エヴァの主人公が真ゲッターの竜馬だったら~5号機at EVA
エヴァの主人公が真ゲッターの竜馬だったら~5号機 - 暇つぶし2ch359:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/06/29 20:14:31
エヴァの物語を理解するには何と何を観て読んで考えりゃいいんだ? 作品の数が多すぎてワケワカメ。
とりあえずTVシリーズと旧劇場版に新ヱヴァぐらいか?
ホビージャパン(電撃ホビーだっけ?)見てみりゃスーパーエヴァなんてのが連載されてるし……

360:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/06/29 20:43:35
>>359
>とりあえずTVシリーズと旧劇場版に新ヱヴァぐらいか?

それでいい。他のはヒマと余力と時間がある場合に。

361:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/06/30 00:43:12
一昔前はともかく、最近は公式で所謂二次創作エヴァSSも真っ青なものをガンガン作ってくださるから困るw

362:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/01 13:34:40
脱衣補完計画…

363:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/01 16:35:23
その計画とは麻雀で
ガチムチお兄さんとおっさんが勝負に負けると脱衣
ハコられると脱衣
脱ぐものがなくなると腹を文字通り御開帳して
足りなくなった部分は機械で補うんですか?
もちろん腕はマシンガン、膝はランチャー、頭部は地雷で決まりですね?

実に味わい深い計画です

364:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/03 23:57:42
保守しておこう

365:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/04 12:12:11 RsmznXC7
プロ

366:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/04 12:12:48
あわわ、アゲちゃった

367:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/04 13:59:45
ロボゲ板住民か

368:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/05 23:02:59
新進化神話ゲッターンゲリオン

369:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/05 23:25:16
オメーと…合体い(たたかい)てぇんだよっ!

こうですか?

370:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/06 10:12:05
聖征のゲッタリオン


スパロボZによると、堕天使族はどうも「ゲッター線に選ばれた爬虫類(翼竜)」っぽいな………

371:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/06 11:05:01
マジデスカー!>スパロボZ
って、うっひょうw
ちょっくら予約してくるー!

372:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/06 11:09:15
>>370
きっとおだてるだけおだてて、最終的には吸収するんだ

373:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/06 13:08:37
そして全ての者が生命の樹の下でホモるんですか?

どうでもいいがアクエリのは天使でなく天翅な件

374:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/06 13:24:25
>天使でなく天翅

そうだったそうだった

375:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/08 09:17:26
アクエリオンの主人公が竜馬だったら

少なくともフォモっぽい話はナシだった希ガス
森川のフォモ(っぽい)役はもうイラネ

376:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/08 17:32:42
普通に合体合戦を始めそうだ

竜馬「隼人、弁慶、俺と合体しろ!」
頭翅「割り込み合体で妨害だ!」
     ↓
頭翅「ゲッター線って気持ちいいいいい!!(当然グルグル目)」


オマージュ元なだけに今度のスパロボZではどこまでクロスするのかな
なんでも堕天翅はゲッター線で進化した爬虫人類という設定にするらしいし

377:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/08 18:41:19
>>376
ソースどこ?
Zスレにずっと張り付いてるがそんな話を聞かない件。

378:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/08 19:57:27
エレメント・スクールの教官になるゲッターチーム。

訓練で最低一週間に1人は死人が出る。
当然のごとく模擬戦闘訓練ではゲッターロボとアクエリオンが取っ組み合う。斧と剣がぶつかり合い飛び散る火花。
6機の高速飛行体が縦横無尽に飛び交うことで、辺りにはソニックブームの嵐が吹き荒れ甚大な被害が。
エレメント達もゲットマシンに乗りこみ使いこなせるようになるため、女性キャラも含めて皆マッシヴ体型か肥満体に。
「秘伝! 無限大雪山おろしいいいいい!!」 ケルビム兵や神話獣を月面まで投げ飛ばすアポロ。シレーヌそっくりな頭翅。
麗華は「私と関わるとな……みな不幸になるのよ………ヒェ、ヒェ、ヒェ」等とぶつぶつ呟き、グレンは鋼鉄グレンになって帰ってくる。
そしてお兄様はゲッター線に取り付かれ、むしろ量産型武蔵のような思考に。「下等動物の分際で人間を家畜にするとは良い度胸だ」



そういや何時かのスパロボ参戦希望スレで、ゲッターロボの合体変形機能は機械天使アクエリオンの技術を元にしているが、そのアクエリオンも
武蔵の特攻で自爆、ゲッター線の導きで1万2千年前にタイムスリップした初代ゲッターロボをモデルにしている……なんて設定ネタが有ったな。

379:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/09 00:17:17
>>377
ごめん、「そう聞いた覚えがある」というだけだからソースも信憑性も無いなんだ(´・ω・`)

夢の中で見た真理なんだ!と言えば許され・・・るわけないか

380:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/09 08:45:50
賢ちゃんが監督の「真説・エヴァンゲリオン」って夢を見た

381:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/09 14:31:58
>>379
ちょ!w それを信じて予約した俺の立場はどうなるwww

382:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/09 15:53:26
>>381
ゲッターの力を信じるんだ!

冗談はともかく、発言に責任を持ってソースっぽいもの探してみた
スレリンク(gamerobo板:762番)

383:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/09 22:00:42
>>382

脳内補完で発売日を待つよ!

384:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/14 08:22:20
hosyuage

385:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/16 21:55:08
冬月「保守だと? 碇、このままではゼーレが黙っては居ないぞ」
碇「ネタの停滞…これも全てシナリオ通りです。問題ありませんよ先生」

386:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/17 21:46:11
このスレの住人なら見ている気がするけど、マブラヴにゲッターが~の次スレがロボット系クロス総合になるっぽいね
ここの勢いも収まってきたし「(スレ的な意味で)俺と合体しろ!」もありか?

387:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/17 22:05:20
スレを喰って行くのだ!!

388:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/21 09:33:21
終わるわけねぇだろ!

389:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/21 10:06:52 U4Nm/pyD
>>386
詳細を教えてくれないかァ~?マブラヴにゲッターが~のなぁ
痛い思いはしたくねぇだろオオオオオ!?

390:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/21 15:56:07
ううっ…ゲホッ…え…スレリンク(gamerobo板)l50…!!

391:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/21 22:42:28
↑「ソースチェッカーオンラインによる迷惑メール送信サイトブラックリスト」が
真っ赤

392:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/24 17:26:38
虚無防止age

393:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/25 18:21:43
>>392
アンタだけに任せられるか! ゲッター保守っ!!

394:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/25 20:52:41
所でなんで「ダブル」トマホークなんだっけ?二本だからじゃないよな?確か

395:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/25 22:06:38
刃が両側についてるから、だと推測
いわゆるバトルホーク状態?

396:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/26 21:56:38
チェンゲではちゃんと二本出したわね

397:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/26 23:46:06
チェンゲの、インベーダーに左右取られて
絶叫する武蔵、冷静な竜馬の対比が良。
タイミング計ってトマホーク投擲で倒すシーンは神。

398:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/28 11:59:00
チェンゲ竜馬は意外と知性的(ただし野獣属性)
ネオゲ竜馬は熱血馬鹿でイイ人っぽい?(あくまで「ぽい」)
新ゲ竜馬はただのおバカ

399:名無しで医者の不養生で手品師の村正
08/07/28 12:04:20 5WlRbcsd
トリックその2

ゲッターロボはもともとは放射線に犯されてなかったらしい。

で、放射線を浴びて、戦闘用ロボットになったらしい。

それは新説だと思われる。

400:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/28 15:24:26
>>399は女神が生まれ変わるゲームの会社の手術ゲー板から来たんだろうか…

ところでゲッター線≠放射線だと思われる件

401:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/29 12:59:11 g9dh1Ari
24話からの後日談でシンジ1号、カヲル2号、トウジ3号で熱血合体スーパーロボット物作ったら
絶対売れると思うんだけどな

402:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/29 15:00:15
シンジ「行こう…ボクに力を貸してくれ!(必死)」
カヲル「ボクの全てを預けるよ、シンジ君(意味深な微笑み)」
トウジ「オノレらキモイわあ! エエからとっととイテまえ!(泣きそう)」

こうですか?

403:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/29 21:38:46
これはいい合体トリオw

404:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/29 23:39:02
実際の話、カヲルが人類側に寝返ったら生活はどうするのか、と
グランゾンの人のバイトスレ見ながら考えたので勝手に置いて行く

カヲル「学校? シンジくん、今日はコンビニでバイトだから行けないんだ」
シンジ「じゃあ明日は…?」
カヲル「明日は別のバイトの面談があるんだ。お姉さんやオバサンたちの相手をしながら
    食事したり、お酒を飲むだけで時給が3万ももらえるんだ。頑張らなきゃね」
シンジ「カヲルくん騙されてるー!」
カヲル「どうしてだい。食事は保証されるし服ももらえるんだよ。女性の相手くらい出来るさ」
アスカ「うわフィフス最低」
レイ「…人生舐めてるわね…」

405:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/30 00:17:25 0Ejmi+M1
>>402
シンジ=主役、カヲル=クール、トウジ=気の優しいボケ、
まさに80年代の王道パターンでゲッターだろうがゴッドシグマだろうがコンバトラーだろうが
負けないコンビでしょ

406:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/30 07:46:44
>>405ートリオトリオー!

407:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/30 20:25:37
今日マガzのゲッターやっと読んだが
絵の割にちゃんとダイナミックテイストのゲッターロボで驚いた
しかし奪還者=GETTERの解釈が妙に納得行かんかった

408:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/07/31 20:33:34
ゲッターは奪還者というより強奪者だよな。
それがそもそも誰のものだったとか小難しいことは一切ぶっちぎって
自分が生きるために必要なものなら物資でも敵の命でも何でも奪い取るw

409:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/01 20:41:27 y4b0TgeA
>>401最終回はゲッター線がゲンドウに憤激してドグマ(だったかな?)のところで
シンジ達が乗るゲッター炉心搭載の真エヴァ対シンジが本来乗るはずだったエヴァ初号機
の闘いとかだったら個人的に面白いと思う。

410:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/02 14:03:38
>>409
新ゲ的展開だと、
自我が崩壊し補完計画の中心となったシンジを、
トウジとカヲルが呼び掛けて目を覚まさせるんですね。

ネオゲ的展開
トウジ「タイマンの最後は気合いと根性や!起きろシンジ!渚!」


チェンゲ的展開

アスカ「ファースト!」
ミサト「レイ!」
レイ「インパクト・ボルトよ……」
シンジ「綾波!?」
レイ「3つの心を1つにして……エヴァを……エヴァを信じて!」

411:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/04 21:00:33
母親を初号機の為の実験台にされ自らもエヴァのためのデヴァイスに改造されてしまったシンジが
ゲンドウとゼーレに戦いを挑む。
ゲンドウ「シンジよ!未だに父の偉大さが分からんのかぁぁぁぁ!!」
シンジ「泣いて謝られたらどうしようかと思ったが・・・・これで遠慮なく殺せるぜ。親父ぃ!!」

最終的にはシンジは黒き月と同化、地上の死んでいったすべての魂を吸収し、時天空の欠片に戦いを挑みます。

412:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/04 23:43:42
久留間慎一と碇シンジ……シンイチとシンジ……。
そう!ふたりは兄弟だったんだよ!

413:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/05 10:07:03
何を今更

414:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/05 17:58:30
>>412
監督庵野がダイナミック大好きで、
シンジは魔獣戦線の慎一から、
ゲンドウはその父来留間源三から名前をとった、というのは有名。
いまさらいうことではない。




415:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/06 01:14:19
ガイナックスの監督は皆、ダイナミック好きだよな。
気づくと色々な所にパロディーがあるし。

416:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/06 06:19:08
中島かずきもゲッター者だったしな…
お陰で色々納得できたが…

417:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/09 11:20:56
ゲッターメモリアルを観ながら保守


418:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/09 19:41:47
どうせならゲッターロボサーガをアニメ化すれば良いのに

419:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/10 21:36:00
ラミエルの加粒子砲と新ゲのラストのゲッタービームってどっちがつえーの?

420:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/10 23:26:37
>>419
日輪砲

421:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/10 23:30:37
>>420
さすが竜

422:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/15 19:49:20
使徒にゲッター線を照射したら

423:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/16 09:15:48
>>422
溶けます。
あいつらは「進化をやめて安定を求めた単体生物」という設定だったはず。
そんなのにゲッター線が力を貸すはずがない。

424:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/16 16:26:58 EFhPa1Ek
JAにゲッター線を当てたら、JAカイザーとかにならないかしら。

425:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/16 21:56:23
巨神兵くらいにしかなれん希ガス

426:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/17 20:07:26
それはそれで凄いやん。

427:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/17 20:22:31
どっちのしても最後は溶けるのか

428:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/17 20:24:02
メルトダウンしながらか。
本当、役に立たんな・・・・・・

429:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/19 19:29:32
何言ってんだ、メルトダウンはゲッターの華だろw

430:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/21 18:32:04
駄目駄目だな

431:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/21 18:39:13
記念カキコ

432:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/21 20:13:30
移転終わったっぽいね

433:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/23 17:31:12 IVJ5l697
チェェェェンジ!

434:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/23 17:55:58
ライガァァァァーー!

435:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/23 18:11:48
スイッチョン!

