09/04/08 22:14:43
うさぎと衛が消えてしまってから、残されたセーラー戦士達は何が起こったのかと、ただただ立ち尽くしていた。「プリンス……!プリンセス!」
しかし程なくして、皆の前に光が突如出現したかと思うと、うさぎと衛が無事に生還してきたのだった。
「プリンス プリンセス!」「みんな!」うさぎが元気に答えた。
二人は繋いだ手を上に突き出し、スペルを唱えた。「ムーン・クライシス!メイクアップ!」「セーラームーン!タキシード仮面!!」
セーラームーンははっとして皆の顔を見た。「サターンとちびムーンは!?」「!!」
―しまった!!アマゾネス・カルテットをおいかけて奥へいったきり―!もどってこない!?
“手こずらせおって!だが もうどんな悪あがきも手おくれだ”
「ネヘレニアさま エリュシオンのガードが弱まりましたぞ!いまこそチャンス!―この霊魂導士ジルコニアにおまかせを!」
街の様子を伺ったセーラー戦士達は戦慄する。街並みはすっかり変貌し、鬱蒼としたジャングルが広がっていた。―このジャングルは!!
草むらの影には無数のレムレス達が蔓延っている。―街の人たちが!
「―暑い……」「……息が できない……」熱気にやられ、セーラー戦士達は次々と倒れていってしまった。
「みんな!?」セーラームーンが呼びかける。「しっかりして!」ところが、セーラームーンの胸にあの痛みが湧きあがってきた。
セーラームーンとタキシード仮面は黒い血を吐いて苦しみ出す。―たおれるわけにはいかない みんなを助けなきゃ
―だけど…… ……苦しい 息が……できない………!エリオス……!
エリオスもまた、悲鳴を上げる体と戦っていた。―プリンス プリンセス!
―聖なる力を秘めたエリュシオンよ どうか 浄化のその力すべてを地上へ!
―わたしの最後の祈りを ききとどけたまえ―!!
201: ◆P9MoonSjzo
09/04/08 22:15:48
エリオスの祈りに応えるように、エリュシオンの神殿が光輝いた。すると、地上にクリスタルが出現し、倒れていた人々を覆っていく。
セーラー戦士達は重い体を起こした。―熱気がおさまった!?なにがおこったの!?
見れば、街を乗っ取ったジャングルは全てクリスタルに封じこめられていた。
『……プリンス』「エリオス?これはエリュシオンの浄化作用なのか?」『長くはもたないかもしれません ですがこれがわたしとエリュシオンの限界―』
「エリオス!?」『……王子(プリンス) あなたに会えてよかった……』
衛は、一心同体だったエリオスが、静かに体から離れていくのを感じた。「エリオスッ!!」
―そして 小さな乙女にも 会えて……
“クククッ”「とうとう力つきたか!」ジルコニアは黒く笑うと、新月を背後に従えてぐんぐんと巨大化していった。
マントには怪物の顔のような紋様が見える。―巨大化した!?
続いて怪物の顔の口が大きく開き、放射状に攻撃が放たれた。そのレーザーのような光線は、タキシード仮面とセーラームーンの胸を正確に射抜いていた。
「プリンス!!プリンセス!!」二人は、胸から血を流しながら、闇の中へと堕ちていった。
●to be continued●
202:マロン名無しさん
09/04/08 22:46:59 PDHrT60t
まーた夢オチだろ?
…ですよね?gkbr
203:マロン名無しさん
09/04/08 22:50:12
なんでエリオス死んだのに変態は生きてるんだ?
心と体が繋がっているんじゃないのか?
204:マロン名無しさん
09/04/08 22:53:39
いまググってみたが、ジルコニアってイミテーションのことを指すんだな
ところでジルコニアのマント(?)の顔が、なにかに似ているのだがどうしても思い出せない
205:マロン名無しさん
09/04/09 10:20:01
まーたなぜか生きてるんだろ?
206: ◆P9MoonSjzo
09/04/10 23:41:56
Act47 夢9 デッド・ムーン・ドリーム
セーラームーンとタキシード仮面は胸を撃ち抜かれ、ドサリと地面に倒れ込んだ。「プリンス!!プリンセス!!」
ヴィーナスが駆け寄り、抱き起こすが、セーラームーンの皮膚はドロリと溶け、グシャッと醜く変貌してしまった。
「いやあぁっ」「プリンセス!」セーラー戦士達は狂ったように叫び声を上げる。
気丈なウラヌスでさえも何が起こったのかわからず呆然としてしまっていた。―こんな こんなバカな
マーズが頭を抱え込んだ。「こんなの!悪夢だわ!!」ウラヌスはその言葉にはっとする。―悪夢!?
セーラームーンはズルリと手を滑らせ、重い体を起こした。―なにがおこったの?
目の前には、夥しい血を流して倒れているセーラー戦士達の死体が転がっていた。「!? みんな!?」
「まもちゃん!?ちびムーン!?サターン!?」そして、セーラームーンの顔もドロドロに溶け、まるで骸骨に皮膚が貼りついたような顔に変貌していた。
「いやああっ」―うそ…… これは 悪夢だわ………
巨大化したジルコニアのマントの紋様から、怪しげな術が放たれていた。―ホホホッ この星は永遠にわがデッド・ムーンのものだ
―弱き者どもよ 永遠にさまよい人となれ!新月の闇と悪夢の中でな!
クラウン・ゲームセンターの地下にある司令室で、アルテミス達がモニターを見つめていた。
「見ろ!地球が暗黒につつまれてゆく!このままでは地上にかけたエリュシオンのクリスタル・バリアはやぶられ 地上があの新月にのまれてしまう!」
「だれも応答しないわ!アルテミス!」ルナが叫ぶ。二匹を見守っていたダイアナは、ぽろぽろと涙を流した。―まさか みんなやつらに―!
―スモールレディ……!そばをはなれなきゃよかった!
「あたし!デッド・ムーンサーカスへいってきます!!」「まって!ダイアナ!」ルナが呼び止めた。
「あたしたちはもうすこしここで 待機しましょう」「ぼくらの戦士たちはこんなことでは負けない!信じて まとう!」
―セーラー戦士たちはかならずこの星を守ってくれる―!
207: ◆P9MoonSjzo
09/04/10 23:43:57
「うさ!」タキシード仮面がセーラームーンの頬を叩いた。続いて、ヴィーナスとマーズの頬も叩く。
「しっかりしろ!これはやつらの悪夢だ!!」「まもちゃん!」セーラームーンは頬を押さえながら、驚いてタキシード仮面を見つめた。
「プリンス!?プリンセス!?」他のセーラー戦士達も驚いて正気に返ったようだ。
「見ろ!!」タキシード仮面の視線の先には、嵐のような威力の呪術を放つジルコニアがいた。
「心を強くもて!この星をやつらに渡してもいいのか!?やつらを倒してこの星を守るんだ!!」
外部太陽系三戦士はじっとタキシード仮面を見つめた。―プリンス―!あのすさまじい悪夢をご自分の力でうちやぶって―!?
セーラームーンは心動かされた様子でタキシード仮面を見つめ返した。―まもちゃん……!
―ああ そうだ この星のみんなの幸せを 永遠に守ってゆくとあなたに誓ったばかりだった
―そしてそれは夢なんかじゃない この星を守る それはいつだってあたしたちの現実(リアル)
―悪夢なんかに そして自分の夢なんかに こんなところで負けるわけにはいかない―!
「―あたしたちセーラー戦士が負けるはずないわ!」セーラームーンは自信に溢れた表情で仲間達の方へ振り返った。
ウラヌスは思わず見とれてしまう。―そう プリンセス あたしたちのすべて
―生も死も絶望も希望も夢も― いつだって そうやって光輝くあなたのところにある
「プリンス!プリンセス!!あたしたちは どんなことがあろうともあなたがたを守ってみせる!」
208: ◆P9MoonSjzo
09/04/10 23:46:15
「セーラープラネットパワ―ッ」「ウラヌス!」「ヴィーナス!」「ジュピター!」「マーズ!」「マーキュリー!」「プルート!」「ネプチューン!」
「「「「「「「メディテイション!!!」」」」」」」
守護戦士達は立て膝の姿勢で円状に並ぶと、手を繋いだ。すると、円の中心から強力な光の渦が放たれ、ジルコニアに直撃した。
「くっ……!おのれ……!!」地面に崩れ落ちたジルコニアは、突然飛びあがると、姿を消してしまった。
セーラー戦士達は後を追って、デッド・ムーンサーカスのテントへとテレポートした。
「マーズ!フレイム・スナイパ―ッ」「ヴィーナス!ラブ・アンド・ビューティ!ショ―ッック!!」
セーラー戦士達はテントに乱入した。マーキュリーがゴーグルを装着し、敵の位置を計算する。「いたわ!」
セーラー戦士達はやっとジルコニアの姿を見つけるが、ジルコニアはこちらに気づくと、大きな鏡の中へと逃げ込んでしまった。
セーラームーンも後を追いかけて鏡の中へ入っていく。「セーラームーン!?」
ヴィーナスも続けて入ろうとするが、鏡は固く閉ざされてしまっていた。
●to be continued●
209:マロン名無しさん
09/04/11 00:10:22 G/1qBk0q
あれ?変t…まもちゃんがかっこいいんだけど
210:マロン名無しさん
09/04/11 00:11:48
変態GJ
…で、ゴールデンクリスタルはどうなった
211:マロン名無しさん
09/04/11 00:14:06
すっかりウラヌスがリーダーみたいになってるな
ヴィーナスはこのままではヤムチャになっちゃうぞ
212:マロン名無しさん
09/04/11 00:15:16
へんたいは レベル2に なった!!
ひらてうちを おぼえた!!
213:マロン名無しさん
09/04/11 00:16:39
~変態確変中~
214:マロン名無しさん
09/04/11 00:18:47
冒頭の絵が少女漫画にしてはグロすぎるんだが…
悪役がああなるのはともかく、主人公側が醜い死に顔晒すとか…
トラウマになるぞ
215:マロン名無しさん
09/04/11 04:06:13
鳳凰幻魔拳をくらったみたいだ…
216:マロン名無しさん
09/04/11 20:10:33
>>215さん!やっぱり来てくれたんだね!
217:マロン名無しさん
09/04/11 20:11:29
直子はホラー漫画家に転向しるw
218:マロン名無しさん
09/04/12 07:28:32
鏡には鏡でネプチューンのアクアミラーが効きそうなんだけどなぁ
219:マロン名無しさん
09/04/12 11:10:30
>>218
そういえば「かぐや姫の恋人」で外部太陽系3戦士が
ネプチューンの鏡の中に入って宇宙にワープしてたな
あんな感じでネヘレニアの城に乗り込めばいいのに
220:マロン名無しさん
09/04/12 11:20:00
>>218
ネプチューンの手鏡は最近までちびムーンが借りて持ってたから
なんとなく重要なアイテムになりそう
221: ◆P9MoonSjzo
09/04/13 00:41:09
Act47-2
ジルコニアを追って、セーラームーンは鏡の中に突入した。そこは宮殿内部のような造りになっており、無数のガラスの破片が散らばっている。
その中央には、女王ネヘレニアが鎮座していた。―ここは?―あいつは―!?
“ククククッ なんという力(パワー)―!ここへ入りこんでくるとは やっと その輝ける無敵の星の力が
この女王ネヘレニアのものとなる時がきたのね クククッ”その薄気味悪い姿に、セーラームーンは思わず身震いする。―女王 ネヘレニア―!?
セーラームーンははっとしてあちこちに目を走らせた。―感じる 星の輝きの力を 星の守護の輝きの力を!!―どこから!?
セーラームーンは、床に落ちているたくさんの破片の内の二つと、その傍の四つのアマゾンストーンに目を止めた。
―あの四つの石と ガラスの破片から―!?
セーラームーンが意識下に呼びかける。―ちびムーン!!サターン!!
二つのガラスの破片にそれぞれ封じ込められていた二人は、ぱっと目を開けた。―ここは!?
二つの破片が呼びかけに答えるように光輝く。―ちびムーン!サターン!そこなのね!?
ちびムーン達は声の主に気が付いた。―セーラームーン!!
ネヘレニアは床に落ちていた無数の破片を宙に浮かせ、撹乱する。
“くくくっ あはははっ”宙を舞う破片には、不気味に笑うネヘレニアの姿がいくつも映りこむ。「ちびムーン!サターン!」
セーラームーンは無心でカレイドスコープを構えた。「ムーン・ゴージャス・メディテイション!!!」
すると、辺りのガラスの破片は砕け散り、ちびムーンとサターンは無事に解放された。
「ちびムーン!サターン!」セーラームーンはひとまず安心する。
222: ◆P9MoonSjzo
09/04/13 00:41:57
“おのれ!”セーラームーンとちびムーンは揃って攻撃を繰り出した。「「ムーン・ゴージャス・メディテイション」」
ところが、割れたのは周りのガラスの欠片だけだった。ネヘレニアの姿は幻のように揺らめき、ダメージを受けた様子が見られない。
そのとき、セーラームーンの頭の中にヴィーナス達が呼ぶ声が聞こえてきた。『セーラームーン!!』―みんな!!
―ちびムーンとサターンを助けだしたわ!カガミを割って!
「マーキュリー アクア・ラプソディー」鏡の表面にピシッと亀裂が入る。「まかせろ!」そこへ、ジュピターが鏡に素手で上段突きをお見舞いした。
すると、鏡にヒビが広がっていくと同時に、ネヘレニアの顔も中心からピシッと裂けてしまった。
「!?」ネヘレニアの姿はどんどん薄くなっていく。ジルコニアも苦しそうだ。
「おおお!美しきデッド・ムーンの女王ネヘレニアさまは死なぬ!」―まだ死なぬ!こんどこそすべてを手に入れ 永遠に宇宙に君臨するのじゃ!
鏡の中の宮殿がガラガラと崩れ始める中、サターンはスッと屈むと転がっていた四つの石を手に取った。「サターン!?」
鏡はバラバラに砕け散り、セーラームーン達はその中から飛び出すことに成功した。
「セーラームーン!!」鏡の前に居たヴィーナス達と合流したセーラームーン達。
ところが、いきなりいままでいた巨大なテントは幻のように消えてしまったのだった。
あのサーカス団の飛行船は、まるでただのオモチャのように転がっていた。
「セーラームーン!!ちびムーン!サターン!よかった無事で!」辺りはクリスタルに覆われたまま、シーンと静まりかえっている。
「―デッド・ムーンサーカスが消えた……?」「……街も あの異空間にも変化はない―」とプルート。
「―やつらは」「どこに消えたの!?」セーラームーンとタキシード仮面を嫌な予感が襲った。「―まさか!」―エリュシオン!?
