08/06/03 17:39:19
「シンジ君、今帰り?」
「あ、リツコさん」
「良かったら、一緒に帰らない?」
「え、でも・・・遠回りなんじゃ」
「今、うちリフォーム中なの。今夜は、ミサトの部屋に泊めて貰うことになっているから」
「そうなんですか」
「普段はめったに帰らないのに、こんな時に限って仕事が早く終わっちゃうのよね」
「あれ、でもミサトさんはさっき今夜は帰れないって・・・」
「ええ。無茶な作戦の後始末。自業自得ね」
「あ、とすると・・・」
「何かしら?」
「え、とその・・・今夜は、リツコさんと、その」
「そう。二人っきりの夜ね」
「あっ、その、そ、そんな意味じゃなくて!」
「別に良いわ。誕生日の夜に独りなんて、寂しすぎるでしょ?」
「誕生日・・・そういえば、そうでしたっけ」
「なんだか他人事みたいね」
「どうでも良いというか、祝ってもらったこともないですし」
「・・・そう。でも、今年は少し違うと思うわ」
「え?」
「ささやかなお祝いでもしましょう」
「お祝い・・・」
「がんばってくれているお礼に、今夜はちょっとしたプレゼントをあげる」
「いえ、その、本当に気にしないでください」
「いいの。私がお祝いしたいんだから。それとも、迷惑かしら?」
「そんなことは・・・うれしいです!」
「それじゃ、行きましょう」