メジャー消防時代に神司令の中の人が悪役風味で出ていた。
これで2日生きていける。

436:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/23 18:55:42
 /::   ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::r' '"__ 、`、::::::::::::::::::
,/:::::::::::::::::::::::::::::::::::::r- ;;;;;;;;;;、:::::l `,:.:.:.:.:l  ',:::::::::::::::::
:::::::::::::::::::::::::::::::::::ハ::::'、   ヽ::::l``‐‐、l  l:::::::::::::::::
::::::::::::::::::::::::::::::::::l `、 l'    ',::,、l   ' ´/---、__、,,
::::::::::::::::::::::::::::::::::l  〉l´    l/:''    '、
::,;'l:::::::::::::::::l ハl、l  l ''            '、
ノ 'i:::,、:::ハ:::ll\ `' 'l ,/ ,,;         ',   ,
  l:ハ::l ',l  `' 、 ,l; l ,;;''              ',
  '  `'  `    `''''l_;''                '
            l:. .  ,r,‐‐ッ、      ,:.  :.
            .,':.:,; :. l l´ `l::::l      l_:. /
::::::::::::::::::::::::::::::::::::  `' ´ `´   l'´ . .    /_>´
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::      ``''' ‐::::r'´´/
「穴があったら突っ込むのが男ってもんだろうが!!!」


437:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/23 20:03:26 +qNAAP/x
>>16
おっさんだな

438:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/24 22:41:15
URLリンク(www.aruze.com)
スロ版ゲッター

ゲッターチームの声が……………………orz

439:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/28 19:13:54
    ____
  f´     ヽ..
_」_   毛 __ 」
 (_f ̄ ̄ ̄ ヽ  ヽ.
  l f ̄`V ̄ ̄`Lrヽl
  j.ヽゑハ_ゑ__ノ h l
 ( ノ( 、)ヽ  )y'    < 星野はわしがオシメを替えた
  l ;_  ヽ !il
  し =  j j/./ヽ


440:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/08/31 02:45:11
保守

441:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/09/06 21:30:24
ニイサンヌ

442:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/09/11 22:48:40 OEnsqwPB
早くシンジ、カヲル、トウジの熱血最強合体アニメ作れ。
後、クラスのみんなも協力してキング初号機なりグレート初号機になる展開のものに期待age

443:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/09/13 22:29:28
その場合のシンジは野獣性格(ダイナミックプロ推奨な意味で)か?
それともウジウジグズグズのアレで(デフォでダメちゃん)、
トウジとカヲルに牽引してもらいつつブチ切れれば殺る時は殺るZe! か?

444:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/09/13 23:13:52
そんな両極端の2択にしなくても、本編シンジでいいんじゃね

445:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/09/14 02:14:47 u9gbQQE8
>>443
普段は本編のままの性格で窮地に追い込まれるとそれぞれ野獣に目覚め暴走して合体するでOKね

446:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/09/14 02:28:06
シンジが野獣になるとトウジはどん引きになってカヲルは下半身の一部分が野獣になる

447:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/09/14 06:15:54
性的な意味で?

>>444-5
おk
魔改造入ったらスマン

448:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/09/14 16:33:52
シンジが野獣になるとトウジは縮こまってカヲルは膨張する
もちろん性的な意味で

449:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/09/14 23:39:18
おまえらw

450:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/09/16 13:37:50 vELV8p3I
ドラマCDであったなアスカ、レイ、シンジ、トウジ、カヲルの戦隊物

451:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/09/26 16:06:47
一応保守age

452:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/09/29 20:19:35
石川信者の得意技は待つことだ

453:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/07 10:28:18 0Lf+kiy6
保守ぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ!(ドワオ!!)

454:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/17 22:36:51
ちょいと書いてみたが投下よろしいか?
第一話どころか当分ゲッターロボが出てこない話にはなりそうなんだが

455:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/17 22:43:05
問題ない、やりたまえ

456:第一話
08/10/17 23:22:06
 セカンド・インパクトと呼ばれる事件により、世界は一度破壊された。

 それから15年。
 世界はゆっくりとだが復興した。その経過でゲッターロボと呼ばれるロボットが姿を消し、そしてゼーレと呼ばれた組織が姿を消した。
 狂った時代が過ぎてゆく。何が狂っているのかはさておいて、狂った時代が過ぎてゆく。

 真ゲッターロボ 対 新世紀エヴァンゲリオン
       第一話:使徒と襲撃

■西暦2015年。第三新東京市/特務機関ネルフ/発令区
 巨大なスクリーンに次々と映像が走る。ヒトガタとミニチュア。
 だがヒトガタはビルが歩いているような巨大さであり、ミニチュアのように見えるのは紛れもなく本物の軍隊だ。
「15年ぶりだな」
「ああ、間違いない。使徒だ」

 と碇は落ち着き払っているが周囲のゴタゴタは隠しようもない。何せ予算が無いのだ。碇、お前も貧乏ゆすりを止めろ。
 そもそもこれだけの施設を維持するだけでもどれだけ……いかん失礼した。私の名前は冬月コウゾウ。
 この特務機関「ネルフ」の副指令を務めている。

『ウヒャホ! 目標に全弾命中! 以上!』
『威力が足りん! こちら第六航空隊、牽制なんざ糞食らえだ。もっと良い砲弾寄越せ! 以上!』
 
「目標は依然健在。現在も第三新東京市に向かい侵攻中」
「航空隊の戦力では、足止めできません! 」
「パターン青、使徒です」
「厚木と入間を全部上げろ! 例の爆装まで時間を稼げ。総力戦じゃあ~!」
「出し惜しみは無しだ! 何としてでも目標をブチ殺せ!!」

457:第一話2
08/10/17 23:24:15
 まったく毎度の事ながら国連軍共の殺る気には辟易する。
 仮司令席で老兵達が頭の血管をブチ切って指揮するが、巨人相手には通用しない。
 だからあの巨人……使徒相手には現代兵器は通用しないというのに。我々ネルフに早々に任せろと。
 と思ったが、考えてみたら我らネルフの切り札、汎用決戦兵器人造巨人エヴァンゲリオンは現在マトモに動かない。
 それなりに動くエヴァのパイロットは実験しすぎで重傷。マトモに動くハズの方には適応するパイロットが居ない。
 元気なパイロットなら一人だけ居るが、彼女が乗れるエヴァは現在儀装を全部はがされてドイツでオーバーホール中のハズだ。
 だから今パイロットを迎えに行っているハズだが、迎えに作戦部長自ら赴くというのはどうなのかね?

 そういう役は作戦課長の彼の方が向いているのでは無いかねと碇に言ったら、すでに彼は古巣の国連軍と連動して作戦行動中だという
 許可を出した憶えは私には無い。碇はそうした指示はそもそも出さない。そもそも碇は仕事などマトモにしない。
 ともかく何とかエヴァが動くまで国連軍には頑張ってもらわ
「では予定通り発動します」

『爆破の時が一番シビれるぜ!』
『サンドイッチが一番怖い!』

「衝撃波、きます」
 イカレた声がスクリーンから聞こえたかと思うと腹まで響く爆音がとどろいた。
 というか地下シェルターでもあるこのジオフロントまで響くとは、一体何をやらかしたのだ?
「わ、私じゃないわよ?」
 技術本部部長 赤木リツコ君。別に君は呼んでいない。

458:第一話3
08/10/17 23:24:49
「投下したN2爆雷と地上側のN2地雷は完全にシンクロしました。N2サンドイッチ作戦、成功です」
「その後の目標は?」
「電波障害のため確認できません」
「あの爆発だよケリはついている。溶けて蒸発したんじゃないかね?」
 国連軍め無茶苦茶をやる。地形が変わっているではないか。
 国連軍司令官が「残念ながら貴様らの出番は無かったようだな」などと抜かしている。これはこれで腹が立つから困りものだ。
「映像、回復します」
 砂嵐状態から復帰したスクリーンが映したのは、体を丸めてN2爆雷に耐え抜いた巨人が立ち上がり、仁王立ちとなる姿だった。
 国連司令や参謀が何やら叫んでいるが、そもそも使徒とはそういうナマモノなのだから仕方ない。
 ATフィールドという防御膜が存在するのだと何度言えば良いのだろう。

 再度叫んだ国連軍司令と副指令と参謀の背後に黒服サングラスが音も無く立ち、首筋に何かを注射しておとなしくさせた。
 指揮権の移行か。だがパイロットがまだだと言おうとするとアラームが鳴った。そうか出前が来たか。
「確かに我々の装備では効果が無かったのは認めよう。だが君達なら勝てるのかね?」
「その為のネルフです」
 碇、いいところだけ持っていくな。

459:第一話4
08/10/17 23:25:22
■西暦2015年。第三新東京市/特務機関ネルフ/地下格納庫
「冬月先生、後を頼みます」
「三年ぶりの対面、か。確かにユイ君に似ているな…」
 待て碇。そのユイ君の服は置いていけ。お前の息子は間違いなく着てくれんぞ。

 さて司令らしく格好つけてエヴァ格納ケージへ降りていった碇だが、父性の発揮には失敗したようだ。
 思い切り強面を取り繕い「乗るなら早くしろ。でなければ帰れ!」と言ってみたものの、息子は素直に帰ると言い出す始末。
 流石は碇の息子だと言いたいところだが、ユイ君の息子でもあるから心境は複雑だ。とにかく彼が乗ってくれなければ人類に未来は無い。
 いや乗っても未来は無いかもしれないが。

 ともあれ北風に失敗した碇は、太陽役としてレイを呼び出した。
 綾波レイは現在凍結中のエヴァンゲリオン零号機パイロットの美少女。だが重傷でパイロットなどとても出来ない状態だ。
 だが美少女だ。包帯でぐるぐる巻きの美少女を登場させ『お前が乗らなければ彼女が乗るんだぞ…』と無言のプレッシャーをかける。
 これが碇の奥の手だったが、碇の息子は美少女レイに目もくれず格納庫の隅で震えるばかりだ。
 何があった碇の息子。

460:第一話5
08/10/17 23:25:59
「いやあちょっと国連軍の攻撃に巻き込まれかけたあげく、ウチの作戦課長とバギーに同乗する羽目になりまして…」
 とは葛城ミサト作戦部長の弁だ。馬鹿者、あの作戦課長と同乗など私でも嫌だぞ。
「そう、怖いのね」
 むしろプレッシャーになってるぞ。レイ。
「逃げなきゃダメだ逃げなきゃダメだ逃げなきゃダメだ……」
「逃げちゃ駄目に決まってるでしょうが!」
 いい感じに壊れてきた碇の息子を、乱入した赤い髪の少女が、説得らしい言葉を投げかけながらボコり倒し始めた。
 エヴァンゲリオン弐号機パイロット、惣流・アスカ・ラングレー君だ。彼女は本来ドイツ支部の所属だが、同支部が予算不足で閉鎖になる為
 現在ネルフ日本本部で預かっている。が。実はまだエヴァが届いていない。

 こらこらやり過ぎだアスカ君。そろそろ返り血が凄いことになっているぞ。
「副指令、お言葉ですが、この程度のコトで死ぬなら今死なせてやった方が親切です」
 まあそれはそうかもしれんが。

 ともかく紆余曲折を経て、アスカ君の(主に肉体言語的な)説得で碇の息子は出撃を決めた。
 汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン、その初号機の初陣である。

461:第一話6/終
08/10/17 23:26:55
 が、免許取立ての新人エヴァで倒せるほど使徒は甘い相手ではあるまい。
 こちらはエヴァがプログレッシブ松葉杖で歩いただけで大喜びだが、相手は歩くし避けるし目から怪光線まで放つのだ。
 エヴァは見る間にサンドバックにされてゆく……やはり勝利の手段は、ただひとつしか無いのではないかな?
「……勝ったな」
「ああ」
 私の言葉が届いたのか、暴走状態に入ったエヴァは鬼神の如く松葉杖を振るって使徒を撃破した。
 だが使徒よ、勝ち目が無くなったからと言って第三新東京市のド真ん中で自爆することはなかろう?
 再建費用で頭が痛い。最近は若者だけではなく使徒までキレやすいのだろうか。
 世も末である。 

462:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/17 23:30:11
第一話(エヴァTV版1・2話分)以上。
こういうの初めてなんですが、すぐ「長文だから短くしてね!」エラーが出てしまう…

エヴァはアニメに沿っていますが、設定は漫画版が主体です。
ゲッターチームについては基本的にまだ出てきていないので割愛。という感じですなんですが
やはりドワオ分が足りませんか?

463:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/17 23:32:13
>>462
いや、ゲッター云々関係なしにこういうダメな雰囲気なエヴァのssって初めて見たから面白かったぞw
続きに期待してます

464:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/17 23:40:00
>>463
ありがとうござんす。いやエヴァ序盤の軽めの雰囲気を更に軽くしていったら(略)
つまり中盤以降は(以下略)。

■予告
 十五年前。南極で赤い巨人が咆哮する「見るがいい。これが貴様らが最も恐ろしがったロンギヌスの槍だ!」
 一方現代ではジャージ姿の少年が叫ぶ「スマン転校生! ワイを殴ってくれ!」
 そんな人類の葛藤を差し置き、今日も使徒は迫っていた。
 次回「慣れない、土方」 この次もサービスサービ…あれサービスなんかしましたっけ?

465:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/18 12:15:58
非常に期待

466:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/18 13:26:46
プログレッシブ松葉杖w

467:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/18 20:28:03
いやホント反応感謝。
早乙女博士流に言うなら『おまいらへの感謝を全て説明しようとするのに永劫の時が流れ(略』。
という事で投下します。…問題はゲッターロボの出番がなかなか無いコトだ…。

468:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/18 20:30:04
支援

469:第二話:慣れない、土方
08/10/18 20:30:32
 15年前のその日から。
 地獄が,始まった。
「誰か、いないのか……」
 返事はない。暴風のような何かが吹き荒れているのが理解できた。周りに居た同僚、調査員たちたちが一瞬で弾けた事が理解できた。
 と言っても弾けたのは血と肉ではない。血ではない真っ赤な液体。LCL。
「糞、人間を舐めるなよ……ッ」
 意思を持て。強く保て。いまならまだ、耐えられる。男はただ自分を鼓舞する為に呟く。
 目の前に白い巨人。そうとしか形容できないモノが天へと咆哮を挙げ、周囲には十数体の異形が浮かぶ。
 対するはヒトが乗る赤い巨人。槍を手にした、たった独りの赤い巨人。

「見るがいい。これが貴様らが最も恐ろしがったロンギヌスの槍だ!」
 白い巨人が身じろぎするのを感じた。感じたように思えた。
 白い巨人が咆哮し、異形達が応じるように共振を起こす。赤い機械巨人が、ゲッターロボが、軋む。
「貴様が何億年も寝ていたところを起こしてしまったのは我々だ。だが悪いがもう一度眠ってもらうぞ化け物め!」
『お父さん?』
 最後に過ぎったのは娘の顔。そして遠くから自分を見つめていた薄気味の悪い男の姿だった。
「ミサト、生きろ」
 全ての圧力を押し切ってリバーを押し切る。ゲッターロボは槍を白い巨人へ突き刺すと同時に緑の閃光と化して圧壊した。
 白い巨人は閃光となって弾け、その余波は「現代」と呼ばれていた時代を破滅させた。

 白い巨人の名はアダム。
 赤い巨人…ゲッターロボを駆った男の名は葛城。
 この事件は「セカンド・インパクト」と呼ばれるが、公表では『巨大隕石衝突によるもの』となっている。真実を知るものは少ない。
 それから15年。世界はゆっくりとだが復興した。その経過でゲッターロボと呼ばれるロボットが姿を消し、そしてゼーレと呼ばれた組織が姿を消した。
 狂った時代が過ぎてゆく。何が狂っているのかはさて知らぬ。だが狂った時代が過ぎてゆく。

470:第二話2
08/10/18 20:31:56
■第三新東京市
 前回の使徒「サキエル」襲来と、国連軍が行った過激な防衛作戦により第三新東京市の被害は甚大。
 だからと言って何故副指令の私自らトンカチ片手に復旧作業に出なければならないのだろうか。
「さすが冬月教授。建築学科に転向なさっては如何です?」
 お前は書類仕事か碇?
「問題ない。ところでこんな計画を考えてみたんだが」
 なるほど。エヴァにツルハシとスコップを持たせて…どうみても電気代とエヴァの修繕費で赤字だぞ
「先生。後は任せます」
 いいから真面目に仕事しろ碇。それと復旧中の兵装ビルの件だが。

「問題ない。今回の件で国連軍がこんなモノを寄越した」
 寄越しただと? どうせ今回の件で難癖付けて分捕ってきたのだろう。こいつはそういう男だ。
「…ビィートT32を12機か。連中にしては奮発したな」
 ビィートT32。国連軍日本支部で主に用いられている陸戦用装甲騎兵である。早い話がロボット兵器だ。
 総重量10.8トン。全長8.2メートル。飛び出た頭と、大きな四足を持つ鉄の亀のような機体。とでも言えば良いだろうか。
 固定兵装は特に無いが、武装を施して前衛として運用したり、或いは厚い装甲と巨大な四足の機動性を活かして強行偵察などに用いられる機体だ。
「ふむ。技術開発部に命じて武装化すれば、兵装ビルの死角を埋める役には立つか」
「パイロットの選抜と育成は、作戦部特殊作戦課に任せます」
「彼か」
 確かに彼ならうってつけだろう。こんな機体でも使い方次第か。乏しい戦力はなんとかせねばならん。
 全ては予算が不足している為だが、既に日本政府とアメリカ政府はオレンジの種が泣くまで(碇が)絞っている。エヴァの運用には金が掛かるのだ。
 本来ならこういう折衝役はゼーレがやってくれるハズだったが
 十三年前「彼」がバラバラにしてしまったからな……。
 考え事をしていると諜報部員から連絡が入った。
 何? エヴァ初号機パイロットがジャージの不良に絡まれているだと?
「問題ない。脱がせ」
 碇。もうお前は黙っていろ

471:第二話3
08/10/18 20:33:25
■第3新東京市立第壱中学校2年A組
「しっかし、あのロボットのパイロットはほんまのヘボやなあ! 無茶苦茶腹立つわ! 味方が暴れてどないするっちゅうんじゃ!」
 鈴原トウジはその日苛立って「いた」。
 先日ロボット騒ぎがあった際、彼の妹がケガをし病院通いになってしまったからだ。
 そして今日、そのパイロットが転校してきているらしいと聞いた。だから彼はそいつを見たら一発ぶん殴ってやろうと決めていた。
「オイ転校生、お前あのロボットのパイロットってホ……いや」
「……何?」
 そのパイロットは全身くまなく包帯を巻いて車椅子で、おまけに覇気のない疲れた顔で登校してきていた。
 彼のドドメ色の脳細胞は、パイロットが乗りたくて乗ったのではない苦労人であろうと一瞬で察した。
 だから彼は謝ろうと思った。彼は感情に素直な、ある意味古風な少年だった。
 
■第三新東京市再建現場
 知るものかね。そもそもあの学級の生徒については全て調査済みだ。あのジャージ君についてもな。
 彼は決して悪い少年ではないよ。頭以外はね。……何、まだ続きがあるのかね?

■第3新東京市立第壱中学校/体育館裏
「スマン転校生!」
「?」
「ワイを殴ってくれ!」
 碇シンジは苦労人である。何せ父はあの碇ゲンドウだからだ。そのせいで変な赤毛の少女にボコられたし、変な巨大ロボットにも乗せられた。
 ついでに母の碇ユイは実験の事故で早くに亡くなっている。
 親元ではなく親戚の間で多感な少年時代を過ごした彼は(その対処方法はともかく)場の空気を読む術にそれなり長けていたが
 いきなり殴れと言われては空気を読む暇も無かった。
 鈴原トウジの思考はこうだ。
 パイロットが悪いと思った彼は、パイロットである彼を殴ろうと思った。しかしパイロット=碇シンジ少年は重態だった。
 つまり碇少年はそれなりに必死にやったのだ。そんな彼を疑った己はバカだと思った。
 そんな己を罰してもらわなければならない。
 誰に? もちろん彼にだ。

472:第二話4(終)
08/10/18 20:35:07
 もちろん碇シンジ少年にそんな心の葛藤はわからない。
 彼から見れば、鈴原トウジは発対面の人間にいきなり自分を殴れというおかしなマゾにしか見えない。
 だが鈴原トウジからすれば幸いな事に、彼の望みは直ぐに叶えられた。
 その場、体育館裏を突如として赤い鬼が強襲し、そのまま蹴りと殴打でブチのめしてしまったからだ。
 なおこの場合の「赤い鬼」というのは比喩表現であり、正確には惣流・アスカ・ラングレーという赤い髪の少女である事は言うを待たない。

■第三新東京市再建現場
 つまり碇の息子<サードチルドレン>が変な奴に攫われたと勘違いして大暴れしたと。
 ある意味間違っておらんが彼女の短慮なところは何とかならないものかね。何? 護衛役として付けている例の作戦課長の影響?
 まあそれもあるかもしれんが、彼女はエヴァを存在意義代わりにしている傾向がある。
 彼女のエヴァが届けば少しは落ち着くだろう。急がせねばな。
 まったく。国連の連中といい誰も彼も喧嘩早くていかん。
 それと碇、今回の件の情報操作も頼むぞ。隠蔽工作はお前の十八番だろう。
 最近は市民団体とやらもバカに出来んし使徒を倒しきるまでネルフは潰れるわけにはいかんのだからな。
 その為には……何? 使徒か?

「パターン青、使徒です」
 現れた第二の使徒は、飛行と直立が可能で二本の鞭を組みつけた巨大なイカ。そんな奇怪なイキモノだった。
 中距離で光の鞭を操るイカに対し、エヴァは懐に踏み込んで一息に突き殺した。意外に見事な手前だ碇の息子よ。
 何? 懐に飛び込んで目と耳と鼻を潰すのが戦いの基本? 誰かねそんな事を言ったのは……いや聞きたくない。
 ともかく第二の使徒の撃退に成功した。が、予言書「裏死海文書」に従えばまだまだこの戦いは続くという。
 戦いはまだまだ続く。だから碇、とりあえずお前も仕事しろ。

 そうそう聞くところによると碇の息子は例のジャージ君と友達になれたらしい。
 共通の存在にこっぴどいめに遭わされたせいだろうか。私も何かに酷い目に遭わされたら碇以外の友達が出来るだろうか。
 いやそもそも……この先は考えまい。

473:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/18 20:39:36
第二話終了。
次回はようやくゲッターチームから一人目が登場する予定です。
後は例によって対ラミエル「ヤシマ作戦」ですが、作戦名及び内容は変更を予定。
二日以内には投下予定です。よかったら見てやってくださいませ

474:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/18 20:43:43
追伸:「赤い髪の少女」…。別に髪が赤いワケじゃないのを今思い出しました。
ファンの方、誠に申し訳ございません。何故か物凄く赤いイメージがありました。何故でしょう

前回はシンジの、今回はトウジの返り血で真っ赤に染まったというコトでどうか一つ

475:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/18 20:46:29
>例の作戦課長
竜馬臭がぷんぷんして来た。そして二日以内だって!?すげぇ早いっすね!
次回もwktkしながらまっております!
乙でした

476:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/18 20:53:00
意表を突いて號だったりして

さすがに若すぎるか

477:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/18 21:56:08
>>475
早くゲッターチームを出せというゲッペラー様のお告げ

478:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/19 01:02:55
久しぶりのコラボ投下に、オラわくわくすっぞ!
テンポがよくて面白いね。

479:第三話:血戦、第三新東京市
08/10/19 21:22:52
 碇の息子が裸のレイを押し倒したらしい。
 ソースは作戦部長の葛城君。さすが碇の息子だ。と思ったが、どうもただの偶然なのだそうだ。
 勿論その後、セカンド・チルドレンに「女の敵」として、溶けて蒸発せんばかりに猛打を食らったという。
 碇の息子よ。ネルフ来訪以来ずっと病院暮らしというのも災難だと思うが、弐号機が無いセカンドは現在非常に精神不安定で沸点が低い。
 弐号機が届くまでは避雷針の役割を君にお願いしよう。その前は何故か私がしていたのだし。
 そんな一時の平和が訪れたと思ったら、例によって使徒が来た。
「目標は芦ノ湖上空に侵入」
「パターン青、使徒です」
 今回の使徒は、巨大で大きくて見上げるようなサイズの青い正八面体。としか言いようの無い物体だった。
 当然のように空を飛んでゆっくりと近づいてくる。
「冬月。昔あんな形の飴があったな」
 そうだな。碇。
「兵装ビル展開準備」
「エヴァ初号機、発進!」
 発進するエヴァ初号機。今回は事も無くやれるだろうか。と思ったらそうはいかないのが世の常だ。
「目標内部に高エネルギー反応! 周円部を加速、収束していきます!」
「! まさか……加粒子砲?」
 加粒子砲。まさにマンガアニメそのままの光線兵器だ。特殊装甲を持つエヴァと言えど直撃すれば無事ではすまん。
 オマケにエヴァは射出直後で、射出リフトに固定された状態だ。
「シンジ君、避けて!」
「!」
「第64兵装ビル、起動!?」
『うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああああッ!?』

480:第三話2
08/10/19 21:24:52
 結果からすればエヴァの損害は軽微で済んだ。
 兵装ビルが突如起動し、エヴァ射出リフトを初号機もろとも乱射したからだ。リフトは破壊されエヴァは発射地点まで落下。
 加粒子砲は初号機の頭頂部を抉り取り飛び去っていった。被弾及び落下による損害も無視できないが、
 加粒子砲の直撃を受けた場合を思えば圧倒的に小さなダメージに過ぎん。
 とはいえ一応撃った者を尋問はせねばな。

■特務機関ネルフ/司令室
「神特殊作戦課長。申し開きはあるかね」
「何か問題でもありましたか?」
 これだ。神隼人。
 黒髪を揺らしてよく響く、しかし決して下品ではない声。無駄肉のない長身。印象はよく切れる日本刀のようだ。
 狐のように冷静だが、それでいて虎より強い。出会い頭に目と耳と鼻を潰す男の異名を持つ。我が特務機関ネルフの作戦部特殊作戦課長。
 国連軍軍籍を持つ出向軍人でもあり、かつては英雄でもあり、そしてゼーレを潰した男……。
「問題ない。おかげで損害は最小限度に留まった」
「碇、しかしだな」
「では神大佐。現場に復帰します」
「うむ」
 碇、あの男は
「構わん。あれは危険な男だ。敵に回られるよりは手元に置いたほうが良い」
「いやそうでなくてだな、作戦部門の課長が、作戦部長の葛城君より階級が上なのはどうにかならんのか?」
「問題ない」
 そうか?

