【邪気眼】二つ名を持つ異能者達at CHARANETA2
【邪気眼】二つ名を持つ異能者達 - 暇つぶし2ch30:氷室 霞美@代理
10/06/05 19:57:34 0
>>29
てっきり、奇声なり何なりあげて、飛び掛ってくるかと思っていた氷室だったが、
少年の反応は意外にもというか、あまりに予想外のものであった。
少年は画用紙を広げて呑気にも絵を描き始めたである。
まるで、学校の美術の授業にでも迷い込んだかのような戦闘とは程遠い眼前の光景に、
氷室はしばし、毒気を抜かれたようにぽかんとせざるを得なかった。
しかし、現実では確かに戦闘の火蓋は切って落とされたのである。
氷室がそれに気付いたのは、画用紙に描かれた無数の鳥達が一斉に飛び出し、
それらが周囲を囲んでからだった。

それでも氷室は特に驚く様子もなく一羽一羽を睨め回す。
「なるほど……やっぱりさっきの鳥もあんたの能力。
 要するに自分で描いた絵をオーラによって現実世界に具現化する……ってとこだろ?
 ……これだけの物体を一度に具現化できるということは、
 ハズレにしては中々の力があるみたいだけど……」
鳥達に向けられていた視線がゆっくりと少年へと戻る。
この時、既にその目はまるで針のような鋭いものへと変わっていた。
「言ったはず。初めから全力でかかってきなってね」
その言葉と共に、氷室が纏っていた微量なオーラが一瞬の内に膨れ上がる。
まるで爆発が起こったように瞬時に膨張・拡大したそれは、
強烈な波動となって周囲に群がっていた鳥達を一斉に跳ね飛ばした。
オーラの膨張はその後急速に収束し、また再び微量なものへと変化していったが、
それでも、それだけでも、少年に力の差を思い知らせるのにはもはや充分であった。

「無力な凡人ども相手ならいざ知らず……
 異能者相手に、ましてやこの私に、鳥などが通用すると思ったら大間違いさ。
 覚えときな。異能者を倒そうと思ったら、せめて爆弾ぐらいは具現化しなきゃ話にならないってね」
悪魔のような微笑を見せながら、氷室は一歩、また一歩と少年との距離を詰める。
それはまるで蛇に睨まれた蛙が成す術なく蛇の接近を許す光景そのものであった。
後は蛇に飲み込まれるを待つが如く、ただ死を待つのみ……
しかし、そんな少年の窮地を救ったのは、皮肉にも彼女と同じカノッサの人間であった。

「確かここら辺で大きな反応があったが……」
「だが、ほんの一瞬だけだぜ?
 この街の異能者どもにしてはやけに反応がデカかったし、故障かもしれんぞ」
「かといって確認怠ったのが上に知れたらそれこそ大目玉だ。とにかく確かめて……」
突然の声に、氷室は足を止めた。
見れば、少年の後ろの路地から、二人の黒服が姿を現したではないか。
彼らの顔に見覚えはないものの、その身なりからカノッサに所属する中級レベルの
戦闘員であるということは直ぐに判った。
「あ……あぁっ……! こ、これは……!」
彼らは氷室の顔を見ると、突然その顔色を変え背筋を伸ばして見せた。
任務を果たす為に現れただけの彼らに非はないのだが、
氷室にとってはその堅苦しい連中の登場によって正に水を差された格好である。
完全に毒気を抜かれた彼女は、急速に少年に対しての興味を失っていた。

「……私はもう行く。こいつの始末はお前らに任す」
「は、ははっ!」
氷室は彼らと少年に背を向けると、二度と振り返ることなくその場を去った。
彼女には、既に次の戦闘のことしか頭にないのだ。

【氷室 霞美:次のPCへと向かう。代わって中級戦闘員×2(NPC)が虹色 優の相手を務める】

31:海部ヶ崎 綺咲 ◆3LPMHhiq9U
10/06/06 01:04:41 0
>>26-28
「一つ言っておきますが、貴方が私達を追っているとしてもそこらの下っ端からではなんの情報も得られませんよ。
私くらいのレベルでなければ何も知らないでしょう」

