08/11/05 20:26:12
>捕獲ネット・爆撃・砲撃・放電
ここまではいい。努力の程はよーっく判った。
しかし
>落とし穴・膝カックン
ちょwwwwwおwwwwwまwwwww
655:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/05 20:55:20
>>653
左様
656:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/05 22:16:18
>>654
落とし穴はありだと思った俺はこのダメ人間集合体ことネルフ職員と同レベルなのか?
657:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/05 22:43:23
第3新東京で落とし穴使っちゃらめええええええええ
658:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/05 22:58:58
ゲッターが落とし穴に落ちたら黒い月を踏み抜いて
びっくりサード・インパクトが起きちゃううぅぅぅぅぅ
659:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/05 23:09:21
>>656
左様
660:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/05 23:15:25
>>659
左様って…
661:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/05 23:30:54
>>660
さ‐よう〔‐ヤウ〕【▽然様/左様】
[形動][ナリ]そのよう。そのとおり。「―なことはございません」「はい、―でございます」
[感]相手の言ったことを肯定したり、自分の思い出したことにうなずいて話し出したりするときに発する語。そう。「―、あれは去年の暮れのことであった」
[名詞]人類補完委員会(及びゼーレ)所属の、某老議員の渾名。由来はその口癖から
[類語] そんな
俺のゲッター線収集装置はこのように受信したが
662:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/05 23:35:42
>>660
V / / _,, ァ=ニニ:} _
.V /,.ィ"f= <r'ニ三{ |_ ┐ _l_ l
'vf^<''" 弋z.ミ'テtフ |_ Х □_ 匚 L | У
〉!ト _ i{ ´ ̄r' =|'
./ェ゙‐ェi. 、__`_ヤ ( その通りでございます )
./iュ.Hヽ.、 ゙,ニ/
-^ ー'-.、,i._`ヽ,.仁リ
ー - .、 /、
663:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/05 23:58:08
>>660
つーか有り得ぬだろ
664:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/06 11:10:06
とりあえずツッコミポイントが多すぎるのは本能的に判ったwww
665:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/06 11:14:29
>>664
左様
666:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/06 11:47:44
┌┬───┐
|::::|:: | このスレはゼーレに監視されています
|::::|::. 01 |
|(ノ::.. SOUND |)
|::::|::::. ONLY | .
|::::|::::::: |
|__|______|
(_) (_)
667:第13話「沈黙と顛末」その7
08/11/06 22:02:17
落とし穴と聞いて「穴があったら(以下略)」を真っ先に連想した私は破廉恥な男かもしれん…
さてゲッターの帰還。それに関心を示した者は、無論彼らだけでは、ない。
「流竜馬、車弁慶」
「「そして早乙女の遺産 真・ゲッターロボ!」」
歓喜の声を、上げる。
「(いよいよ時が近づきつつある、という事だね。ね、スティンガーくゥん?)」
「(そ、そうだね。いよいよだねコーウェン君)」
「「全ては…」」
歓喜の声をあげる、コーウェン博士、そしてスティンガー博士。だったが。
『もはや猶予は無い』
『そうだ。戦争だ! 流竜馬が来る。竜馬が来るぞ……!』
『もはやエヴァも待てぬ。Gだ。ゲッターGを用意せよ。補完計画の前に倒すべき相手だ。倒さねばならぬ相手だ!』
それ以上に喚起された集団があった。そう。老人、ゼーレの議会である。
『銃を持て。砲弾を込めよ。戦争だ。戦争だ!』
石柱の立体映像を解き、各々に獲物を取り、仕込んだ火器をチェックする。
かつてゼーレを滅ぼした神隼人。
いや、神隼人と共に、ゲッターロボと共に、ゼーレが動かした数万にも及ぶ軍勢に立ち向かった男らが蘇ったのである。
老人達は戦慄した。
昔日の力を持たぬ己らに、果たして彼らが倒せるのか、と。
668:第13話8
08/11/06 22:03:43
いやそうではない。
老人達は知らぬうちに歓喜していた。ゼーレを滅ぼされ、権力を失い、地下に潜り、十三年に渡って戦い続けた肉体は歓喜していた。
権謀術数のみではなく、文字通り己の力で生きてきた年月は、彼らに紛れも無い「若さ」と「熱気」を与えていたのだ。
『偽りの生まれを持つが故に、愚かな生き物として進化せざるを得なかった我ら人類!』
『無節操に産み増やし、お互いを理解できぬまま憎しみあい!』
『そしてお互いを理解できぬがゆえに傷つけあうことしか出来ぬ愚かな人類!』
『行き詰った我々に未来は無い!』
『故に我らは、その罪を払い新たな未来を産まねばならぬ!』
『その為に!』
人類の原罪を払う。
その野望<ゆめ>みた最後の明日を必ずその手に掴まえるが為に! 人間たる己らを振り向くコトなく、冷たき夜を過ごしてきたのだから。
その為に! その為に!
『いまこそ、銃を突きつける時である!』
『戦争を。戦争を!』
「「……」」
それこそ「人間らしい感情」など持たぬはずの、コーウェン・スティンガー両博士が「引く」ほどに燃え上がるゼーレであった。
669:第13話9
08/11/06 22:04:44
…などと老人達が燃え上がっているなどと露知らぬネルフ本部。
「ま。とにかく真ゲッターは動かせんよ。だが切り札としては充分だ」
隼人いわく、ゲッター炉による収集と増幅は可能だがエネルギーの許容量と消費量が桁違いに高い為
エネルギーを自然に満タンにする為には3年はかかってしまうのではないか、という事。
また残されたエネルギーでは、数分と持たずガス欠である。
「そういえば早乙女博士もそんなコト言ってたな」
「ゲッター線研究の上で、課題の一つだったからな」
竜馬にしてみればわずか一日足らず前の出来事だった。早乙女博士の声まで思い出せるようだ。
「それを数分で済ますには…」
「ふむ」
顔を、つきあわせる。
「まあ当面はここで食客でもやって、機会を待つほか無いな」
言いつつ、スコップを放ってよこす隼人。
「なんだよこれ」
「とりあえずお前らが壊した施設の復旧を手伝って来い。ゲッタービームで空けた穴があるだろう?」
あれを対使徒用プログレッシブ落とし穴に改造する手伝いが待ってるぞ。
と、隼人。
「参ったね…」
『その代わり、機体はこちらで提供させて頂きます』
地下施設に反響音が響く。タラップを軽快に鳴らして降りてきたのは、ネルフの科学者 赤木リツコ女史であった。
670:第13話10
08/11/06 22:05:35
「初めまして流二尉。お会いできて光栄ですわ」
「あ、ああこちらこそ初めまして」
白衣に作業着姿ながら、大人の色気漂うリツコに思わずどぎまぎする竜馬である。
「つうか階級でよばれるとなんかしっくりこねえな」
「では流さん、と及びしましょうか?」
「あ…あ」
にっこりと笑う。普段の赤木リツコ女史を知る者からすれば想像も付かないほどの「笑顔」だ。
実際リツコの隣ではマヤ嬢が硬直し、周囲で一斉に作業員がスパナやレンチやドリルを取り落としてひと騒ぎになっている。
「しかし赤木女史」
「なんでしょう神大佐?」
にこにこしたリツコに、何故かハヤトも冷や汗が出ている。しかしそれでも聞いた。
「今日は、ご友人の結婚式で休暇を取られると聞いていましたが…」
「パスしましたわ。どうせもう二人の友人が行くことですし」
遥か遠くでくしゃみする加持とミサトである。
「それより機体でしたね? ビィートのカスタム改造を進めていますからどうぞこちらへ」
「え、ええ」
「…いい女<ひと>じゃあないか。ん? どうしたハヤト?」
「あ、ああ」
その「いい女」の瞳に、なにか尋常ならない光…いや「渦」が見えた気がするのは気のせいだろうか?
リツコに竜馬に生返事を返しながら、妙な汗が止まらないハヤトであった。
671:第13話11
08/11/06 22:06:40
その後
「あの赤い奴が良いな。カラーリングも気に入ったし、それにトマホークもあるじゃないか」
「あれはあたしのよ! それにあれは試作スマッシュホークなの!」
と竜馬とアスカが言い合い
「黄色いのは…ねえのか」
「ごめんなさい。先日まではあったけれど、青く、塗りなおしたの」
「そっか。いやまあ独り言だから。気にすんな」
と弁慶がぽんぽんとレイの頭を軽くなで
「なあ隼人、そういえばお前は何に乗ってるんだ?」
「ビィートだ」
と、隼人。
「そうかビィートか……苦労したんだな」
「ああ。そうだな」
「何せドリルが小さいからな」
「ああ」
なんて竜馬と隼人のやりとりを横目に眺めながら
「へえ…」
シンジがリツコが持ってきた完全変形ゲッターロボで遊んでいたのだったりするが
それがリツコの母の遺品であり、また現在の持ち主が彼の父、碇ゲンドウその人であったりするから世の中わからないものである。
さて。その夜の事であるが…
「出ました。賛成1・条件付賛成2です」
深夜、暗闇に満ちたネルフ発令区。
電源をすべて落とされた中で、メインモニターだけが光を放っている。
「条件付ですが、MAGIは先輩の推論を支持すると言っています」
「そう…」
二つの影。言うまでも無くネルフ本部技術研究部部長 赤木リツコ女史と、その弟子 伊吹マヤ嬢である。
モニターには、彼女らの問いに答えるMAGIの返答が踊っている。
672:第13話12
08/11/06 22:07:55
『落ち着きたまえ諸君』
他方、それとは異なる闇。時ならぬ熱気に湧きかえったゼーレ本部に、冷水のようなキール議長の声が響く。
『落ち着きたまえ諸君。我らがなすべき計画は人類補完計画のみ。瑣末な事象に囚われすぎてはおらぬか』
『左様』
うなずいたのは鷲鼻の老議員である。
『左様。アレは確かに脅威かもしれぬ。だが補完計画の準備さえ終わっておらぬ我らが、今、表に出るのは如何か?』
その場に落ちた沈黙は、肯定か、それとも…
約一名のみ、うめくように
『お主が言うかね…』
と言ったとか言わないとか。
『ともかくゲッターロボなど所詮シナリオに無いイレギュラーに過ぎぬ。今は待て』
『左様。加えて相手は未知なる存在。勝てるかも解らぬ戦にあえてこちらから飛び込むなどまさに愚の骨頂』
やはり議員が一斉に何かを言いかけたので、キールがコホンと咳払いして場を整える。
『確かに……今の我らならば勝てるやもしれぬが、な』
『体が、軽い』
『他人の考えが手に取るように解るように思える』
『体調もすこぶるよろしい』
『いやあ最近食事が美味くてな』
『うむ…身体だけではない…心が軽い……魂が若返ったというのか』
『我らが神が…アダムらを我らに使わした神が近づいておられるのだろうか』
議員らが声を揃え、キール議長は深く頷く。
『だが……まだだ。まだ足りぬ』
『左様。全ては死海文書の導きのままにあらねばならぬ』
『全ては人の罪を購う為に』
『全ては人の心の垣根を払う為に』
『全ては世界最後の夜明けを迎える為に…!』
673:第13話13
08/11/06 22:08:45
「ゲッター線の異常活性化反応、ですよね」
華奢な顎に指を当て、マヤが首を傾げる。
「でも先輩、ゲッター線が人類の誕生に影響を与えたって論文は私も読みましたけど」
ゲッター線の先駆者、故・早乙女博士が残した「異端の」論文である。
だがリツコの推論は更に斜め上を走っていた。
「今、現在の人類もゲッター線に影響されつつあるか否かなんて……」
「そうね。少し前の私なら鼻で笑っていたと思うわ」
それがリツコの推論であり、今回問うた事例である。
「でも、ね。マヤ」
リツコが語りかけたその時である。発令区の扉が開き、一人の老人の声が響いた。
「こら赤木君。伊吹君! 時間外の使用は許可を取りたまえとあれほど言っているだろう!」
「あ…」
…夜回りをしていた冬月コウゾウ副司令である。
副司令は電気代の節約の大事さについて一通り述べた後、しかし重要な要件であれば許可は出すという事
そしていざモニターを扱う時は、体を悪くしないよう、発令区を明るくして離れて見るように。
と、一通りの説教をして去って行く。
「え……と。先輩?」
「いいわ…続きはまたにしましょう」
すっかり毒気を抜かれてしまったリツコとマヤであった。
674:第13話「顛末と沈黙」その13(終)
08/11/06 22:10:38
「ゲッター線の異常活性化反応、ですよね」
華奢な顎に指を当て、マヤが首を傾げる。
「でも先輩、ゲッター線が人類の誕生に影響を与えたって論文は私も読みましたけど」
ゲッター線の先駆者、故・早乙女博士が残した「異端の」論文である。
だがリツコの推論は更に斜め上を走っていた。
「今、現在の人類もゲッター線に影響されつつあるか否かなんて……」
「そうね。少し前の私なら鼻で笑っていたと思うわ」
それがリツコの推論であり、今回問うた事例である。
「でも、ね。マヤ」
リツコが語りかけたその時である。発令区の扉が開き、一人の老人の声が響いた。
「こら赤木君。伊吹君! 時間外の使用は許可を取りたまえとあれほど言っているだろう!」
「あ…」
…夜回りをしていた冬月コウゾウ副司令である。
副司令は電気代の節約の大事さについて一通り述べた後、しかし重要な要件であれば許可は出すという事
そしていざモニターを扱う時は、体を悪くしないよう、発令区を明るくして離れて見るように。
と、一通りの説教をして去って行く。
「え……と。先輩?」
「いいわ…続きはまたにしましょう」
すっかり毒気を抜かれてしまったリツコとマヤであった。
左様と落とし穴が大人気とは想像もしなかった。今は転生している
675:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/06 22:33:01
|∀・)ジー
|)彡 サッ
676:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/06 22:39:24
GJ
677:ここまでのお話
08/11/06 22:40:29
第一話「使徒と襲撃」…原作第1-2話。>>456-464。VS松葉杖
第二話「慣れない、土方」…原作第3話。>>469-472。VS鞭使徒
第三話「血戦、第三新東京市」…原作5-6話。>>479-461。VS正八面体使徒
第四話「弐号機、来日」…原作8話。>>497-501。VS魚使徒
第五話「ヒトのつくりしモノ」…原作7話。>>509-514。VS人間製作物
第六話「瞬間。殺意かさねて」…原作9話。>>520-528。VS椅子ラフェル
第七話「ゼーレ・ダイナミック」…原作10話。>>536-542。VSゼーレ(キール議長)
第八話「制止しそうにもない闇の中で」…原作11話。>>557-562。VS停電
第九話「奇跡の姿は」 …原作12話。>>572-581。VS落下使徒
第十話「ゲッター・ロボ」 …原作14話。>>593-613。VS過去編(原作では総集編)
第十一話「使徒、驚愕」 …原作13話。>>616-623。VSウィルス使徒
第十二話「蘇る生命、そして」…原作16話。>>633-636。VSディラックの海使徒
第十三話「顛末と沈黙」…原作15話。>>645-674。VS日常編(原作では日常・過去話・シンジとゲンドウの対話)
軽く見直してみましたが、やっぱり短くてテンポが良い話の方が我ながら良い気がします。
第六話「瞬間、殺意重ねて」辺りの冬月一人語りとか。
会話挟んで小説風にすると一気に分量が(略)。ウオオこの指数はビッグバンを引き起こすほどの
※ここで日記は途切れている…
678:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/06 23:22:45
ゼーレ一同ゲッター線15倍ルームご案内
679:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/06 23:24:10
左様、投下ご苦労。
ところで、wikiに登録しないのかな
ま、それもゲッターの導きのままに
680:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/07 00:26:28
>>679
その内…その内に……
681:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/08 00:22:55
夜回りも冬月先生のお仕事か。書類・土方・ツッコミ・日記と大忙しだな
682:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/09 20:07:33
wikiに入れといたぜ
683:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/09 20:30:13
>>682
乙じゃあ!!
684:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/09 20:59:25
任せろ! >>682ごと乙してやるぜ!
685:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/09 21:22:18
目だ!耳だ!乙だ!
686:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/09 22:05:25
まとめありがとう。
一気に読んだら腹より顎が痛くなったんだぜコンチクショウwww
687:第14話1
08/11/09 22:41:34
>>682
手間をかけさせて申し訳ない。
レスの皆もありがとう。俺の中の何かが胸で叫びだして乾いた喉で荒野を目指したくなってきた
という事で投下させてくださいませ
今日も今日とて雑務が多い。
責任者と言うのは責任をとる為に居るモノではあるが、それにしても書類がやたら多いのは気のせいだろうか?
「ああ。問題ない」
碇。いいからお前もPCばかり弄ってないで書類仕事を…。
いや。もう言わん。
実際、作戦部管轄のハズの書類が相当量回ってきているのは問題だ。
一言申す為に赴くと、そこには葛城君の書類処理を全部回され、真っ白に燃え尽きた日向君が倒れていた……。
そうか、君もか。
お湯をかけて3分待つ。
復活した日向君によると、葛城君以下、作戦部ほぼ総がかりで修練場にお篭りだという。
全く、司令部に断りも無く…いやそんな書類を見た気もするがともかく何をやっているのだろうか。
修練場に赴くと
「オニ……オニ…」
「シンジ…すまねえシンジよぉぉぉぉぉ」
呻く車弁慶君の傍らに、今度はサードチルドレン。つまり碇の息子が倒れていた
割烹着姿にしゃもじ片手とは? ふむ。以前MAGIで撮影した「君がレイと○○○している際の現場写真」をそっと置いてみよう。
「……!?」
若いな。
さて修練所はさながらマネキン置き場と化していた。
マネキンと言っても落ちているのは本物の人間だ。人間なのだが、既に身動きも出来ぬほどに打ちのめされた状態である。
また恥をかかせおって。
688:第14話2
08/11/09 22:42:40
「おらおらおらおらおらおらおらぁッ!」
マネキンの荒野に立つのは、やはり彼ら、流竜馬君ほかゲッターチームだ。
「ぎゃん!」
「あ」
「ひいッ!?」
流君の「オラッ」という一言のたびに屈強な男らが吹き飛んでいく。
全く。手加減と言うものを知らんな。
「ですが副司令。ここで簡単に吹っ飛ばされるようでは実戦でも死ぬだけです」
そんなモノかね神君。
それと殴るのはともかく目と耳と鼻を潰すのは控えめにしておきたまえ。回復に時間が掛かる。
聞けば、先日流君達に全く歯が立たなかった件を反省し、実戦部隊を中心に稽古をつけてもらっているのだという。
まあ流君達を無駄飯食らいにさせておくのも勿体無い話だ。このような役職でも与えるに越したことは無い。
いやいっそ彼らを汎用人型決戦兵器と銘打って出撃させたほうが良いのではないだろうか。
「それは興味深いですね」
赤木君。人の心の声を読むのは止めたまえ。それより
「葛城君。こんな調子で大丈夫なのかね?」
「皆、元は国連軍の選り抜きですからね。それだけに先日の件はショックだったみたいで」
まあ普通はショックだろう……いやそうではなくてだな。
飯炊きにチルドレンを動員するのは止したまえ。聞けばサードチルドレンはオニギリの握りすぎで倒れたそうじゃないか。
「オニギリが7839個……オニギリが7840個……握らなきゃ駄目だ握らなきゃ駄目だ握らなきゃ駄目だ…」
いいから落ち着け碇の息子。
「すまねえシンジよぉぉぉぉぉぉ」
君もだ車君。
「……」
なんだね葛城君。その沈黙は
「実はレイもお茶の淹れすぎで右手が攣りまして……」
馬鹿な…ならセカンドは、アスカ君はどうしたね? まさかソーセージの作りすぎ等とは言うまいね?
「いえ。それがですねえ」
689:第14話3
08/11/09 22:43:42
「神教官、いえ師匠<レーラァ>! お願いします!」
「アスカ。妙な呼び名は止せと言っているだろう…まあ良い」
道着姿の二人が向かい合い、やがて隼人が手招きをした。
「殺す気で来い。いつものようにな」
『うなあああッ!』
神君と付きっきりで教練か…無茶をさせる。
「本人が言って聞かないんですよ。あたしは天才だからこのくらい平気よ。って言い張っちゃって」
「最近シンジ君のシンクロ率が上がって来ていますからね。危機感でしょう」
ふむ……まあ神君には日本に来た当初、アスカ君の護衛役も任せておったからな。
馴染みがあるなら心配もいらんか?
「まあ隼人の奴も、あれで面倒見が悪い訳じゃないですからね」
「そうそう」
保安要員を屍の山に変えた君らが言っても説得力ないぞ。
流君、車君。
690:第14話4
08/11/09 22:44:21
「ああ…問題ない」
「まあ確かに戦力に余裕が出来たのは事実だな」
司令室に戻った私を待っていたのは碇のいつもの一言。しかしこの男、どこまで私の話を聞いてるのだろうか。
「そういえば明日にもエヴァ3号機が届く手はずだが、適格者<チルドレン>はどうなっている」
「ああ。問題ある」
…何。また機関に何かあったか…
いや、3号機輸送艇が引き返した? 何の冗談だ?
「お前が視察に言っている間に米国政府の決定が覆った。書類も既に届いている」
「…エヴァ3号機委譲決定の破棄だと…?」
日本へ移送中だった『エヴァンゲリオン3号機』輸送艇が、突如、米国へと引き返した。
その理由は『本部委譲決定の破棄』。
つまり従来どおりアメリカ支部にて管理するから返せというのである。
日本到着まで数時間へと迫った状況からの急激なUターン。空中給油機まで使っての大作戦を行ったのだから恐れ入る。
「ゼーレの老人共の差し金か?」
「冬月。老人達はシナリオを知っている。次の使徒がエヴァに寄生する事も承知のはずだ」
と、碇。
691:第14話5
08/11/09 22:44:54
シナリオ。
それは言ってしまえば「未来を書き記した予言書」であるという。
空に浮かぶ「白き月」。その主たる第一使徒アダムと、系譜たる使徒。
地に埋もれた「黒き月」。その主たる第二使徒リリスと、系譜たる現地球生命。
第一使徒アダム発見後、その復活から順次出現する使徒ら、その最終使徒第十七使徒タブリスに至るまでの出現順と解説。
第一使徒アダムが起こしうる「インパクト」についての解説。
使徒が本部地下の存在<リリス>に辿りついた際、起こりうる「インパクト」の解説。
それを止めうる保安装置ロンギヌスの槍の解説。
これらの描いた文書が遺跡から見つかった。それが「裏死海文書」である。
ゼーレはこれを覆せぬ未来を記した「予言書」と解釈し、これを利用してやがて起こりうる「インパクト」を人為操作する計画を立てた。
これが「人類補完計画」であり、その為の「シナリオ」、そして実行組織「ネルフ」である。
ネルフが使徒に対抗するのはこの文書によるものだ。
もっとも私と碇の解釈はそれとは異なる。
裏死海文書とは、アダム及びリリスというシステムの運用手引きに過ぎないのではないか、という解釈だ。
それは覆せぬ運命でも無く、単なる手引書のQ&Aのようなモノに過ぎず、使徒もまた単なるシステムの一部なのでは無いだろうか。
であれば、人の手で操作し形を変えるだけでなく、そもそも全く別の形のインパクトも起こせぬだろうか?
委員会は「運命の使者」である使徒による遂行、或いはその複製たるエヴァンゲリオン量産型による「模倣」を行うだろう。
対し我々はアダムとリリス。二つの「主」を組み合わせる計画を立案した。
どちらが上手くいくか、それが我々の戦争である。
…少し、話がそれたな。
692:第14話6(終)
08/11/09 22:49:20
「…既に汚染されているハズのエヴァを、わざわざ米国へ。か。確かにゼーレにしてはおかしいな」
「米国政府は真・ゲッターとゲッターチームの存在を嗅ぎつけたようだ」
「なるほど」
ゲッターに対抗する戦力を欲しての米国政府の独断行動か。ゼーレもあの国を支配するまでには至っておらんと見える。
だがシナリオ通りなら3号機は
「既に次の使徒に乗っ取られているはずだな?」
「ああ。これで3号機が暴走すれば、米国政府内の反ゼーレ派は力を失うだろう」
それもシナリオの内か。老人達め。
しかし碇。アメリカ支部はダミー・プラグで運用すると言ってきているが、いつこれは流出した?
「…ああ。問題ない」
「碇。情報部から『司令部内の個人PCにファイル共有ソフトがインストールされている疑いがある』と苦情が来とるぞ」
今時、持ち込み個人Pcから情報流出だと? 碇、お前のセキュリティ意識はどうなっとるのだ。
脂汗を流し「シナリオの内だ」と繰り返す碇。
ああ全く恥をかかせおって。
…ふむ。そういえばこれで3号機は使えんわけか。
「せっかく四人目の適格者<フォース・チルドレン>の選別を行っておったのに無駄になったな」
「ああ…余ったか」
第十四話「余人目の適格者」<終わり>
本日ここまでで。
私が書くとゲッターチームがただの疫病神状態になっている気がしますがそんな事は以下略を目指して明るい政治を作(略。
693:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/09 23:34:36
時間かけても回復しねえだろ目も耳も鼻も!wwそれとも時間かければ回復すんのかよネルフ驚異の科学力!とツッこむべきなのか?w
あと弁慶行動に移れw
694:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/09 23:52:02
作者もwikiに上げた人もGJ!
けど、第十三話の13は、すぐ後に13(終)があるから、削除するべきでは?
695:書いてるヒト ◆ALOGETTERk
08/11/10 00:28:45
>>694
ゴメン。>>673-674で二重投稿になってたのに気付いてなかった。wiki修正しました
責任とってちょっとビッグバン攻撃に巻き込まれてくる
696:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/10 12:01:22
>>693
イザとなったらネルフにはクローン技術があるだろうw
ところでスレ前半にあるネオエヴァ話は収録せんの?
自分ログ後半分しか持ってないので持ってる人いたらお願いします
697:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/10 23:44:59
E meets Gのまとめサイトが復活してるぞ…!
698:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/10 23:57:24
なん…だと……?
699:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/11 00:15:24
>>697
復活はしてたが、第一話以外は読めんな。クリックしても移動できない。
700:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/11 00:17:21
あの方は出世を重ねて多忙な日々を送ってるのかしら
701:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/11 00:21:44
>>699
行けるよ
702:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/11 00:24:14
いやいや、普通に読めたよ
久しぶりの弁慶お父さんにニヤニヤがとまらない
まとめサイトの管理人さんも連載中の人もwikiにあげた人もGJ
頭からこのスレ読み返してたんだが、連載中の職人さんは>>77?