―エリュシオンがあぶない!
223: ◆P9MoonSjzo
09/04/13 00:42:43
「―エリュシオンへいってくる!地上をおねがい!」「あたしたちもいくわ!」他のセーラー戦士達が意気込むが、セーラームーンが静かに制する。
「―いいえ ここでまってて」そう言われ、ちびムーンははっとする。「―エリオスに エリオスになにかあったの?」
エリオスの死を直感していたセーラームーンは、何も答えることができなかった。
「あたしもいくわ!エリュシオンへ!」タキシード仮面がそっと手を差し伸べた。「―いこう」―エリュシオンへ!!
結局、セーラー戦士達は全員で手を繋いでテレポートを行い、荒廃したエリュシオンへと降りたった。
湖の中央にある神殿へと向かうと、お団子頭をした二人の女性が皆を出迎えた。
「おまちしておりました」「―わたしたちは この神殿におつかえする 巫女メナード」
「―エリオスは…」ちびムーンが心配そうに尋ねる。メナード達は哀しげな目をして答えた。「こちらへ」
そこには、鳥籠の中に力無く囚われたままの、ペガサスの姿のエリオスが倒れていた。
「エリオス!!」取り乱し、駆け寄ろうとするちびムーンをセーラームーンが制する。「ちびムーン 鳥カゴにふれてはダメ キケンよ」「エリオス」
「エリオス!どうして返事をしてくれないの?目をあけて!」
タキシード仮面がぽつりと切りだした。
「―エリオスは そのすべての力をふりしぼり 街や人々を敵から守ってくれたんだ そして ―力つきた」「―死んだの?」
「…うそよね うそよ!エリオス!返事をして!」ちびムーンが力一杯泣き叫んだ。「エリオス!」
カシャン、と空しく鈴が床に落ちた。「……死んでなんかいないわ エリオスは まだ死んでない!力つきてなんかいない!
だって まもちゃんもエリュシオンも地球も 生きてるもの!」
224: ◆P9MoonSjzo
09/04/13 00:43:30
その時、ネプチューンとマーズは同時に妖気を感じ取った。―だれかがどこかであたしたちを見てる!?
ウラヌスが気を引き締める。「―そうだ やつらもまだ死んじゃいない」―戦いはまだおわっていない!
「きゃああ」メナード達が抱き合い、悲鳴を上げた。なんと、空間に黒く穴が空き、デッド・ムーンの飛行船が侵攻してきたではないか。
ジルコンがパタパタと飛びまわり、湖に突如大きな鏡が出現した。―あの鏡は!!
ガラスがバラバラに砕け散った後のあの鏡の奥では、女王ネヘレニアが薄く笑っていた。
●to be continued●
225:マロン名無しさん
09/04/13 01:02:02 8ChyQBIy
素手>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>ジュピターオークレボリューション
226:マロン名無しさん
09/04/13 01:05:44
ほたる久々だよほたる
しかしアマゾネスカルテットは石に閉じ込められたままか…
227:マロン名無しさん
09/04/13 01:08:32
次回最終決戦?
228:マロン名無しさん
09/04/13 01:10:56
ネヘレニアの本体はあの大きな鏡自身だと思っていたが、
バラバラに砕けても活動できているということは違うんだな
229:マロン名無しさん
09/04/13 01:15:11
レイちゃんとみちるさんは抜群に第六感が研ぎ澄まされてるんだな
巫女と芸術家だから感性豊かなのも頷ける
230:マロン名無しさん
09/04/13 01:18:05
デッドムーンが今度こそ地球を我が手に!って言っているのは
前世から因縁があったりするからだろうか
そういえばネヘレニアはベリルに似ているが…
231:マロン名無しさん
09/04/13 17:11:31 NhKXWPrQ
レイと星野はアニメではかなり性格ちがかったな・・・・
232:マロン名無しさん
09/04/14 16:52:37
>そういえばネヘレニアはベリルに似ているが…
本人じゃないとしても姉妹とか関係者筋なのは充分ありうるな
ベリルも本当はエンディミオンが好きだったとかあったし
ネヘレニアもなにかしらエピソードが用意されてたりして
233: ◆P9MoonSjzo
09/04/14 22:09:14
Act48 夢10 プリンセス・ドリーム
突如出現した鏡を中心に波紋が広がり、瞬く間に湖は荒れ果て、黒いバラの花で埋め尽くされた。
“わたしは 新月の闇の王国デッド・ムーンの美しき女王ネヘレニア セーラームーン いいや 白き月の王国シルバー・ミレニアムの幼き王女よ
そなたの母君も考えたものよのう そなたをこの星に新たな姿で転生させようとは
生まれかわった姿とはいえその姿 ありし日のクイーンに瓜二つ ホホホ”
セーラームーンは身震いしつつも鋭い眼差しを向けた。「―クイーンを …知っているの?」
“わたしもまた月の王国の女王 そしてこの星は月の王国のもの!この星の真の支配者はだれなのか きまるときがきたようね”
「この星はこの星の人たちのものよ!邪悪な心と悪夢をまきちらすおまえなど!
このセーラームーンが月にかわっておしおきするわ!おまえはここで悪夢とともに消えるのよ!」
“私の呪いに おまえは勝つことはできぬ”ネヘレニアは余裕の笑みを見せる。セーラームーンの胸が、またもズキンと痛みだした。「なぜ!?」
“知りたいか?かわいいプリンセス クスクス”鏡の亀裂が更にどんどん広がっていく。―鏡が!!
「ムーン・ゴージャス!!メディテイション!!」セーラームーンは鏡の中のネヘレニアに向かって必殺技を放った。
ネプチューンがはっとして叫ぶ。「セーラームーン!!」
なんと、セーラームーンの攻撃は鏡によって反射し、セーラー戦士達に向かってきた。「!?」
なにが起こったのか分からず、セーラームーンは武器を構えたまま一瞬固まってしまう。
セーラー戦士達は、鏡の破片のようなものがいくつも浮いている、闇の中に包まれていた。
「―これは」「まるで…… 万華鏡の中にいるみたい―!」ちびムーンが唖然として呟く。ネプチューンは一人、焦燥感に支配される。
―しまった!反射されて!セーラームーンの攻撃の中に!?
234: ◆P9MoonSjzo
09/04/14 22:10:00
「セレ二ティ セレ二ティ」不意に名前を呼ばれ、セーラームーンは後ろを振り返った。
そこには、クイーンセレ二ティと、赤ん坊の頃のプリンセスセレ二ティの映像が、まるで映画館さながらに大きく映し出されていた。
「セレ二ティ かわいいわたしのムスメ あなたが生まれてほんとうにうれしいわ」―クイーン!?このビジョンは… 前世の!?
「さあ お祝いをしましょう みんなを招いて」そのとき、セーラームーンは違和感に気付いた。―ネヘレニアの鏡!?どうしてクイーンの部屋に!?
「おめでとうございます クイーン!」ちびムーンよりも、もっともっと幼い四戦士達がここに集結した。
「まっていましたあなたたち マーキュリー!マーズ!ジュピター!ヴィーナス!プリンセスセレ二ティの四守護神たちよ!」
「クイーン この時を指おり数えてまちこがれておりました あたしたちが命をかけて守ってみせます!いつかクイーンとなるべきたいせつなお方を!」
クイーンはにっこり微笑んだ。「すぐに大きくなってあなたたちに追いつくわ たのしみね どんなプリンセスになるのでしょう」
大勢の人々が、プレゼントを持って城を訪れた。「クイーン お祝いを!」「お祝いを!」「お祝いを!」
“あたくしも お祝いを”長い髪をズルズルと引きずって、闇とともに現れたネヘレニアを見て、四守護神はバッと身構えた。
“月いちばんの祝いごとに このあたくしだけ招いてくれないなんて”クスクスとネヘレニアは笑った。
その映像を見て、ヴィーナスは少しずつ記憶を取り戻した。―そうだ あの時のただひとりの招かれざる客 ―黒い影をひきずってやってきた
―あれはまさに闇の世界の生きもの!
「―神聖な宮殿(パレス)を汚す者!何者!?」ヴィーナス達が身震いしながらも立ちはだかった。
“まあ わたしだって月に住む者 月の奥ふかくからわざわざ出向いたのに”
「うそだ!月に住む者なんて!」「―そうか おまえね!人知れずこの星に入りこみ この星に闇を広げようとしてる邪悪な魔物の化身は!!」
235: ◆P9MoonSjzo
09/04/14 22:10:59
プルートも記憶を取り戻した。―思い出したわ ―記憶の中に封じこめた いまわしいあの日の出来事
あのころ月はまだ かげりひとつない白い光の星だった 平和と幸せしかなかったわ
―あいつがどこからやってきて いつから月の奥深くに住みついたのか ―だれも気づかなかった
―だれも ―光の力が闇をひきよせることを ―知らなかった
「招かれざる客よ」クイーンが呼びかけた。「やすらぎをもとめてこの星におりたったのならば むかえましょう けれど
この星に邪悪な闇をもたらすことを許すわけにはいきません1」
“おかしなことを おまえたちもまた はるか彼方の銀河から この星へともたらされた者たち わたしたちの源は同じではないか
クイーン 闇は必要なのよ そなたがほんのすこし手をかしてくれれば”―闇をうけいれてくれれば―
マーズが炎で威嚇する。「異形の者!いますぐ立ち去りなさい!!」“光あるところに闇はある 闇は光をよび 光もまた闇をよぶ!!”
いまにも力を暴走させようとするネヘレニアを前にして、クイーンはムーン・スティックを素早く構えた。
一瞬のことだった。クイーンはムーン・スティックの先の銀水晶にネヘレニアを封じ込めた。
「封印します!永遠に闇の世界へ!」クイーンはムーン・スティックを部屋の鏡にかざすと、ネヘレニアをその中へと封印してしまった。
“祝いのプレゼントを!!わたしの美しい呪いをうけとるがいい!!この王国はやがて滅びる
美しい王女(プリンセス)は王国を継ぐことなく死ぬ それがわたしのプレゼントよ!”
236: ◆P9MoonSjzo
09/04/14 22:11:47
“そしてわたしの呪いは成就し シルバー・ミレニアムは 滅んだ”―ネヘレニアの呪いで シルバー・ミレニアムが滅んだ―!?
ネプチューンが懸命に否定する。「王国が滅んだのもプリンセスの死も呪いなんかじゃない!運命だったのよ!!
おまえごときに運命をあやつれるわけがないわ!」
サターンはこの様子を冷静に見守っていた。―そう ―あの時は ―いくつもの悲劇がドミノのように重なり 滅びの運命をたどってしまった
―すべて消去し再生したと思ったが こんなところにコマがひとつ残っていたなんて!
“あの時 月はすべての光を失い 王国の者どもも銀水晶もろともに滅び去った だが たやすくやつらが滅びるわけはない どこに消え去ったのだ!?
―ずっと手に入れようと思っていたこの星―!この星の支配こそ真の月の女王のあかし!銀水晶に負けぬ未知の力を秘めた星!”
―その胸で銀水晶が輝いていようとは!
ネヘレニアの目が妖しく光った。次の瞬間、セーラームーンの胸のブローチがパァンと割れ、なんと銀水晶がネヘレニアに奪われてしまった…!?
●to be continued●
237:マロン名無しさん
09/04/14 22:15:41 CnJ5qmLB
ネヘレニアの脳内にも黒いお花畑があるような気がしてならない
238:マロン名無しさん
09/04/14 22:17:02
月=日本
ネヘレニア=在●
239:マロン名無しさん
09/04/14 22:34:16
>すべて消去し再生したと思ったが こんなところにコマがひとつ残っていたなんて!
KAKKEEEEEEEEEEEEEEE
240:マロン名無しさん
09/04/14 22:38:35
これなんて眠り姫?
241:マロン名無しさん
09/04/15 03:06:49
>>240
こう考えるんだ
これは王子活躍フラグだと
242:マロン名無しさん
09/04/15 03:13:07
クイーンセレニティktkr
ムーンスティックが忘れられてなかったことがなんだか嬉しい
243:マロン名無しさん
09/04/15 03:16:10
※ネタバレ※
ネヘレニアの正体は闇ベリル
244:マロン名無しさん
09/04/15 03:45:50
セーラームーンの必殺技が跳ね返ってきたというのに
セーラー戦士たちが全くダメージをくらわない謎
245:マロン名無しさん
09/04/15 21:13:15
>>244
いま思ったんだが、それってこの先セーラー戦士が敵に回ったらヤバくないか…?
246:マロン名無しさん
09/04/15 21:16:36
>>232
予想的中オメ
つーかデッドムーンが薔薇を使うのは
眠りの森の美女に出てくる悪い魔法使いをイメージしてるからだったんだな
247:マロン名無しさん
09/04/15 21:19:40
ネヘレニアは多分王族の血を引いてるわけではないんだから
自分で自分のことを女王とか言うのやめろよw
248:マロン名無しさん
09/04/15 21:21:43
>>243
ベリル→ヤンデレ
ネヘレニア→お花畑電波女
全然別人だろ
249:マロン名無しさん
09/04/15 21:24:32
>>239
この「すべて」消去というのが具体的になんなのか気になる
もしかして地球ごと消滅させてたりして
250:マロン名無しさん
09/04/15 21:30:19
>>243
ネヘレニア「AIBO!!」
ベリル「もう一人のわらわ!」
こうですか?><
251:マロン名無しさん
09/04/16 15:06:18
>こんなところにコマがひとつ残っていたなんて!
ちょっとマテ
沈黙の鎌に勝ったのか?
252:マロン名無しさん
09/04/16 21:12:27
>>251
サターンがうっかりしてただけ…だと信じたい
253: ◆P9MoonSjzo
09/04/16 21:50:15
Act48-2
“ホホホホッ”ネヘレニアに幻の銀水晶を奪われたセーラームーンは変身が解けてしまった。うさぎは黒い血を吐き、苦しげに口元を両手で押さえる。
「うさ!」タキシード仮面が駆け寄ろうとするが、彼もまたゴボッと吐血してしまう。
“これは夢ではないぞ!わたしの長い長い呪いには勝てぬ!!シルバー・ミレニアムもエリュシオンもいまここで滅びるのだ 完全に!
