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小学1年生の6歳の双子の育児をしながら漫画を描いている秋田市の佐藤瑞子さん(40)(ペン
ネーム・佐東白狐(しろこ))が描いた漫画が22日に発売された漫画雑誌「コミック怪」(角川書店)
に掲載された。作品は県内の名所が舞台になっており、同市の佐竹史料館や千秋公園、
仙北市角館町の武家屋敷など見慣れた景色が登場。佐藤さんは「実在する秋田の風景に
こだわりたかった。多くの人に読んでもらいたい」と話している。
コミック怪は、年4回発行の季刊誌。1回読み切り。佐藤さんが、描いた「九十九鬼(つくもおに)」は、
古い道具などにとりついた妖怪をはらい落とす仕事をする女の子が主人公。
県内の名所が登場するだけでなく、県内ゆかりの言い伝えや歴史をヒントにしているのが特徴だ。
できあがった作品を角川書店に送ったところ担当者から「地域の言い伝えなどを取り上げた作品は
珍しい。骨董品などをストーリーに効果的に使っている」と評価を受け、掲載が決まった。
佐藤さんは、秋田市出身。中学は美術部に所属し、幼いころから少年漫画を読んだり、絵を
描いたりすることが好きな女の子だった。高校卒業後はいったん、市内の広告デザイン会社に就職。
退職した25歳の時、自分の体験や思いを多くの人と共有したいと漫画家を志すようになった。
代表作品は、講談社の週刊誌「モーニング」に2005年11月から掲載された双子育児コメディー
「トゥイン・クル」(10回)。03年12月に双子を出産しており、「2人一緒の育児は大変だが、
楽しいことも多いことを母親と共有したかった」と実体験を基に仕立てあげた。
漫画家として働く佐藤さんだが、自宅では男児と女児の二卵性双生児を育てる主婦の顔も持つ。
家事や子育てに追われ、深夜しかペンを持つことができないこともあるが、「漫画を書きたい
という意欲は尽きない」と話す。
九十九鬼は、今後、読者からの反響が大きければ連載される。首都圏に比べて、地方から
漫画家を目指すことは大変なことだが、佐藤さんは「地方から中央に発信するような作品を
描きたい。漫画の力で県内を盛り上げていくことも考えたい」と話している。