703:>>699
08/11/11 01:07:38
悪いが、何度やっても移動できない。こんな所が俺の限界か…
あばよ、ダチ公!
704:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/11 01:10:37
>>703
上から5行目のリンク(2・3)から飛べないという事か? 碇、これではぜーレが黙っていないぞ
705:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/11 20:35:20
>>702
Yes、I am!
うん…wikiのコトが解ってきた…うん。解ってきたぞ…ゲッターwikiと俺との関係はすごく簡単な事なんだ
どうして1+1が2なのか…いや2と思っていたのか…
ネオゲの話もその内収めようぞ。うん…。
706:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/11 22:39:03
>>あの方は出世を重ねて多忙な日々を送ってるのかしら
つまり、月面に飛ばされて帰るためのゲッターを組み立てて
やっと完成したらインベーダーが襲来で交戦中というわけね。
あるいは敵対企業のビルをダルマ落としをしている最中。
707:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/11 22:59:21
俺が聞いた話だと何処かのお城に血を絞る機械を納入しにいったまま行方不明と聞いたが・・・
708:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/12 21:12:01
>>707
脂肪フラグじゃねーか!
709:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/12 22:40:37
何? どういうコトだ! 説明しろムサシ!
710:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/12 22:52:05
メタボってことさ
711:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/12 23:29:37
むしろ血脂
712:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/12 23:54:09
>>709-710
ゲッターで振ってエヴァでかえした二人こそこのスレの体現者
713:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/13 00:35:08
これもスレの意思か…
714:第15話「戦いの選択を」
08/11/13 23:20:56
「…は、はじまるね」
「そうだね。じゃ、行こうか」
ここは北アメリカ。ネルフドイツ支部が破棄された今、本部に次ぐ規模と力を持つネルフ北米支部。
その一角で、2人の異形が言葉を交わす。
「ね、スティンガーくゥん?」
「う、うんコーウェン君」
爆光……。
それからしばらく後、こちらネルフ。
発令区メインスクリーンに映し出されたエヴァ3号機がダイナミックなバタフライで突き進む。その姿はまさに怒涛の一語に尽きた。
米国防衛ラインを形成する沿岸防衛艦隊はボウリングのピンのように弾き飛ばされ、太平洋艦隊をストライク。
余勢を駆って日本近海の第七艦隊をスプリットに決め、これに思わず米艦隊司令が
『オーウ! キタジーマ!?』
と、日本人水泳選手の名前を叫んでしまったものだから
『ムロフーシ、イーチローォゥ!』
『シュウゾウ・マツオーカ!』
『アツクナレヨ! モットアツクナレヨ!』
『ユメ見れヨ! 捕マエろヨ! 走リだせヨ! ツメタイ夜をツキヌケロヨ! 今がソノ時ヨ!』
『ゲッター、イッツ、ゲッター!?』
『ドラゴン!?』
『ニチリン・ポォゥ!』
『『『ポォウ!』』』
『オリエンタル・マージーーーーック!?』
艦隊全体が絶叫に包まれる。その様、まさに阿鼻叫喚であった。
715:第15話2
08/11/13 23:21:53
『オォリエンタル・マァァジーーーーック!?』
「通信を切れ」
「はい」
全く。何の馬鹿騒ぎかね……だが
「うむ。馬鹿なのはここだけでは無いのだな……」
「は?」
いやいや。なんでもない。
「米国支部にて使徒に汚染されたエヴァ3号機は、依然日本本部に向かって侵攻中」
「パターン・オレンジ。依然使徒とは確認できません」
「太平洋上にてエヴァ3号機のコードを確認」
「米国第一支部は、本部近辺に突如出現した使徒であると主張しています」
米国支部の苦し紛れな弁解を聞き流していると、碇が思い出したように問うた。
「…支部はどうなった?」
「被害甚大なれどもMAGIコピー及び本部施設は健在。量産機の研究は続行可能と見るべきだな」
「ああ。老人共も懲りないことだな」
4号機に続き二機目の事故だ。これでエヴァを米国独自の戦力として取り込もうとする勢力は力を失うだろう。
ゼーレが北米支部を取り込むのはもはや時間の問題と見るべきか。
「エヴァ3号機の試験報告は届いている。ダミー・プラグも完成したと見ていいだろうな」
「ああ。老人たちの手元にはレイと同質のモノが在る」
「ついでにゲッターロボもな」
「ああ。厄介な事だ」
716:第15話3(続)
08/11/13 23:25:03
とにかく使徒接近である。以前第七使徒<椅子ラフェル>殲滅戦同様、水際での撃退を願うよ。
…なに? 撃退拠点がもう無いだと? 電源ビル及びエヴァ搬送レールがあったあの拠点はどうなった……そうか。
国連軍の爆撃で溶けて蒸発したのだったな。
「給電ビルの増設工事はどうなっている?」
「第三新東京市市内は90%が稼動可能ですが、市街は予定の2割にも達していません」
「パターン・オレンジ。不確定要素がいつも以上に多く、バッテリーによる対応は危険とMAGIは判断しています」
「どうみても相手は無限バッテリーだものねえ」
葛城君が愚痴る。ああ。機関と言えばゲッターチームはどうしている?
「既にビィートT23改で出撃しました」
やはりか。
「…誰か止める者は居なかったのかね。彼らはそれなりに重要人物なのだが」
「それよりもっといい方法があるんですよ」
と、葛城君が意味ありげにいったところ、メインスクリーンに流君の罵声が響く。
『おい! なんでビィートに燃料が入ってないんだよ!』
ああ、なるほど。…甘く見てもらっては困るな流君。君は我がネルフにそんな予算があるとでも思っていたのかね?
『燃料費くらいないのかよ!』
「ないのだよ。先日の二次補正予算案で大幅減額が確定してな」
『俺に解るように説明しろ!』
と、流竜馬と冬月副司令が軽妙なやり取りをしているうちにも、エヴァ3号機は着実に本部に近付き、遂に碇司令が宣言した。
「現時刻をもってエヴァンゲリオン3号機を廃棄。目標を使徒と識別する」
第十五話4に続きます。
なに? 分量が少ない上に間が空いた? そんな事は忘れろ! 俺はそうした!
717:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/14 00:34:24
>>716
左様、乙
718:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/14 06:49:29
なんという間違ったプロ・ジャパニーズwww
719:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/14 17:28:35
マゴロクソードを見たら間違いなくサムライとニンジャの大合唱
720:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/14 18:38:37
>>714
地味に虚無戦記ネタいれんなwww
721:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/14 19:21:11
左様、もはや乙しかあるまい
722:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/14 21:17:16
なんか真面目にやってるコーウェンとスティンガーが可哀想になってきたぞ
723:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/14 22:16:21
>馬鹿なのはここだけでは無いのだな……
読者の皆がそう思ったことだろうw
724:第15話「戦いの選択を」4
08/11/14 23:37:30
>>714
ちなみに 松岡修造 もっと とかでググると松岡修造のガイドラインとかが引っかかりますが
HEATの歌詞と被ってちょっと楽しい
「現時刻をもってエヴァンゲリオン3号機を廃棄。目標を使徒と識別する」
総員第一種戦闘配置である。
『エヴァンゲリオン全機発進!』
「さあいくわよシンジ!」
「私が死んでも代わりはいるもの」
「アスカ、絞まる、首が絞まるってばアスカ!」
葛城ミサトの一声が飛び、アスカが碇の息子の首輪を引っ張って駆け出し、呻く彼の尻をレイが押す。
まこと、仲良きことは美しきかなである。うむ。がんばれ碇の息子…と言いたいところではあるが、やはり、うむ。
『え…ま、まさかこれが使徒ですか!?』
使徒と遭遇、開口一番に彼は叫ぶ。そうなのだよ。エヴァ3号機。それが君達の敵だ。
一瞬言いくるめて見ようかと思ったが、白地に赤いラインを施し、星をあしらったボディカラーはどうみてもアメリカ製だ。
また間違っても使徒はテンガロンハットなど被らないだろうし、星条旗をマント代わりに羽織ったりもしないだろう。
アメリカ支部もなんでこんなデザインにしたのだろうか。
『そんな…使徒に乗っ取られるなんて』
『(…ホントにあの格好で海を泳いで来たのかしら?)』
『人が、乗っているんでしょう? 僕らと同じくらいの子供が……』
実は乗っておらんのだよ碇の息子。
のであるが、ここからが喜劇の始まりであった。まあ、いつものことだがね。
725:第15話5
08/11/14 23:38:30
「どうしたシンジ、何故戦わん」
『できないよ! …助けなきゃ…人殺しなんてできないよ! 父さん!』
碇の問いかけに息子が答える。碇、もう少し言い方というものがな。大体お前の息子は
「構わん! パイロットと初号機のシンクロ率を全面カットだ!」
「待て。碇」
「そうだ。回路をダミー・プラグに切り替えろ!」
総司令たる碇の発令を受け、マヤ君が回路をダミー・プラグに切り替える。
これはパイロット側から見れば、唐突にエヴァが無反応状態となったのと同意である。碇の息子は狼狽した。
『なんだよ、何したんだよ父さん!』
「シンジ、これがダミー・プラグだ」
ダミー・プラグ。
これはチルドレンを用いない、無人運用システムである。
とある処置を施したLCLを封入した無人のプラグを使用し「パイロットが搭乗しているとエヴァに誤認させる」事でエヴァを運用する。
チルドレンという貴重な人材が不要となる、画期的なシステムとして開発が進んでいた。
726:第15話6
08/11/14 23:39:31
「言ったはずだシンジ。相手もこのダミーで動いている。故に攻撃をためらう必要など無いのだ」
『…聞いてないよ父さん』
「…なに?」
碇親子が揃って硬直し、ついでにネルフ発令区も沈黙する。
だからな碇。お前の「敢えて言葉少なにする」姿勢は威圧感を与えるには良いが、指揮官には向いておらんぞ。
ああ。指揮官といえば葛城君はどうしたね?
「パターンG。ゲッターチームに詰め寄られてます」
うむ。任せよう。
「あの、司令。ダミー・プラグ、感情素子も不鮮明なですが…」
「かまわん。パニック状態のパイロットよりは役に立つ」
ごまかすな碇。
「システム解放。攻撃開始!」
「了解。攻撃、開始します」
『う、うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッア…あ』
碇の発令に引き続き、息子の絶叫。が、やがて遠く響く打撃音と共に彼の絶叫は止まった。
「こ、これは!?」
「初号機、胸部に打撃! システムダウン!」
「カウンターを喰らいました!」
…馬鹿な。
727:第15話7
08/11/14 23:40:55
「なにやってんのよ馬鹿シンジ!」
『初号機はダミープラグで動いていた。碇君に非はないわ』
「やっかましいわねファースト! いいからバックアップしなさい。例のアレ使うわよ」
『了解』
操作をダミー・プラグに切り替え勇躍飛び立った初号機であるが、待っていたのは3号機の拳であった。
懐に飛び込んだ初号機に対し3号機の拳がカウンター気味に突き刺さる。飛び込んだ加速も手伝い、初号機は苦も無く昏倒されられたのである…。
3号機は初号機を一瞥して星条旗マントを翻すと、残る2機へ、じわりじわりと間合いを詰める。
「神大佐達は?」
『ビィートで出撃しようとして失敗。今は格納庫に戻ってる』
「そ。師匠を待つまでも無いわね。片付けるわよ!」
『了解。まずはH-13で?』
「まあね!」
全身を包むように纏った灰色マント…実際は野戦テント廃材の再利用品……を翻して弐号機が舞うように駆け
鈍重そうな動きで零号機が追いかける。第三新東京市の市街は、文字通り彼女らの庭だ。
「まずは追いかけっこよ! 付いてきなさいヤンキー野郎!」
728:第15話8(続)
08/11/14 23:44:44
「零号機、エヴァ弐号機、ポイントH-13に展開。目標を誘導しています」
「うむ。初号機の回収も急がせたまえ」
司令席で硬直した碇を放置し司令役を代行する。
全く恥をかかせおって。ああ。時にゲッターチームはどうしたかね?
「葛城作戦部長と口論しながらこちらへ向かっています」
「この広大なジオ・フロントを、ですか? ……ミサトなら間違いなく道に迷うわね」
「頼むぞ葛城君」
なんだかんだで流 竜馬君達は重要人物である。
ゲッターの開発と運用をほぼ独占していた早乙女研究所が丸ごと壊滅した今、ゲッターを運用できるノウハウを持つのは彼らだけなのだ
もし無理をして、彼らが死亡するようなことになれば目も当てられん。
「まあ真・ゲッターの力は未知数ではあるのだがな」
「ああ」
碇、立ち直ったのか。
「戦後のゴタゴタで戦闘記録は殆ど残っておらんからな」
「ああ…だが前身であるゲッターGは、初号機のフィールドを破れなかった」
「ATフィールドを破れるのは同じATフィールドを持つエヴァか。或いは陽電子砲を用いるしかない。か」
「(だが碇。忘れはいないか? 日本海にあの巨大なクレーターを穿ったのも、同じゲッターロボなのだと言う事を、な)」
と思考に沈む私を呼び戻したのは、いわゆる「ししおどし」のような、少し間の抜けた轟音であった。
「H-13.目標の誘導に成功!」
歓声が、響く。
「プログレッシブ落とし穴作戦、成功です!」
「…まさか本当に上手くいくとはな」
再び続く。
>>720.実は前々からやりたくてたまらなかった。今は反省している
729:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/15 00:27:12
テキサスマックwwwまた落とし穴wwwと楽しんでいたが・・・まさか猿さんを喰らったのか!?
