10/05/08 23:45:29
「攻撃やめ!! 伏せろ!! 焔の錬金術師が来るぞ!!」
「お父様」めがけて繰り出される大火力。
目の見えないマスタング大佐の目の代わりに距離と角度を指示する中尉。
「目が見えんから火加減がわからん!!」
「加減する必要はありません! 距離50…いえ53!!」
手合わせ練成で大火力と防御を使いこなすマスタング大佐。
ブリッグズ兵も砲撃を続ける。
「反撃のすきを与えるな!! 奴に賢者の石を使わせ続けろ!!」
アームストロング少佐の練成が、ランファンが、皆が攻撃し続ける。
その様子を見てグリードは「あの力があれば世界は全部俺のものにできるぜ!!」と猛る。
しかしグリードの中から響く声があった。
「世界の王になるというのはこういうことだったのカ」
自分の中の空っぽがこれで埋まるかもしれない、生まれてからずっと続いていた
乾きがおさまるかもしれないと自分の中のリンに返すグリード。
「おまえの欲しいものはそうじゃない」リンの言葉が響く。
「黙ってろ」グリードは戦場へと駆け出す。
「お父様」への攻撃は続く。しかし周囲の防壁のせいで傷すら付けられない。
『無駄だ。人間ごときでは私に指一本触れることはできん』勝ち誇る「お父様」
「人間がダメならホムンクルスはどうだ!!」
グリードがパンチを繰り出す。その腕を顔にめり込ませた「お父様」はそのまま
グリードの中の賢者の石を取り込もうとするのだが…。
「なんつってな!賢者の石を欲しがってるなら俺と接触するために防御をいったん
解くだろうと思ってよ!!」
「お父様」の背後から連携してエドの右腕が迫る。
「保ってくれよ!! 俺の腕!!」
しかしエドの願いもむなしく、鋼の右腕は分解されてばらばらになった。
それでもなお蹴りを入れるエド。
「あきらめるな!!」