10/03/22 13:09:03 XcO9O7/UP
>>302
俺は自宅に帰り、その5000円の重い商品を取り出してみる。
それは、全面が漆黒の闇色に塗られた奇妙な箱のようであった。
頑丈にセロテープで封印してあり、なかなか開封出来ない。
箱の表には、何の文字も無いが薄暗い闇の中に敷かれた布団らしき上に犬のような姿勢で横たわる黒いセーラー服姿の女の写真のみ。
その瞳はまるで二度と瞼を開かぬ日本人形のように閉じていて奇妙な印象だった。
箱は、中身に比重の違う別の物体が入っているような偏りのあるバランスをしており、振ると中で軽い方の何かがガサガサと動くのが分かった。
俺は傷付けぬよう慎重にカッターナイフで開封する事にした。
時計の針は深夜2時を回っていた。