やっと手に入れた!月の女王のあかし!この星と「幻の銀水晶」!!”
銀水晶はネヘレニアの手の上で儚く揺らめきだした。「銀水晶が!?」マーキュリーが叫ぶ。
銀水晶に呼応するように、うさぎの胸にもパキッと痛みが走った。「うさぎ!!」
タキシード仮面はそれでも懸命に抗おうとする。―しっかりしろまもる!オレが生きなければ 地球もエリュシオンも助からない!!
力を得たネヘレニアは、恐ろしい力でセーラー戦士達を攻撃してきた。「きゃあああ」セーラー戦士達は自分の身を守るので精いっぱいの様子。
“力もがれたおまえたちなど塵同然!滅び去れ!これですべてわたしのもの!無敵の力を手に入れたわたしだけが真の宇宙の支配者となれるのだ!!”
―ちがうわ!!
うさぎはぎゅっとタキシード仮面の手を握り、涙を堪えた顔で向かい合った。「まもちゃん!」「オレに力をくれ うさ!」
二人は見つめ合うと、熱い熱い口づけを交わした。―オレたちがこんなところで消えてしまうわけがない!
―そうよ あたしたちが こんな悪夢に負けるはずがない―!!
二人を中心に、眩い光が放たれた。「!?」同時に、ネヘレニアが持っていたはずの銀水晶は、フッと消えてしまった。
二人はうっとりと唇を放した。―胸が あつい 力(パワー)が生まれてくるのが ―わかる
“そんな バカな!!”「力は手に入れるものじゃない―! 生まれるものよ そして力はひとりじゃ生まれない ひとりじゃ使えない!
だれにも負けないあたしたちのパワー 見せてあげるわ!」
セーラームーンの額に、三日月のマークが輝いた。“クイーンセレ二ティ!?そんな ばかな!!」
254: ◆P9MoonSjzo
09/04/16 21:52:59
セーラームーンは、胸に生まれた光を高く空に掲げた。
光がセーラー戦士達を照らしたかと思うと、彼女達は、まるでギリシア神話の女神のようなドレス姿にチェンジした。一人ひとり、微妙に装飾が違っている。
クラウンゲームセンターの地下にある司令室で待機していたルナ・アルテミス・ダイアナも光を浴び、それぞれ人間の姿となって戦士達のもとに集結した。
「スモール・レディッ!!」可愛らしい少女となったダイアナが、チリリンと首の鈴を鳴らす。ちびムーンはびっくり。「ダッ……ダイアナッ!?」
そこへ、まるで妖精のような大きさのセーラー戦士達が現れた。
『プリンセスマーキュリー!』『プリンセスマーズ!』『プリンセスジュピター!』『プリンセスヴィーナス!』
ジュピターが驚き尋ねた。「プリンセス!?おまえたちは……!」
続いて外部戦士達の分身も現れた。『プリンセスウラヌス』『プリンセスネプチューン』『プリンセスプルート』『プリンセスサターン』
サターンの分身が代表して答えた。『わたしたちはあなたがたの守護力精霊(セーラーパワーガーディアン)です 太陽系のセーラープリンセスたち』
―守護力精霊!?太陽系のセーラープリンセス―!?
『わたしたち戦士(ソルジャーズ)のあらたなる変化のときがきたのです あなたがたの母星のキャッスルの力をかりて セーラームーンの聖杯に力を!』
セーラームーンの掲げる光が、徐々に形を形成していく。
「見て!聖杯が……!」ちびムーンが叫んだ。生まれ変わった聖杯は以前よりもシンプルで高貴なフォルムをしている。
ウラヌスとヴィーナスは思わず見とれてしまう。―あたしたちの集結のしるし ―あたしたちがずっと さがしもとめていた 聖杯が……!
255: ◆P9MoonSjzo
09/04/16 21:54:01
セーラームーンが呼びかける。「みんな!あたしに力を!!」
「わが母星 水星のマリナ―・キャッスルよ!」「火星のフォボス・ディモス・キャッスルよ」「木星のイオ・キャッスルよ!」
「金星のマゼラン・キャッスルよ!」「わが星天王星の ミランダ・キャッスルよ!」「わが星海王星の トリトン・キャッスルよ!」
「わが星冥王星の カロン・キャッスルよ!」「わが母星 土星のタイタン・キャッスルよ!」「―三十世紀のクリスタル・パレスよ!力を!」
―聖杯に力を!! ―あたしたちの力を すべてここへ!!
額の三日月が輝き、セーラームーンはまるで生まれたての天使のような姿へと変身を遂げた。
セーラームーンは自信に満ちた表情で微笑んだ。「エターナルセーラームーン!!」思わずダイアナが叫んだ。
―クイーンのお力にいちばん近い力をもつ エターナルセーラームーン!!
●to be continued●
256:マロン名無しさん
09/04/16 22:45:08
なんかすごいこになった。
そろそろ最終回か。
257:マロン名無しさん
09/04/16 22:57:07 juquuR2g
すごいことになって出るに出られないアマゾネスカルテットw
まさか忘れられたまま最終回迎えるんじゃないだろうな…
258:マロン名無しさん
09/04/16 22:59:04
>>251
鏡の中はセーフだったんじゃね?
セーラームーンの必殺技でさえ跳ね返すくらいだし
259:マロン名無しさん
09/04/16 23:01:10
ちびうさのドレス、なにげにプリンセスレディセレニティが着てたのと同じだね
260:マロン名無しさん
09/04/16 23:04:24
え?セーラームーンのコスチューム
…あれって変身中だけじゃなくて変身後も普通に翼が付いてるように見えるんだけど
261:マロン名無しさん
09/04/16 23:07:38
非戦闘員であるルナ達三匹を戦場に来させたのはなにか意味があるんだろうか
まさか三匹もセーラープリンセス(?)で、実はセーラー戦士だったとか…?
262:マロン名無しさん
09/04/16 23:10:22
>クイーンのお力にいちばん近いお力をもつ エターナルセーラームーン
このクイーンって、クイーンセレニティのこと?
それともネオクイーンセレニティ?
263:マロン名無しさん
09/04/16 23:12:47
うーん…正直自分はスーパーセーラームーンの服装の方が好きだったかも…
264:マロン名無しさん
09/04/16 23:16:23
今更だが、サターンを幼児化させたのは成功だったと思う
インフレに付いていけなくても、まだ幼いから本来の力が発揮できないという言い訳が立つ
265:マロン名無しさん
09/04/16 23:19:27
>>251
ネヘレニアの鏡>>>>>>>>>>沈黙の鎌≧ムーンカレイドスコープ
と見た
266:マロン名無しさん
09/04/16 23:21:54
はるかのドレスが裸エプロンに見えた
個人的には亜美&みちるのドレスのデザインが好き
267:マロン名無しさん
09/04/16 23:24:10
せつなさんとほたるちゃんのドレスだけ黒で、長い手袋しているのが(・∀・)イイ!!
268:マロン名無しさん
09/04/18 02:20:30 JQBysOpX
水星と金星の城の名前だけが探査機で、他の惑星の城は衛星の名前から取ったっぽいね
…もしかして衛星(もしくは探査機)自体が城とか?
269:マロン名無しさん
09/04/18 02:22:18
ダイアナかわいいよダイアナ
セーラームーンへんだよセーラームーン
270:マロン名無しさん
09/04/18 02:23:29
セーラームーンの背中の羽はなに?w
これアニメスタッフ泣かせなコスチュームだなあ…パーツ多いし
271:マロン名無しさん
09/04/18 02:28:23
>>261
まてまてまて
セーラールナとセーラーダイアナ(仮)はいいとしてアルテミスは?
まさかウラヌスみたいに実は両性具有…あれ、こんな時間に宅配便かな
272:マロン名無しさん
09/04/18 02:31:34
>>261
マジレスすると、解説係が欲しかったためだと思われる
273:マロン名無しさん
09/04/18 02:33:50
>>262
クイーン・セレニティじゃない?
ネオ・クイーンセレニティは「私はクイーンとなってから戦う力はほとんど無くしてしまった」って言ってたし
274:マロン名無しさん
09/04/18 02:36:55
エターナルセーラームーンということは来期からアニメの方は
美少女戦士セーラームーンET
とかになったりして
275:マロン名無しさん
09/04/18 02:41:51
あれ?ゴールデンクリスタルなんかなくても余裕でラスボス倒せそうじゃね?
変態立場ねーw
276:マロン名無しさん
09/04/18 02:45:32
エターナルセーラームーンは白を基調にしているならアリな気がしてきた
カラー絵が楽しみな半面怖いw
277:マロン名無しさん
09/04/18 02:48:01
他の戦士たちがドレス着てるんだからセーラームーンもセレニティのドレス姿で戦えばいいのに
278: ◆P9MoonSjzo
09/04/18 22:25:52
Act49 夢11 アースアンドムーンドリーム
セーラームーンの手の中に、柄の長い新しいロッドが現れた。先端はハート型で、その上には睡蓮の花の形の装飾が付いている。
「われらを守護せし星の光よ!!太陽系のセーラー・クリスタル・パワーよ!!その力このエターナル・ティアルにあつまれ!」
「シルバームーン・クリスタル・パワ―!」セーラームーンのブローチが光出し、中からクリスタルが浮かび上がると、ふわりと睡蓮の花の形に開いた。
―セーラームーンの銀水晶が変化を!?
「ヴィーナス・クリスタル・パワ―ッ!」「ジュピター・クリスタル・パワ―ッ!」
「マーズ・クリスタル・パワ―!」「マーキュリー・クリスタル・パワ―!」「ウラヌス・クリスタル・パワ―ッ」
「ネプチューン・クリスタル・パワーッ!」「プルート・クリスタル・パワ―!」「サターン・クリスタル・パワ―ッ!」
ちびムーンも凛々しく叫ぶ。―あたしも!あたしの銀水晶パワーをセーラームーンに!!「ムーン・クリスタル・パワ―ッ!!」
タキシード仮面も決意の表情を見せた。―もしも オレの中にほんとうに ゴールデン・クリスタルがあるのなら
タキシード仮面が両手で胸を抱くと、睡蓮の花の形の輝く水晶が出現した。―エターナルセーラームーンに 力を!
ルナ・アルテミス・ダイアナは驚き叫ぶ。「プリンス!?」
エターナル・ティアルの柄がセーラームーンの身長よりも長く伸び、その先端に太陽系の全戦士のクリスタルパワーが集まった。
そして、セーラー戦士達のコスチュームは、エターナルセーラームーンと揃いのものに変わっていた。
―あたしたちのすべての力 いま ここへ―!
279: ◆P9MoonSjzo
09/04/18 22:28:54
「スターライト・ハネムーン・セラピー・キッッス!!!」
エターナル・ティアルから放たれた太陽のように輝く力は、鏡ごとネヘレニアを打ち破った。“ぎゃあああ”
ネヘレニアはまるで業火に焼かれるようにもがき苦んだ。“おおおおお”なんとネヘレニアの長い髪がズルズルと抜けていく。
「!?」“おおお”ネヘレニアは、ジルコニアそっくりの醜い容姿に変貌してしまっていた。
“わたしは わたしは永遠に美しい女王ネヘレニアよ”ネヘレニアは死の淵でタキシード仮面に手を伸ばした。
“王子 太陽の守護をうけた地球の王子よ このわたしがあなたの手をとり 真の月の女王に 太陽系のこの無敵の星の力(パワー)の支配者に……”
断末魔を奏でながら、ネヘレニアの体はみるみるうちに砂に変わっていった。
街を保護していたクリスタルは消え、倒れていた人々は次々に目を覚ます。「―あれは…… 日食?」
ネプチューンは手鏡で地上の空の様子を確認した。「―地上がもとどおりにもどってゆく……!
―長い悪夢の皆既日食が いまやっと あけてゆくわ……!」
―長い長い悪夢が やっといま おわってゆく……
セーラームーンはぼんやりと空を眺めながら、前世の記憶を手繰りよせていた。
幼い頃のプリンセスセレ二ティが泣きながらクイーンの部屋にやってきた。『どうしたの?セレ二ティ』
『ねむれないの 目をとじるとまっくろなかいぶつがおそってくるの ヴィーナスたちにこわいおはなしをきいたの
鏡の中にはまっくろなおそろしいかいぶつがすんでいて なきむしな子をたべちゃうって ホント?』
クイーンは微笑むと、セレ二ティの顔に両手で優しく触れた。『―セレ二ティ わたしたちはみんな胸の中に星をもっているの』『―星?』
『―光と闇はいつでもとなりあわせ 闇にすこしでもおびえたり涙を見せると 闇はすぐに巨大になりおそってくる そして光を のみこんでしまう
―セレ二ティ 闇や暗黒の心にうちかつために いつでも胸の中の星を 輝かせていなければだめよ』
―それがあなたの いちばんたいせつな使命よ
280: ◆P9MoonSjzo
09/04/18 22:30:29
鳥籠は消え、エリオスはペガサスの姿から人間の姿へと戻った。しかしその目は固く閉ざされていた。
「……エリオス?」ちびムーンが呼びかけるが、返事はない。ちびムーンの目から涙が溢れてくる。「……エリオス ……目をあけて」
―おねがい どうか ―目をあけて
ちびムーンは、そっとエリオスの唇にキスをした。同時に、ちびムーンの星型のブローチからクリスタルが飛び出し、ふわりと睡蓮の花の形に変わった。
その光に導かれるように、エリオスは目を開ける。視界に映るちびムーンと、プリンセスレディ・セレ二ティの顔が重なった。
「……どうして 泣いているのですか?小さな乙女よ」ちびムーンはエリオスの手をそっと取ると、頬に当て、笑顔を浮かべて見せた。
「うれしいの ……エリオスの目がさめて とてもうれしくて なみだがでてくるの」
「そのクリスタルは…」エリオスがはっとして尋ねた。「あなたの銀水晶が生まれかわったの スモール・レディ」ダイアナが嬉しそうに答えた。
「セーラー戦士はみんな 星の力をひめた自分だけのセーラー・クリスタルをもつの
それはあなたのピンク・ムーンクリスタルよ セーラーちびムーン」……あたしの ピンク・ムーンクリスタル……!