隼人ぉ!俺に、俺に分かるように説明しry
730:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/15 00:47:17
>>729
違う! 単に一日じゃこれだけしかネタが組み上げられなかった&最近一話辺りに詰め込みたい内容が増えてきてるから小分けにしているだけだ!
一話を一回でポンと出すやり方は忘れろ! 俺は(今日のところは)そうした!
731:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/15 11:22:34
ニチリンポォウ!
がやりたかったのかよw
とりあえずGJ
732:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/15 14:35:09
今日は賢ちゃんの命日なんだぜこんちくしょう
733:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/15 18:16:43
そうだったな…偉大なる石川御大の為、少し祈らせてくれ。
734:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/15 18:28:55
そろそろ魔界転生してきても良い頃合い
735:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/15 22:46:55
今日ばかりは虚無に祈ろう。
736:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/15 22:53:24
俺も主力仏法艦カンムで猿羅神様と祈りを捧げてくる
737:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/15 23:12:33
今も虚無の彼方で戦ってるんだろうなあ
738:第15話「戦いの選択を」9
08/11/16 22:51:42
早いもんだな…
俺もちょっくら東の羅生門・西の白虎銅・南の青竜鬼・北の猿羅神様と一緒にヘイアンキョウ防護網に参加してくるわ…
『セカンド、目標のプログレッシブ落とし穴への転落を確認』
「よっし! ファースト、大型殲滅爆弾用意!」
『了解』
第三新東京市、メインストリートのやや外れでアスカが威勢よく叫ぶ。
と、レイの零号機がマゴロク・E・ソードをすらり引き抜き、木こりか何かのように兵装ビルを根元からすっぱりと叩き伐る!
「来なさいファースト!」
『了解セカンド』
丸太のように叩き伐られ、宙に舞った兵装ビル…迎撃ミサイルがどっさり詰め込まれたビル……を、どかりと弐号機は肩に抱える。
「しゃあッ!」
抱えたかと思ったらそのまま使徒が落ちた穴へと投げ込んだ!
「起爆!」
『了解』
零号機が、肩部ラックの大型手榴弾を取り出し、ぽいっとばかりに落とし穴へ放り込む。
これが起爆剤代わりである。
…爆発。
739:第15話9
08/11/16 22:53:43
「まったく無茶をする」
「A.T.フィールド中和領域は?」
轟音が、ネルフ本部発令区画まで響き渡る。
「範囲内です。使徒のフィールドは無効化されているものと思われます」
うむ。今回の使徒は、所詮エヴァ同等の装甲しか持たぬ。これで終わりだ…意外にあっけなかったな。
「いえ。目標の反応は…健在!?」
「そんな! 空間移動でもしたのか!?」
「違います。高速で移動しています。目標の反応が猛スピードで移動しています!」
「横穴です! 未舗装の側壁に穴を開けて内部に侵入した模様!」
通信を聞き、アスカが舌打ちする。
『不味! ジオフロントに誘導しちゃった!?』
『セカンド。回収ルートへ』
「ンな暇ねーわよ!」
『待ちなさ…』
それだけ叫び再び弐号機は舞う。眼前のプログレッシブ・落とし穴に自ら落下し、使徒を追撃する為に。
が、それを待っていたかのように飛び出してきたのは、縦穴から伸びる2本の腕であった。
『い!?』
縦穴を這うように上ってきた使徒(エヴァ3号機)は、弐号機の足を掴むとそのままジャイアントスイングに決め……放り投げる!
『きゃあああああああああああああッ!』
『あ、』
金属同士がぶつかる嫌な音。
零号機を巻き込んで吹き飛び、市街に転がるエヴァ弐号機。
いよいよ縦穴から上がってきた使徒の腕が、今度は零号機へと伸びる。
狙いは、首だ。
740:第15話11
08/11/16 22:55:07
『あ、あ、あ……』
どうした原理なのか、本来の二倍にも伸びた使徒の腕は零号機を締め上げ、そのまま天高く持ち上げる。
見事なネック・ハンギング・ツリーだ。
『あ……あ………あ………!?』
「零号機の神経節が侵されています!」
痛みだけではない。エヴァ3号機を侵食したのと同様の力で、零号機を侵食しているのだ。
そしてエヴァの侵食はパイロットの侵食と同意である。
いつもは無表情なレイの顔が、苦痛に歪む。
「チルドレンとエヴァの神経切断を急げ」
「しかし、それでは零号機が稼動不能に!」
「急げ! このままファーストチルドレンを失う訳にはいかん」
「は」
珍しく焦りを含む碇ゲンドウ。
零号機とレイの接続が解かれてゆく。
『ああ……ああ……』
エヴァと自分と、使徒と自分とのつながりが断たれてゆくのを感じながら、しかし、なおもレイは苦痛にあえぐ。
741:第15話12
08/11/16 22:56:03
「どうなっている」
「解りません! 零号機とファーストチルドレンの接続は解除。使徒との回路も切断されたはずです!」
確かに使徒との繋がりは絶たれた。
だがレイは感じる。
使徒ではない。
ダミープラグでも無い。
自分を探る別の意思。人でも使徒でもない第三の意思だ。
『これが第二使徒リリスの魂か』
『(あなた、誰?)』
レイと接触する意思。それはレイの意識を感じると2つに分かれ、にやりと笑う。
『こ、答える必要は無い……ね、コーウェン君?』
『そうだね。スティンガー君』
『(…ホントに、誰?)』
苦痛に顔をゆがめながらも思わず小首を傾げるレイだった。
742:第15話13
08/11/16 22:56:40
『ああああああああああああああああッ!』
いよいよ力が篭る使徒の右腕が、唐突に、宙を舞った。
『人ほっといて何やってんのよ化け物!』
「弐号機、再起動!」
「セカンドチルドレン、健在です!」
「零号機沈黙しました」
アメリカ国旗の化け物は零号機を放り捨てると、マゴロク・E・ソードを構えた弐号機へと向き直る。
半ばを失い、ぶらりと下がった右腕が異様だ。
だがもっと異様な光景が続く。
「目標、右腕部を回収……復元した!?」
転がっていた右腕を拾うと、無造作に傷口に押し付ける。すると見る間に元通り復元したではないか。
「目標右腕部、復元!」
「一瞬でか!?」
復元した腕を軽く振ると今度は肩部から弐号機と同型のプログレッシブ・ナイフを取り出だし、だらりと両腕を垂らす。
静寂が場を包み、二体のエヴァが対峙する。
『いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいやぁッ!』
先に動いたのは弐号機だ。
一旦鞘に収めたマゴロクを、居合い斬りの要領で抜き放つ。
使徒はこの必殺の一撃をプログナイフで受け流すと、その勢いのまま右足を軸に、左後ろ回し蹴りを繰り出す。
勢いを乗せた回し蹴りでマゴロクの腹を粉々に蹴り砕き、更に余勢でプログナイフを突く!
反応速度が尋常ではない。
『(これが使徒の本能って奴!?)』
胸内でアスカが嘆息する。嘆息すると共に思い起こされる言葉があった。
これはアスカが神隼人大佐と出会った頃のコトだ…。
743:第15話14
08/11/16 22:57:57
『アスカ』
煙草に火を灯けながら、神隼人は最初は呟くように…やがて唸るように叫ぶ。
『ケツの青いガキが聞いた風なコト抜かすんじゃねえ!』
『え…』
『そんな口がきけるのは貴様がまだまともな戦いをしてない証拠よ。血ヘドを吐いてみろ! 血の重さがどのくらいのものか解る!』
気おされるアスカに、隼人は諭すように言ったものだ。
『アスカ。お前の機体を信じろ。たとえ機械のカタマリのデク人形だろうが、乗り続ければ相棒と思えるようになるもんだ』
『そしてお前の機体は機械ですらない。生き物なんだろう?』
『感情を込めてエヴァの力を信じるんだ…』
『感情を込めて…エヴァの力を引き出す…』
使徒のプログナイフが迫る。
が。弐号機もまた半ば本能的に攻撃を読みきっていた。突き出されるナイフを右手の甲で払い、使徒の体勢を崩す。
『こんのおォ!』
崩したトコロに今度は左の拳をブチ込む。
弐号機の左正拳突きで使徒は強かに胸を打たれ、ナイフを落とし、後ろへと吹っ飛ぶ!
「おお!」
「弐号機のシンクロ率、グイグイ上がってます!」
「いけいけ!」
司令部で我知らず歓声が上がった。
更に倒れた使徒へとエルボードロップ、エルボースタンプ、ベルリンの赤い雨と連続攻撃を叩き込む。
返り血で弐号機がすごいことになっているがお構いなし。もはやどっちが使徒なんだか判らないほどの残虐プレイである。
そのまま使徒を抱え上げると、幻の大技「ビッグ・アップル・ダイナー」を決めた!
マットならぬ第三新東京市の大地へと使徒が沈む。
744:第15話15(続く)
08/11/16 23:07:43
「ワーン! ツー!」
ここぞとロンゲがカウントを入れ始め、マヤは吐き出し、日向は空気。
冬月副指令は「女房を質に入れてでも見たい攻防戦だな」と率直な感想をこぼし加持がコンピュータにポテトチップをこぼし
ミサトがリツコにコブラツイストをかけながら応援する。
…ミサト?
「ちょ、ちょっとミサト!? 貴女、ゲッターチームはどうしたの!?」
「え、あ、ゲッターチーム?」
抜け出した逆にリツコに卍固めに固められ、ミサトがかわゆく眉根を寄せながら
「し、真・ゲッターに…」
と、指を明後日にさして言ったものだから
「あ・れ・ほ・ど・言ったでしょ貴女!」
「ギブギブギブギブ!!!」
続いてキャメルクラッチで締め上げるリツコであった。
まだ続く。やっぱり描写を増やすと一気に分量が増えますね。でももう少し続きます。
なお今回の心のBGMはこんなの→動画「Asuka the burning fire!」URLリンク(jp.youtube.com)
745:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/17 14:09:32
ロボでプロレスすんなwww
Gガンじゃねーんだから・・・って、今川もノータッチじゃないからありなのか?w
746:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/17 14:54:16
>ベルリンの赤い雨&ビッグ・アップル・ダイナー
ちょーと大幅に待てぇwwwww
とりあえずお前とは徹底的に話し合いたくなってきた
新日的な意味で白いマットのジャングルの上で
747:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/17 15:06:20
>>「よっし! ファースト、大型殲滅爆弾用意!」
この台詞は冬月副指令だろう・・・ガーゴイル様的に考えて
748:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/17 23:14:34
>エルボードロップ、エルボースタンプ、ベルリンの赤い雨
それでもだめんときゃ火事場のクソ力ですね、わかります
749:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/18 01:29:49
相手も人型だからってやりたい放題だなもう
750:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/18 05:00:43
キン肉バスターは?
751:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/18 12:58:20
レッグラリアートで我慢してください
752:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/18 13:37:30
プログレッシブナイフ二つで200万パワー!
753:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/18 17:50:17
でもよ、キン肉マンボって確か…
「技が通用しなくてピンチ!じゃあ、笑って歌って踊って気取ってごまかそう!」
っつー歌じゃなかったか?
不吉だなオイ
754:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/18 20:58:39
ぐぐったら全くそういう歌だった
しかも歌ったのはスグル(&リョウ)の中の人でめっちゃ鬱だ
755:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/18 22:11:45
ま、親父チームが居るから大丈夫だろう。
756:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/19 01:19:21
☆
757:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/19 18:50:43
>>748-755
満場からのブーイングの中強引に挙行される、早乙女博士対キールの
ああ、懐かしの街頭プロレス30分一本勝負というのが脳裏を
758:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/19 19:46:36
とりあえず>>757が50オーバーなのは判ったw
759:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/19 21:21:31
>>757
アイアンクローで相手を掴み上げ「おおーっとこれは凄い!」のハズが
観客から「身体がついてってるだけじゃねーか!」のブーイングを喰らって大変な目に遭うんですね
女房を質に入れる勢いでわかります
760:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/19 21:32:53
ここは高齢者が多いスレですね
761:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/19 22:29:30
なにやら昭和臭が…
762:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/19 23:19:39
リツコ「わ、私じゃないわよ!?」
763:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/19 23:25:11
冬月「…む、諸君は私を見ているのかね?」
764:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/20 00:00:09
竜馬「俺に臭うように漂わせろ!」
765:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/20 00:08:56
悪かったな大正生まれで
766:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/20 00:37:05
任せろ! 平成生まれまでまとめて吹っ飛ばしてやる!