481:第三話3
08/10/19 21:27:00
 大型スクリーンに映し出された巨大な正八面体。コードネーム第五使徒「ラミエル」。
 エヴァの脅威を退けネルフ本部直上まで移動したラミエルは、正八面体の下部から飛び出した細く長いドリルを回転させる。
 地下施設への潜行と直接攻撃。目的はそう推測された。
 本部決定は「最下層施設 ターミナルドグマへの進撃を阻止せよ」。
 以上である。
『ネルフ本部職員の諸君。諸君らには『15年前の真実』セカンドインパクトの真実を、入所時に既に説明済みであると思う』
 また同時に、我がネルフ地下には15年前の事件の元凶と…同質のモノが眠っておるコトは既に述べた。
 ターミナルドグマに眠る「リリス」への使徒接触は、サードインパクトを引き起こしかねん』
『諸君らがネルフの本義を全うすることを期待する。以上だ』
 副指令の言葉を碇指令が引き取る。首脳部からの異例の訓示であった。
 接触だけでサードインパクトが起こる。
 という説明はあまりにも簡潔であったが、使徒という謎の生物の存在が、既にその疑問を吹き飛ばしていた。

「非武装のエヴァ型ダミーバルーン、及び敵性行動を示した12式自動臼砲が攻撃を受け、消滅されました」
「これまで採取したデータによりますと、目標は一定距離内の外敵を自動排除する行動を取っています」
「パターン青、使徒です」
「攻守共にほぼパーペキ、まさに難攻不落の空中要塞か……」
 本部への到達予想時刻は明日午前0時6分54秒。残り10時間足らずだ。それを過ぎればドリルが本部へ直撃する。
 幸い初号機及びパイロットは小破及び(今回の攻撃による負傷は)軽傷で済んでいるし
 凍結状態だったエヴァ零号機も「動くだけ」なら出来るようになった。
「やれるだけのコトはやっておかないとね」
 作戦部長葛城ミサト一尉は呟く。そう。やれるだけの事はやってみよう。勝ち目はまだ、あるハズだから。

「え!? 陽電子砲は未完成!? まァだ設計図レベルですってェ!?」
 だがそういう時に限って、作戦はのっけからつまずくのだった。 

482:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/19 21:32:20
レス誠にありがとうございます。
以上。長くなったので今回は前半部分のみの投下となります。後半は次回。

今回初登場となったハヤトは、基本はゲッターゴウの神司令仕様「置いていかれる」かは未定です。
大佐なのに葛城一尉(大尉相当)の下なのはその内説明するかもしれません。
が。特に意味はないかもしれません。

483:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/19 21:44:11
ちょwwwwww問題だろwwww設計図だなんてwww

乙です

484:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/19 22:17:40
ダメダメじゃねーかw

乙!

485:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/20 20:28:18
おぉぉぉぉぉぉぉ!久しぶりに覗いてみれば新作ではないか

がんばってくだせいまし

486:第3話:血戦、第三新東京市4
08/10/20 22:02:30
(喜びの)感情を込めて、ネタを操るんだ………

「戦略自衛隊に電話したんですって?」
「直接出向きもしたわよ? 一応」
「最近の戦自の予算、ウチが相当分捕ってるの知ってるでしょ、陽電子砲の実機なんて出来てる訳ないじゃない」
「そりゃそうよねえ……」
 技術本部部長 赤木リツコのあきれ声に、葛城ミサトは頭を抱えた。
 リツコは黙って片手でコーヒーを差し出すが、ミサトはそれに気付く余裕すらない。
「だからって設計図から実機を5時間で作れですって? 無茶にも程があるわ」
「そりゃそうよねえ……」
「大体日本国内の総電力を徴発して陽電子砲使って使徒を倒すなんて、それはそれで無茶でしょ」
「そりゃそうよねえ……」
「そもそもネルフが、第二東京電力の電気代何ヶ月滞納してるか知ってる?」
「そりゃそうよねえ……」
「いいから何か考えなさいよ……」
「そりゃそうだな。だが手は今思いついた」
「「え!?」」
 いつの間にかコーヒーを片手に立っていたのは、ネルフ作戦部門特殊戦闘課長 噂の神隼人その人だった。

487:第3話5
08/10/20 22:03:24
 一方こちらはネルフ医務室である。
「見慣れた天井だ……」
「明日午前0時から発動される作戦のスケジュール……読む?」
 あの攻撃で気絶し、ようやく目覚めたシンジを待っていたのはいつもの医務室と、そして綾波レイだった。
「それと食事。食べといたほうがいいと思うわ。60分後には出発だから」
 すらすらと作戦スケジュールを読み上げる綾波レイ。だがシンジは目をそらすだけだった。
「あんなコトがあったのに……また、アレに乗らなきゃならないのか」
「いやなら、逃げたら?」
「……?」
 シンジは思わず起き上がると周囲を警戒した。だが幸い、赤い影は見えない。
「初号機には私が乗る。パーソナルコードの書き換えなんて……大丈夫。弐号機パイロット<セカンド>は居ないわ」
「セカンド?」
「セカンドチルドレン。弐号機が無くて精神不安定のパイロット。今は大事な作戦の前だから神大佐の監督で拘束中」
「神大佐……そうなんだ」
 一度バギーで同乗しただけだけど憶えている。むしろ忘れようも無い。あのヒトなら抑えられる気がする。
「むしろ赤猿」
「誰が!?」
「気にしないで。独り言だから」
「………」
「……じゃ60分後にまた。食事……ちゃんと食べてね」
 綾波レイが出て行った後、シンジは我知らず呟いていた。
「逃げる…」
 ここで時計の針を一旦巻き戻そう。綾波レイと、碇シンジが始めて出逢ったその場面へ。
 碇シンジが、ネルフを初めて訪れたその場面へ。

488:第3話6
08/10/20 22:04:07
『久しぶりだな。シンジ』
 三年ぶりの父との対面。
『このエヴァにお前が乗るのだ。でなければ人類が滅亡することになる』
『解らないならば説明を受けろ。お前が一番適任…いや、お前でなければ無理なのだ…』
『必要だから呼んだまでだ』
『戦えぬならば必要ない。帰れ』
 父親が投げかけた言葉に温かみは無く、どれも意味不明で。唐突だった。
 言葉から『お前が戦わなければならないのだ』という意思だけは伝わる。いや『戦え』。という意思だけは伝わる。
 戦わぬならば不要だという言葉が突き刺さる。
 
 碇シンジという少年…彼について多くを語る必要は無いだろう
 だが敢えて語るなら、彼が、少し無気力なだけのただの普通の少年だと言う事だろう。
 彼は自身が無力であるコトを良く知る普通の少年だ。ある意味で、現実を(やや悲観的にだが)わきまえた少年だとも言えるかもしれない。
 彼は頭が良いから『父親に期待するだけ無駄だ』とよく知っていた。
 だが血が繋がった父親なのだ。どこかで『父親と分かり合える』コトを彼は期待していたのかもしれない。
 ほんの僅かな期待。潰されるコトが前提の期待。それでも彼はどこかでそれを望んでいた。そして結局それは無残に潰された。
 必要なのは道具だけなのだと。道具にならないならば不要なのだと。
 そう、父親に言われた気がした。
 
 そんなコトを言い放ちながら、それでも超然とした父親の姿。
 反感を覚えないわけがない。だから敢えて子供じみた反応をしてみた。少しでも父親を慌てさせたかった。
 あの男の、超然とした仮面を剥ぎ取りたかった。だからあの時は言ったのだ。
『逃げなきゃダメだ逃げなきゃダメだ逃げなきゃダメだ…』
 でも今は、どうなのだろうか?

489:第3話7
08/10/20 22:05:56
「いい? これからの作戦を聞いて」
 ミサトの背後には増加装甲を施したエヴァと、そしてエヴァサイズの、長大な日本刀らしきモノが並べ置かれていた。
「まず今回の使徒は極めて強力なATフィールドと長射程かつ高火力の武装を装備しています.
 ですが敵対行動を取るか、或いはエヴァ級の人型に対して以外は敵対行動を取らないことも確認されています」
「でなければ、今頃周辺のビルも全部攻撃されてるハズですものね」
「物分りが良くて助かるわ。そしてエヴァは地下に格納されており、こちらから出向くまで攻撃されません」
「……だから増加ブースターでエヴァの推力を強化し、更にこの改装リニア射出ケージから目標めがけて射出します」
 ミサトの説明をリツコが引き継ぐが、説明が進むたびにシンジの顔が呆れ顔になるのが彼女にも解った。
「命中計算とかは機械が全てやってくれるわ。あなたはATフィールドを張るだけよ」
「そしてこれがマゴロク・エクスターミネート・ソード。要はプログナイフを大きくしたエヴァ用の試作兵装よ。このサイズなら
 エヴァによるATフィールド中和領域に入り次第、すぐに敵を攻撃できるわ」

 つまりATフィールド無効化が可能なエヴァに剣をくくりつけて射出し、砲弾代わりにして使徒にブチあてて撃破する。
 これが本作戦の概要であった。

「相手が固い盾と長い槍で身を守るなら、より鋭い剣を素早く懐に入れて叩き斬る。それだけよ」
「あの、ミサトさん、リツコさん」
「何ですか?」
「もしかしてこれって冗談「大マジよ」」
 シンジの言葉をさえぎるミサト。顔は笑っているが目が笑っていない。
「大丈夫大丈夫。攻撃時には可能な限りのダミーバルーンを展開するし兵装ビルにも攻撃させるから」
「大丈夫大丈夫って……」
「そしてレイ。貴女には囮役を務めてもらいます」
 続くミサトの説明に、今度こそシンジは息を呑んだ。囮、あの攻撃力相手に囮だって!?

490:第3話8
08/10/20 22:06:43
「そこでこの盾。こちらも急造仕様だけど、敵の攻撃にも計算上17秒耐えられるわ」
「はい」
 淡々と説明するリツコ。レイも淡々と、しかし明瞭に応える。
「シンジ君は初号機で攻撃役を担当」
「はい……」
「レイは零号機で囮役を担当」
「はい」
「もし攻撃が外れた後は?」
「後はないわ」
 端的に応えるミサト。
 それを合図に一同は解散し、後には柱にもたれた神大佐と、呻き声のする赤い簡易拘束室がその場に残った。

 それからシンジとレイはほんの僅かな交流をかわした。
 自分達は死ぬかもしれないという事。
 だがレイにとっては、ネルフの、碇ゲンドウの役に立たないという事は己が無価値になることであり、死ぬのと同じだと言う事。
 生きているのに、死んでいるのと同じ無価値な人間。……それはシンジにとっては、今までの人生がそうだったのかもしれないという事。
 ならシンジもまた「何か」を見つけるまで、ネルフをもう離れられないのかもしれない。また無価値になるのが嫌ならば…。
 二人にとって、ネルフで生きる今以外に「生きている」という事はないのかもしれないという事……。
 何故シンジはそれをレイに話したのか? 自分とレイの境遇は似ているから?
 違う。
 多分レイとシンジは似ているが、レイはシンジ以上に「何も無い」のではないか。
 そう、シンジは思った。
「碇君。あなたは死なないわ。私が守るもの」
 事も無げに彼女は言い、そして別れ際にこう、言った。
「さようなら」

491:第3話9
08/10/20 22:10:02
 日本標準時23時57分52秒。作戦開始数分前である。その頃エヴァ初号機コクピットでシンジはふと呟いていた
「そういえば、なんでこんな作戦名なんだろ?」
 勿論答える者など誰もない。
 一方、発令区では作戦の発令が行われていた。
「エヴァによる高速・超近距離からの一点突破か。随分大胆な作戦を立てたものだ」
 しかしこの作戦名は流石にどうかと思うぞ葛城君。
「時間です」
「“ヤクザ作戦”スタート!」
「そう、さしずめ碇の息子は「特攻役」。ヤクザの鉄砲玉、という訳か……」
 司令席脇で呟く冬月だった。

 想定外の事態はあった。
 いきなり多数展開したダミー・バルーンに驚いたのか、「ラミエル」は周囲全方位に対して弱度の加粒子砲をバラ撒きダミーを殲滅。
 残された零号機も重い盾のせいで身動きがとりにくく、ラミエルの加粒子砲の餌食となった。
 しかしカタパルトから射出された初号機はギリギリで「ラミエル」を撃破。司令部直上にてドリルは停止し、司令部は沸きかえった。
 射出の衝撃で装甲をズタズタにされたが、初号機は健在。同じく装甲板を融解された零号機の救助へ向かった。
 両機の通信機は半壊したらしく、その時、碇の息子とレイに何があったのかは私には判らない。
 ただ二人の間に何かの交流があったのは事実だろう。

『綾波…もう、別れ際に……さよなら何て、悲しい事、言うなよ……』
 そして通信機から僅かに漏れ聞こえる二人の声を聞き、作戦が成功したというのに碇が不満げに立ち去った事
 碇が立ち去った後、通信機から弐号機パイロットのにぎやかな罵声が響き始めたこと。兵装ビルの再建予算が私の頭を悩まし始めたこと
 神君が、何故か物欲しげな顔で使徒のドリルを眺めていた事……。問題は山積みだ。
 だが今だけは疲れに浸っても良いだろう。なあ、ユイ君?

本日これまで。レスが書き手のエネルギーです。いやホントに

492:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/20 22:15:04
そういえば隼人にゼーレ壊滅させられたんだったなwwww
今までに無いビンボーエヴァンゲリヲンですねwwwwww

493:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/20 22:17:46
なんか隼人からもダメ臭が漂ってきてるw
この方向性で突っ切って欲しいw

494:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/20 22:56:16
ラミエルのドリルてwww
ゲッター2の腕がものっそい細長くなっちゃうwwwwww

495:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/20 23:59:15
ヤクザ作戦wwwwwww

496:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/21 21:08:34
こりゃあ、使徒より予算の方が大敵だなw

497:第四話/弐号機、来日
08/10/21 21:57:34
「碇。ドイツ支部から弐号機と"アダム”が届いたが」
「アダムは直ぐにこちらに回せ。弐号機の艤装はどうなっている?」
「装甲の再設計中で寄越した。艤装完了は全体の30%だな。頭部・胸部・股間。この辺りか」
 ドイツ支部も予算が無いので、最後はエヴァの装甲を切り売りして予算を稼いでいた。という噂を聞いたが
 もしかして本当だったのだろうか。それと…言いにくいのだが碇
「洋上で遭遇した第7使徒ガギエルをな。護衛につけた初号機が一本釣りにしたとのコトだ」
 映像記録では、コアを突き抜かれタンカーにのし上げられた使徒をバックに、初号機がピースをしていた。
「プログレッシブ釣竿を持たせた甲斐があったな」
 原因はお前か。予算が無いのに妙なモノばかり作らせるんじゃあないッ!
「問題ない。S2機関の研究サンプルとして本部に搬入しろ」
「いやそれが検疫に引っかかって入港できんらしい」
 碇の息子といい、検疫の連中といい、そして国連軍の連中といい…妙に元気が良すぎではないか?

