08/10/24 00:07:39
南極/アメリカ第七艦隊分権南極監視艦隊
「くそッ! クソッ! クソったれッ!」
『戦艦レキシントン撃沈! サラトガ、左舷から来るぞ!』
『うぎゃあ! 叩き落せ~!』
ミサイル駆逐艦が矢継ぎ早にミサイルを乱射し、戦艦は狂ったように各砲を乱打する。
が、寄せ来る白い巨人達はそれを物ともしなかった。ミサイルは手刀ひとつで叩き落され巨砲はかすりもしない。
次々と火の手が上がり、面白いように艦隊は火達磨となってゆく。……まさに虐殺だった。
白塗りのゲッターロボ達は黒煙の空を舞い、赤く染まった海を我が物顔に突き進む。
それは、まさに虐殺だった……
『見たかねこの力を。恐ろしい力ではないか…恐ろしい罪ではないか…やはり我らは贖罪せねばならぬのだよ』
虐殺を映し出した老人は、整えられた白髪頭を哀しげに振る。
『その為に。ロンギヌスの槍は我々ゼーレが頂いてゆく』
「老人の妄想に付き合う暇は無い。切れ」
酷いぞ碇。
『待たんかぁ!』
碇の見もふたもない一言に対しキール議長が一喝。スイッチに伸びた私の手へ、無数の弾丸が弾け飛ぶ。
「……酷いではないですか」
『これが立体映像に過ぎないのが残念ですよ。冬月先生』
立体映像のキール議長が笑う。
だが立体映像相手と言えど、撃たれて気持ちの良い人間など…居るかもしれんが私は違う。