767:第15話「戦いの選択を」16
08/11/20 00:50:01
今に見ていろ○○生まれ、全滅だ♪ (略)加齢の威力だ~鋼鉄~冬月~♪
「あ・れ・ほ・ど・言ったでしょ貴女!」
「ギブギブギブギブ!!!」
さて背骨が危機に陥っているミサトはさておき、こちら格納庫……にドラム缶が転がる騒音が轟く。
「畜生! 本当に燃料がねえ!」
燃料缶を蹴り飛ばす竜馬。
「馬鹿野郎、そう手荒に扱うんじゃねえよ」
「うお!?」
竜馬の脳天にドラム缶をぶっつける弁慶。
鼻を鳴らし、いちいちドラム缶を立て直している。
「いてて。おい隼人! ホントにゲッターも動かねえのか!」
「見りゃわかるだろ」
隼人が真・ゲッターの計器を端からいじりながらもぞんざいに返す。
「…ったく。ガキに戦わせて高みの見物かよ。俺達も歳をとったもんだ」
「愚痴るな」
隼人は動じない。
「使徒のバリアは基本的にエヴァでしか破れん。そしてエヴァはガキしか乗せん。言ったろ」
「ホントかよ」
と、弁慶。
768:第15話17
08/11/20 00:51:11
「なら俺らが出ても…」
「だが使徒のバリアは「それを上回るパワーで攻めればブチ破れる!」
隼人の台詞を竜馬がさえぎる。
「そうだろ?」
「ああ。そうだ」
「そうは言うけどよ。エネルギー残ってねえんだろ」
とは弁慶。
「まあな」
時を越えた余波か、ゲッターエネルギーの大半を失った真・ゲッターは、まともに戦闘稼動させれば数分と持たない。
真ゲッターの炉心はゲッターエネルギーを拾っては居るが、歩みは遅遅としたもの。
一度出撃すれば、次に戦えるのは三年後だとコンピュータは言っている。
「本当に大丈夫なのかよ。あんな子供たちだけでよ…」
心配げな弁慶に、隼人が苦悩の表情で答えた。
「せめてこいつが完成していたらな…」
『は! こんなモノ? 所詮、あたしの敵じゃ、無かったわね……!』
使徒を前に大きく肩を上下させながら、それでも気炎を吐くアスカ。
トドメをささんとプログ・ナイフを取り出だし、一歩一歩、使徒へと距離を詰める。ナイフ片手に着実に。
だが次の瞬間、倒れたままの使徒がコメツキバッタのように跳ね、飛んだ!
769:第15話18
08/11/20 00:51:47
『な!?』
使徒は弐号機の頭上を飛び越えると、そのまま獣か何かのように両手両足を着いて着地。
四つんばいの体勢のまま、挑むような目線を弐号機へと向ける。
『こんのおおおおおおおおおおおおおッ!』
「! 待ってアスカ!」
何かに気付いたミサトが叫ぶ。
アスカの、ミサトの叫びに呼応するかのように、使徒がそこに埋まっていた巨大な鎖を引き抜く。
鎖、鎖、鎖!
『うわ、なにコレ!?』
鎖に弾き飛ばされ弐号機が後退するが、鎖はなおも尽きること無く現れる。その先から現れたものは…巨大な
『なによ縁起でもない!』
それは巨大な、黒塗りの棺桶。
棺桶のふたが開け、使徒がこれまた黒塗りの鉄筒をぬらりと引き出してゆく。
星条旗マントを翻し、奴がにやりと笑ったようにも見えた。
「あ「あれは!」
「知っているのかね。赤木君」
空気と化していた碇司令が何か言いかける。が、リツコがそれを遮った。
770:第15話19
08/11/20 00:52:44
「おそらく米国支部で開発されていたエヴァ用ハイ・パワーライフル。携行用実弾兵器としては世界最強の化け物ですわ」
モニタに黒塗りのCGが表示される。それはバカバカしいほどに巨大なライフルの画像だ。
「なんでそんなのが第三新東京市に埋まってるのよ!」
「ほらあれ」
みれば、その地区には「米国大使館建築予定所」の立て札が立っている。
「いわゆる治外法権って奴ね」
「ンな訳ないでしょうが!」
『ンなんですってェ!』
「アスカ!?」
リツコとミサトの漫才にかぶさるように叫ぶアスカ。
彼女の怒りに応えた弐号機の両肩が開き、プログ・ナイフが飛び出した。
『なら先手、必勝ッ!』
「待ちなさいアスカ!」
「に、二刀流!?」
『EINS+EINS=ZWEI!』
両手にプログナイフを装備した弐号機は兵装ビルを足場にし、高々と、それはもう通常の2倍の高さまで舞い上がり
逆光を背に、エヴァ弐号機が再び叫ぶ。
『ZWEI×ZWEI=VIER!』
「え?」
「ドイツ語?」
「2×2=4?」
発令区要員全員が首を傾げ、使徒は屈み混込み、アスカはなおも叫ぶ。
771:第15話20
08/11/20 00:54:04
『VIER×DREI=ZWOLF!』
二本のプログ・ナイフを構えた弐号機は2倍の高さから更に3倍の回転を加えて急降下する。
その勢いたるやまさに12倍の威力を秘めた真紅の矢そのもの。
『負けてらんないのよ! アンタなんかにぃぃぃぃぃぃぃぃッ!』
アスカ渾身のスクリュー・ドライバーが使徒を襲う。
しかし使徒は動じない。動じず騒がずゆっくりと鉄筒を抜き出したかと思うと、やおらそれを右後方へ構えた。
突入する真紅の矢。鶴のように一本足で鉄筒を構える黒い影。
二つの影が交差。
激突。
『にぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!?』
刹那の後、吹き飛ぶ弐号機。
勢いのまま使徒にホームランされた弐号機は遥か第三新東京市郊外までかっとばされ、無様に大地に突っ込むのであった。
「…リツコ。あれのどこがハイパワーライフルなのよ」
「…わ、私じゃないわよ」
使徒が構えているのはまさしくバット。黒塗りを施された特殊合金製のバットである。
埋めてあった棺桶にはぎっしりと「それ」が詰まっていたらしい。
他方、発令区最上段では冬月がゆっくりと首をめぐらせた。
「碇。お前まさか」
「ああ。まさかあれを使徒に逆用されるとはな」
772:第15話21(続く)
08/11/20 00:58:04
「おいちょっと待て碇」
「ああ。私が作らせたプログレッシブ・バットだ」
「お前か」
冬月の顔が、抽象画になった。
「もしもの時の為に造らせて埋めておいたのだが」
「碇。いつもの事だがお前は一体何に予算を費やしておるのだ……」
冬月がピカソ顔を右手で覆う。
騒がしくなってゆく発令区へと、使徒はゆっくり歩を進める。もはや遮るものなど無いはずだからだ。
だがその前に轟音を立てててエヴァ射出リフトが浮上。
碇司令が、待っていたかのように告げる。
「エヴァ初号機。リフト・オフ」
拘束を解き放たれ、初号機はよろめくように使徒へと対峙した。
「初号機ハーモニクス正常」
「シンジ。予備がやられた。もう一回だ」
『もう、止めてよ父さん…』
まだ脳震盪でふらふらしているシンジの言葉。しかしゲンドウは容赦なく追い討ちをかける。
「シンジ。もう残っているのはお前だけだ」
『もう、戦えないよ…』
「お前が死ぬぞ」
『もう、もう…』
初号機の瞳から輝きが失せてゆく。ゲンドウの後ろで冬月が嘆息した。
「いいのか碇。初号機は俺たちの計画の要だぞ?」
「構わん。ここで敗北すればいずれにせよ全てが失われる」
「確かに。もう手が無いのは事実だがな」
ダミーも損傷を受けており、もはや初号機の暴走に賭けるしか無い。これが首脳部の決断であった。
本日コレまでで。長い。ネタにネタを次々つぎ込んだ結果とことん長い。とにかく長い。
でも次回まで続きます。もう少しだけお付き合いを……大体明日かあさっての夜くらいに投下予定です。
773:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/20 00:59:32
ネタで振ったら本気でやりおったw>プログレッシブナイフ二つで200万パワー
774:書いてるヒト ◆ALOGETTERk
08/11/20 01:03:09
やらなきゃ負けかなと思った。今は反省している
775:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/20 01:13:35
>冬月の顔が、抽象画になった。
すっげえ見てえwwwww
そして何回か前で言われていたバットを本当に使うとはwww読み直して他にもネタがないか見てみないとwww
776:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/20 07:24:54
18のリツコさんの額には「大往生」と書いてあるのかな
777:第15話「戦いの選択を」22
08/11/21 01:56:18
鎧袖一触。
『ああああああ!』
初号機がバットで一撃され、兵装ビルへと突き刺さる。
使徒は失望したようにバットを放ると、再びゆっくりネルフ本部への前進を再会した。
「初号機、胸部部断裂! キレツ発生!」
「モニタ破損! チルドレンの状態をモニターできません!」
スクリーンが1つ「SOUND ONLY」へ切り替わり、シンジの息遣いと、そして迫る使徒の足音だけが響いてくる。
エヴァ3機の戦闘不能。
最悪の事態に落ちいったネルフに、冬月副指令の感情もない呟きが響く。
「この程度か。碇の息子」
「…いえ!」
息遣いが、聞こえる。
「サードチルドレン健在です!」
だが様子がおかしい。一方、スクリーン内では使徒がゆっくりと背を向け遠ざかる。
『……ちゃ駄目だ。逃……駄目だ…逃…しちゃ駄目だ』
一瞬がくりと屈みこみ、しかしゆらりと初号機が立ち上がる。
シンジの息は、荒い。
「シンジ君!」
『逃がしちゃ駄目だ…』
「え?」
『逃がしちゃ駄目だ逃がしちゃ駄目だ逃がしちゃ駄目だ逃がしちゃ駄目だ逃がしちゃ駄目だ……逃がしちゃ駄ァ目だァッ!』
突如初号機が駆け出す。
その手に握られていたのはプログレッシブ・バット。
初号機は思い切り振りかぶると、使徒の無防備な後頭部へクリーン・ヒットをブチ込んだ!
778:第15話23
08/11/21 01:57:11
『うわあああああああああああああああああああああああああああああああああッ!』
いつの間にか拾っていたプログ・バットを初号機が握りなおす。グリップを捻ると、バットの全面から無数のトゲが出現した。
これぞプログレッシブ・バットがプログレッシブ(進化した)・バットたるゆえんである。
『逃がしちゃ駄目だ逃がしちゃ駄目だ逃がしちゃ駄目なんだあああああああああッ!』
「…………」
『駄目なんだよおおおおおおおッ!』
不意打ちを受けて倒れた使徒へ初号機がプログ・クギ・バットを乱打する。発令区が総員棒立ちになる中、再び狂乱のファイトが始まった。
『もう一度立ち上がって見ろ!』
シンジが、叫ぶ。
『もう一度立ちあがってみろ! 頭蓋骨全部へし折ってやる!』
「……暴走か?」
「いえ。シンクロ率正常。ただしシンクロ率はむしろ下がっています」
「流石のエヴァもドン引きってところかしらね」
上手いこと言ったつもりかね赤木君。
「碇、これならやれるか?」
歓声を上げる発令区要員に対し、しかし碇は冷めたような反応を返した
「駄目だな。所詮は子供の駄々にすぎんよ」
碇が言った瞬間、初号機の首へと使徒の腕が絡まった。全くこの男は。ネガティブな予想だけは天下一品だな。
「う、う、こ、の…」
痛い痛い痛い! 喉に絡まる使徒の腕がぎしぎしと音を立ててエヴァの首を締め上げる。
痛い痛い痛い! 喉に絡まる使徒の腕がぎしぎしと音を立てて僕の首を締め上げる!
「助けて、誰か、たす…」
『痛いだろう?』
『い、痛いよね?』
779:第15話24
08/11/21 01:58:04
「パイロットのシンクログラフが乱れていきます!」
「いかん。零号機に引き続き侵食か!?」
「いえ。使徒の侵入は確認できません」
「ならば、何だ?」
「MAGIは回答を保留しています」
『い、痛いよね、ね、碇シンジ君?』
「(誰……)」
『でもね、もっと痛い思いをした者達がいたことを知っているかね?』
『い、痛い思いをする者達が出る事をしっているかね?』
『ねえ、碇シンジくぅん?』
異形の声が頭に響く。これが使徒の声なのだろうか? シンジは自分の意識が途切れる直前、そんな事を考えていた。
『おらおらおらおらおらおら!』
どこだろう?