メナード達が続ける。「そしてその力が 祭司エリオスの目ざめを導いたのよ」エリオスは意外そうな表情を浮かべた。―小さな乙女が わたしを……
「エリオス きて!」ちびムーンが笑顔で神殿の外へと駆けだしていく。
―わたしにとっての乙女は セーラーちびムーン ―あなただったのですね
ちびムーンに連れられて外に出たとたん、爽やかな風がエリオスを迎え入れた。神殿の周りの湖は、光を受けてきらきらと輝いていた。
●to be continued●
281:マロン名無しさん
09/04/18 23:28:01
ゴールデンクリスタル出現シーンは普通に笑った
282:マロン名無しさん
09/04/19 01:19:37
>太陽の守護を受けた地球の王子
衝撃の事実発覚
283:マロン名無しさん
09/04/19 01:21:30
>>281
なんの苦労もなしに出てきたように見えたしなw
エリオスは内心コノヤロウと思ってるんじゃね?www
284:マロン名無しさん
09/04/19 01:24:24
なるほど
第四部はちびうさと衛の成長物語だったわけだな
まだ続くっぽいから、第五部以降は見違えるような活躍ぶりを期待
285:マロン名無しさん
09/04/19 01:27:13
ゴールデンクリスタルは花の形じゃなくてもよかった気がする
じゃあ何の形ならよかったのかと聞かれると思いつかないが
286:マロン名無しさん
09/04/19 01:28:19
~幻の銀水晶終了のお知らせ~
287:マロン名無しさん
09/04/19 01:30:02
>スターライト・ハネムーン・セラピー・キッッス
日本語でおk
288:マロン名無しさん
09/04/19 01:34:07
エリオスとちびうさは純愛って感じでいいわ~素直に応援したくなる
エリオスは、誰かさんみたいに寝込みにキスしたり不法侵入したり
洗脳されて足を引っ張ったり人殺ししたり未成年誘拐したりDVしたりしないしw
289:マロン名無しさん
09/04/19 01:37:23
プリンセスレディ・セレニティがあんなにゴールデンクリスタルを過大評価してたのは何故?
290:マロン名無しさん
09/04/19 01:41:20
ちょwwwみんな(変態除く)コスチュームが何気なくエターナル仕様になってる((((゜д゜;))))
内部とちびうさはともかく、大人っぽい外部太陽系戦士達には似合わないと思うけどなあ
291:マロン名無しさん
09/04/19 01:43:55
エターナルセーラームーンって、あの背中の羽はずっとあのままなのかな
すんごく違和感
292:マロン名無しさん
09/04/19 13:58:19
スターライト・ハネムーン・セラピー・キッス
直子自分の好きな単語並べただけじゃねーのか
・・・て時々思う
293:マロン名無しさん
09/04/19 22:01:23
URLリンク(pds.exblog.jp)
294:マロン名無しさん
09/04/19 23:18:03
セーラームーンの攻撃を受けたネヘレニアがジルコニアっぽくなってたけど、あの二人って姉妹だったのか?
295:マロン名無しさん
09/04/19 23:28:48
ジルコニアはネヘレニアの一部とか分身みたいな物じゃないかと思う。
296:マロン名無しさん
09/04/19 23:58:54
スターライト・ハネムーン・セラピー・キッス
とても愛情ある星の光りのようなキスで浄化してあげるわ
って意味じゃない?
297:マロン名無しさん
09/04/20 00:24:31
なんかもーすごいエネルギーは伝わってくるんだけど
なんかもーわけわからん
ついていけるかな
298:マロン名無しさん
09/04/20 02:28:31
>>296
直子語の解読に成功した…だと……!?
299:マロン名無しさん
09/04/20 02:31:34
>>297
ここまで来たら一緒に最後まで行こうぜ
しかしエターナルセーラームーンは更なる変身を残していそうで怖いw
例えばフォーエヴァーセーラームーンとかw‥意味同じか
300:マロン名無しさん
09/04/20 02:36:38
>>294
鏡の外ではジルコニアで鏡の中ではネヘレニア 二人は表裏一体の存在なのではと勝手に思った
何故ならネヘレニアが死んだらジルコニアも死んだっぽいから
301:マロン名無しさん
09/04/20 02:44:24
>>290
原作の変態はS辺りからシルクハットとマスクが無くなってるが
302: ◆P9MoonSjzo
09/04/20 21:49:30
Act49-2
「エリオス!!」セーラームーンに呼ばれ、エリオスは寄り添うセーラームーンとタキシード仮面の方に振り向いた。
「プリンス……!セーラームーンによって ゴールデン・クリスタルが解放されたのですね」
タキシード仮面は微笑むと、黙ってゴールデン・クリスタルをエリオスに差し出した。
エリオスはそれを大事そうに受け取ると、30世紀のキングが持っていた杖を出現させ、ゴールデン・クリスタルを装着させてタキシード仮面に渡した。
すると、セーラームーンとタキシード仮面はネオ・クイーンセレ二ティとキング・エンディミオンの姿にチェンジした。
「―キング!?クイーン!?」ルナ達が驚いて声を上げる。
クイーンとキングは一緒に杖を掲げると、ネヘレニアの鏡を砂に変え、新月と共に浄化してしまった。
後ろで見守るセーラー戦士達は、ちびムーンとサターンを除き、みんな先ほどのドレス姿に変わっていた。
気高く杖を振り上げるクイーンとキングの後ろに内部戦士が控え、さらにその後ろには外部戦士が控えている。
二本の杖から灯った光は神々しく輝いていた。
「……まるで戴冠式のようだ」「……ええ アルテミス…!」人間姿のルナとアルテミスは肩を寄せ合い、その光景をうっとりと見つめた。
サターンはスッと屈むと、クイーンとなったうさぎの前に四つのアマゾンストーンを差し出した。
「サターン これは……」「どうかこの者たちに シルバームーン・クリスタルパワーを」
うさぎは言われるまま、跪いたサターンの手の上の石に、杖の光を浴びせた。
すると、四つの石はふわりと浮かびあがり、閉じ込められていた四人が姿を現した。「―アマゾネスカルテット!?」内部戦士達は戦慄する。
しかし四人は、セーラー戦士達と同じコスチュームを身に纏っていた。
「―わたしたちは 太陽系四小惑星の守護をもつ」「セーラーセレス」「セーラーパラス」「セーラージュノー」「セーラーベスタ」
―セーラー戦士!?
303: ◆P9MoonSjzo
09/04/20 21:50:29
セレスが代表して語り始めた。
「―わたしたちは ほんとうならばまだアマゾンの奥深く 眠りの途中でした
しかしひめたる星の力を ネヘレニアに気づかれ いによりムリヤリ目ざめさせられ 悪夢の中でデッド・ムーンの手足となり踊らされてきたのです
しかしやっとこうして悪夢から解放されました ―あなたがたのおかげです わたしたちはまた眠りにつきます わたしたちの真の目ざめはまださきなので」
「セーラーちびムーン」セレスがちびムーンを暖かい目で見つめた。
「いつかあなたが 戦士としてひとりだちするときを 心よりおまちしています
その時こそわたしたちの真の目ざめの時 あなたがわたしたちを必要としてくれるなら きっと命をかけてあなたをお守りします」
ちびムーンははっとした。まさか… この四人はあたしの……
「だいじょうぶ」サターンがちびムーンの前に進み出ると、ちびムーンの手を握った。
「それまでは あたしたちがかならずプリンセスをお守りします」セレス達四人はニコッと微笑むと、そのまま空に消えてしまったのだった。
―セーラーセレス パラス ジュノー ベスタ……!セーラー戦士としてひとりだちする時が やってくるかもしれない―
またあなたたちに会える時が もしかしたらあたしがほんとうのセーラー戦士に 本当の乙女(レディ)に なれる時かもしれないのね
エリオスが微笑みかける。「―さあ もう地上へおもどりください おおくりしましょう わたしの愛馬で ―ペガサス!」
エリオスの背後に大きく翼を広げたペガサスが現れた。エリオスはペガサスにまたがり、手綱を引いた。
「さあ!わたしのあとへついてきてください!」ちびムーンは顔を赤らめた。―エリオス!―まるで白馬の王子さまのようよ
304: ◆P9MoonSjzo
09/04/20 21:51:14
一行はエリュシオンを後にすると、エリオスに導かれるまま一の橋公園へと辿り着いた。
「どうか お体をたいせつに わたしはエリュシオンで あなたがたの無事をいのりつづけています」
エリオスは優しく衛を見つめた。「そしてプリンス あなたのことを―」
ちびうさが名残惜しそうに話しだした。「エリオス また会えるよね」「ええ 乙女よ ―またお会いできるときを 心からまっています」―心から
「エリオス!きっとよ!―きっとまた会いにゆくから」
ペガサスの羽根が舞い、エリオスは空に消えていった。
―いつか未来で あたしがほんとうの乙女(レディ)になったとき どうぞエリオスがあたしの王子さまでありますように
顔を手で覆って泣きだしてしまったちびうさを、守護戦士達がなだめる。
「さあ いこう!」「かならずまたエリオスには会えるよ!」「その日までにオンナをみがいておかないとね ちびうさ!」
ちびうさは涙を零しながらも、笑顔を浮かべてみせた。
―そうよ あたしのたくさんの夢がかなうように いまはちびなあたしだけどがんばっていかなきゃ
衛がそっと胸に手を当てた。「……ふしぎだな 戦いおわっても胸のおくがあつい まるで胸の中に星が生まれたみたいに
これがゴールデン・クリスタルの力なのか」うさぎは振り返ると、同じように胸に手を当ててみせた。
「まもちゃん だれでもみんな 胸の中に星をもっているのよ」「星?」「―そう そして胸の奥があついのは 星が輝いているしるしなの」
―夢をかなえるために ―たいせつな人を守ってゆけるように 戦ってゆけるように
―どうぞ胸の中の星よ 光りつづけて わたしに力を!
●to be continued●
305:マロン名無しさん
09/04/20 23:00:04
ここにきて設定詰め込みまくりだな
セーラーカルテットの伏線とかぜってー消化されないだろ
306:マロン名無しさん
09/04/20 23:24:35
>>296
奇才あらわる
307:マロン名無しさん
09/04/20 23:28:43
セーラームーンのおさがりではない、自分だけの仲間と自分だけの王子様に出会えてよかったねちびうさ
…というわけで、変態はちびうさから離れろ
308:マロン名無しさん
09/04/20 23:30:14
セーラーカルテットの等身に違和感
309:マロン名無しさん
09/04/20 23:34:05
ブラックムーン編でも思ったが、一国の王がマスクして顔を隠す意味がわからん
最近タキシードコスのときはマスク無しで素顔晒してたのに、キングの姿になったとたんマスク装着する謎
310:マロン名無しさん
09/04/20 23:35:08
セーラーセレスがヴィーナス的ポジションなんだな
311:マロン名無しさん
09/04/20 23:38:09
戴冠式(?)でサターンがドレス姿にならなかったのはやはり異質な存在だからかな
312:マロン名無しさん
09/04/20 23:42:56
エリオスがペガサスに変えられていたのは、白馬の王子様ネタをやりたかったからかよw
313:マロン名無しさん
09/04/21 00:27:45
まこちゃんのドレスの裾が花びらみたいで綺麗
戴冠式付近の絵が若干荒れてるのが残念だけど
314:マロン名無しさん
09/04/21 00:30:09
>>305
わからんぞ
次章から主人公交代で舞台が30世紀に移るのかもしれん
315:マロン名無しさん
09/04/21 00:34:38
サターンがセーラーカルテットに、それまではちびムーンをお守りしますって言ったシーンが好き
ほたるは生まれ変わって感情表現が素直になった気がする
316:マロン名無しさん
09/04/21 00:37:26
>>309
キングってくらいだから30世紀には肖像画とかあるんだろうか
マスクを装着した状態で描かせてたら笑える
317:マロン名無しさん
09/04/21 00:45:53
次シリーズ予想
ブラックムーン編で問題になっていた人類長寿化政策に対する考えが食い違い、
クイーン一派とちびうさ一派で争いがおこる
最終的にはクイーン+内部戦士VSちびうさ+セーラーカルテットで歴史的大戦が勃発
しかしそうなるよう仕向けた黒幕は、更なる権力を欲するキング・エンディミオンだった
318:マロン名無しさん
09/04/21 02:10:25
>>317
プルートが小早川秀明ですね、わかります
319:マロン名無しさん
09/04/21 02:15:32
>わたしの愛馬で
一介の祭司がなぜ馬を持っているんだろう
趣味は乗馬なのか?
320:マロン名無しさん
09/04/21 10:05:56
ってかよくよく考えると
惑星のプリンセスがなんで地球の衛星を護るのか不思議
321:マロン名無しさん
09/04/21 10:37:31
>>320
惑星にプリンセスがいるということは、
惑星にも人が住んでいる(住んでいた?) という設定なんだろうけど、
地球を守っているのは、太陽系で地球が一番人口が多いからだったりして
日本で言うところの東京みたいな
あるいは地球以外の惑星の文明は全て滅亡してしまっているとか
322:マロン名無しさん
09/04/21 11:13:34
セレセレとかベスベスとか
えらく適当な名前だと思ったら意味あったんだな。
323:マロン名無しさん
09/04/21 21:28:37
>>319
変態が乗馬するよりはまだマシ。
324:マロン名無しさん
09/04/22 11:24:18
>>323
アッ―!!
