09/07/17 23:25:40
正月も終わりか。今日から学校が始まった。正月明けの式の後、HRと午前中1時間だけ数学の授業があった。午後は休み。
要領の悪いシンジは日直だったのでわたしは先に帰り道についた。
山の方から冷たい風が吹き、細かい雪がちらついていた。こんな天気は珍しい。
ドイツのようにきらきらとダイヤモンドダストが平地でも舞うことは日本ではまずない。気温が違いすぎる。
遠方の山で降っている雪が、強い季節風に飛ばされて来るんだそうだ。
お泊まり会のあの日から大分日が過ぎた。どうしたわけか家にシンジと二人でいることが気詰まりなのよね。
なぜ以前のようにじゃれ合っていられないのか。一度家に戻ったがシンジが帰ってくる前に鞄を部屋に置き外に出た。
制服からセーターに。トレンチから裏ケット付きの厚手のダッフルコートに着替えた。軽い脹脛までのブーツ。
フードをかぶり口当てを留めた。これで雪でも寒気でもほぼ大丈夫だろう。
街の集会所の裏側の道を抜けているとシンジがレイを連れて帰って来たのに行きあった。ちょうど外に出てて良かった。
彼らは正面の並木とサザンカの生け垣の街路を抜けていったのでわたしに気付かなかった。
相変わらず雪は風にちらほらと舞い続けている。