498:第四話2
08/10/21 21:58:13
数刻前/エヴァ弐号機搬送タンカー内
「どうバカシンジ。これが本物のエヴァンゲリオンよ。エヴァ弐号機なのよ…」
「そ、そうだねアスカ」
「そうよ。そうなのよ。これが本物のエヴァなのよウフフフフ……」
 タンカーの中にLCLを張った巨大なプール。そこに浮かんでいるのは、顔の他数箇所だけに装甲を施した巨人。
 エヴァンゲリオン弐号機。本部で得られたデータを基に量産前提で設計・完成された、いわば先行量産型モデルである。
 安定性・性能・量産性・赤い塗装。全てが高レベルでまとめられた正式版。本機から見れば零号機や初号機など
 突貫設計された試作機、いや欠陥モデルに過ぎない。
 そのハズだった。
『…このタンカーに来た当初。アスカは絶好調だった』
 シンジは思う。いつも絶好調な気がするけど、それにも増して絶好調だと思う。
 惣流・アスカ・ラングレー。
 幼い頃からエヴァパイロットとなるべく訓練を受けたエリートなのだと誇らしげに語る彼女。
 エヴァのパイロット。僕にとっては重荷でしかないその役割も、彼女にとっては名誉そのものなのだろう。その名誉を果たせず、
 あまつさえ中途半端な僕の姿ばかり見せられていた、そんな屈辱の日々からようやく解放されるのだ。
 と思っていたのにこの扱いなのだから、ダメージは計り知れないのだろう。きっと。
 エヴァ、か…………

499:第四話3
08/10/21 21:59:33
「ああ。装甲は今改装中でな。凄いぞ、実戦から得られたデータをフィードバックして一から再設計してる最中でな」
「でも普通、そういうのって施設でやるんじゃ……」
 船室。立て板に水の加持の言葉にシンジがボソりとツッコむ。
「鋭いね。実は予算が無くて、老朽化した装甲剥がしたままなだけなんだ」
 加持の一言にアスカは無言で立ち上がると、船室の外へ走り出てゆく。シンジは加持に一礼してから後を追った。
 後に残ったのは、シンジ達の護衛として付いてきた神隼人と、そして加持リョウジだけだった。
「済みませんね。男30年もやってるとどうも正直者になってしまいまして」
 加持の言葉を早とは聞き流す。
「加持リョウジだな?」
「光栄ですね。英雄ゲッターチームの一員、神隼人 大佐に名前を知っていて頂けるとは」
「冗談は要らん」
 おどけてタバコに火を付ける加持リョウジ。
 三十路男のやや疲れたような雰囲気と、いつも面白げな少年の姿が重なるような、そんな男だ。
 エヴァ弐号機の引渡し役としてネルフ・ドイツ支部から来た男である。
「単刀直入に聞こう。貴様まだゼーレと繋がっているな?」
 ドイツ支部。それはゼーレの首魁 キール・ローレンツのお膝元であった場所である……。

500:第四話4
08/10/21 22:00:11
 再びネルフ司令室。結局第7使徒のボディは、日本より検疫が甘いアメリカの支部へ移送させるコトになった。
「やれやれ。ともかく弐号機アレをドイツから取り寄せるコトが出来たな。碇」
「ええ。冬月先生のおかげでどうにか予算の目処立ちました」
「慣れぬ土方と書類仕事のせいで腰が痛いよ。こういう時は委員会が居てくれたらと思うがね……」
 人類補完委員会……すなわち秘密結社ゼーレ。
 本来はネルフの母体だった組織、古くより人類の闇に潜んでは歴史を動かしてきたとされる結社。だが今は亡い。
 彼が、現ネルフ作戦本部特殊作戦課長である神隼人君が、13年前に組織の中枢部を破壊したからだ。
 その後、碇が長い時間をかけて組織そのものをバラバラにしていった。
 …我々の補完計画にとって邪魔な存在であるコトも事実だからな。
 神隼人とゼーレとの確執。
 彼が所属していた浅間山の研究施設。日本、いや世界のロボット工学最高峰と呼ばれた早乙女研究所。
 十五年前に起きたセカンドインパクト。
 十三年前に起こった日本海戦争。
 黒い海。
 浅間山事件。
 ゲッターロボ。
 その全てが今回の事件に関係が有るわけではない。故に記録に残すつもりも無い。
 ただ事実は、ゼーレが彼から全てを奪ったこと、そして彼がゼーレを滅ぼしたこと。ただそれだけだ。

501:第四話5
08/10/21 22:03:03
「その委員会ですが、地下組織として再建されつつあるという情報が入りました」
「ほん……いやそうか。なるほどな」
 本当か、と問い返すことに意味は無い。この男はこうした場では嘘は言わん。
「ならば急がねばならんか」
 アラームが鳴る。ロックを開くと、トランクを持った男が待っていたように進み出た。
「お久しぶりです碇司令。コイツのおかげで波乱の船旅でしたよ」
 男、加持リョウジがトランクを机の上に載せた。相変わらず喰えん男だ。
「こんなになっていても自分らの親だと解るんですかね」
「奴らの考えが解るようなら苦労は無いのだがな」
 言って碇の奴がトランクのロックを解放する。白い蒸気が机を揺らし、入っていたのは琥珀で固められた胎児のようなモノ。
「既にここまで復元しています。…で固められていますが、間違いなく生きています」
「ああ。人類補完計画の要だからな」
 最初の人間、アダム、か。…ところでよく聞き取れなかったが何で固めていると言ったかね?
「凍らせたこんにゃくゼリーです」
 食うな碇。

毎度レスを本当にありがとうございます。ところで俺はゲッター対エヴァンゲリオンを書いていたハズなんですが…
俺が何を書いてるのか解らないよカヲル君!

502:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/21 22:17:17
碇さんwwwwゼリーは食うわ一本釣りさせるわ、やりたい放題ですなwwwwww

徐々に、ゲッター勢が動いてきましたね。GJです!

503:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/22 01:48:13
久しぶりに来たら新作が!ありがとう作者さん。こんなダメな空気が漂ってるのは初めて読んだわw
こんにゃくゼリーでおとなしく固められるアダムとかほんとにサードインパクト起こせるのかw
冬月先生、あんた一人が現場に参加しても一厘も変わんないからご自愛ください。

504:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/22 02:32:05
いい仕事っぷりですな、作者さんGJ!

しかし、このダメダメな空気……まさかゼーレも予算不足……?

505:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/22 05:43:20
プログレッシブ釣り竿……40m(ぐらいという設定)のエヴァに持たせる釣り竿つくんのにいくらかかるんだかwww

506:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/22 10:56:59
いや。もしかしたら200m設定用の釣竿かもしれん(エヴァは設定上200~40mのどれかで、正式な全長は無いはず)

507:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/22 20:30:04
実は兵装ビルを持ち上げるジャッキに、アンビリカルケーブルを付けた
急造釣り竿だったりして。どの辺がプログレッシブ? ……針とか。

508:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/22 21:00:27
そうか、貞エヴァでゲンドウが食っていたのはゼリーだったんだな

509:第五話/人のつくりしモノ
08/10/22 22:11:44
プログレッシブ釣竿の進化してる点ですか? そりゃきっとアレですよ角度とか

 あたし惣流・アスカ・ラングレー! 
 十四歳! 中二、汎用人型決戦兵器エヴァンゲリオン弐号機専属パイロット!
 誕生日は12月4日いて座のO型、好きな色は真紅の赤正義のレッド! 好きな数字は公には何でも一番! ホントは二番
 好きな食べ物は九州ラーメン! すっごくコクのある奴ね♪ 後ネコ舌でネコ風呂、温いお湯にいつまでも浸かってるのが好きなの
 今日は日本政府が独自に対使徒用のロボットを建造したとか言い出したからエヴァパイロット代表として視察に来たわけね!
 ネルフ出向役兼国連軍代表の神大佐も一緒よ。
 バカシンジと根暗ファースト?
 来てないに決まってるじゃない、エヴァパイロットならアタシ以外誰が必要とされるってゆーのよ!
 け、決してあたしの弐号機が復旧中でまだ使えないからって訳じゃないんだからね!
 ……なんて考えてうきうきしていたのも束の間だった。 
 会場に入った途端、着飾った紳士淑女は一斉に銃火器をこちらに向けるわ。ロボットは鋭い視線をこちらに向けるわ。
 スピーカーから殺意が篭った声まで聞こえてくるわ。
 一体ネルフってどんだけ恨み買ってるワケ!?

『神隼人! 貴様もこれで終わりだな!』
「こんな粗悪品が貴様らの切り札だと? 笑わせるな」
 全方位から銃火器で囲まれ、出口はふさがれ、正面には白塗りの巨大なロボット。それでも神 隼人は笑っている。

510:第五話2
08/10/22 22:12:48
「ゼーレか。一度滅ぼしてやったというのによくやる」
『貴様こそゲッターチーム最後の生き残りではないか』
「最後? 言ってる意味が解らんな」
 日本重化学工業連合、時田研究所からの招待状。
 それは対使徒用に、日重連の研究所が作り上げた新造ロボット説明会への招待状であった。
 だがその場に訪れた彼らを待っていたのは、式典会場に偽装した戦闘兵達と、白と赤で塗装された人型巨大のロボットの姿だったのだ。 
 ロボットの巨大な姿は、会場に上半身だけが露出している。
 ややずんぐりとした逞しい人型、丸みを帯びた装甲、特徴的な扇上のパーツが付いた頭部。
 両肩には戦闘用である事を示す鋭いスパイクがある。
 色が違う。形さえも違うが、隼人は、いやその会場の全員はそのロボットの全身図を知っている。
 日本中の誰もが知っている。
 それはかつての英雄であり、そして今は『核』以上の脅威として知られるロボットだった。
 その名はゲッター。
 その発展型にして量産型……ゲッターロボGと言った。
『強がりを。上空に大型機が近づきつつあるコトは判っている。エヴァが来るまでの時間稼ぎのつもりか?』
「黙れ粗悪品。帰ってキールに言っておけ!」

511:第五話3
08/10/22 22:14:46
■前日/ネルフ本部司令室
「何? ゲッターロボの再開発計画だと? 無理だ無理だ。早乙女博士亡き今、あの計画を遂行できるものなどおらんよ」
「私もそう思います」
 照明は明度を抑え、床には不気味な「生命の樹」の文様が描かれたネルフ司令室。だが神隼人は物怖じもしない。
「説明を聞こう」
「おそらくは罠です」
「単刀直入だな。ゼーレかね?」
「おそらくは。しかしせっかくですからお招きに応じさせて頂きたいのですが」
「許可しよう」
 碇。お前はもう少し人の話を聞け。先日も凍ったこんにゃくゼリーを喉に詰まらせたばかりだろう。
「つきましては少々の戦力をお借りしたいのですが」
「何のためかね?」

■式典会場
「帰ってキール・ローレンツに言っておけ。この神隼人が貴様らに今度こそ地獄を見せてやるとな!」
『地獄に行くのは貴様だ!』
 双方が叫んだ瞬間銃声が交錯した。
 そう、交錯したのだ。会場に居た武武装兵の半数は銃口を味方へと向けて発砲。しかもその殆どが大口径砲だった。
 予想も付かぬ銃撃、そして砲撃に会場は一瞬で、一方的な惨事となる。
『貴様!』
「パイロットまで粗悪品か? 偽装していたのは貴様らだけではなかったというコトだ」
 敵武装兵に偽装していたネルフ職員が次々と発砲し、バズーカ砲が火を噴き、炎が壁を舐める。
 惨禍の中で、隼人は小馬鹿にしたような顔でゲッターを眺めていた。

512:第五話4
08/10/22 22:16:10
『ふざけるな! だがこのゲッターGなら』
「ふざけているのは貴様だ!」 
 ゲッターの右手がのしかかる。のしかかった右手は、隼人が何かを撃ったかと思うとコナゴナに破裂した。
「そのゲッターの配線図を俺が覚えていないとでも思ったかぁ!」
『うぎゃあ!』
「しかもそんな雑な組み上げでは関節の間を狙うまでもない!」
 だからと言って関節の間を撃つだけで、あの巨大な手を爆破したというのだろうか。ベレッタ拳銃一丁で?
 だがゲッターロボは武装化されている。武器は巨大な手だけではない。
『ならばこの会場ごと吹き飛ぶがいい! ゲッター……』
 ゲッターの額に光が集まる。
 隼人は知っている。ゲッターロボの額には光線兵器が搭載されている事を。
 隼人は知っている。あの光線の威力にも限度がある事を。
「時間だ。シンジ、もういいぞ!」
『はい、隼人さん』
『ビ、何!?』
「初号機!?」
 地割れがおきる。アスカが叫ぶ。
『かまうものか! ゲッタービーム!』
『ふぃ、フィールド全開!』
 会場の床を裂きビルの下層に潜んでいた紫の巨人、エヴァ初号機が出現。放たれたビームをATフィールドが弾き散らす!

