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人類は神が天地創造の6日目、つまり「ゴキブリから猿まで」創り上げた後に「自分の姿に似せて、粘土で創った」ものだとされています。
つまり、イエスに言葉を与えた神が、万物の頂点に創った人の概念には「セムか白人しかなく、黒人や黄色人種などは入っていない」とかっての欧米では信じられていました。
欧米人の認識では、「黒人や黄色人種」は、創造主が5日目までに創った「ゴキブリから猿まで」の組に入っていたというわけです。
そのせいか、欧米人たちはエジプト文化、メソポタミア文化、それに続くギリシャ・ローマ文化の担い手はすべて白人種だと信じて疑いませんでした。
ナポレオンのエジプト遠征に同行したシャンポリオンも紀元前千年頃のメレネプタ王の墓を調査して、とんでもない事実を発見することになります。
墓の壁画には、世界に君臨する王のもとに朝貢する各国の人々の様子が描かれていました。
ところが、その国王は白い肌ではなく、赤褐色の肌で、朝貢する順番を見ると、まず、威風堂々たる黒人が、次いで黄色い肌の人々が並び、
一番最後に白い肌で、眼は青、髪はブロンドで、長身を毛皮で包み、体のあちこちに入れ墨をした紛れもない野蛮人が描かれているのを発見します。
彼は、友人への書簡にその衝撃を次のように書いています。
「私は、これを言うのが恥ずかしい。
何故なら、我々の人種は最後であり、序列の中でも、最も野蛮なのだから」と。
彼に続く白人の学者も、エジプト文化を見なかったことにして、「セムか白人」によると見られるメソポタミア文化こそが「世界最古の文化である」と言い出す始末です。
その虚構の伝統は現代にも尾を引いています。