09/08/29 22:05:13
「うー眠い」
アスカは寝ぼけ眼で歯磨きをしている。
シャカシャカシャカ。ガラガラ、ペッ!
ハブラシをハブラシ立てに戻そうとした時、その手が止まった。
(アタシのハブラシは赤。そこにあるのは赤。手に持ってるのは紫。
紫は・・・シンジのハブラシ!うぇえ、キモ! 間違えて使っちゃった!)
その時、アスカの脳裏には別の考えがよぎった。
(あれ、でもこれって間接キス?・・・キモチ悪くない。むしろ嬉しいかも。
シンジに気づかれずに毎日間接キス。シンジとの唾液交換!アタシのDNAがシンジの
知らない間にシンジに入りこみ侵食していくの!)
いけない妄想に浸るアスカは、手にしたハブラシを音を立ててしゃぶり、
ハブラシ立てに戻した。と同時にシンジが洗面所に入ってきた。
「ふわー、アスカー、歯磨き替わってよ」
「ぎゃああああ!エッチ!ヘンタイ!バカシンジィィー!」
パーン!アスカはシンジの頬はひっぱたいて表に飛び出していった。
「ボク、なにをしたの・・・?」シンジは呆然と立ち尽くした。
その日からシンジのハブラシで歯磨きがアスカの日課となった。
「うぃー、よっぱらちったー、さーて歯磨き歯磨き!」
ミサトはハブラシ立てからなんの迷いもなく紫色のハブラシを手に取った。
「ウフン、シンちゃんのハブラシ。今日もお姉さんがケガしてあげるんだから」
くちゅくちゅくちゅ。オエッ!ガー、オエェ、ペッペッ!
歯磨きしているシンジは、ハブラシ立ての赤とオレンジのハブラシを見て不思議に思った。
(アスカとミサトさんのハブラシ、あまり毛先が開いてないけど、ちゃんと歯磨き
してるのかなー?今度注意しないといけないや)
おしまい