『チェンジ!』
『…ミサイル!』
気がつけばシンジは生身のまま荒野に立っている。
ぬるりとした感触が広がる。足元は血だまりだった。どこまでもどこまでも広がる死骸と兵器の残骸の山。
その果てでは戦車隊が何かに向かって必至に発砲していた。
『うおお~!』
『第14機動部隊は四十八度に攻撃を!』
『攻撃を、攻撃を!』
『ウオオ殺せ! 殺せえ~~!』
指揮官が、兵士が、誰も彼もが必至に叫ぶ。
『『『ゲッターロボを、殺せえ~~~!』』』
780:第15話25
08/11/21 01:58:44
「!?」
『今のは十三年前の光景だね』
『ゲッターロボは日本人にとっては守り神かもしれぬ』
『だ、だが攻撃する側から見れば破壊神なのだよ』
『いずれは人類をも滅ぼしかねぬ程のだ』
『ね、君にならそれが理解できるだろう?』
………
『君になら理解できるはずだよね? 君もまた、人類を滅ぼすモノと共にあるだものね?』
指差される。己の背後に立つモノ。エヴァンゲリオン初号機から装甲が剥がれ落ち、見るも醜い姿へ変わる。
それはかつて、母、ユイを飲み込み消えた巨人だと何かが告げた。
『何を……何を言ってるんだか解らないよ…』
「更にシンクロ率低下。このままでは!」
画面内でうわごとを呟き続ける息子を前に、ゲンドウはゆっくりと告げた。
「MAGIに自律自爆の準備をさせたまえ」
「メインコンピュータにですか!?」
司令部に緊張が走る。
「いざとなれば地下のリリスごと本部を消滅させる。急げ」
ゲンドウは告げる。
「その為のネルフだ」
「いいのだな? 碇」
「ああ。老人達にも使徒らにもインパクトを起こさせはせんよ」
「…ユイ君の遺言だからな」
「ああ」
と、静かに語り合う司令二人はさておき、発令区以下ネルフ本部は大パニックである。
まずメガネとロンゲが(略)。加持リョウジがコンソールにスイカをこぼし(略)。しかし今回の騒動は一早く落ち着いた。
メインスクリーン一面にMAGIの決議が映し出されたからだ。
『自爆拒否決議(条件付)』
碇司令が無言で椅子からずり落ちた。
781:第15話26
08/11/21 01:59:33
「メルキオールとバルタザールとカスパーが裏切った!?」
「リツコ、それ全部じゃないの!?」
「碇、これは問題だぞ」
「ああ。もうすぐだよユイ」
「パターン青葉、俺です」
と再び混乱に陥ろうとする本部だが、追い討ちをかけるようにMAGIが「条件」を表示する。それは…
『ゲッターの力を信じるんだ』
ただ、その一文であった。
地下格納庫のハッチが勝手に開いていく。
「おい隼人! どうなってる!?」
「MAGIがゲッターを出撃体勢に移行させてるだと!?」
「おい隼人! 俺にわかるように説明しろ!」
「しっかり掴まってろ!」
真・ゲッターの瞳に光が宿り、翼が広がる。
「ゲッターロボ、発進!」
782:第15話27(完)
08/11/21 02:04:39
『下がれスティンガー君!』
何かがピクリと脳裏で動く。
シンジは自分の脳裏から何かがずるりと抜けてゆくのを感じた。ようやく、何かが離れてゆくのだ。
『とんでもない、とんでもないコトになるんだねコーウェン君…!』
『君達は取り返しのつかぬモノと道を同じくしてしまった!』
『君達はいずれ選択を迫られるだろう!』
『戦いの選択を!』
離れながらも「何か」は告げ続ける。
『その報いは、自らのものとするがいい!』
『さらば!』
今にして思えば、それは、警告であった。
『……』
何かが胸で叫んだ瞬間、視界が戻る。
視界に移ったそれに線が入る。線からぷつぷつと血泡が吹き出すのと、血泡がぬめり、それが崩れ落ちるのは同時だった。
『エヴァ…3号…機?』
その先に見えたのは、悪魔の羽と戦斧を掲げた赤い巨人。
『父…さん……綾波…アスカ……』
シンジが意識を手放す。
手放す果てに見えたのは僅か一刀の下に両断され崩れ落ちる使徒……あれほど苦戦した第十三使徒バルディエルの、成れの果ての姿。
そして夕焼け染まる悪魔。真・ゲッターロボの姿であった。
第十五話「戦いの選択を(完)」
人型使徒なのでネタを詰めていったら凄い量になった。今は兜卒天へ転生している。
ギアをいつもの調子に戻して次回第十六話へ続く
グッバイアディオスさやうなら
783:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/21 05:07:20
何ともまぁ乙
ところでヤクザは出ないの?
784:書いてる人 ◆ALOGETTERk
08/11/21 22:08:39
俺は体育会系なんで……チョイ役程度で予定は。出ると間違いなく喰っちまいますし。色々と
785:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/21 22:20:17
トソツテンってここじゃねーかw
今回も面白かった!GJ!
786:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/21 23:08:38
もう駄目だこの親子・・・
787:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/22 15:54:49
>悪魔。真・ゲッターロボ
実はゲッターの存在は死海文書にすでに予言されているんだ。
エヴァの色は黙示録の4騎士から来ている。
この4騎士が出てくるのは黙示録で第6のラッパのあとなんだ。
そして第七のラッパに続くのが黙示録の竜である“裁く者”魔王サタン。
このサタンは調べると7つの首と7本の角を持つ赤い竜であることがわかる。
これまでにゲッター線で動くゲッターを数えると、ゲッター・ゲッターG・
真ゲッター・真ドラゴン・ゲッペラー・ゲッターアーク・新ゲッター。
中でもゲッタードラゴンは肩も含めれば7本の角をもっている。
何より流竜馬はその名に竜を冠している。
これからいえることは・・・。
788:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/22 15:55:35
,.ィ , - 、._ 、
. ,イ/ l/  ̄ ̄`ヽ!__
ト/ |' { `ヽ. ,ヘ
N│ ヽ. ` ヽ /ヽ / ∨
N.ヽ.ヽ、 , } l\/ `′
. ヽヽ.\ ,.ィイハ | _|
ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、 | \ ゲッターこそ
.  ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ > 黙示録における
. l  ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__
゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ トr‐' /
l `___,.、 u ./│ /_ サタンだったんだよ!!
. ヽ. }z‐r--| / ト, | ,、
>、`ー-- ' ./ / |ヽ l/ ヽ ,ヘ
_,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´ ./ \、 \/ ヽ/
-‐ '''"  ̄ / :| ,ゝ=< / | `'''‐- 、.._
/ !./l;';';';';';';\ ./ │ _
_,> '´|l. ミ:ゝ、;';';_/,´\ ./|._ , --、 | i´!⌒!l r:,=i
. | |:.l. /';';';';';|= ヽ/:.| .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._」 ))
l. |:.:.l./';';';';';';'! /:.:.| i´|.ー‐' | / | |. ! l
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l |:.:.:.:.:.:.:∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.! /ヽ::: `::: :::: ....::..../
789:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/22 16:21:51
ΩΩ ΩΩ<な なんだってー!?
790:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/22 16:26:23
飛焔、ゲッターⅠ、D2、G5軍団を忘れないでください……
791:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/22 16:57:19
次は激しい雨と風に撃たれて鼓動がシンジ君を呼び覚ますんですね分ります。
792:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/22 17:02:40
打たれるんじゃなく撃たれるのかwww
793:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/22 17:11:36
>>787-788はぜひどっかに残しておきたいなwwwwwwできればwikiとかにww
794:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/22 18:07:26
その際は>>789も必要だろうw
795:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/22 18:39:27
ウム。ナ、ナンダッテーは欠かせんw
796:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/22 23:12:17
偽書ゲッターが虚無りそうで怖いんだぜ
結構イイ感じに隼人がドワオしてるんだが
797:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/22 23:14:36
でもサタンだの何だのと言いだしてしまうとそのうち不動という博士が出てきたりアスカが超能力に目覚めたり
「さあ闘いだ! 第一部完」になりそうで怖い。
798:書いてる人 ◆ALOGETTERk
08/11/22 23:37:52
なるほど。そ の 手 が あ っ た か
799:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/22 23:47:03
…虚無る気か?
800:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/22 23:53:10
>>798
その手があったかだと? ふん、
ここまで執筆を続け
そのうえ…われわれをここまで夢中にさせといて
虚無らせると思うかあっ!!やあっ!!
801:書いてる人 ◆ALOGETTERk
08/11/23 00:14:34
ムオオオ解ったぞ! 進化とは! 粗筋とは! オチとは! フハ、フハハハハハハハハハハ!!!
※撮影現場:崩壊しゆくドーム司令室(真ゲOVAより).
802:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/23 10:11:07
>>801
「ドーム」ではなく「タワー」では?
あと、私はうまくオチているなら虚無ってもいいと思ってます。
一読者として。
803:書いてる人 ◆ALOGETTERk
08/11/23 13:45:29
確かにドームってなんだ……ドラゴンタートルじゃあるまいに…
804:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/23 13:46:44
>>798
797だが俺が悪かった。虚無っても良いからデビルマンだけは混ぜないでくれ。
第三新東京に直下型地震とか起こして無法地帯にしなくても良いんで、はい。
805:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/23 15:05:37
>>804
デビルマンは既に庵野さんが混ぜてしまいました
806:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/23 22:10:18
☆
807:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/24 01:43:23
hs
808:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/24 01:43:55 QGVwJmoq
age
809:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/24 11:09:26
アスカ「チェーンジEVA弐、スイッチオーン!」
810:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/24 14:12:55
レイ「そのネタは認められないわ……だって私が余るもの」
トウジ「…ワイは?」
811:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/24 14:23:43
トウジはその意味では本来要らない子だろう
たまたまスレでネタになってるけど
話では戦争の悲惨さ(?)を演出するスパイスだし
812:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/24 20:29:23
シンジ「アスカ!、綾波!、ペダルを踏むタイミングを合わせるんだ!」
813:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/24 21:10:38
綾波「嫌。ペダル、嫌いだもの」
814:第16話『親子の戦い』
08/11/25 00:54:30
>>787-789
ΩΩ ΩΩ<な なんだってー!?
「参ったな」
「ああ」
遂に、真・ゲッターロボの存在が大々的にリークされてしまった。
まあリークというほどの事でもない。先日の「帰還」及び「第十三使徒」戦における動画を誰かが「YOU tubo」に流してしまったのだ。
それも編集を加えて曲も付け「真・ゲッターロボ 対 悪の要塞」というタイトルで、である。
今度は動画サイトか。参ったものだ。
しかもその反響は予想をも遥かに超えていた。
世界的には『核以上の脅威』として認知されたゲッターも、日本国内ではやはりまだ『英雄』であった。という事だろう。
それだけではない。
その『脅威』と目された原因である『日本海戦争』当時の動画も少し前から流れ始めていたらしく
当時国である某国はともかく、僅かな戦力で悲劇的な戦いを繰り広げた姿が、世界的にも同情を集めていたらしいのだ。
当時のアニメーション『ゲッターロボ』が最近DVD-BOX化されて評判を集めたこともあり、世論は随分変わっていた。
海外のOTAKUも絶賛だという。
『だが米国は認めまい。以前ゲッタードラゴン軍団に南極艦隊を壊滅させられておるからな』
これが私の持論だった。が、しかし南極艦隊…ロンギヌスの槍監視艦隊…はその性質上から存在を隠蔽されていた。
その結果被害は殆ど伝わっておらず、加えてゲッタードラゴンとエヴァが対峙した例の事件の動画も、少し前から流れていたらしい。
ドラゴンを異質なゲッターとする認識も広がりつつあったようだ。加えて今回、米国で発生した使徒をゲッターが退治する、という動画も流れた。
神君も『ジン様』として女性に好評だという。
815:訂正:第16話『男達の戦い』2
08/11/25 00:55:39
『この時流に乗らないテは無い。とMAGIは判断しています』
『構わん。もう好きにしたまえ』
リツコ君発令の下、神君がハーモニカを吹く姿で(盗撮して)作ったプロモーションビデオ『神隼人の憂鬱~目だ、耳、鼻だ~』はミリオンヒット。
流君の修行シーン(を隠し撮りした)プロモーション・ビデオ『BURN THE RUN*3』が街中で流され
車弁慶君の食事姿を撮った『MAI-U』はフード系TV製作に多大な影響を与えた。
特に3人がネルフ保安部員相手に行った実戦稽古から作ったプロモ『DOWAO』は大ウケで
初の立体化となる真・ゲッターロボ1、真・ゲッターロボ2、真・ゲッターロボ3のTYOU-合金SOULを別々に初回特典に付け
3本別売する形で販売したところ、ネルフの通信回線が主・副・予備・同時にパンクする始末となった。
碇。我々はアコギな事をやっているな。
「ああ。問題ない」
無論国連からはレポート用紙一週間分程の抗議が来たが、ゼーレの後ろ盾がない国連など所詮張子の虎である。
碇が一晩であしらってくれた。
まあ弊害もあるがね。
「碇。時間だ」
例えばネルフ内は今回の件で色々と手一杯になっており、食堂スタッフに至るまで駆り出されておる。
司令である我々ですらカップラーメンで済まさねばならぬくらいに手不足なのだよ。
「ああ。3分経ったな」
ひとしきり麺を啜る。
「…ぬるいな」
「ああ」
816:第16話3
08/11/25 00:56:40
「冬月。外野が煩いようだが、ゲッターはどうなっている?」
その件はこれを見たまえ。
『いいか良く聞け。俺が解りやすく科学的に説明するとこうだ。
今のままじゃ真ゲッターにエネルギーが足りないのは散々言ったな。特に真ゲッターはメチャクチャにエネルギーを喰うんだ。
そこで鹵獲したゲッタードラゴンをエネルギー増幅炉に使って真ゲッターにエネルギーを供給する計画を立てた。現在その実験中って訳だな』
以上。流君による解説だ。
「…ああ。どの程度かかる」
「早乙女研とはシステムが違うからな。およそ2日程だ」
上手くいけば真・ゲッターも戦力として期待できるな。
「…使い棄てるには予算をかけすぎだがな」
「そう言うな。それよりお前、息子から受け取ったか?」
「なんだそれは」
なんだ聞いておらんのか? 先頃からセカンドチルドレンと配って回っておるぞ。
「…招待状だと?」
ああ。お前の息子の結婚式だそうだ。
碇。何故服を脱ぐ?