325: ◆P9MoonSjzo
09/04/22 21:46:20
Act50 スターズ1
満天の星の下、うさぎと衛は熱く抱き合い口づけを交わした。
「あ ―また 流れ星―」衛が尋ねた。「願い事した?」うさぎはぷうっと頬を膨らませると、拗ねたように答えた。
「―まもちゃんが ずうっとそばにいてくれますように」衛はくすりと笑うとうさぎの手を取った。「―もう もどろうか」
同じころ、はるか・みちる・せつなが身長の何倍も大きな窓から夜空を見上げていた。「―また 流星雨よ」「ここのところ毎日―…」
とある星で、ウエーブがかった長い髪の女が、セーラームーンとタキシード仮面がネヘレニアとの戦いの最中交わしたキスの映像を見ていた。
二人が深い口づけを交わすと、地球全体が眩い光で包まれてゆく。
「美しい光…… これがシルバームーン・クリスタルとゴールデン・クリスタルの光―
―この輝きがもうすぐ手にはいる 銀河の頂点に立つ勝利者にふさわしい輝きだわ」
PiPiPiPiPiPiPi
目覚まし時計が鳴り響き、うさぎはぼんやりと目を覚ました。部屋には三人組の男性アイドルのポスターが大きく貼ってある。
今日が何の日だったか思い出し、うさぎの目から涙が零れた。……泣いたってしょうがないのに
「ちっびうっさちゃーんっvお―は―よ―っv」「ほたるちゃんv」ほたるが月野家までちびうさを迎えにやってきた。
「いってまいりまーすっ」ほたるが育子ママに挨拶をする。「いってきまーすっv」ちびうさも元気に挨拶をして出て行った。
手を繋いで前を歩く二人をうさぎはじとっと見つめた。「…仲いいわねあんたたち 朝っぱらから手ェつないじゃって」
「じゃ まもちゃんと手つなげば?」ほたるの一言にカチンときたうさぎは、二人の間にずいっと割り込んで、先をずんずん歩いてゆく。
「やーんっ」「うさぎのばかー」
326: ◆P9MoonSjzo
09/04/22 21:47:47
十番高校の女子生徒の制服を着たはるかとみちるが、自転車に二人乗りしながら登校している。もちろん漕いでいるのははるかだ。
「…かったりーなあ 朝からおきるセーカツなんて☆」はるかはいかにも眠そうに欠伸を一つ。
「おはようございます!みちるセンパイ!」「おはよー 海王さんv」みちるは満面の笑みを向けた。「おはようv」
はるかはそんなみちるを横目で見やった。「……みちる なんかたのしそう」「たのしいもんv」
「…世界中を演奏旅行して子育てをしまくって いまさら高校セーカツ?」みちるは目をハートにしてわくわくしている。
「あたしたち また青春を謳歌できるのよ こんな幸せなコトってあるっ!?ああワクワクするわっv学校セーカツッ
げたばこのラブレターッ 図書館でもまちあわせっ 部活ッ 学祭ッッ コンパに合宿ッッ
―いまごろせつなだってきっと 十番小の保健室でそう思ってるわよ!」
十番小の保健室では、白衣のせつなが先生として勤務していた。「しみる~ しぬ~☆」せつなが、男子生徒の傷をぺしっと軽く叩いた。
「ナニいってんの コレくらいのキズで☆ハイ!さっさと教室もどる!」「いて~~っ」
「せつーなせんせーいv」「んもーっ またケガ人?」ちびうさとほたるがひょっこりと保健室に顔を見せた。
「えへへーv」「きょういっしょに帰らない?」ちびうさとほたるの背後には興味津津の生徒達で溢れかえっていた。
「せつな先生がほたるちゃんのママだっていったら」「みんながうらやましがっちゃって」
子ども好きのせつなはなんだかうきうきしている。「わかったわかったvみんなまとめてめんどーみたげるから はやく教室もどんなさいv」
327: ◆P9MoonSjzo
09/04/22 21:49:20
授業中、うさぎの頭にどこからかメモを丸めた手紙がスコーンと飛んできた。
『きょー 帰りCDショップよってかなーいっ? みなPよりっv』うさぎは即座に返事を返す。『きょーは× タイセツな用事アリッ!ゴメン』
放課後、バレー部のユニフォームに着替えた美奈子は指でくるくるとバレーボールを回した。
「まもちゃんのおみおくり!?…ってきょーだったのかあ そーか それでアイツしょげてたのかあ」
「まもるさんのアメリカ留学 ホントにとつぜん決まっちゃったものね」と亜美。
まことはエプロン姿で苦笑する。「うさぎもホント―に甘えんぼだよな 一生会えないワケじゃあるまいし」
「なーんだ☆せっかくスリーライツの予約したビデオ見せよーと思ったのに☆」そういう美奈子にはるかは呆れ顔。「また新しいアイドル?」
「そう!いまイチオシのこの三人組スリーライツ!」美奈子はバッとポスターを出してみせた。
「女のコみたいにカワイイ夜天光!アダルトな大気光!そいでもってイチバン人気のクールガイ星野光ッ!vv
まだデビューしたばっかでやっとファンクラブもできたとこなのv(もちろん会員No.ヒトケタッ!)」
まこともうっとりする。「カッコいいよねーv歌もうまいしおどりもグッドだしv(もちろんCDもってますv)」
「あ―っvvはやくコンサートやってくれないかなーっ」
「あら あのコたちv」「みちるさんもファンッッ!?(「あのコたち」ッ!?まさか会員No.ヒトケタッッ!?)」美奈子が凄い勢いで食らいつく。
「いい情報をあげるわ こんど渋谷でやる“ファンタスティック国際音楽祭”で はじめてのライブやるのよ”」「えええ~~っ!?」
美奈子はパニック。「なんでっ!?どーしてっ!?みちるさんがファンクラブも流してない情報知ってんの?」
「その音楽祭に彼らといっしょにでるからv」「うっそ―っ」
328: ◆P9MoonSjzo
09/04/22 21:51:19
はるかは陸上部で後輩の指導に当たっていた。「よーし!じゃ基礎トレはじめようか」女子部員はきゃあきゃあ言っている。
「まこちゃんセンパーイ きょうはゼッタイ園芸部カオだしてくださいよ!」園芸部の男子部員が手を振る。
「じゃ あたしたちも部活いこっかv」ちなみにみちるは水泳部(ブラバンかけもち)、まことは園芸部(料理研かけもち)、
亜美はコンピューター部、美奈子はバレー部に入ったようだ。
「陸上や園芸部がうらやましいわ せっかく念願のコンピューター部入ったのに 男子はひたすらゲームばかり☆
女子はあたし一人だけで部員もギリギリ☆」眼鏡をかけた亜美は考え込む。「もっとミーハーな要素がないとダメなのかしら」「よ―しっっ」
美奈子が声を大にして言った。「みちるさんからチケットゲットして みんなでスリーライツのライブいこーっっ!」「美奈って平和」まことが突っ込む。
「なあーにいってんの!せっかくその平和をとりもどしたのよーっv高校生活エンジョイしなくっちゃ!」
せつなは保健室のパソコンを操作しながら、険しい表情でふと空を見上げた。―そう たとえその平和が つかのまのことでも
新東京国際空港にて。「……どれくらいむこうにいるの?」「一年だけどもうすこしいるかもしれない」
「……そっかあ ……一年かあ 論文がえらばれて あこがれのハーバードへ留学できるんだもんね
まもちゃんてホントスゴイよ ……あたしもっともっとよろこばなきゃね」うさぎの目からぽろぽろと涙が溢れてくる。
「……やだなあ あたしきょうは ちゃんとわらって おみおくりしようと思ってたのに……」「……うさ」
衛はぎゅっとうさぎを抱きしめた。「手紙かくよ 電話もする うさも オレにいっぱい手紙かいてよ」
「……いっぱいかく 電話もいっぱいする …だから ―たまには帰ってきてね」「かならず帰るよ」
329: ◆P9MoonSjzo
09/04/22 21:53:04
「―もういかなきゃ」繋いだ手がすっと解かれ、うさぎは切なくてたまらなくなる。
「うさ」衛がラッピングされた小さな箱を取り出した。「プレゼント あけてみてよ」
中には、ハート型の宝石が中央に座った、凝った装飾の指輪が入っていた。「まもちゃん……!これ……!」
うさぎの目から、違った涙が溢れてくる。「…うれしい……!ありがとうまもちゃん…!はめてみてもいい?」
衛はうさぎの左手を取ると、細い薬指にそっと指輪を通した。「……愛してる」うさぎと衛は固く抱き合い、口づけを交わした。
衛は唇を少し放すと、至近距離で、瞳を見据えて言った。「……うさ 帰ってきたら……」
キラッと空に閃光が走った。
次の瞬間、衛の体はバッと異様に光り輝いたかと思うと、うさぎの目の前でボロボロに砂のように崩れていった。突然のことだった。
粉末と化した衛の残骸の中から現れたゴールデン・クリスタルを、伸びてきた手がわし掴んだ。
それは、まるで鎧のようなセーラー服に身を包んだ女だった。
●to be continued●
330:マロン名無しさん
09/04/22 22:04:10
Y^´ ∨// /,∠ ,. ' /l/// /, ' , '/ ! | l }´ 〈
〉 変 〈/ , ' // ̄`>< /// /// _,.=‐|'"´l l〈 変 /
〈 態. ∨, '/l| ,.'-‐、`//`7/ /''"´__ | ハ l丿 態 {
人) ! ! (/! |ヽ〈_ ・.ノ〃 〃 / '/⌒ヾ.! ,' !く ! ! (_
ト、__/ ヽ、_,.イ /l l |:::::::```/:::::/...´.. //´。ヽ }! ,' !! ) /
ト' 亦 ,イ⌒ヽ/ !l l ! l し J ::::::::::::::::::::``‐-</ / ,'、`Y´Τ`Y
l 夂 (ハ ヽ l i ! l ', ! , -―-、_ ′::::::::::::: //! Λ ヽ、ヽl
ヽ 〉,\ ! i ',.l `、'、/_,. ―- 、_``ヽ、 ι 〃,'/! ヽ、\ ヽ、
! 能 // ,' lヽ! ii ',l ∨\'⌒ヽー-、 `ヽ、! / ハ ノヽ._人_从_,. \
| 心 { / ,' ' ,! ll l`、 { ヽ' \ ヽ ' '´ Λ ',} ( \
.丿 ∨ // ,',! l l l ヽ`、 \ \ ∨ し /! ∨ 変 ,ゝ、
∧ / / ヾノ //l l l l、_ヽ\ \ ヽ , ' ,.イ |ノ 態 (ヽ
/ノ__ ゚ ゚ (⌒`〃'j | l l l `ヽ `ヽ、.ヽ _,.}'′ ,.イl { | ヽ ! ! ,ゝ\
/ /`Y⌒ヽ/⌒ 〃 ノ | l l l } ヽ、._ } ノ,.イ l | ! ! | )_
331:マロン名無しさん
09/04/22 22:05:35
( ゚Д゚)ポカーン
332:マロン名無しさん
09/04/22 22:14:55
____
.ni 7 /ノ ヽ\ プゲラッチョ
l^l | | l ,/) / /゚ヽ /゚ヾ\ .n
', U ! レ' / / ⌒ ⌒ \ l^l.| | /)
/ 〈 | (____人__) | | U レ'//)
ヽ\ |lr┬-l| / ノ /
/´ ̄ ̄ノ ゙=ニ二" \rニ |
`ヽ l
─┐||┌─┐ l ─ ‐┼‐ ‐┼‐ヽ l ノ │ .| | ‐┼‐ ‐┼‐
日 フ 口 メ __|__ フ |┬ | | ‐┼‐ d
(__ .六 ↑ .田 (___ (丿 ) ↑.ノ│ ノ ヽ__ノ (丿\ ノ
333:マロン名無しさん
09/04/23 00:21:21
おまいらwwww
追悼スレ建ててきたからここでやれwww
あぁ…タキシード仮面…【追悼】
スレリンク(csaloon板)
334:マロン名無しさん
09/04/23 01:41:21
>>333乙!
しかしまあ目の前で恋人が木っ端微塵って……
335:マロン名無しさん
09/04/23 02:06:19
木っ端ミジンコ
336:マロン名無しさん
09/04/23 02:22:31
第4部は衛とちびうさの成長を描いた話だったから、第5部ではさぞかし活躍すると思ったらこれだよ!!
337:マロン名無しさん
09/04/23 02:23:50
祭りときいて
338:マロン名無しさん
09/04/23 02:26:30
みんな変態に釣られすぎ
デッドムーンの幻覚はまだ有効でしたってオチだろ
339:マロン名無しさん
09/04/23 02:32:19
変態…最近のあなたはそれなりに役に立つようになったし言動もまともになってきてちょっと好きだったよ…変態だけど
340:マロン名無しさん
09/04/23 03:34:28
まてまておまいら突っ込むべきは変態死亡よりも「論文がえらばれてハーバードに留学」だろwww
341:マロン名無しさん
09/04/23 03:35:41
みんなが愛した変態は死んだ!なぜだ!!
342:マロン名無しさん
09/04/23 03:37:46
ゴールデンクリスタル「え?俺の出番こんだけ!?」
343:マロン名無しさん
09/04/23 03:45:49
>>340
いやそれより「女子の制服を着たはるか」だろJK
344:マロン名無しさん
09/04/23 03:49:59
自転車も違和感あったな。
345:マロン名無しさん
09/04/23 04:53:53
原作はるかさんのおっぱいにトキメいているのは俺だけでよし
346:マロン名無しさん
09/04/23 08:02:00
>>343
いやいやいや目をハートにしてはしゃぐみちるさんだろJK
347:マロン名無しさん
09/04/23 08:08:03
>>345
はるかは何気に巨乳
しかしせつなさんってまだ大学一年生じゃなかった?いつの間に養護教諭の資格取ったんだ
あとここにきてせつなさんが子供大好きなのが判明してよかった
ちびうさと仲良かったのはそういうわけだったのか、と
348:マロン名無しさん
09/04/23 08:11:55
衛「いっぱい釣れたおwwwwぅえwwぅえwwwww」
349:マロン名無しさん
09/04/23 08:15:02
ネタバレ:これはヒロインの座を狙うエリオスの下克上
350:マロン名無しさん
09/04/23 08:24:00
ふっふっふ… 俺の呪いがようやく効いてきたようだな……
351:マロン名無しさん
09/04/23 14:10:52
今まで以上に現実味のない死に方だ
352:マロン名無しさん
09/04/24 02:02:38
灰になったのか原子レベルに分解されたのかよくわからんが、苦しまずに一瞬で逝けたのが不幸中の幸いだな
353:マロン名無しさん
09/04/24 02:04:24
あまりの急展開に吹いた
直子は連載投げ出したくなったんだろうか
354:マロン名無しさん
09/04/24 02:06:56
衛「(アメリカから)帰ってきたら…グハァ!!」
死亡フラグくらい最後まで言わせてやれよ
355:マロン名無しさん
09/04/24 02:11:03
非常に申し訳ないが、故タキシード仮面の遺影を想像したら吹いた
356:マロン名無しさん
09/04/24 02:14:55
二度あることは三度ある
というわけで、うさぎがまた自殺を図りそうで怖い
357:マロン名無しさん
09/04/24 02:23:33
つーか、敵はなんで変態をぬっ殺したわけ?(´・ω・`)動機は?
