08/10/31 22:34:00
来るべき近未来。
今、人は第二の滅び「セカンド・インパクト」を乗り越え、たくましき活況の中にある
だが、その闇に潜み、激しくぶつかりあう二つの力があった。
生命消失を策謀する謎の生命体「使徒」。
かたや、彼らに対抗すべく世界各国より集められた正義のエキスパート集団「NERV<ネルフ>」
…そしてその中に、史上最強の汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオンを操縦する一人の少年の姿があった。
名を、碇シンジ!
『砕け! エヴァンゲリオン!』
「………」
勇ましいテーマと共に使徒を薙ぎ倒すエヴァ初号機が駆け、そして緊張に包まれたネルフ発令区へとシーンが移ってゆく。
ちなみにシンジの発言はすべて吹き替えで勇ましい発言に変わっているが…。
「冬月。この動画を公開しようと考えている」
「黙れ碇。そもそもこんなモノをつくる暇があったら仕事をしろと言っているだろう」
だいたいネルフは国連直属の非公開組織だろう。と、冬月は碇ゲンドウへと苦言を呈した。
「だが予算が足りん。そして、既に度重なる使徒襲来によってネルフの存在は半ば公然の秘密となりつつある」
「だからと言ってこれで国民の機嫌がとれるとでも思っているのかお前は」
「ふ…問題ない。全ては脚本通りだ」
「それは洒落で言っているのか碇」
「ですが冬月先生」
「…確かに。十三年前に同じ手が通じたことは事実だがな」
『だがあれはセカンドインパクト直後で娯楽が少なかったが故ではないのか?』
そう冬月が口にしようとしたその時、流しっぱなしの動画が急に乱れる。
やがて使徒襲来を告げるサイレンが鳴り響いた。