ああ。畳むのか…碇。全裸でコーヒーを入れるな……ああ砂糖と塩を間違えておるぞ。呑むな吹きだすな汚い。
「……なん……だと…?」
碇。動揺しているのはよくわかったがもう少し解りやすく動揺しろ。
817:第16話4
08/11/25 00:57:51
『フッ…シンジが保つかどうか』
『問題ないわ。まだ結婚年齢じゃないもの』
今回の件に関して神大佐、及びレイからコメントである。
第八使徒イスラフェル襲来時にあの事件。その後も、うら若い二人が葛城一尉の監督下で暮らしていた訳だ。
まあこのようなオチにもなろう。碇。息子にはちゃんと避妊はさせておけよ?
「ああ…………間違いない。出来ちゃった婚だ」
「なんだと? 碇、それでは委員会が黙ってはいないぞ」
「時計の針は元には戻らない。だが自らの手で進めることは出来る」
「事態の収拾は…不可能という訳だな」
しかし碇。弐号機パイロットが妊娠し「母」となっても、弐号機は彼女を「娘」として認識してくれるか?
エヴァのシンクロに問題が起これば戦力的に厳しくもなるぞ?
「構わん。エヴァが「お婆ちゃん」としての意識に目覚めれば或いは」
「しかしだ。「バアさんは用済み」と言われたショックで身投げした赤木ナオコ君の前例もある」
「併行して次のチルドレンの選別を行う。問題ない」
「碇。忘れるなよ」
我々に必要なのは正確にはチルドレンではない。
エヴァによって使徒を倒し、サードインパクトを行う状況を整えることだけなのだと言う事をな。
818:第16話5(続く)
08/11/25 01:01:16
等とやっていると通信機が鳴った。
「緊急通信だと? ああ…なんだと!? ああ解った司令には私から伝える。引き続き手続きに当たりたまえ」
「何だ」
「その息子が拉致された。委員会の仕業だ」
珍しく碇が息を呑む。
「ゼーレか?」
「いや奴らだ。ネオ日本父母と先生の会。通称ネオPTAの仕業だよ」
碇が無言で椅子から転がり落ちた。
一話一投下できなくなってしまった…
ネタを積み込みたいというアンタ(自分自身)の口車に乗っちまった俺がバカだった!
819:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/25 02:55:53
くそっ、一体どこから突っ込めばいいんだ!?www
ツッコミどころがあったらツッコムのが男なのか!?www
820:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/25 03:42:18
今回はネタ詰め込みすぎだwwww
深夜に声出してわらっちまったじゃないかwww
821:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/25 09:50:52
碇司令が一晩でやってくれました
822:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/25 11:39:28
俺ちょっとネルフに電話してくるわ
823:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/25 15:35:13
言いたい事は浅間山がドワォ! するほどあるが一つ言わせろ
こうなったらとことんやってくれwww
腹筋を六つと言わず八つにでも割ってくれwww
824:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/26 02:13:42
>>823
任せろ! 腹筋ごと吹っ飛ばしてやる!
825:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/28 00:04:19
えーと、恐るべし、PTA.
826:第16話「男達の戦い」その6
08/11/28 00:20:05
>>823
ご期待に沿えるかは解らんが、書き始めたからには書き終えたい
「お前宛にも召集令状が来とるぞ。家庭内暴力(言語的な意味で)の疑いアリだそうだ」
「問題ない」
「いや大有りだろう」
などとやっていると警報が鳴った。初号機が実質稼動不能かつ弐号機はスペック低下の疑い、加えて真ゲッターは調整中。
この状況下で起こりうる事態と言えば
「使徒か」
「ああ」
もしかしたら今世界で一番空気を読んでおるのは使徒かもしれんな。
「使徒!? こんな時にあのバカシンジは!」
警報鳴り響くネルフに、アスカが呆れたように叫んだ。
「出るぞ。第三新東京市で迎撃する!」
「ゲッターチーム出撃じゃあ!」
アスカの肩をたたき、竜馬と弁慶が駆け出す。が、レイが思い出したように制止した。
「駄目。真ゲッターは今エネルギー実験の真っ最中」
弁慶が振り返り、とぼけるように言う。
「ビィートがあるだろ」
「燃料が…」
「隼人の奴がバッテリー式に改造済みだ! それより忘れるな。前衛は俺らがやる!」
「バックアップは頼んだぞ!」
「ちょ、ちょっと!」
止める間もなく走ってゆく竜馬と弁慶であった。
『行くぞ。なんとしてでも上層部で食い止める!』
『なんでよ!』
『見てりゃ解る! それよりとっととやれアスカ!』
『マジでやれっての!?』
827:第16話7
08/11/28 00:21:14
『『ゲッター・チーム! 発進!』』
『ああもうこのオッサン達は!』
『了解』
小気味よい音が響いた。
流君と車君が叫ぶと同時に、弐号機と零号機がプログレッシブ・バットでビィートT23改をホームランする。
吹っ飛んでゆくビィートの姿は、あっという間に視界から消える。
「赤木君。カタパルトは用意できなかったのかね?」
「なにぶんゲッターの整備で手一杯なものですから」
整備中の真ゲッター、そしてチルドレンを欠いたエヴァ初号機は出撃できん。
手駒は零号機、弐号機、そして流君と車君のビィート改だけか…。
「碇、流君と車君、使っても構わんのか?」
「構わん。ゲッターに精通しているのは神大佐だけだ。後は適当に使い潰せ」
相変わらず角の立つ物言いだな。頼むから周りには聞かせるなよ?
「市民のシェルターへの退避を確認」
「作戦部から報告。ワレ松代ニ到着セリ。チクショウグークメ。ヤッテヤルヤッテヤルゾ。通信以上」
『総員第一種戦闘配置、地対空迎撃戦用意』
「目標は?」
「現在、侵攻中です。駒ケ岳防衛線、突破されました! …これは!?」
「どうした?」
「ビィートT23改ビィートα1、ビィートγ3、目標上空を通過!」
「弐号機と零号機の打撃ミスです! 打球…もといビィートは郊外に落下!」
「パターン足。足ズッコケ状態です」
「ビィートα、γ両機、戦線到達に失敗!」
…馬鹿な。
828:第16話5
08/11/28 00:22:06
弐号機の回線が開く。
『セカンド』
『解ってるわよファースト。ATフィールドが無い連中に無茶はさせらんないでしょ』
にやりと笑う、アスカ。
『それより例の奴、準備できてんでしょうね?』
零号機がぐいっとばかりに鎖を引いた。
鎖が長々と大地を裂き、埋まっていたそれを露出させる……いつか見たエヴァサイズの巨大な棺桶だ。
『ええ』
『来なさい! シンジやオッサン達なんかいなくったって、あんなの私とファ…』
弐号機が頭を振る。
『…あんなの私とレイでお茶の子サイサイよ!』
『来るわよ』
零号機と弐号機に向け閃光が走る。目から怪閃光を放ち現れたのは、いかにも鈍重そうな巨漢の使徒。
第十四の来訪者。『力』の使徒。
ゼルエルの襲来であった。
…さて。他方、シンジはどうしているのだろうか?
結論から言えば、彼は暗闇の中、独りパイプ椅子に座らされていた。
拘束はされないがその部屋には光が無い。出口も何も見えない。ただ誰かの声が聞こえるだけだ。
829:第16話9
08/11/28 00:22:46
「…なんで僕をこんなところに呼んだんですか」
『こんなところとはご挨拶だ。ここは日本の首府。第二新東京市だよ?』
「そんな事、僕にはどうでもいいです」
『ほうほうご機嫌ななめだね』
『我々は君を救う為に動いたというのに』
優しい言葉が次々にエヴァを降りるように告げる。
その声には男も女も混ざっていた。が、彼らの態度は共通していた。
それは『シンジを気遣う』言葉であり、『シンジの言葉を意にも介さない』態度。
これぞネオ日本父母の会。
通称『ネオPTA』と言い、各学校ごとに組織された、保護者と教職員による教育関係団体を束ねる上位組織である。
参加期間は小学校入学時から高校卒業までで会費は月々500円。※ベルマークなら1点につき1.3円扱い。
会費入金は毎月25日が期限となっている……!
と、まあそれはさておき。
シンジは彼らの言葉を聞き流して、ただ相槌だけをうっていた。
人の言うことにはおとなしく素直に従う。それが彼の処世術だったから。
声は続く。彼が虐待を受けているという報告を受けたことや、ネルフという組織の非常識な行動について。
だが彼は聞き流した。
彼は無意識に処世術を駆使し、ただ考えていた。
それはネルフに来る前のことであり、ネルフに来てからのことだった。彼の懊悩っぷりは今更ここに書くことも無いので割愛するが、
彼は彼独特のその思考で内罰し、責任転嫁し、楽観と悲観を繰り返して考え続けた。
『弐号機があり、零号機があり、ゲッターがある現在、果たして自分はネルフやアスカにとって必要な存在なのか』
それを、ただただ、考えていた。
830:第16話10
08/11/28 00:23:38
『ほら見てごらん』
『君もこの無残な戦争に巻き込まれるところだったのだよ』
そんな彼の内面など気にも留めず、役員がテレビ画面を…エヴァ対使徒の独占生中継を流し始める。
暗闇にシンジを含めた4人の影が尾を引き……シンジはゆっくりと、立ち上がった。
走る。走る!
「畜生! ガキがいきがりやがって!」
『なあ竜馬、俺はいらねえ中年なのかなあ…』
「妙な落ち込み方すんじゃねえ弁慶! ていうかお前が中年だったら俺はなんなんだよ!」
『知るか!』
カメラの外で、ビィートが、走る。
使徒『ゼルエル』。
白と黒の牛のような体色はともかく、その姿は例によっていびつな人型だ。
ずんぐりした体躯に、あるのか無いのか問い詰めたくなるほど小さな頭部に大きな目玉。
両足は形はともかく人間なら腿の部分まで辺りしか短くなっており、両腕代わりに折りたたまれた薄い何かがひっついていた。
そんなふざけた物体が、これまた冗談のようにふよふよと浮かんで迫る。
ビィートは使徒を目指し、使徒は第三新東京市を目指し、そして使徒眼前には二体のエヴァが待ち受ける。
待ち受けるエヴァへ邂逅一番、使徒の両眼が光を放つ! 炸裂はビルの2倍の光柱を生み、本部装甲版は次々と爆裂!
これが戦いのゴングとなった。
『第1から18番装甲まで損壊! …18もある特殊装甲を一瞬で!?』
『零号機と弐号機は!?』
オペレータの絶叫を破り、アスカの絶叫がこだました。
「こおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおんちきしょぉおおおおおおお!」
兵装ビルを足場に、太陽を背にして舞い上がり、使徒の上空へ弐号機が躍り出る!
831:第16話11(続く)
08/11/28 00:27:15
「プゥログレッシブ! バァァァァァァァァァァァァァァァァァァット!」
使徒の頭部をめり込ませる勢いで振り下ろされたバットが、逆に粉々に砕ける。
使徒の眼が再び輝くが、弐号機はビルを足場にひらりと避けた。
ビルが次々と倒壊する。
「ちッ!」
『ちょっとアスカ! 無茶は止めなさい!』
リツコが叫ぶがアスカは意にも介さない。
「チッ! コイツも特殊合金製だってのに愛想が無いわね!」
『ちょっとアスカ!』
『弐号機、準備完了』
「りょおかいッ!」
怪光線をひらひら避けながら弐号機が後退、そこに待っていたのはレイの零号機。
零号機の傍らには巨大な棺が横たわっている。
『あれは先日の』
マヤが言いかけると同時に棺が開く。
中にびっしりと詰まっていたのは、予備のプログレッシブ・バットだ。
零号機が一本を手に取りグリップを左に回す。カチリと音がしたそれを弐号機へ放ると、弐号機は槍投げの要領でそれを使徒へとブン投げた!
『何を!?』
使徒へ投擲されたバットが火を吹く。
グリップから炎が噴出し、姿勢が安定・加速する。それはまさにトマホーク。それでいてミサイルと言う名の兵器であった。
直撃……爆裂!
「せ、先輩?」
「わ、私じゃないわよ?」
マヤとリツコのかけあいを見下ろし、ゲンドウがニヤリと微笑む。
「碇。またお前か」
「ああ。これがプログレッシブ(進化した)・バットだよ」
発令区要員は頭を抱え、冬月副司令に至っては達観した表情でカップ・ラーメンを啜っている始末であった。
本日コレまで次回に続きます。
というかホント、レスが貰えるのがエネルギーですよ。書いてる側は。毎度ありがとうございます
うぉぉぉぉ!大雪山おろしぃぃぃ!!!
832:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/29 04:59:31
これはポニーテールじゃなくて乙だカスクズゴミ
833:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/29 14:21:31
(父親的な意味で)男になったシンジ君、頑張れ。男の戦いだ
そして碇司令、仕事をしないならまだしも足をひっぱるのはいい加減にやめてくださいwww
834:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/29 18:41:50
まるで地獄甲子園だな
835:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/29 21:50:52
なあにかえって
i∨|/|/// ,. -,. ‐-、 、,-‐‐-、 ゝ∧∧/
、!ゝ! /// ,. -' ,. '", ,` ゙ヾ ヽゝ∨
ヾ、!` // /,. ,. ' /,.'{ イ/,} !i l ヾ おて
ゞ ┤,-、 / // / ,' ' ,' i ,!ノ-リ,!ゝ,(、ヾ,ゝ しめ
\ イ d、 \ ∠, ノ/ /' 'ノノ{iニニニ´',}ノ'y、ヾ. え│
フ フ_ _フ__ (_ { ' ,'; ノ{'"__`ー'" ,.'-'、`,ゝ てに
> '´_) (__ < ,! ト'´.r',、ヾ ' ,i/ r''; i!< やは
) ///// | \ iハ ; ! { l!i! |ェ. ,'!、.゙"ノ',-> ん
´つ ・・・・・ l、_ノ ゞ、 { ソ、ヾ、´// ',``ニ´'>, ね
∠ ー,‐ スヽ } i':::. `',r'!" '"` ):.. ∠, │
/イ (__ 、<. i '!、_,. ヘ=、_,ィフ'"`ニ=='フ │
/ , 、ヽヾ { 'i::;: i=-ェ;;;┴;;;ェ=彳'//イ !!!!!
' イ/ハ∧/ヾ` | l::;. !,i-!__l_l_,.!.-!-!| /,イ /レ、∧ハ∧
,! : l:: il|llllllllll|lllllllllll/,'/ |ハ、、 i
{ 、 ' i: |.ir'" /. _,./,っ / /,' ) ,' }
} ', |: i.i lTT'T"|´!'.ノ/ /:/,' ,i {!、-(!-、
ノ ,' ,}:: !ゝ}i`コi´,!| '/ ',. ゝ、(ヽ` `
´i´{ ' (::' ゙ 'J ̄},!´" ,/::."
`i')、!ヽ;::::::::. {::::.. /:::...:::::::::''''' ''':::
ノ' ' `ー'"`ー/:::..:::::: '::::::'::
836:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/29 21:53:28
乙&GJ
837:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/30 00:21:25
ふと思った。
ナオコさんが早乙女博士の後妻で、元気を生んでいたとしたら。(達人とミチルさんを生んだのは和子さん)
研究のために人工進化研究所に赴くが、そこでゲンドウに寝取られる早乙女ナオコ。
つまりゲンドウとナオコの関係は二重の不倫行為だった。
G以降は丸くなったが、恐竜帝国と闘っていた頃の博士は鬼気迫るものがあった。
息子を焼き殺し、娘には泣かれ、博士も冷徹にならなければやっていけなかったのかも知れん。
しかし同時に夫婦間の仲も冷え切っていた可能性があり、ゲンドウに靡くのも………
838:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/30 00:45:40
>>837
うむ。それで書くんだ
839:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/30 12:47:06
博士がチェンゲ化しちゃうって
840:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/30 17:29:52
下半身が絶倫インベーダー化するんですね
あまりわかりたくありません><
841:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/30 22:11:45
初号機を侵食し、内の碇ユイを寝取る淫ベーダー早乙女
そしてNERVにはドラゴン軍団が!
842:第16話「男達の戦い」その12
08/11/30 22:26:39
復活! 悪の要塞ネルフ本部! ですね。わかります
「碇。またお前か」
「ああ。これがプログレッシブ(進化した)・バットだよ」
発令区要員は頭を抱え、冬月副司令に至っては達観した表情でカップ・ラーメンを啜っている始末である。
「副司令。失礼ですが現在作戦行動中ですので…その、カップは…」
「あ。ああ、すまんな日向君」
いかんな。どうも気が抜けておるようだ。
「そうですよ副司令」
「赤木君。君もそのコーヒーを片付けたまえ」
「え?」
赤木君も言われて初めて気付いたらしく、慌ててカップを片付ける。
伊吹マヤ君もこっそりお菓子をしまい青葉君もギターを椅子の下へ隠し加持君がスイカを……
「加持君。君は作戦中はここに立ち入らんように言ったはずだが?」
「ええ。アルバイトが公になって以来、戦闘配置に私の居場所はなくなりましたね」
「なのに何故ここに居る?」
加持リョウジ。彼の立場は色々微妙だが「ここに立ち入る資格は無い」のだけは間違いない。
駆けつけた保安要員が両脇からガッチリと捕らえる。
「こんな時だからですよ。使徒がここの地下に眠るリリスと接触すれば人は全て滅びるといわれている。サードインパクトで」
ずるずると引きずられ
「それを止められるのは、使徒と同じ力を持つエヴァンゲリオンだけだ」
ゴミ棄て穴<ダストシュート>が開けられ
「俺はここで退場させられる事しかできない。だが、ネルフにはネルフにしかできない、ネルフにならできることがあるはずだ」
放り込まれた。
「誰も強要はしない。自分で考え、自分で決めるしかない。自分が今、何をすべきなのか」
言葉が糸を引き、本人は奈落へ落ちてゆく。
『ま、後悔のないようにな』
声が糸を引く。結局なんだったのだあの男は。
843:第16話13
08/11/30 22:27:46
と、発令区が別の沈黙に包まれかけたが、マヤ君の叫びがそれをかき消した。
「目標健在!」
「加持君か!?」
「いえ使徒です」
あ。ああそうだな。それはそうだな。
「コアに当たったんじゃないの!?」
他の多くの使徒同様、ゼルエルの腹部はコアがむき出しだった。が。
『ミサイル直撃の前に皮膜で覆った。目標健在』
「チッ! なら次!」
『了解』
零号機が再びバットを取り出し
「プログ・バット!」
弐号機が投げる。
『まだ健在』
「バァット!」
渡す。投げる。
『まだ』
「バァット! バットバットバットバットバットバットバットバットバットバットバットバットバットバットバットバットバットバット!」
辺りが爆炎と粉塵と瓦礫に包まれ、発令区要員の目が見る間に点になってゆく。
「まるでミサイルのマシンガンね」
「じゃ、十八本の特殊バットを一瞬で…」
「また予算を組みなおさねばならんな」
冬月が顎をしごく。
「どんなもんよ!」
『ATフィールド中和領域。ダメージは与えたはず』
「ていうか生きてたらマジでバケモンね…」
だが生きているのが使徒である。
844:第16話14
08/11/30 22:28:57
『アスカ!』
「え」
粉塵の中から、何かが飛び出す。
使徒の両腕代わりに折りたたまれた「それ」が紙細工か何かのように伸びたかと思うと、二本の刃となって弐号機を襲ったのだ。
狙いは両腕の付け根。まともに当たれば弐号機の両腕はすっとんでいたであろう。
だがそうはならなかった。
『よくもやってくれたなガキ共!』
『無事かあ~!』
ビルを足場にすっとんできたビィート2機が、それぞれ使徒の両腕の上へと飛び乗ったからだ。
『その前にな!』
『うお!』
両腕は狙いを逸れてビルに突き刺りこれを派手に倒壊させると、ゴムか何かのようにあっさりと戻っていったが
ビィートはその上をトランポリンのように飛び跳ねて使徒の顔面に蹴りを入れる。
これに対し使徒が再び怪光線を放つが、ビィートの姿は既に無い。
第三新東京市に次々と大穴が開いていくばかりである。
「ビィート、戦線に復帰しました!」
「無茶だな」
だがエヴァ2機がATフィールドを中和している現在なら、ビィートの武装も通用するハズだ。
問題は使徒の装甲が桁違いに厚いことか。
「時間を稼がせて初号機をダミーで起動だ。急がせたまえ」
良いな碇?
「ああ」
「了解。探査針打ち込み終了。コンタクト、スタート……パルス消失!?」
「なんですって!?」
警報でモニタが埋め尽くされる。
「ダミーを拒絶、だめです! エヴァ初号機、起動しません!」
拒絶だと!? ダミーをか? いや
「私を拒絶するつもりか。ユイ……」
「碇の息子は、サードはまだか!」
その息子はどうしていたか。結論から言うとパイプ椅子を抱えてたたずんでいた。
845:第16話15
08/11/30 22:31:42
「フリーズ! シンちゃん助けに来たわよ! って」
その部屋には、雨が、振っていた。
雨と言ってもスプリンクラーだ。
何かの拍子で誤作動した「雨」に打たれ、シンジはパイプ椅子を抱えて佇んでいた。周囲には3人ばかり倒れている。
「えーと。シ、シンちゃん?」
「…あ。ミサトさん」
久々に軍服軍帽サングラスのフル装備を着込んでネルフ保安部隊で殴りこみ、
ドリフのコントのように薄い壁を蹴り倒して現れたミサトだったが、逆に毒気を抜かれてしまう。
「助かりました。これからどうしようかと思ってましたから」
肩で息をしながら振り向くシンジ。
周囲にスーツ姿の男女が3人ばかり倒れて呻いているが、どうもパイプ椅子で叩き伏せたらしい。
「使徒が来てるんでしょ? 急ぎましょう!」
「え、ええ」
まだ言ってないのだが。こんなに察しの良い子だったろうか?
「(でも積極的に行動してる……リョウ君達の影響かしら)」
ミサトは内心で笑顔とも冷や汗ともつかないまま笑顔を返し、その手を引いて走り出す。
846:第16話16(続く)
08/11/30 22:34:51
「(それも勝手な言い草か。あたしは結局、この子達に自分の目的を託してるだけだってのに)」
十五年前、父を殺した使徒への復讐。
それがこの十五年間で生まれた行動原理。駄目だ駄目だと思っていても、思いは必ずそこに行き着く。
「ミサトさん」
暗い思いに沈む彼女を、シンジの声が現実に引き戻す。
「う、うん。シンちゃん。ごめんね今アシの用意を…」
「大丈夫ですよ。僕はやりますから」
「シンちゃん?」
シンジの目が何かを見ている。
「この危機をかわせるのがエヴァだけなら、僕はやりますよ。やらなきゃいけないんだ…」
いつも以上に得体の知れないシンジの表情。
しかしミサトがコンテナ・トラックの荷台を開きだすと、その表情は次第に人間味を帯びだしていき…
「あの、ミサトさん?」
「なァに?」
やがていつもの表情を通り越し、蒼白になっていた。
「もしかしてこれも……父の仕事ですか?」
「そう。最初の人類高速移動手段」
にやりと笑うミサトがサングラスを押し上げる。トラックに積まれていたのは古式ゆかしい鋼の砲門。
「…人間大砲よ」
「いや違います。絶対おかしいですよミサトさん!」
叫びを上げるシンジに、じりじりとミサトが間合いを詰める。
数分後。長い叫びの尾を引いて、一本のエントリー・プラグが大空を飛翔していくのだった。
本日ここまで。勢いで「棺桶にぎっしりバットが詰まっていた(>>771)」なんて書いたのを引っ張っていたら
気がつけばこの有様だ。俺がバカだった!(ネタ的な意味で)。
847:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/30 22:45:19
乙
>>「そう。最初の人類高速移動手段」、「…人間大砲よ」
うまく初号機に刺さるのか?
848:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/30 22:54:41
零号機辺りがキャッチして投げ返すに一票
849:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/11/30 23:21:14
リリスだけにキャッチ・アンド・リリ~スですね
わかります><
…スベったお詫びにロンギヌスの槍で貫かれてきます…
850:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/12/01 00:08:33
>>849
隼人「目だ! 耳! 鼻! ロンギヌスの槍だ!」
851:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/12/01 00:41:30
人間大砲というかファイヤーオン、いや、角度的にはクインスターインか?
852:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/12/01 11:06:55
ミサト「南斗人間砲弾!」
853:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/12/01 22:13:14
冬月「碇。息子が人間砲弾させられとるようだが」
ゲンドウ「ああ…ここで死ぬようなら今ここで死なせてやった方が親切だ」
854:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/12/01 22:45:11
混ぜるな危険!
855:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/12/03 12:33:48
俺は取り返しのつかない事が大好きなんだ!
856:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/12/03 15:29:19
www
857:第17話「男達の戦い」その17
08/12/04 21:54:03
死んでなんぼの人生じゃあ!
エントリー・プラグ入り人間大砲の傍ら、手をわきわきさせてミサトが迫る。
「さあシンちゃん! レッツらゴーよ! ゴー! ゴー! 號!」
「いーやーでーすッ!」
「覚悟決めなさい! おッとこの子でしょ!」
なんてやりとりを二人がしていた頃。
ネルフ発令区の面々は驚きを通り越して呆れ顔になっていた。
『ビィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィィト!』
竜馬の叫びが尾を引き、ビィトが倒壊しかけたビルを駆け上る。
駆けて上って飛び上がり、響き渡るほど叫んで吼える!
『トマホゥク!』
ビィートの体躯が使徒をすべり火花を散らす。
まさに怒涛のパワー、であった。
『クソ! 硬ぇ野郎だ!』
「ビィート1.複数のビルを飛び回って加速をつけています」
「スーパーボールを密室で投げるようなものか」
エヴァと比べればオモチャのようなビィートを駆る流君と車君だが、ビルを足場に器用に飛びまわり
使徒の攻撃を避ける避ける。なるほど。その為の地上迎撃という訳か。
面白いように避け、面白いようにビルが次々倒壊する。
ああ修繕に一体いくらかかるだろうか。
『ビィート・トマホーク! ランサー! サイト!!』
エヴァの砲撃に耐え抜いた使徒も、生きた砲弾のようなビィートに戸惑っているらしいが。
「時に赤木君。ビィート改にはトマホークしか積んでなかったと思うが」
「多分その場のノリですね」
実際、形状は斧のままだな。