日の晩御飯はご馳走よシンジ」

「で、それなに?」アスカのコメカミがピクピクと引きつっている。
「これはね、鯨のひげなんだ」シンジはこれ以上にない笑顔で答えた。
「もう今では手に入らない貴重なものなんだよ。それをこのチェロに張り替えてもらった
んだ。ボクが元エヴァのパイロットだって言うと格安で譲ってくれたんだ」
「アタシへのプレゼントじゃなかったの?」
「へっ?いや、あれは自分自身へのご褒美で、アスカが気を利かして足りない分を
足してくれたんじゃなかったの?」
「アタシの勘違いだった訳ね・・・」はあーと深いため息をつくアスカ。
「ねえ、アスカ久しぶりにボクのチェロ聞いてくれないかな?」
「勝手にして」
「この日のために練習したんだ。じゃあ弾くよ」
曲はシンジの定番だったが、まるで別の曲に聞こえるほど、豊かで優しい音色を奏でる。
その弦の旋律はアスカの心の琴線に触れ、縺れた心の糸をあっけなく解いていく。
激しく、甘く、いつのまにかアスカの心はシンジに抱かれた時と同様の平穏と幸福に包まれていた。

「アスカにこの曲を捧げるよ」
「ありがとうシンジ、最高のご褒美よ」

おしまい



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