なんで同じく無防備だった最強のセーラームーンを狙わないの?
358:マロン名無しさん
09/04/24 02:48:01
わかったぞ!俺たちの知らない内に、
美少女戦士セーラームーンはなかよしから週刊少年ジャンプに移籍していたんだ…!
きっとそうに違いない…!!
359:マロン名無しさん
09/04/24 02:55:00
これヒロインが死んだにしてはあまりにもあっけなさすぎだから死んでないでしょ
本物はどうせまた連れ去られて敵の城に監禁されてるんじゃないの?
360: ◆P9MoonSjzo
09/04/24 21:44:32
Act50-2
鎧のようなセーラー服の女は、勝ち誇った表情でゴールデン・クリスタルをわし掴むと、そのままフッと消えてしまった。
あまりのことにうさぎは呆然とし、気を失って崩れ落ちた。倒れ込むうさぎを抱きとめたのは、あの人気アイドルの星野光だった。
「おそかったか」そう言って星野はうさぎを抱きかかえる。後ろには大気光と夜天光も控えている。
「スリーライツよ!」空港にいた人々が、彼らに気づいて騒ぎだした。三人は駆けだすと、急いでタクシーを捕まえた。
フワッと漂うキンモクセイの香りに、うさぎはそっと目を開けた。……だれ?
星野はうさぎの顔をじっと覗きこみながら話しかけた。「いま 品川だよ あとすこしで十番につく」
「……あたし ……おりなきゃ」「ちょっと」夜天は目をぱちくり。「……運転手さん ここでいいです」
「せっかくここまでおくってあげたのに お礼ぐらいっ…」噛みつく夜天を、星野が片手で制する。
タクシーを降りて、ふらふらと歩きだすうさぎを、星野が意味ありげな目で見つめていた。
PiPiPiPiPiPi
いつもの目覚まし時計の音で、いつも通りにうさぎは目を覚ました。
「うさぎっ!!」ぼんやりとした顔で登校するうさぎに、美奈子が駆け寄る。「きのうどうだった?まもちゃんとあっつ―い別れのキスはかわしたかなあ?」
「――」うさぎはぼうっとしたまま何も答えない。「うさぎ?」
「あ~~~っっっ」まことと亜美が驚いて声を上げた。「うさぎっっ 左手のくすり指に指輪してるっ!!」
亜美・まこと・美奈子はそろって顔を真っ赤にして騒ぎ出した。「すごーいっ すごーいっ」「すごーい それまもちゃんからもらったの?」
「……そう」うさぎは焦点の定まらない目でぽつりと語りだした。
「―まもちゃんは あたしにこの指輪をくれて 飛行機に乗って ぶじアメリカへ ―いったの」
361: ◆P9MoonSjzo
09/04/24 21:45:30
「でね あたしにピンク・ムーンクリスタルがあらわれたこと エリオスや セーラーセレスたち四人に会ったこと
こんどのことぜんぶママに報告しようと思うの 一度三十世紀へ帰ろうと思うんだ」ちびうさが喫茶店ではるか・みちる・せつなに嬉しそうに話している。
「ゼヒともスモール・レディの活躍を報告しておきたいんです キングとクイーンも心配しておられるでしょうし」ダイアナが続ける。
「それがいいと思うわ」「お二人ともきっとおよろこびになるわ」せつながにっこりと笑った。
ほたるは心底寂しそうにしている。「ちびうさちゃん ホントの家に帰っちゃうの?つまんない」
ちびうさは穏やかに微笑む。「すぐもどってくるよ まってて」
「気をつけてね」せつなとほたるが寂しそうに見送る。「わかってる!それじゃ」
一の橋公園で、ちびうさとダイアナは手ぶらのまま笑顔で未来へ帰っていった。
亜美・レイ・まことが話し出す。「―まもるさんとちびうさがきゅうにいなくなって なんだかちょっとさびしいわね」
「……そんなことないわ ちびうさはきっとすぐもどってくるし まもちゃんも電話と手紙くれるって たまには帰ってくるっていってたわ」
そう無表情で話すうさぎに、美奈子は少し違和感を覚えた。―うさぎ?
ファンタスティック国際音楽祭当日。ドレスアップしたみちるが、舞台の上でバイオリンを奏でている。ピアノ伴奏ははるかだ。
客席の女の子達から歓声が上がる。「はるかさんだ!」「やだ!カッコイーイッ」うさぎとまことも思わず見とれてしまう。
不意に舞台の照明が落ち、一瞬の後、スリーライツの三人の姿が照らされた。
「スリーライツッッ!!?」あまりの盛り上がりように、亜美は思わず耳を塞いだ。
362: ◆P9MoonSjzo
09/04/24 21:46:35
美奈子は興奮してぎゃーぎゃー叫ぶ。「うそっ!二人とジョイントやるなんてきーてなかったわ!」
あの男嫌いのレイでさえも頬を赤らめている。「これがスリーライツね カッコイイじゃんvアタシ テクノってスキだわーっv」
「そうねーv」こういうのには不慣れな亜美も、結構楽しめているようだ。
うさぎは少し残念がっている。「あーんっ 遠くて顔がよくわかんないよー オペラグラスもってくればよかったーっ」
コンサートは大盛況のうちに終わった。「おつかれ―」「おつかれさまー よかったよーっ!」舞台裏で、スタッフが出演者達を労う。
「海王みちるさん ―すばらしかったです」大気が、スッと一輪のバラを差し出した。「―大気光です」
続いて夜天もバラを差し出した。「夜天光です あなたのCDとビデオぜんぶもってます がんばってください」「ありがとう」
突如差し出された手に、はるかが振り向く。
「―星野光です あなたの走りが好きです 風のようで オレとおなじものをもっている ―握手してください」
そう言って、星野は軽くはるかの手を握った。「スリーライツのみなさん!アンコールお願いします!」
舞台に戻っていく三人を、はるかは呆然と見守った。「はるか?」みちるが声を掛ける。
「―星の光だ ―あいつら 何者だ?」
客席の後ろで、一人の少女がサングラスを掛け腕組みをしてほくそ笑んでいた。
「クスクス 見つけたわ 究極のスターシード セーラークリスタルをもつ者たち
―感じる 感じるわ!信じられない!ここには十個も集まってる!ギャラクシアさまがおよろこびになるわ!
地球上の究極のスターシード!セーラークリスタル!このセーラーアイアンマウスがもらったあ!」
363: ◆P9MoonSjzo
09/04/24 21:48:04
アイアンマウスは舞台に向かって光線を打ち込んだ。スリーライツは、素早く舞台から飛び下りる。舞台裏のはるかとみちるも異常事態に気が付いた。
「避難経路はこちらです あわてないで指示にしたがってください」そうアナウンスが入り、逃げ惑う観客。
「なに?」「なにがおこったの!?」うさぎ達は当惑している。
「さあ でておいで セーラークリスタルをもつ者たち!」―敵!?
「ヴィーナス・クリスタル・パワ―」「マーキュリー・クリスタル・パワ―」
ジュピター・クリスタル・パワ―」
「マーズ・クリスタル・パワ―ッ!」「「「「メイクアップ!!」」」」
ジュピターが応戦し時間を稼ぎ、観客達が避難した後、マーズとヴィーナスが内側からドアを封鎖した。
駆け付けた関係者達は会場に入ることが出来ず、戸惑うばかり。「ドアがあかないぞ!」「そんなバカな」「いったいなにがおこったんだ!?爆弾テロかっっ」
「ムーン・エターナル!!」うさぎの手の中に、聖杯が出現した。「メイクアッップ!!」
「セーラーマーキュリー」「マーズ!」「ジュピター!」「ヴィーナス!」「そしてセーラームーン!参上!」
「まっていたわよセーラーソルジャーズ ギャラクティカ・クランチ!!」アイアンマウスがブレスレットの力で攻撃を放った。
「宇宙乱気流(スペースタービュレンス)!!」「深海提琴潮流(サブマリンバイオロンタイド)!!」
ところが、アイアンマウスは、ウラヌスとネプチューンの攻撃を、ブレスレットでやすやすと防いでしまった。「!?」
「スター・センシティブ・インフェルノ!」何者かの突然の攻撃で、ブレスレットを残して、アイアンマウスの体はボロボロと砂になってしまった。
それを見たセーラームーンの背筋に寒いものが走った。
「―何者!?」舞台に、パッと三つのスポットライトが灯った。ライトに照らせれた三人は、バッと飛びあがると姿を消してしまった。
―あの三人は!?
364:マロン名無しさん
09/04/24 22:25:34
新キャラ3人投入されたけど3人ともイマイチ。
星野は男しては良いかと思ったけど女でアレだと・・・。
大気は根本的にダメ。
365:マロン名無しさん
09/04/24 23:02:34
大気はデコがちょっとな…
366:マロン名無しさん
09/04/24 23:03:24
はるか「キャラパクんなヽ(*`Д´)ノ」
367:マロン名無しさん
09/04/24 23:05:14
えっと…とりあえずスターライツ(変身後)は襟が無くても服として成立してると思うんだ
368:マロン名無しさん
09/04/24 23:06:47
照明さん空気読みすぎワロタw
369:マロン名無しさん
09/04/24 23:08:53
変態をヌッ殺した重装備のセーラー戦士はセーラーサンと見た
370:マロン名無しさん
09/04/24 23:12:14
今更だが変態は死んでないだろ
だって変態=エリオス=エリュシオン=地球なんだぞ?
地球が存在しているかぎり残念ながら変態は不滅
371:マロン名無しさん
09/04/24 23:31:23
死んだか封印かよくわからんけど、
どっちにしろ復活は確実なので覚めてる俺。
372:マロン名無しさん
09/04/25 11:19:05
敵もセーラー戦士なのはどういう訳だ?洗脳されてるのか?それとも変態以上に頭がイッちゃってるのか?
373:マロン名無しさん
09/04/25 11:22:07
はるかを女性と設定したアニメスタッフのことだ、
どうせスリーライツもそうなるんだろ?
そしてそんなスリーライツに熱を上げる女性ファンが大勢いるというカオスな状態にw
374:マロン名無しさん
09/04/25 11:27:43
>>371
サイヤ人みたいに、死ぬと超パワーアップしたりして
375:マロン名無しさん
09/04/25 12:19:33
>>372
ブラックムーンのように考えた上で離反したのかもしれないし、
ただ単に他の星にセーラー服文化があるからかぶっただけかもしれん。
30世紀よりさらに未来から来たセーラー戦士って設定は止めて欲しい。
376:マロン名無しさん
09/04/25 17:04:59
つーかうさぎ完全に気が狂っとるオワタ
377:マロン名無しさん
09/04/25 17:28:57
無くして分かる変態のありがたみ
378:マロン名無しさん
09/04/25 17:36:29
>>368
スリーライツには照明係という名の影武者がいるんだろ
379:マロン名無しさん
09/04/25 19:00:45
フォーライツの4人目、蛍野光ですね
わかります
380:マロン名無しさん
09/04/26 02:28:36
>>379
吹いたwwwww
卒業と旅立ちの戦士ですね
381: ◆P9MoonSjzo
09/04/26 22:23:57
Act51 スターズ2
「うさ」呼ばれて振り返ったうさぎの目の前には、笑顔で両手を広げた衛が居た。「まもちゃん!」うさぎは衛の胸に思いきり飛び込んだ。
「うれしい!!帰ってきたの!?」うさぎと衛は抱き合うと、熱い口づけを交わした。「うさ 愛してる」
「無事に帰ってきたよ だから……」重ねた衛の手は、みるみるうちに溶けてゆく……。「まもちゃん?」
うさぎは自室のベッドの上で目を覚ました。……夢 か ―ハーバードのあるマサチューセッツは いまごろ夕ごはんの時間かな
制服に着替えたうさぎは、家の中がなんだか静まりかえっているのを感じた。
……そっか ちびうさもとうとう三十世紀へ帰っちゃったんだっけ ……さみしいな
「いってきまぁす」家を出たうさぎは、ふと郵便受けを覗いてみた。中は空っぽ。うさぎは深い溜め息をつく。
「……こんな朝っぱらからきてるワケない か」衛は空港で別れ際に「手紙かくよ 電話もする」と言っていたはずなのに。
―まもちゃん ゲンキ?どうして手紙も電話もくれないの?
「うさはおこっちゃうぞっ」しゅんとうな垂れて登校するうさぎを、物影から星野が見守っていた。
同じ頃、ある船舶所の上空がキラリと光った。凝った花柄の傘を広げ、空ふからふわふわと降りてきたのは、お団子頭の少女。
少女は器用に着地すると、上の方から小さな花の花弁が降ってきたのに気づいて、傍にあった小型船の中へとよじ登っていった。
船の中で無数の花びらに彩られるようにして倒れていたのは、中華風の高貴なドレスを着た女性だった。
382: ◆P9MoonSjzo
09/04/26 22:25:38
「さv洗いものもかたづけたし おそうじおせんたくもOKv」育子ママが鼻歌交じりにガラスのコップを磨いている。
「スーパーにでもいってこようかしら きょうのおかずはなーんに……」ところが、戸棚を開けた育子ママの手が止まった。
戸棚の中には、「CHIBIUSA」という文字とウサギのイラストが描かれたカップがしまってあった。思わず手に取って眺めてみる。
「―このカップ…… だれのだったかしら……」そのとき、不意に玄関のチャイムが鳴った。
「ちびうさちゃん!?」育子ママは急いで駆け出していく……が、無意識に出てきた言葉に、はっとして立ち止まった。「ちび…… ちび……?」
玄関には、先ほどの少女が立っていた。「―ちびちびっ?」そう言って、少女はにっこり笑ってみせた。
「天才は忘れたころにやってくるってとこね!」クラウンゲームセンターの地下にある司令室で、美奈子が講釈を垂れている。
「……美奈☆そのことわざは適当じゃないぜ 字もちがうし」アルテミスが呆れ顔で突っ込む。「……☆うるさいっ」
ルナが代わりに話し出す。「デッド・ムーンをたおして やっと平和になったと思ったけど また新しい敵があらわれたようね」
内部太陽系・外部太陽系戦士が勢揃いし、皆真剣な表情を見せた。
「―あたしたちのことを セーラーソルジャーズとよんでいたわね それにセーラークリスタルをもつ者たちと」眼鏡をかけた亜美がそう指摘する。
「あ―ら いまどきあたしたちみたいな有名人ッ!知らないヤツのほーがモグリよっっ!」どこか能天気な美奈子に、まこともやや呆れ顔。
「あたしたちのことを知ってるってことは やっぱり前世での因縁をもつヤツら?」「そうとはかぎらないわ」はるかが遮った。「宇宙は広い」
「ほかの星からの敵!?」レイが尋ねた。「たぶん― そうだと思うわ」とせつな。
383: ◆P9MoonSjzo
09/04/26 22:27:38
はるかが付け加える。「そしてあのアイドル スリーライツの三人もね」「!?」美奈子達は驚いてはるかを見つめた。
「なんの目的で優雅にアイドルをやってるか知らないけど ―まちがいない 星の力を感じたのよ あの三人に」―太陽系の者じゃない!!