それだけ言い残すと、棗はあっさりと引き上げていった。
立ち去った後も、用心深く周囲の気配を確認するもどうやら本当にこの場を去って行ったらしい。
はぁ、と安堵の息を漏らした後に慌てて少女の口から手を放した。
(この人、別荘地にいるって事はもしかして、この辺りのどれかの家の持ち主?となると、お嬢様ってことになるのかな……)

「す、すみません!!とっさの事だったので……お怪我とかしておられないでしょうか?
 気分が悪くなってしまったりとか、体調がすぐれなかったりとか……」
海部ヶ崎の口調は元から丁寧の方だが、今は勘違いによって更にバカ丁寧なものへと昇華していた。
あまり同世代で、しかも初対面の相手に使わないだろう言葉遣いでなおも少女の身を案じた。
必死に心配する長身の女性に見上げる形になっている少女が何か言おうと口を開いた、その時……

ファンファンファンファン―――

遠くからパトカー用のサイレンが木霊しているのに気付いた。
(……そうか、しまった!!車があるということは近くに人が居るって可能性もあるから、誰かに通報されたのかも。まずい……)
チラ、と振り返ると山となっている廃車達。
そして目の前には金持ちのお嬢様(勘違い)。
(確か、父上が言っていたな……ヤバくなったら逃げろ、と。)
ギターケースの紐をギュッと握りなおし、野球帽を深く被りなおすと少女に顔を合わせた。

「すみませんが、ちょっとこっちに!!事情は後でお話しいたしますので、いまはこっちに!!」
そう言いながら、海部ヶ崎は少女の手をサイレンと逆の方角へと引っ張っていく。
やはり体格の差か、それと事態が飲み込めていないのも合わさって
少女は言われるがまま、引っ張られるがままに海部ヶ崎と共に住宅街の方角へと走る羽目となった。

――AM11:30 とある公園 ベンチ
随分な距離を走破し、二人は住宅街の隙間に出来た小さな公園に行き着いた。
遊具らしきものは何も無く、ただ住宅を守るグリーンのネットとベンチが二脚設置されているだけの広場だ。
「飲みもの買ってきました。お茶でよかったですか?」
そういって、片方のアルミ缶を少女に手渡す。
相変わらず丁寧な口調だが、幾分か緊張も疲れによってほぐれてきた様だった。
二人は冷たいお茶で一服し、落ち着いてきたところに海部ヶ崎が話を切り出した。
「さっきはすいませんした。警察に捕まったらいろいろと私が困るので、こんな無理やり連れてくる形になってしまって。」
ほぼ元の口調に戻り、最初に謝罪を述べてから、
「こっちが喋ってばっかりで悪いのですが、あなたは見ていたのですよね?私とあの男の戦闘を。」
それに少女は肯定の意を述べる。
「それで逃げなかったのは、やはり……チカラを?」
その問いに少女は…………

【海部ヶ崎 綺咲:阿合 哀に能力者なのかどうかを尋ねる】

32:阿合 哀 ◆DniA.t9cN6
10/06/06 18:30:16 O
>>31
「す、すみません!!とっさの事だったので……お怪我とかしておられないでしょうか?
 気分が悪くなってしまったりとか、体調がすぐれなかったりとか……」
女性は口から手を放したあとそう話し掛けてくる
あまりにも丁寧なその口調に哀は少しとまどう
そしてとりあえず気を遣ってもらったことに対してお礼を言おうとするがその瞬間

ファンファンファンファン―――

パトカーのサイレンの音が聞こえてくる
その音に目の前の女性はびくりと反応する
そして女性は哀の手をとり引っ張りだす
「すみませんが、ちょっとこっちに!!事情は後でお話しいたしますので、いまはこっちに!!」
その緊迫した言い方に哀は何も言うことはできなかった

――AM11:30 とある公園 ベンチ
「飲みもの買ってきました。お茶でよかったですか?」
軽くありがとうございますと言い、女性からお茶を受け取る
「さっきはすいませんした。警察に捕まったらいろいろと私が困るので、こんな無理やり連れてくる形になってしまって。
こっちが喋ってばっかりで悪いのですが、あなたは見ていたのですよね?私とあの男の戦闘を。」
落ち着いたところで女性が話し掛けてくる
ここで嘘をつく理由もないので素直に肯定する