513:第五話5
08/10/22 22:17:59
「この程度のビームしか出せんのか粗悪品!」
『何を!?』
「神さん、そんなに挑発しないで」
 エヴァの手の上で叫ぶハヤトは相変わらずデンジャラスの一言に尽きる。
 思わずアスカさえ抑えに回ってしまうほどだ。その隙にネルフ特殊部隊は初号機の背負ったケージへと急いで飛び移る。
『ほざけ! この程度だと思ったら大間違いだぞ』
「そうか。なら次は上空に注意するんだな」
『な』
「シンジ、フィールド最大だ!」
『は、はい!』
 次の瞬間、上空の大型機からN2爆雷が投下される。
 フィールドを張った初号機とその一同を除き、会場は偽りのゲッター諸共に溶け、蒸発した。

「ハヤトさん、一体今のロボットは……」
「敵だよ」
 エヴァの手の上、シンジの問いに隼人は簡潔に答える。
「敵だ。敵だよ……」

 他方、爆撃機上には影がある。文字通り「爆撃機の上」に、だ。
『ブフフフフフ。やはり彼は強い。ゲッターロボが無くともね。そうだろ? スティンガーくゥん?』
『そ、そうだねコーウェン君』
 爆撃機上、風がなぶる爆撃機の翼の上に平然と直立し、会話するモノ達が居た。
 黒い肌に黄色い髪の大男。そして青い肌に黒髪の男。名をコーウェン、そしてスティンガーと言った。
『で、でもやっぱり彼にはゲッターロボが似合う気がしないかい。コ、コーウェン君?』
『そうだね。それもあんなモノではない、本当のゲッターが必要だよね。スティンガー君』
『『全ては、世界最後の日を迎える為に!』』

514:第5話6(終)
08/10/22 22:21:50
 後日。ネルフ司令室
「N2航空爆雷により沈黙。以上です」
「使徒との戦いだけでは飽きたらんか。しかもあんな危険な機体を持ち出すとは…」
「ゲッターロボGの設計情報について出所はつかめたかね」
「不明です。現在情報部を当たらせています」
「建造者に心当たりは?」
「二名ほど心当たりがあります。情報部依頼で調査中です」
「なるほど。では引き続き捜査を任せる」
「了解しました」
 それを合図と神君が退出する。

「しかし碇。ゲッターG型とはいえ、1機相手に特殊部隊とエヴァを派遣、更にN2爆雷投下とは奮発させすぎたな」
 まあゲッター汚染が起こる可能性を考えればN2による即時焼却も悪手ではないかもしれんが。
「構わん。老人達に対する宣戦布告と思えば悪くない」
『ならば返礼せねばなるまいな』
 何の礼だ?
「冬月」
「碇、いや」
 気付けば立体映像投射装置が起動している。通信回線は秘匿回線666番。
 待て碇。この通信ラインは…
『久しぶりだな碇。冬月』
 立体映像が映し出した姿。撫で付けた銀の髪に特徴的な黒いバイザーをかけた黒衣の老人。
 老人はジオフロント中に響くのでは無いかという声で咆哮する。
『我こそ人類補完委員会、そしてゼーレが議長! キィル・ロォォォォォォォォォォォォォレンツであるッ!』
 ネルフ首脳部を震撼させるその声は、まさしくキール・ローレンツの声<ボイス>であった。
 …議長。潜伏期間に何かありましたか?

レス多謝です。だというのにゲッターは悪役だわキール議長はアレだわでファンから怒られるのだけは間違いありません
前もって全方位土下座作戦を展開せねばならんでしょう。すみませんすみませんすみません…

515:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/22 22:25:12
あれ?絶対この隼人もダメだと思ったのにな
普通にカッコイイ。GJです!

516:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/22 22:31:35
ゲッター悪役なのはしょうがないwwでも不思議な感じ
そしてスティンガー&コーウェンコンビキターーーーーーーーー!!!
チェンゲ屈指の変態キャラ(むしろゲッター作品中)敷島博士と為を貼る素敵で変態なインベーダー!!

517:虚無連絡:キール議長の声は麦人氏
08/10/22 22:33:40
味方ゲッターもその内出ます。本当ですから。ええ。
なんといってもタイトルも「真ゲッターロボ 対 新世紀エヴァンゲリオン(>>456」ですからね。
勿論OVA「真ゲッターロボ 対 ネオゲッターロボ」の洒落なんですけどね。ええ。

なお冬月先生一人語りパートが多いのは単に私が未熟なだけで
ホントはエヴァのキャラクターも全員大活躍させたいくらい大好きですし、ゲッターチームにも無双させたいくらい活躍させたいのです
だというのに筆が追いつかないのはひとえに未熟ゆえです。進化を心がけますのでどうか今はご勘弁くださいませ。

518:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/22 23:25:04
俺には見える、両手を天に向かって広げている議長の姿が見える

519:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/23 11:21:35
最後には

「ワシの引いたレールをも最後だ!あとはお前たちの手で切り開け……補完計画を……さあわしに止めの一撃を頼む……」

と叫んで大往生するんですね、わかります。

520:第六話/瞬間、殺意重ねて
08/10/24 00:07:39
 南極/アメリカ第七艦隊分権南極監視艦隊
「くそッ! クソッ! クソったれッ!」
『戦艦レキシントン撃沈! サラトガ、左舷から来るぞ!』
『うぎゃあ! 叩き落せ~!』
 ミサイル駆逐艦が矢継ぎ早にミサイルを乱射し、戦艦は狂ったように各砲を乱打する。
 が、寄せ来る白い巨人達はそれを物ともしなかった。ミサイルは手刀ひとつで叩き落され巨砲はかすりもしない。
 次々と火の手が上がり、面白いように艦隊は火達磨となってゆく。……まさに虐殺だった。
 白塗りのゲッターロボ達は黒煙の空を舞い、赤く染まった海を我が物顔に突き進む。
 それは、まさに虐殺だった……

『見たかねこの力を。恐ろしい力ではないか…恐ろしい罪ではないか…やはり我らは贖罪せねばならぬのだよ』
 虐殺を映し出した老人は、整えられた白髪頭を哀しげに振る。
『その為に。ロンギヌスの槍は我々ゼーレが頂いてゆく』
「老人の妄想に付き合う暇は無い。切れ」
 酷いぞ碇。
『待たんかぁ!』
 碇の見もふたもない一言に対しキール議長が一喝。スイッチに伸びた私の手へ、無数の弾丸が弾け飛ぶ。
「……酷いではないですか」
『これが立体映像に過ぎないのが残念ですよ。冬月先生』
 立体映像のキール議長が笑う。
 だが立体映像相手と言えど、撃たれて気持ちの良い人間など…居るかもしれんが私は違う。

521:第六話2
08/10/24 00:08:29
「また随分と格好良くおなりになられましたな。議長」
 碇の言葉にニヤリとする議長。確かに、この方は以前から全身を機械化されていた…
 それは延命処置であり、またいずれ来る「神」との合一を図るものであったハズだ…だが現在の体は、更に機械化が進んだだけでなく、
 見れば黒衣のそこかしこから銃口が覗く、危険な姿となっていた。
『ふふふ…神隼人にゼーレが潰され早十三年。地上と地下を彷徨い歩くにはアレでは不便だったのでな』
「身体も、そして心も、ですか」
『よく解っているではないか碇。では問おう』
「切れ冬月。再び老人の走狗に成り下がるほど私は暇ではない」
『貴様!』
「議長。いやキール・ローレンツ。立ちはだかるならば貴様は今度こそ地獄を見ることになるぞ」
 碇は静かに、しかし断言する。
『地獄ならば見た。見続けておる。そしていずれは全ての人間が見ることになるのだよ……!』
 それを最後に通信が切れた。そう。遅かれ早かれ全ての人間は地獄を見ることになるだろう。
 ゼーレが勝とうと……碇が勝とうと、だ。

522:第六話3
08/10/24 00:10:31
 ロンギヌスの槍。
 何者かがアダム、そしてリリスと共に遺したとされるこの遺産は「我らの人類補完計画」には障害となる代物だ。
 ゼーレの指揮下に無く、またゼーレが著しく力を弱めている現在、この槍をわざわざ回収する必要性は薄いし、予算も無い。
 故に碇がアメリカに圧力をかけ「セカンドインパクト跡地」として監視させていた訳だが……。
 それが奪われた、か。
「米政府はなんとか黙らせた」
「うむ。だがこれで日本のゲッター再建計画はほぼ不可能となったな…」
 今回の件についは厳重な情報封鎖が行われるはずだ。しかし全ての者の目と耳を塞ぐことは不可能だろう。
 ゲッターロボは元々日本製のロボットだ。米国に、日本がひそかに軍備を増強しているのだと勘ぐられても仕方が無い。
「構う必要は無い。人類と使徒との生存競争に臆病者など不要だ」
 お前が言うか碇。まあ言いたいことは解るが
「碇。やはり老人達の望みは十五年前の再現か?」
「無論だ冬月。その為に奴らは生き延びた」
 随分ダイナミックな姿になっていた気もするがな…もしかして他の議員もそうなのだろうか。
「弐号機をドイツから確保するまで時間をかけすぎたのが痛いな。エヴァの製造技術は既に流出済みと見るべきだろう」
「そして奴らがゲッターロボを戦力として取り込みつつある以上、軍事力的に潰すのは難しい」
「神君にもう一度頑張ってもらうとしても難しかろうな」
 今回の件に収穫が無かったとは言わん。だがそもそも我々には予備戦力どころか予算すらないのだ。
 しかし老人達はどこから予算を得ているのだろう。
「ゲッターを盾に。そして槍とエヴァか。次に連中は何を狙ってくると思うね?」
 碇は少し考えるそぶりを見せたが、すぐに答えた。
「……老人達が自らの手で補完を行うか。それとも我々に行わせるか。それによって変わるでしょう」
 いずれにせよ使徒を倒さぬ限り、我々には当座の未来すらない。ならば戦う他あるまい…。

523:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/24 00:11:00
キールのこえが早乙女博士にしかならない支援

524:第六話4
08/10/24 00:12:37
「パターン青、使徒です」
 思い悩む暇も無く使徒が来襲した。
 まったく奴らの空気の読まなさには困ったものだと思う。
 沿岸部より襲来した使徒は久々の歩行型。すこし歪でどこか玩具のヤジロベエに似ているが、人型だった。
 ふむ。最近私は立ちっぱなしだから椅子が欲しい。
 そこで「イスラフェル」と呼称するコトにする。
 歩行型なので第三新東京市接近まではしばし間がある。作戦部は上陸地点での交戦を選択したそうだ。
 都市部に被害が及ばない戦いは大歓迎なので即時許可を出す。せっかくだからエヴァも3機まとめて突入させてはどうかね?
 何? 零号機は相変わらずフィードバックに難がある? 人類最初のエヴァだというのに実戦で役に立たないから困る。
 が、あのエヴァはかなり特殊な部類だ。やむを得まい。

525:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/24 00:13:06
いやん碇パパかっこいい

526:第六話5
08/10/24 00:14:04
 先陣を切った弐号機が試作型スマッシュ・ホーク。通称スマッシュヨサクで敵を真っ二つに寸断。すると敵は見事に二匹に増えた。
 成る程。攻撃を加えれば加えるほど増えるというタイプか。
 しかし二匹で増殖は打ち止めだった。期待させおって。
 二体に増えた使徒は互いを補完しあっているらしく、攻撃を加えても片方が無事なら瞬時に再生するようだ。
 リツコ君。興味深いのは判るがエヴァに実装できるかとか議論をしている場合ではないだろう。
 つまり二体のコアを同時に破壊しなければ撃破出来ない訳だが、エヴァ二体の息はあっていない。
 まあ弐号機側は装甲が一万二千枚ではなく、まだ八千三百枚しか施してないからバランスをあわせるのは元々難しいのだがね。
 そうこうしている内に、初号機はしっぺ、デコピン、ババチョップの三段攻撃で吹き飛ばされ、
 弐号機をバット代わりにして場外ホームランにされてしまった。
 もちろん弐号機はそのまま投げ捨てだ。

 先日の「新造ロボット騒ぎ」の一件でゼーレに騙された日本政府は、我々に貸しが付いている。
 二機を特殊作戦課のビィート隊に回収させた後、N2爆雷での足止めを依頼した、が。サービスのつもりか雨のように降らせおった。
 まったく税金の無駄遣いだと思う。おかげで地形まで変わってしまった。また地図を書き直さなければならんな。
 ともかく使徒の構成物質の56%を焼却したから足止めは成功だ。
 まあ使徒は修復機能があるから再侵攻は時間の問題だがね。

527:第六話6
08/10/24 00:14:45
 さて作戦会議だ。
 ネルフのメインコンピュータ『MAGI』によれば使徒の再侵攻は6日後、エヴァの修復も同じく6日後。
 また使徒に対しては二つの核に対する二点同時加重攻撃しかない。という事で結論が出た。
 現状で戦闘機動が可能な初号機・弐号機によるタイミングを合わせた同時攻撃。
 つまりパイロット二人の息を合わせる必要が……
 何だねアスカ君。
 何? つまりシンジをあたしの下僕として徹底的に調教してやればいい訳ですね。解りますだと? いやちょっと待ちたまえ。
 アスカ君は碇の息子の首根っこを捕まえたかと思うと、止める間もなくツインルームに飛び込み中から鍵をかけた
 勿論中には監視カメラが仕掛けてあるが既にカメラ動画は葛城君の(親父臭い)寝姿動画に切り替えられている。
 やるなセカンドチルドレン。
 とりあえず壁にコップをあてて音を聞いてみたが、いきなり『目だ耳だ鼻!』と言う叫びと共に碇の息子の絶叫が響いた
 次いで『す、好きでこんな事やってあげるんじゃないんだからね』とか『人類が生き抜く為には人類の弱い部分を刈り取るしか』とか
 可愛らしいのだが物騒なのだか解らない声、小さな声のやりとり、間、やがてギシギシアンアン……
 碇、これは何かの条例に引っかからないか?
「問題ない。赤飯を炊け」
 任せておけ。月まで届くくらい炊き上げてやろう

528:第六話7(終)
08/10/24 00:17:16
 その他手は尽くしたが、葛城君の『まあ後はお若い二人で』の一言で放って置くのが一番と結論。
 何故かダブルトマホークを持ち出したレイをとりあえず硬化ペークライトで固めていた時、今まで黙っていた神君がぼそりと言った。
「奴が動きを止めてる内に、超長距離から陽電子砲二門で一気に焼き払う。というのはどうです」
「…確かにそれならエヴァは要らんな。だが何故最初からこの案を出さなかったのかね?」
「私はボインちゃんが好きでしてね」
「訳解らんぞ神君」
「そうだ神君。乳はボインだけではない。貧もまた素晴らしいものだ」
 黙れ碇。
 第一、乳房は巨も美も貧も含めすべからく素晴らしいものだ。ステータスだ。
 ともあれ作戦部に内職させた予算で更に技術開発部を四徹させ、陽電子砲二門を突貫作成。
 これは要は大砲なのでメイン・コンピュータであるMAGIでコントロールし、コンマ0.0(略)のタイミングで使徒を同時狙撃。
 使徒の撃破に成功した。
 動かぬ目標に対してならこれからもこれでイケるかもしれんな。
 と思ったら日本全国の電力を徴発したコトに対し、公民問わず山のように苦情が来た。
 既にネルフ相手に締め出しを始めている企業も多い。このままでは私の数少ない趣味である将棋に関しても出入り禁止が来るかもしれん。
 やはりこの手は禁じ手にしよう。
 
 全てが終わった後、ツインルームからツヤツヤした顔で現れたアスカ君をレイが強襲。
 よく神君がハーモニカを吹く川辺まで移動して殴りあい、夕焼け空の下クロスカウンターした辺りで何かが分かり合えたようだ。
 後日その写真を『瞬間、殺意重ねて。』と題して写真会に送ったら見事金賞が取れた。

本日これまで。深夜にご支援誠にありがとうございました…やはり冬月パートが性に合ってしょうがない件について

529:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/24 00:17:24
ツン……デレ……?

530:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/24 00:20:32
つまりパイロットスーツで浮き出てくる乳を好んで見ているってことですねわかります
乙でした

531:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/24 00:22:54
し、シンちゃん…大丈夫なんだろうか(無論性的な意味で)?

532:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/24 00:34:42
前半後半でゲンドウ&冬月の落差が酷いなw

533:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/24 02:23:05
3までは!3まではすごいかっこよかったのに!
無限分裂とか期待すんなジジイw!

534:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/24 16:00:02
>瞬間、殺意重ねて。

笑い殺す気かwwwGJすぎてコーンスープフイタwww

535:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/24 17:18:14
数行置きにツッコミどころが出てくるwww
イスに座りたいからイスラフェルとか命名法が酷すぎるwww

536:第七話1
08/10/25 21:56:32
今回は割合マジメパートに相当してしまいました。ハイ

「…現在の復旧率は60%というところです。が、やはり安定しません。戦闘に使うには厳しいでしょうな」
「構わん。業務に支障がない限り続けたまえ」
 いつものやりとりだ。だが珍しく神君が「私用がある」という。
「ご覧下さい。これがジオフロント。ネルフ本部区画内のゲッター値です」
「ほう」
 神君の持ってきたパーソナル・コンピュータを覗き込む。うむ。聞いた事があるぞ。
「知っているのか冬月?」
 知らんワケがないだろう碇。
「うむ。ゲッターロボの動力源であるゲッター線の量を示した数値のコトだな」
「その通りです冬月副指令。ゲッター学科に転向なさっては如何です?」
「老人をおだてるものではないよ。神君」
 ゲッター光線。つまりゲッターエネルギーとは、かつて日本の科学者、早乙女博士が発見した光線だ。
 宇宙から少量ながら地上に降り注ぐ光線…しかし微量でもエネルギーとして莫大な力を発揮した。
 無公害にして無限のエネルギーとして騒がれ、研究が急がれたものだ。
「そうです。しかし三つの悲劇が起きた」
「うむ。一つはセカンドインパクト」
 南極に眠っていた第一使徒アダムの発見。その時ゼーレは「神」を見つけたと喜んで手を伸ばし、そして…破滅が起きた。
 アダム覚醒は葛城探検隊がロンギヌスの槍で防いだが、覚醒の余波は世界を一度完膚なきまで破壊した。

537:第七話2
08/10/25 21:57:13
「当時は酷いものだった。世界各地が崩壊したのみならず、モラルまでも崩壊した」
「ええ。昨日までの隣人が今日の敵。そんな時代でしたな」
 セカンドインパクトによる被害は全世界に及んだ。特に日本は島国ゆえ特に水害が酷かった。
 が、島国ゆえ水害に手馴れた対処を施すことが出来た。何より…重機やロボットなどの研究に秀でていたから再建は割合早かったのだが…。 
「それゆえに戦火が起きた」
「そうだな。二つ目にして最大の悲劇。日本海戦争。資本と技術。それを喉から手が出るほど欲しがった国が群がるように日本を襲った…」
 同様にロボット工学に秀で、それを応用した重機技術に優れた西側諸国はむしろ懐柔するように手を伸ばした。
 が。それとは他に、もっと直接的に手を伸ばしてきた国もあった。
「まさに、戦争の時代だったな」
「…話がすっかり逸れましたね。それよりコイツを見てください」
「うむ。…106?」
「100がゲッター線濃度の通常値と思っていただければ結構です」
 ふむ。つまりジオフロント内のゲッター線濃度は通常より若干高いのか?
「…そしてこれが本日日本標準時0700時時点での地上のゲッター線値です」
「172?」
 何かおかしくないか神君?
「そう。おかしいのです。明らかにおかしい」
「ゲッター値が増えている…だと?」
「そうです。およそ十五年前。ちょうどセカンドインパクトのその時から、徐々にゲッター値が増しているのですよ」
 言って軽く一礼すると、神君は懐からタバコを取り出し一服の紫煙を味わった…沈黙が場に落ちる。
「…そしてその勢いは、第三の悲劇である浅間山事件後、更に拡大傾向にあるようです」

538:第七話3
08/10/25 21:57:58
「ブフフフ。では予定通りに。失礼します。行こうスティンガー君」
「そ、そうだね。行こう、こ、コーウェン君」
 暗闇の会議席。それは今は誰も座るものが無いハズの会議席である。
 だが今、議席には暗闇に浮かぶ七体の石柱が着席し、そして座席に着かぬ二人の男を見送った。
『槍の確保に成功した』
『忌々しくも恐ろしきはゲッター。ゲッターGシリーズ。あの生産性でこうも高い戦果をもたらすとはな』
『左様。ならば戦争だ』
『我らゼーレが再建も、彼らが前大戦時のプラントを発掘提供してくれなければこうもうまくはいかなかった』
『だが現状で使徒に通じるとは限らん。未だ数が揃わぬ今、槍を手に入れた我らにとっては保険に過ぎぬ』
 彼らの名はゼーレ。
 旧世紀以前に人類が作り上げた結社であり、人の世を影から動かしていた存在であり、そして十三年前、神隼人の手により失われたはずの結社であった。
 石柱に模した立体映像には、同時に強面の老人達の顔がゆらゆらと浮かんでいる…。
『いずれにせよゲッターなど文書<シナリオ>に無い存在に過ぎん。使徒は碇が殲滅を果たすであろう』
『我らの手で為したいところではあるが、な…』
『だが当面追加予算は見込めぬ』
『左様。当面襲えるだけの銀行は全て襲った』
『何より問題は、今、エヴァが全て奴の手にある事のコトだ』
『だが既にエヴァの製造ノウハウ、そして根本たるアダム細胞も我々は確保しておる』
『しかし研究施設たるネルフドイツは碇の手で解体された』
 雰囲気に似つかわしくない重低音が響く。
 腹に響くような連続音。会議場中央に据えつけられた石柱へ、ゼーレ全員が発砲した音であった。
 もちろん石柱には碇ゲンドウ、そして神隼人の顔写真が貼り付けられている。

539:第七話4
08/10/25 21:58:34
『忌々しきは碇、そして神隼人か……』
『左様。もはや戦争しかあるまい』
『落ち着け諸君。だがイレギュラーにはイレギュラーだ。既に巴武蔵、そして流竜馬の排除には成功している』
『それもあの二人の手柄かと思えば忌々しいがな』
『だが我々は時計の針を進める力を手に入れた』
『人類補完計画の鍵。その多くは既に我らの手にある』
『裏死海文書。槍。ゲッター。だが全ては本当のエヴァの完成を待たねばならぬか』
『左様。その時こそ戦争だ』
『しかし最後のカギは我々の手にある』
『鍵たる者よ』
『タブリスよ。君に聞きたい事がある』
 見つめる先に浮かぶのはLCLで満たされたカプセルである。
 その中には白い人影が浮かんでいたが、彼らの中に『彼』が人であると思う者は居なかった。
 彼の名は、タブリス。最後のシ者であり、また最初の使徒である…

540:第七話5
08/10/25 22:00:24
■特務機関ネルフ/司令室
 第3使徒『サキエル』、第4使徒『シャムシェル』、第5使徒『ラミエル』、第7使徒『ガギエル』。
 そして第8の使徒である『イスラフェル』を撃破……使徒殲滅は順調に進んでいる。が。
「ゲッター線の異常増大か。全く厄介ごとばかり起きるな」
 神君はセカンドインパクト…アダム爆砕の現場に、ゲッターロボがあったコトが何らかの影響を与えているのではないか
 という大胆な仮説を立てていた。確かにアダム絡みなら不思議現象などお手の物だが…。
 しかしその影響が読めん。
「ともあれ碇。次のシナリオはどうなっている?」
「見ての通りだ」
「またか……」
 碇が呈示したシナリオは丁度虫食いになった部分だった。
 使徒が現れるのか、それとも何か事件があるのか。いずれにせよ何かが起こる。しかし我々には知る由も無い。
 我々にとって重要ではない事件であることを祈るばかりだ。

 我々が『シナリオ』と呼ぶ裏死海文書。
 これは本来ゼーレが持つ石版の事なのだが、残念なコトに我々はその一部を失っているのだ。
 まあそれも当然。我々ネルフは本来ゼーレの「E<エヴァ建造>計画」及び「人類補完計画」実行機関でしか無いのだから。
 いわば現場専門の出先機関に過ぎず、碇が非合法手段によって得ていなければ本来ならこのシナリオさえ持ちうるハズが無いのだ。
 だがこの「シナリオ」があるおかげで、ゼーレ無き今も「我々の」人類補完計画は遂行へと向かいつつある。
 多少欠けていたとしても文句など言えた義理ではない。

 とはいえ警戒をするに越したことは無い。パイロットの位置だけでも把握しておくかね。
 チルドレン達の提示連絡映像を確認する。そういえば碇。お前の息子はようやく退院したのだったな。
「…いや待て碇。お前の首に首輪がついている気がするのは気のせいかね」
「問題ない。おそらくはそういうプレイだ」
 最近の若い者は解らんな。これでも年の割りに理解はある方だと思っておったのだが
「では先生、性教育学科へ転向なさってはいかがです?」
 だが断る。

541:第七話6
08/10/25 22:01:20
■第三新東京市/碇シンジ病室
 第三新東京市に来てから、僕は色々あってずっと入院していた。でもようやく退院できた。
 当然だけど、父さんに呼び出されてココに来た僕には家なんて無いから個室が用意されることになったんだ。
 ミサトさんは『一人でいいの?』『申請すればお父さんと一緒に暮らすことも出来るわよ』って気遣ってくれたけれど
 でも僕は一人でいいと思った。気楽だと思ったから。でもそれを正直に言ってしまったのがいけなかった……。
『もー。無理しちゃって。親子なんだから一緒の方が』
 と明るく言ってきたミサトさんに
『ミサトさんには関係ないでしょ。ほっといてください!』
 ……言わなければ良かった。

『暗い……暗すぎる……その性格あたしがなおしたる!』
 あれよあれよという間にミサトさんと同居する事になり
『ミサトぉ、何よシンジも一緒に住むの!? まあいいわ。どうせシンジはあたしの下僕なんだしィ』
 既にミサトさんと同居していたアスカとも一緒に。
『肉。嫌いだから』
 綾波。引っ越し祝いありがとう。でも誰に聞いたの?
『転校生。ワイはお前の引っ越し祝いをせにゃならん!』
『よ、碇』
 トウジとケンスケも。
『引越しおめでとう。これ差し入れのスイカな』
 加持さんも。でもホントに誰が言って回ってるんだろう……
『わ、私じゃないわよ?』
 リツコさん。別に何も事言ってませんよ。
『不潔です』
 え?
『シンジ。時間が空いたらアジテーションのやり方とバリケードの造り方を教えてやろう』
 ハヤトさん……その、いえ。何でもありません。

542:第七話/ゼーレダイナミックス(終)
08/10/25 22:04:22
 こうして何故か期せずしてミサトさんの……いや、僕らの家に集まり、そのまま宴会になった。
 僕は、こうして大勢で集まって騒ぐのは生まれて初めてだった
 こんなに、楽しいと感じたのも初めてだった…でも。「こんなに楽しいことは長くは続かない」「すぐに苦しみはやってくるだろう」と
 心の隅では、そう思っていた。
 
 他方。「シンジ退院祝い」と書かれた風呂敷包みが転がる司令室。
 勇んで第三新東京市へ出かけようとした所を、保安部にとっ捕まった碇司令が無言でカキフライを食べている。
「碇。いい歳なのだからヤケ食いは止めろ。だいたいお前は一応司令なんだぞ?」
「問題ない。続ける」
「今回の件は多めに見よう。だが解っているハズだ。そろそろ覚悟を決めろ」
 お前がお前の計画を続ける限り、お前は最期の時まで息子と解り合える事は決してないのだ。
 いや、むしろお前は息子を傷つけなければならぬのだよ。碇。
 それが我らの補完計画に必要な事なのだから…。          次回第八話「静止してくれない闇の中で」に続く。

という事で今回お開き。前回たくさんのご支援、反響をマコトにありがとうございました
それを励みに次回はノリがいつものパターンに戻ります。多分。

543:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/25 22:21:20
乙です~

しかしどこも予算は厳しいんだな・・・お前らまで銀行襲うなよwww

544:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/25 22:46:55
竜馬死んだん!?
虚無った後ってことか?

545:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/25 23:07:12
ゼーレの貧乏っぷりに全俺が笑死したwww


そうか、竜馬も武蔵も……所で弁慶は?

546:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/25 23:56:19
でも連中なら殺したと思っても安心できない。
十三年後にタイムワープした例もあるし、賢ワールドなら火力偏重サイボーグになって復活も十二分にあり得る。

547:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/26 00:24:29
>>546
そりゃ武蔵違いw

548:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/26 01:21:57
貧乏ネルフに貧乏ゼーレ…そしてゼーレがなんかいろいろと変になってるwwww
シリアスパートらしいけど、それでもツッコミが追いつかないとはwwwww

549:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/26 01:28:24
左様のおじいちゃんすっかりボケちゃって・・・

550:>>540一部訂正
08/10/26 01:37:21
「…いや待て碇。お前の息子の首だがな、首輪がついている気がするのは気のせいかね」
「問題ない。おそらくはそういうプレイだ」
 最近の若い者は解らんな。これでも年の割りに理解はある方だと思っておったのだが
「では先生、性教育学科へ転向なさってはいかがです?」
 だが断る。

言葉の意味が完全に変わっている部分があったので訂正。首輪つけてるのはシンジ君です。決してゲンドウおぢさんではありませんよムォォ
色は…………………ファンの人に怒られたら困るのでとりあえず白と赤のツートンカラーというコトでひとつ

551:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/26 01:44:58
竜馬・弁慶・武蔵の話については3~4話以内に作中に出ますので今回はご勘弁を
なお武蔵坊弁慶は本場所休場となっております。またの虚無をお待ちくださいますようお願い申し上げます

552:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/26 02:00:11
>>546
ていうかその火力偏中サイボーグにパワーアップしても結局死んだじゃねえかw

553:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/26 07:54:53
>>550
いや、誰でも良い。あのヒゲめがねに首輪を付けてつないでおけ。

554:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/26 14:39:44
あーよかった
弁慶の出番はネオゲ並かと思ったよ


555:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/27 17:36:21
ここは燃えたり萌えたり笑い死んだりドワオしたり
忙しすぎるスレですね><

556:名無しが氏んでも代わりはいるもの
08/10/27 18:14:44
なあにかえって予算不足になる

557:第八話:静止しそうにもない闇の中で
08/10/27 20:32:38
 闇の中に七体の石柱が浮かぶ…。
『資金源については一考しよう。現地マフィアと手を結び米国首脳<ホワイトハウス>への道は確保しつつある』
『南極での一件が効いたな。米国政府はネルフ本部と日本に嫌疑を抱きつつある』
『ネルフ米国支部取り込みも近い』
『まあその分、苦労も増えたがね』
『左様。もう抗争にも飽き飽きだよ』
 見れば石柱達の足元には血の池が出来ていた。石柱…ゼーレらを狙った暗殺者達……で、あったモノらである。
『マフィア共は年がら年中抗争しかおらぬからな』
『打ちのめし合わねば力量も理解できぬとは。全く罪深く愚かな者共も居たものだ』
『だが地にうごめく者には仕方の無き事でもある』
『害は無論我らにも来よう。問題は使えぬ護衛共のコトだ』
 言ったその時、石柱の一体へと無数の投げナイフが飛来する。
 しかし石柱からも「ぬっ…」とバルカン砲が顔を出したものだから、ナイフは投げた本人もろとも粉微塵となる。
 別の石柱へはマシンガンが差し向けられたが、やはり石柱は無言でドワオドワオと砲火を放って先手必勝の言葉を実行する。
 しばらくは爆音が轟いていたが唐突に静寂が落ち、そして硝煙と血のニオイだけが場に残った。
『このアジトも、もう使えぬか』
『全く。無駄でいかんね』
 頭目と思しき石柱が一言発する。するとガタンと音がして石柱達が沈み込んでいくではないか。
 沈む床から死体が弾かれ血は洗い流されてゆき、次のアジトへの移動が始まる。
 神隼人とネルフに潰されたゼーレは、こうして地下を生き延び、
 いつしかそれが日常となっていた…。

『さて諸君。依然、第8使徒サンダルフォンの発生は確認できぬ』
『ネルフ側が極秘裏に処理した可能性は?』
『場が問題だ。日本にはあの地がある』
『浅間山かね? だがあの地にまだ何が残っているというのか』
『やはりタブリスの調整を急がねばならぬか』

558:第八話2
08/10/27 20:34:45
 それは少し前のコトだ。彼らが保有する人型使徒「タブリス」。彼に対して質問を投げかけた時の事だ…
『タブリス。君に聞きたいことがある』
『歌はいい……ねえ…』
『それは聞いておらん。聞きたいのは…』
『サンダルフォン……第8使徒……浅間山……喰わ……』
『何?』
『未だ出現しないのでは……ない………サンダルフォンは……触れてはならぬ……場所…へ…』
『何だ、何を言いたいタブリス?』
 タブリスと呼ばれた少年は、瞑目するように瞳を閉じたまま、ただ壊れたラジオのように繰り返した。
『喰われた……!』

『喰われた、か』
『タブリスの調整はまだ終わらぬのか?』
『十五年がかりの調整だ。一朝一夕に終わるものでもなかろう』
『とにかく碇につけた鈴は未だ鳴っておらぬ』
『左様。ならば戦争だ』
『しかし裏死海文書に書かれた使徒が現れぬなどありえるのかね?』
『シナリオの修正が必要か』
『否。出ぬならばそれは越したことは無かろう』
『左様。もはや戦争しかあるまい』
『まずは鈴の音を確認する事より始めよう』
 議員たちは口々に疑問を投げるが決着は付かぬ。議場たる石柱「キール・ローレンツ」は締め括るように発言した。
 すると円をなす石柱達の中央に、立体映像がゆらゆらと浮かびだしたではないか。
『君が賢い男である事は我々も知っているつもりだ。では報告を聞こう』
 会議が招聘した男。「鈴」と呼ばれている男は、呆れたように口を開く。
「ハハハそれがですね……」

559:第八話3
08/10/27 20:36:34
 やあ皆元気かな?
 僕は日向マコト二尉。ネルフの発令区オペレーターの一人さ。
 え? 誰だかわからないって? ええとほら、眼鏡のオペレータで「パターン青、使徒です」の人だよ。ハハハ。
 ああたまに勘違いしてる人もいるけど「パターン青」は僕の台詞だよ。
 もう一人の彼は名前が青○ってだけで、台詞は違うんだ。プルルル
「電話?」
『もしもし。パターン青葉シゲル。俺です』
「ハハハ黙ってろロン毛」
 笑って携帯を切る。今日は久々に平和だったんだよ。でもまあネルフだものね。
 当然だけど使徒が来た。
 問題は停電の時にソイツが来たってコトだね。
 これは豆知識だけど、ネルフ本部のシステムは上層の第三新東京市に至るまでカバーしてるんだ。
 僕は丁度「上」に用事に出てたんだけど、本部が停電を起こしたから帰れなくなってしまったという訳。困ったよね。
 そこに、使徒が来た。
 いやあ凄い騒ぎだったよ。だって使徒を追いかけて国連軍が突入してきてさあ
『ネルフの連中はどしたァ!』
『やっぱり返事がありませんぜ!』
『なら俺たちがふっとばしてやるしかないよなあ~』
 とかスピーカー鳴らしっぱなしの爆撃しっぱなしで突っ込んでくるんだもの。
 おかげで街のあちこちは吹っ飛ぶし、人も蜘蛛の子を散らすように逃げていった。まあ当然だね。
 まあ例によって使徒のフィールドの前には無力。でもあいかわらずネルフは停電で沈黙したまま。こりゃ気付いてないね。
 放っておいたら使徒と国連軍のダブルパンチというか、国連軍に街が吹き飛ばされかねない。

 だから慌てた僕は、丁度近くを走っていた選挙カーをとっつかまえたんだ。
 知ってるかい? ネルフの権限を使えば選挙カーの一台くらいならラクに徴発できるんだ。
 でも良い子はまねしちゃダメだよ? 悪い子ならまねしていいけど、やりすぎると碇司令みたいになっちゃうからね?
 まあ僕の場合も、結論から言っちゃうとこれがいけなかったんだ。
 後はネルフ発令区まで突っ走るだけ。ってアクセル吹かしたら、いきなり横手からはねられてね……。
 あれ、もしかしてアレって作戦部の…

560:第八話4
08/10/27 20:37:41
『……ではこちら側の工作員がしかけるより先に、ネルフ側のシステムが勝手に落ちたと?』
『正・副・予備の3電源がいっぺんにかね!?』
「はい。どうも施設運用に回す予算が不足しているようです」
 鈴は飄々とした顔で応える。
 ヒトとしての感情が妙によみがえるのを感じた。久々の事だ。心底呆れたコトなど久方ぶりだ……。
『感心している場合かね。だが復旧ルートから本部の構造を解析する手はずはどうなった?』
 男はいつもの軽い調子で、しかしやや疲れた顔で答えた。
「それがですね……」

 日向二尉が気絶してしまったので後を引き継ぎます。
 私は綾波レイ。特務機関ネルフ、汎用人型決戦兵器試作実験型改実戦仕様エヴァンゲリオン零号機パイロット。
 年齢は……。
 そう。そういう記録じゃ、ないのね。
 突然学校へ迎えが来た。私、碇君、セカンドの3人。迎えに来たのは神隼人大佐。
 神隼人。強い人。とても強い人。とてもとても強い人。この人が何故私たちを直に迎えに着たのか。
 それはネルフ本部施設に通じるルートが全て不通になっていたから。そして外に使徒が近づいてきていたから。
 だから、まずパイロットの保護を優先したのだという。
 端的で正確だと思った。
 そんなヒトだからてきぱきと行動していた。
 学校前にさっそうとロボット兵器<ビィートT32>で現れ、拳銃を空へ向けて数発発砲。
 驚いて窓から顔を出した私たちの間近へ発砲。携帯でいいじゃないですかって碇君が言ったら「このほうが早い」って返していた。
 そう。早いのね。
 てきぱきと私たちをビィートT32に乗せてハンドルを握り、最短ルートでネルフへ直行する。
 逆さまにしたお椀に、4つ足が付いたようなビィートT32だけど、走るスピードはそれなりに速い。
 途中何台か車をはねとばしたって碇君が言ってたけど「この程度の事で死ぬなら今死なせてやった方が親切だ」って。
 そう。親切なのね。

561:第八話5
08/10/27 20:39:51
「でもハヤトさん、この機体でどうやってエヴァのところまで行くんですか?」
 碇君が不安そうに聞いた。だから私は答えた。
「神大佐。私が道を知っています」
「なんでそんな道しってんのよ!」
 セカンドがつっかかってきたけど。なんでつっかかってくるのかが解らない。
「体が覚えているもの」
 セカンドは「そりゃあたしはこっちにきて日が浅いけどさぁ……」とか呟いてるけど気にしない。
「そういえば神さんって、なんでネルフで働いているんですか?」
 セカンドの話題が変わった。彼女の話はよく切り替わる。彼女の表情と同じくらい。
「聞きたいか? 聞きたいならその内話してやろう。…だが今は口を閉じろ」
 舌をかむぞ、と神大佐が言った途端、ガクンとビィートが揺れた。
 工作機械用の開口だから急傾斜。むしろ直滑降。四足のビィートは風のように走ってゆく。でも途中いくつか隔壁があった。
「ど、どうするんですかぁ~!?」
 壁があっという間に近づいてくる。神大佐が笑う。
「このビィートT32には、たった一つ。とんでもないとりえがあってな」
 言うなりレバーを引き上げる。ビィートの四足と頭部が胴体に格納され、半円上の形態に変わる。
 でも中の私達には判らない。でも何かが起こるのはわかる。
「適当なトコロに掴まっていろ!」
 私とセカンドが碇君にしがみつく。碇君の顔が何故か青くなった。
「行くぜ地獄行きのエレベーターだ!」
 ビィートが回転を始める。勿論中の私達も一緒に。それからのコトはちょっと記憶が途切れている。
 おぼろげに憶えているのは、高速回転するビィートが次々と隔壁を突き破り、地下へと下っていったコト。
 そして運転中の神さんがとても楽しそうだったコト。
 そう。楽しいのね。
 楽しいのね。
 楽し…

562:第八話6(終)
08/10/27 20:42:18
『使徒か』
「ええ。ですがネルフ側も既にエヴァが3機稼動状態。バッテリーもありましたから出撃後は苦も無く殲滅したようです」
『だが君がネルフの構造を探れなかった理由とはならんぞ』
『左様。使徒迎撃が終了すれば後は復旧に移ったハズ』
「それがそうはならなかったんですよ」

 当時のネルフ発令区
「使徒の殲滅、完了した模様です」
「よし。安全が確保され次第ダメコン(施設補修)部隊を回せ」
「それが……」

 再びゼーレ
『今何と言った?』
「システムトラブルではなく、電気供給元の第二東京電力から電力を切られていたようです』
『…………』
「電気料金の滞納が原因だそうで」
 思わず沈黙する石柱達。
 確かにゼーレとネルフが袂を分けたのは発電施設の実装前であったが。
「対策として、次から第二東京電力、中部電力、中国電力で、正・副・予備の3電源を別途に……」
『それはもう良い。ならば電源復旧を待って再度諜報員を』
「難しいでしょう。今回送り込んだ諜報員の大半を捕らえられました」
『今、なんと言った?』
「停電後、間を空けたのが致命的でした。連中もバカじゃありません。網を張っていたんですよ」
『また奴か』
「ええ。神隼人。あの男です」
 まったく。電力会社もまともに懐柔できん組織の癖に…。しかしキールの頭には疑問が残る。
 そんなに予算が不足することなどありえるのか? と。
「裏切り者を処理するのは大得意だとは言ってましたよ」
 そう言って、ゼーレの諜報員は……加持リョウジは、疲れた笑いを浮かべるのだった。
『まったく…どうしたもんだかな。葛城』

本日これまで。なお筆者が途中で虚無ったら、それは多分ゼーレに暗殺されたも…え、誰だこんな夜更ドワオ!


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