―敵か味方か あたしたちを助けて去ったあの三人―!
うさぎはきゅっと下唇を噛むと、気を引き締めた。
―また敵があらわれた まもちゃんやちびうさが旅立ってしまっても けっして平和になったわけじゃない
「プリンセス この件はあたしたちが責任もって処理するわ!まかせて!」外部太陽系三戦士が頼もしく言ってくれた。
美奈子達も、優しくうさぎを見守っている。「そ―ようさぎ!安心してあたしたちにまっかせっなさ―いっv」
そんな彼女達に、うさぎは少し表情を和らげた。
「ただいま―っvおナカすいた―っv」うさぎが帰宅すると、ハートの付いた見慣れない靴が、玄関に揃えて置いてあった。
「おかえんなさ―い」「なさ―い」育子ママと一緒に登場した見知らぬ少女を見て、うさぎは度肝を抜かれる。「だっっ だれっ このコっ」
「いやねえうさぎ 自分の妹のちびちびちゃんのカオ 忘れちゃったの?」「ちゃったのっ??」
「ええ~~っっ 新手がきたあっ?」月野家に集結した美奈子・はるか達はみんなで間近のちびちびを眺めた。
子供好きのせつなは、可愛いとばかりにハートマークを飛ばしている。
「うさぎの妹なの?」「まさか!」「ちびうさの妹?」「かもね」「ってことはうさぎの二人めのコドモか」「知らないわよっ/////」
「ちびうさのムスメかもよ」「ヒョエ―ッ」
美奈子がちびちびと向かい合った。「そいで名まえがちびちびってゆーの?」「てゆ―の?」「まねっこ!」「まねっこ!」
「なんだガキじゃんっ」「なんだガキじゃんっ」悪びれる様子もなくきゃっきゃとはしゃぐちびちびに、コケにされた美奈子は怒り心頭。
うさぎとルナはその光景を遠目に見ながら呆れる。「とにかくなにを聞いてもあんな調子だし ちびうさがきたときみたいに
どーも危機を知らせにきたワケじゃないみたいなのよね」「なのよねっv」
384: ◆P9MoonSjzo
09/04/26 22:28:25
そのとき、育子ママが満面の笑顔で部屋に入ってきた。「さあさあっ」育子ママは美奈子達から取り上げるように、パッとちびちびを抱きかかえた。
「ちびちびちゃんはもーねる時間vあなたたちもあした学校あるんだから はやく帰ってねなさいねv」
すごい可愛がりようの育子ママを見て、美奈子が考察する。「うさぎや育子ママがさみしいと思って ちびうさが妹を送りこんできたんじゃないの?」
「姉のたのしそーなハナシをきいて 一人でぬけだしてきたとか?」とまこと。
うさぎはベッドの中で一人赤くなっていた。―そっかああのコか ちびうさの妹ってことは あたしとまもちゃんの二人めの子どもかあ
「うさぎうさぎ」ルナに促され、ドアを見ると、パジャマを着たちびちびが隙間からじっとこちらを覗きこんでいた。
うさぎはクスリと笑う。「いっしょにねる?」ちびちびは部屋に入ってくるなりゴソゴソと何かを取り出した。
「なあに?ナニしてんの?」それは、小さな香炉だった。「―いいニオイvお香?ママたちの部屋からもってきたの?」
……あ これ 甘いキンモクセイの香り…… この香り…… まえにもどこかで……?
二人は、まるで姉妹か親子のように、共に仲良くベッドで眠った。
翌朝、うさぎが郵便受けを見ると、なんとそこには一通の手紙が入っていた。―エアメール!アメリカから!―まもちゃん!?
中に入っていたのは、一枚のカード。―淡いオレンジ色の 夕焼けのカード……?
「あれっこれだけっ?カードになんにもかいてない!手紙もメッセージもナシッ!?」―もーっ まもちゃんたら☆
―でもうれしいっvきょうはなんだかイイコトありそうなよ・か・んvうふふっv
学校に行くと、そこにはすごい人だかりが出来ていた。「うさぎっ!」感極まった美奈子が、背後からうさぎに抱きついた。
「大ニュースよ 大ニュースッッ あのスリーライツがうちのガッコへ転校してきたのよっっv」
385: ◆P9MoonSjzo
09/04/26 22:29:19
一年一組にて。「大気光です 趣味は詩の暗唱とコンピューターです」「夜天光!シュミはカメラ よろしく!」
「星野光です アメフト部に入ろうと思ってます」
うさぎと美奈子他、クラスの女子は大騒ぎ。「……信じらんない あの三人が」「同じクラスぅ!?」
星野はうさぎの隣の席に座った。「よろしく」「あ はじめまして」その言葉に、星野は大きく目を見開いた。
「月野うさぎです よろしくv」「あいのみなこですう よろしくうっっ」星野はそんなうさぎを横目で見ながら、なにかを考え込んでいる。
「しっかし☆わかっちゃいたけど近づけやしない☆」くやしそうな美奈子。「あの三人もたいへんだよなー なんでこんなフツーの高校へ」
はるかは腕組みをしながら考え込んだ。―まさか あたしたちに接触するため?
「あら うさぎは?」みちるが尋ねる。「屋上☆ラブレターかくんだって ジャマすんなだって☆」
「え―と “とっても気に入りましたv生徒手帳にはさんでおまもりにしますvこんどはそっちでの生活きかせてね 電話もしてねv”と」
うさぎが手紙を書いていると、スリーライツの三人も屋上にやってきた。「ふ― たまんねーよ」夜天が愚痴をこぼす。
「もうやめよーぜ 学校ゴッコなんて つかれちゃったよ」「学ぶことは楽しいですよ」「そんなの大気だけだよ」
星野がうさぎに気づいて声を掛けた。「ナニしてんの?」―ええっ!?スリーライツだっ!!
夜天がひょいと手紙を取り上げる。「“あいするまもちゃんへvすてきな夕焼けのカードをありがとうv”ヘッタクソな字」
うさぎは真っ赤。「なっっ☆なにすんのっっ!!?ヘッタクソな字でわるかったわねっっ」
「ごめんごめん」夜天が舌を出してウインクして見せた。
―やだ……vやっぱしこの三人って クラスの男子とはゼンゼンちがうわ ホントに…… カッコイ―イッvv」
386: ◆P9MoonSjzo
09/04/26 22:31:32
大気が話しかける。「すてきな指輪だね 彼にもらったの?」「え?ええ まあっ……v」
「―月野うさぎっていったっけ 彼って いまどこにいんの?」星野が尋ねた。
「まもちゃんは いまアメリカに……」ところがそう口にしたとたん、うさぎは頭を抱えてうずくまった。
―いたい…… 頭がわれるように……
「うさぎに近づかないで!」はるかがうさぎを抱きよせ、スリーライツにすごい剣幕で食いかかった。「なにをしたの!?」
「―なにも」三人はそのまま屋上を出て行ってしまった。
「だいじょうぶはるかさん ちょっと頭痛がしただけ 話をしてただけなの」
「あいつらはなにをするかわからないわ!もう二度と一人で接触してはダメよ」
―あの三人がなにかの力をわたしに?―ううん ちがう まもちゃんがアメリカにって考えたらきゅうに―…
●to be continued●
387:マロン名無しさん
09/04/26 22:48:58
うさぎ……。・゚・(ノД`)・゚・。
388:マロン名無しさん
09/04/26 23:19:38
なんかこのうさぎ滅茶苦茶カワイイ…こんなにうさぎがカワイイと思ったの
連載始まってから史上最大かもしれない…
389:マロン名無しさん
09/04/27 03:36:21
スリーライツ第四のメンバー・蛍野光(仮)きたーw
390:マロン名無しさん
09/04/27 03:37:34
夜天はどこの厨房だよ
391:マロン名無しさん
09/04/27 03:41:24
>無事に帰ってきたよ だから…
ここのシーンこええええええええ
392:マロン名無しさん
09/04/27 03:45:49
ポスト覗いて一喜一憂してる様が切ない…
死んじゃった人にせっせと手紙書いてるのも哀しすぎる
ところであの夕焼けのカードには何の意味が?
393:マロン名無しさん
09/04/27 03:51:42
>>388
個人的には「うさはおこっちゃうぞっ」がツボった
今回のうさぎは年相応な感じでいいね
背景を考えると切ないけど…
394:マロン名無しさん
09/04/27 04:00:12
真面目に予想
ちびちびは、うさぎが衛と結ばれなかった仮想未来から来た、うさぎと許婚の間の子供
うさぎが衛と結ばれたら自分の存在が消えてしまうため、衛を抹殺しに来た
395:マロン名無しさん
09/04/28 03:23:02
ああああしばらく来なかったら変態祭り乗り遅れたorz
とりあえず
先生!変態が!変態が息をしてないのっ!!(AA略)
396:マロン名無しさん
09/04/28 03:27:43
>>392
ゆっておくが
うさ 俺は
やらしくなんか
けっしてないぞ
の意
397:マロン名無しさん
09/04/28 03:32:33
記憶操作されてばかりの育子ママの体が心配
麻酔銃撃たれまくりの毛利のおっちゃん並みに心配
398:マロン名無しさん
09/04/28 07:42:17
あーん!まもちゃん様が薄情だ!
エンディミオンさまよいしょ本&タキシード仮面さまF.Cつくろー!って思ってたのに…
くすん…美形薄情だ…
・゚・(ノД`)・゚・うっうっう…ひどいよお…ふえーん!!
この間「……うさ 帰ってきたら……」の葉書きを出してまだ2週間じゃないですか!
どーして、どーして!電話もできないMidnight!?嘘でしょ!?
信じられないよおっあんなアメリカごときから連絡しないなんてっ!!
うさはおこっちゃうぞっ!!生き還りますよね?ね?ね?
……泣いてやるぅ・゚・(ノД`)・゚・
私はあのおそろしく美しい彼が(たとえド変態仮面でもさ!ヘン!)大好きだったんですよっ!!
地場さまあっ!私を捨てちゃ嫌だああああああっ!!
タキシード仮面様のカバッ!!え~ん・゚・(ノД`)・゚・
399:マロン名無しさん
09/04/28 10:59:52
>>398
うさぎ乙w
電話もできないmidnightワロタ
400:マロン名無しさん
09/04/28 13:15:57
しかしはるかはみちるといる時一般人に会話で
「あれがアツアツの彼氏」とか「あの2人ケッコンしてたの」とか
言われてたのにいきなりセーラー服着せて大丈夫なのか・・・
401: ◆P9MoonSjzo
09/04/28 22:31:53
Act51-2
大勢の女性ファンを引きつれて、大気が亜美のいるコンピューター部を訪れた。「こんにちはv入部したいんですけど」
亜美、そして見るからにオタクな男子部員達は突然のことにびっくり。
「スゴーイッ」「大気くーんっっv」「えーっ パソコンで作曲なんかできるのお―っっ」
地味だったコンピューター部はすっかり様変わりしてしまい、亜美は呆れて見守るばかり。
なお、学力試験の結果が貼り出されたが、亜美が499点だったのに対して、なんと大気は500点満点だった。
「おおっ!水野さんをぬいて一位だぞ あのアイドル!」頭に来た亜美はテスト用紙を真っ二つに裂いてしまった。
一方、アメフト部では星野が大活躍していた。女子学生達が群がる様を見て、はるかは面白くなさそうだ。
「とにかくいちいちあたしたちにチョ―センしてるとしか思えんっ!!」怒り心頭のはるかを、みちるがなだめていたが…。
みちるがタリスマンの手鏡を取り出し、口紅を塗っていると、夜天が通り際に口を出した。「下品な色!もちょっと自分に合う色見つけたら?」
「夜天く―んvモデルもやってるんだって―?」「こんどメイクのしかた教えてよ―っ」「いいよv」
女子学生に囲まれている夜天を見て、みちるは片手で口紅をケースごとバキッとへし折ってしまった。
「はるか 得体のしれないヤツらはちゃっちゃっと抹殺してしまいましょう!めざわりだわっ」(……みちる コワイよ)
園芸部では、まことが大気と和気あいあいと交流を図っていた。
「大気くん 園芸部に入部してくれたのvすごくくわしいの 植物を好きなヒトに悪い人はいないわv」夢見る目つきのまこと。
「「そーよ あーんなカッコイ―人たち 悪い人には見えないわ―っv」」
すっかり目がハートになっているうさぎ・美奈子・まことを見て、はるか・みちる・亜美は、わかっちゃいたけどあんたたち、と呆れ顔。
402: ◆P9MoonSjzo
09/04/28 22:34:00
うさぎ・美奈子・まことは、スリーライツの東京でのコンサートのチケットをこっそりゲットしていた。
「もっちろんこれも平和のため こないだの敵の攻撃もコンサート会場だったし やっぱ平和を考えたらコンサートはハズせないでしょう!」
…と言いつつ、美奈子はコンサートを完全に楽しんでいる。「ゆるして はるかさん←ナイショできた」
「―では つぎはスリーライツのデビューシングル ぼくらの“流れ星へ” きいてください」星野が、センターに立って歌い始めた。
―きみの香り ずっと さがしてる ぼくの声よ とどけ ―あいしてる
うさぎの胸が、思わず高鳴った。
―いま どこにいるの ―ぼくのプリンセス こたえて
皆が夢中で拍手をする中、うさぎだけは両手を握ったまま半ば放心状態で舞台を見つめていた。「うさぎ?」美奈子が声を掛ける。
―いま あのヒトと目があったような気がした ……なんてせつない歌……
ところが、客席には明らかに邪な心を持った女が紛れこんでいたのだった。
朝が来て、うさぎが郵便受けを見てみると、そこにはまたうさぎ宛に手紙が来ていた。―エアメール!まもちゃん!?
