08/09/16 00:13:39 +nIpLkBp0
「……別れよう?」
これは悪い夢だ。
ごめんなさい、と彼は呟いた。
「……何で?」
「ごめんな……もう、疲れたんだよ……ごめんなさい」
「そんなの、許さない」
懐からナイフを取り出す。
彼の喉元につきつければ、ほら、きっと戻ってきてくれる。
「……っ!ごめんなさい……っ!」
「名前で呼んでよ!」
「勘弁してくれ……よすんだ」
「じゃあ私と別れるなんて言わないで」
「勘弁してくれ……」
「別れないって言ってよ!」
「ごめんなさい勘弁してくれ……どうして君はこんな風になってしまったんだ」
彼の態度を見て、私はナイフを脇腹につきたてた。
勿論、私の。
「……なっ!ごめんなさい!ごめんなさいっ!?」
「救急車なんて……呼ばないでよね」
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいっ!ごめんなさい!ごめんなさいっ!!」
「名前……呼んでよ」
「勘弁してくれ……勘弁してくれっ!勘弁してくれ……っ!死ぬな、こんなところで……掃除のおばちゃんが悲しむ……」
苗字:勘弁してくれ
名前:ごめんなさい
親友の名前:掃除のおばちゃん