08/12/15 02:53:34 pAdCkQxy0
要点だけ説明すると、
銀さんは『組としての筋を通し敵討ちを果たすこと』が
堅気の高校生だったお嬢の健気な願いだと思い
それを実現するために我が身を捧げ人斬りに戻る覚悟をした。
雪緒たんは『組としての筋を通し敵討ちを果たすこと』が
生粋の極道である銀さんの本意であると思い
それを実現するため(組長が不在になり存続すら危うくなった
組の存在を理由付けるため)に組長という組にとっての
大義名分の位置におさまることを決意した。
しかし、実際の両者の本当の本心からの願いは、
お互いの存在そのもの=相手の幸福な生だった。
本当はそのためなら自分の主義主張などどうでも良いと
互いに思っていたのに、互いに相手の本心を読み違え
両者とも無用な死ぬ覚悟をし無謀な選択をして
お互いの命を失うことになってしまった。
それでもお互いを想い合いながら死ねたんだから
全くの不幸ではなかったのかもしれないねという、
そういう心のボタンの掛け違いによる悲劇。
賢者の贈り物とよく似た物語構成だと思う。