うさぎの顔がパッと輝いた。中を確かめてみると、そこには満天の星のカードが入っていた。―こんどは星のカードだ
うさぎは一人、学校の屋上でカードを眺めていた。「まん中の淡いオレンジ色の星 なんて名まえの星かなあ」
「人工衛星だよ」振り返ると、星野がそこに立っていた。星野の指さす先には、一際目立つ星が輝いていた。
「へええ― あんなふうに光って見えるんだ ―星が好きなの?」「うん」星野がまっすぐうさぎを見つめて答えた。「すきだよ」
うさぎの心臓がドキッと音を立てた。
「―またファンのコたちからにげてきたの?たいへんだね学校でまでさわがれて」
美奈子が抜けがけ禁止と言っていたことを思い出し、うさぎは心の中で謝った。
「アイドルってホントは学校きてるヒマなんてないんじゃない?いそがしくて」「オレたちは 歌えればいいから」
403: ◆P9MoonSjzo
09/04/28 22:35:33
星野の物憂げな横顔を眺めて、うさぎがぽつりと言った。「―あたし まえに あなたとどこかで会ったこと…… あるような気が…」
うさぎははっとして口元を押さえた。―バッ バカ☆そんなコトあるワケないか こんな有名人と
「あっあたしね スリーライツのデビューシングルの曲 すっごく好きなの なんだかせつなくて…… とてもキレイで胸の奥にのこる歌だわ」
「―きみが そういってくれるなんて すごくうれしい」ニコッと微笑んだ星野に、うさぎの胸がまた一つ音を立てた。
「オレたちこの歌を歌いたくて シンガーになったんだ」そう言うと、星野はデビューシングルの曲を歌い始めた。
―きみの香り ずっとさがしてる ぼくの声よ とどけ あいしてる
うさぎは切ない思いに駆られる。―セイヤくん……!―だれのために歌っているの?
客席にいた女―とあるセーラー戦士が、クスクスと不気味に笑いながらどこからかこの歌声を聴いていた。
一方、大気がコンピューター部を飛び出したのを見て、亜美も後を追う。
―ぼくの プリンセス―
屋上の扉の影からは、まことがこの様子を窺っていた。―なんて声 なんて力(パワー)だ!
うさぎは当惑しながらじっと星野を見つめた。―見える 感じる いまたしかに このヒトを包む星のオーラを 「あなた いったい」
夜天と大気が揃って屋上に駆け付けた。「バカセイヤ!!」「無防備に力を出したな!―ヤツらに感づかれたぞ!」「!!」
二人の言ったとおり、屋上にあのセーラー戦士がスウッと姿を見せた。「ホホホホッ わたしはセーラーアル―ミナムセイレーン!!」
―セーラーアル―ミナムセイレーン!?
「ギャラクティカ・ツナミ!!」「!!」咄嗟に、スリーライツの三人がうさぎを守るように立ちはだかった。
次の瞬間、マーキュリーとジュピターが現れ、攻撃をガードした。「ホホッ やるじゃない!」
ジュピターがキッとスリーライツを睨みつけた。「てめーらがよんだ敵か!?ゆるせねえっ うさぎからはなれろ!まとめて始末してやる!」
404: ◆P9MoonSjzo
09/04/28 22:37:50
しかしうさぎはスリーライツを庇った。「ちがう!この人たちは敵じゃないわ!星野くんを包むオーラは
ジュピターマーキュリーあなたたちと同じように 星に守られて誇り高く輝いているわ」
うさぎは聖杯を出現させると、胸に抱いた。「シルバー・ムーン・クリスタル・パワ― メイクアッップ!!」
アルーミナムセイレーンはまるで触手のような水流を巻きつけ、マーキュリーとジュピターの体の自由を奪った。「ホホホホッ」
「!!マーキュリー!ジュピター!」
「宇宙乱気流(スペースタービュレンス)!!」ところが二人を捕らえた水流はウラヌスの攻撃を跳ね返してしまった。
駆け付けたヴィーナス・ウラヌス・ネプチューンは唖然としてしまっている。
「わたしもセーラークリスタルをもつセーラー戦士!!」セーラームーン達はその言葉に我が耳を疑った。―なに!?
「わたしはセーラーアイアンマウスのようなヘマはしない!ギャラクシアさまのためにセーラークリスタルをいただくわ!」
アル―ミナムセイレーンがブレスレットをぎらつかせ、迫ってきた。
「スターライト・ハネムーン・セラピ―…」
しかし遅かった。一瞬のうちに、マーキュリーとジュピターの体はボロボロ崩れ、粉状になって散っていった。
「ジュピター!!」「マーキュリー!?」
二人の残骸から出てきたクリスタルを、アルーミナムセイレーンが奪い取った。「ホホホホッ もらったわ!セーラークリスタル!!」
405: ◆P9MoonSjzo
09/04/28 22:40:19
躊躇していたスリーライツだったが、ついに決心したのか、星に翼のマークがついたアクセサリーを掲げた。
「メイカ―・スター・パワ―ッ!」「ファイター・スター・パワ―ッ!」「ヒーラー・スター・パワーッ!」「「「メイクアップ!!!」」」
「スター・シリアス レイザーッ!!!」「スター・ジェントル・ユーテラス!」ファイターとメイカーによって、アル―ミナムセイレーンは倒された。
「おまえたち!?」「その姿は……!」
「―星の流れ着くところ」「三つの無敵の光あり―」「セーラー・スター・ヒーラ―!」
「セーラー・スター・ファイタ―!」「セーラー・スター・メイカ―!」「「「セーラー・スター・ライツ!参上!」」」
●to be continued●
406:マロン名無しさん
09/04/28 23:49:45
悪の配下となった変態はうさぎを宇宙人に寝取られ逆上するが
戦士たちの力を合わせた攻撃により悪もろとも消滅
そして世界は新しい未来を迎える
―完―
武内先生の次回作にご期待下さい
407:マロン名無しさん
09/04/28 23:50:47 Sd7pF5ML
大きいお友達「NAOKO…てめーは俺を怒らせた」
408:マロン名無しさん
09/04/28 23:55:10
……そんなことないさ まことはきっとすぐもどってくるし 亜美ちゃんも電話と手紙くれるって たまには帰ってくるっていってたよ
409:マロン名無しさん
09/04/29 00:04:02
>>398
ごめんね素直じゃなくて(言葉より先に手が出るんだ^^)
夢の中なら(うさ 帰ってきたら…の続きを)云える
思考回路はショート寸前(うさの記憶回路がショート中)
今すぐ(あの世で)会いたいよ
(うさが星野といいかんじで)泣きたくなるよなmoonlight
(死んでるから)電話もできないmidnight←いまココ
410:マロン名無しさん
09/04/29 00:11:44
おまいらwwwww
現実見ろ!戻って来い!!
411:マロン名無しさん
09/04/29 00:13:02
∧||∧
( ⌒ ヽ 俺のあみちゃんががががg
∪ ノ
∪∪
412:マロン名無しさん
09/04/29 00:16:54
>>411
ジュピター一人死なせるわけにはいかないぜ!
テンゴクデズットイッショダヨネ
ウフフアハハ
|| ⊂⊃
|| ∧ ∧
|| ( ⌒ ヽ
∧||∧ ∪ ノ
( ⌒ ヽ 彡 V
∪ ノ フワーリ
∪∪
413:マロン名無しさん
09/04/29 00:43:33
変態「やぁ待ってたよ」
414:マロン名無しさん
09/04/29 00:48:37
マーキュリーとジュピターの死に顔があんまりな件
415:マロン名無しさん
09/04/29 00:50:09
彗星かと思ってたけど、メイカーとか何なんだろ?
416:マロン名無しさん
09/04/29 00:50:52
スリーライツだかスターライツだかはっきりしてくれ
むしろ後者の方がアイドルっぽい
417:マロン名無しさん
09/04/29 00:52:21
>>415
今回の話を見て、人工衛星の可能性もあると思った
418:マロン名無しさん
09/04/29 00:56:15
星野…シリアス(ここでは真剣勝負的意味合い?)キャラ
大気…ジェントル(紳士的)キャラ
夜天…センシティブ(突っ込み?が鋭い)キャラ
ということか?
419:マロン名無しさん
09/04/29 01:00:59
>スターライト・ハネムーン・セラピー……
だから無駄に長い呪文はやめろっつったんだよ!!!
あみちゃああああん°・(ノД`)・°・
420:マロン名無しさん
09/04/29 02:10:55
亜美オタ・まこオタの思考回路がショートしたようです
421:マロン名無しさん
09/04/29 02:13:42
>>411 >>412
イ㌔
>>413
氏ね
422:マロン名無しさん
09/04/29 11:49:03
あーん!亜美ちゃんまこちゃんが死んだ!
亜美まこよいしょ本&亜美まこF.Cつくろー!って思ってたのに…
くすん…美少女薄命だ…
・゚・(ノД`)・゚・うっうっう…ひどいよお…ふえーん!!
この間「今、時代はコンピューター部だ!」って大気がしゃしゃり出てまだ数ページじゃないですか!
どーして、どーして!?あれで終わり!?嘘でしょ!?
信じられないよおっあんなアル―ミナムセイレーンごときに殺られるなんてっ!!
スターライツと差がありすぎるわっ!!生き還りますよね?ね?ね?
……泣いてやるぅ・゚・(ノД`)・゚・
私はあのおそろしく惚れっぽいまこちゃんが(たとえ大女でもさ!ヘン!)大好きだったんですよっ!!
亜美ちゃんっ!死んじゃ嫌だああああああっ!!
武内先生のカバッ!!え~ん・゚・(ノД`)・゚・
P.S 今月号のうさぎはセイヤとくっつきすぎだ !!=3
423:マロン名無しさん
09/04/29 14:14:46
>>422
ちょwww
肉体が消滅してもクリスタル?はあるから、また力を注入したら戻るんじゃないの?
それにしてもうさぎカワイソス……
424:マロン名無しさん
09/04/30 00:59:40
>>422
そのコピペになんだか懐かしさを覚えてしまった
職人さんが戻ってきてくれて嬉しい
425:マロン名無しさん
09/04/30 01:06:24
>>400
遺伝子上は女性だと急に発覚したことになってたりして
スポーツ選手でたまにいるじゃん
426:マロン名無しさん
09/04/30 01:13:10
>下品な色!もちょっと自分に合う色見つけたら?
夜天…みちるのCDとビデオ全部持ってるんじゃなかったのか
427:マロン名無しさん
09/04/30 01:18:24
いまさらだが星野(セイヤ)って星矢から取ったのかな
428:マロン名無しさん
09/04/30 01:30:05
セーラームーン及び守護選手たちは、アイテムなしでも変身できるようになったんだな
429:マロン名無しさん
09/04/30 01:42:25
>>364
ちびちびは異次元における星野とうさぎの子どもだったりして
430:マロン名無しさん
09/04/30 01:46:31
>>426
夜天は夜道に気をつけろよ
はるみちオタに刺されるぞ
431:マロン名無しさん
09/04/30 01:50:03
いま思ったんだが、変態が死んだということは未来でちびうさの命も((((゜д゜;))))
432:マロン名無しさん
09/04/30 01:52:24
>植物を好きなヒトに悪い人はいないわv
つテルル
433:マロン名無しさん
09/04/30 01:58:20
まこちゃんよりはるかさんの口調のほうがよっぽど女らしい件
434:マロン名無しさん
09/04/30 02:03:54
>そーよ あーんなカッコイ―人たち
悪い人には見えないわ―っv
変態「まもはおこっちゃうぞっ☆」
435:マロン名無しさん
09/04/30 02:12:13
亜美ファンスレが荒れすぎてひどいことになってる…
436:マロン名無しさん
09/04/30 03:57:47
>>435
まことスレはお通夜だぞ…
逆に衛スレは盛り上がっててわらった
437:マロン名無しさん
09/04/30 08:10:40
>>427違うよ。星野光(せいやこう)は星明かりといわれる夜のほのかな明かりのことで大気光、夜天光も実際にある用語だよ。
438:マロン名無しさん
09/04/30 10:58:10
>>437
そうだったのか
知らんかった
439:マロン名無しさん
09/04/30 10:59:39
>>432
つフィオレ
440: ◆P9MoonSjzo
09/04/30 21:45:22
Act52 スターズ3
初登場時から身につけていたレイのペンダントの鎖が切れ、カシャンと地に落ちた。
見上げれば、空にはカラスが狂ったように羽ばたいている。その瞬間、レイは直感的に亜美とまことの死を感じ取った。
同じころ、せつなとほたるの目には、亜美とまことの体がボロボロに散っていくビジョンがよぎった。―マーキュリー!?ジュピター!?
「セーラースターライツ!?」「セーラー戦士!?そんなバカな!!」ウラヌスとネプチューンは信じられない様子で三人を凝視した。
「そうか!あんたたちがかくしたのね」ヴィーナスは現実から逃げるように目を固く瞑り、頭を振った。
「どこへかくしたの!?二人を返して!!二人はどこ!?」
セーラームーンは無言のまま、ただ呆然と立ち尽くしていた。―マーキュリー!!ジュピター!!
ネプチューンがセーラームーンの肩を揺さぶる。「セーラームーン!しっかりするのよ!」
「ヴィーナス!!」「!!」ウラヌスが取り乱すヴィーナスの頬を打った。
「見てのとおりよ」ファイターが口を開いた。
「セーラーマーキュリーとセーラージュピターの肉体はほろぼされ 彼女たちの心臓部であるパワーの源 セーラークリスタルは奪われた」
―肉体が…… ほろぼされた!?セーラークリスタル……!あたしたちセーラー戦士の 心臓ともいうべきセーラークリスタルが ―奪われた!?
「セーラームーン あたしたちは……」ファイターが一歩前に進み出た。その瞬間、ウラヌスがセーラームーン達を守るように立ちはだかった。
「これ以上あたしたちに近づくな!!」ウラヌスはスペースソードを構えてみせた。「近づきたいならまずあたしの屍をこえてからだ!」
「おまえたちの正体と目的は!?」「あなたの気持ちはいたいほどわかります」メイカーが諭すように言った。
「だが いまのように冷静さを欠き あなたたちの心がバラバラに乱れていれは セーラーギャラクシア率いるシャドウ・ギャラクティカには勝てない」
―セーラーギャラクシア!? ―シャドウ・ギャラクティカ!?