10/06/07 01:23:02 0
>>28
もうそろそろ正午になろうかという頃、遼太郎は大通りを歩いていた。
綺咲に逃げられて以来能力者を見つけられていなかった遼太郎だが、つい先ほど遼太郎でもはっきりと分かるほどの大きなオーラの反応を感じた。
その地点を目指して歩いていくうちにオーラの主がはっきりした。
「この冷たいオーラは・・・・・・彼女ですか」
近づくにつれどんどん大きくなるオーラ、これほどのオーラを持つ人物はそう多くない。
ふと遼太郎は近くの花壇に咲いていたマーガレットを見つけると、口元に笑みを浮かべた。
白いマーガレットを一輪摘み取ると懐に仕舞う。
道の先には目立つ青髪が見えてきた。
遼太郎は影を伝い一気に接近すると、懐から先ほど摘み取ったマーガレットの花を取り出し、跪きながら捧げる。
女性は遼太郎の接近には気づいていたようで特に驚いてはいなかった。
そして遼太郎は上目遣いに彼女を見上げ軽く微笑みながら口を開いた。
「お久しぶりです霞美さん、早速ですが今日は手土産があります。
恋を占う花マーガレット、どうです私の恋の占いをしてくれませんか?」
【棗遼太郎:氷室の前に現れ挨拶】