「それで逃げなかったのは、やはり……チカラを?」
この質問には少し答えるのをとまどった
質問されてから一瞬時間をあけたあとで曖昧な返事を返す
「逃げなかったのは……ただの好奇心です
あんなのを見るのは初めてでしたから
それにあなたたちが話していることに興味があって……」
嘘は話していない
何かあれば自分の毒でなんとかしようという気は全くなかったのである

「教えてください
能力って何なんですか?
機関って何なんですか?」

【阿合 哀:海部ヶ崎に能力、機関について問う】

33:虹色優 ◆K3JAnH1PQg
10/06/06 20:59:39 0
>>30
「…鳥で目を眩ませている隙に逃げようと思ったんだけど…」
弾かれた鳥たちを見てそう呟く優
「それにしても…怖いおば…女性だったな」
本人の前だったら、もしかすると殺されかねない発言をしかける
「ってそんなこといってる場合じゃないよね…」
中級戦闘員の方を向き、
「ここは見逃してくれませんかね?」
そんなことを言い出す優
「お前…職務怠慢って知ってるか?」
「…まあ、そうなりますよね」
そういいながら絵筆を手に取り…
「それなりのものを出さないとまずいみたいだね…」
マンモスの絵を描き、背中に乗る
「な…何だ、あれ」
「見ればわかるだろ。マンモスだ」

34:棗遼太郎 ◆R9F5WG6Bjw
10/06/07 01:23:02 0
>>28
もうそろそろ正午になろうかという頃、遼太郎は大通りを歩いていた。
綺咲に逃げられて以来能力者を見つけられていなかった遼太郎だが、つい先ほど遼太郎でもはっきりと分かるほどの大きなオーラの反応を感じた。
その地点を目指して歩いていくうちにオーラの主がはっきりした。

「この冷たいオーラは・・・・・・彼女ですか」

近づくにつれどんどん大きくなるオーラ、これほどのオーラを持つ人物はそう多くない。
ふと遼太郎は近くの花壇に咲いていたマーガレットを見つけると、口元に笑みを浮かべた。
白いマーガレットを一輪摘み取ると懐に仕舞う。
道の先には目立つ青髪が見えてきた。
遼太郎は影を伝い一気に接近すると、懐から先ほど摘み取ったマーガレットの花を取り出し、跪きながら捧げる。
女性は遼太郎の接近には気づいていたようで特に驚いてはいなかった。
そして遼太郎は上目遣いに彼女を見上げ軽く微笑みながら口を開いた。

「お久しぶりです霞美さん、早速ですが今日は手土産があります。
恋を占う花マーガレット、どうです私の恋の占いをしてくれませんか?」

【棗遼太郎:氷室の前に現れ挨拶】

35:虹色優 ◆K3JAnH1PQg
10/06/07 07:48:29 0
突然現れたマンモスに多少驚きつつも、冷静に身構える中級戦闘員たち
「さて、もう一度聞きますけど、見逃してくれませんかね?」
「…何度聞いても答えは同じだ」
「そうですか…なら、仕方ありませんね」
再び筆を取り、今度はロケットランチャーの絵を描き、戦闘員に向けて撃つ。
しかし…
「おっと危ねぇ!」
戦闘員の出したオーラによって防がれてしまう
「…だめか。これはあまり使いたく無かったんだけど…」
爆弾を抱えた鳶をたくさん描き、戦闘員を囲ませる
「さらに…」
不死鳥を描き、鳶たちの方に飛ばす。不死鳥が羽ばたいた時に落ちた火の粉が爆弾に移り…
「芸術は、爆発だ」
大爆発を起こし、爆煙と爆風が戦闘員を囲む
(さて、どうなる? …オーラで防いで無傷だとかいうオチはやめてくれよ?)
画用紙と筆を構えながら爆発した方を見る
「さて、今の内に…」
爆煙で視界を封じている間に、紙に強力なスタンガンを装備した自画像を描く
「げほ…ごほ」
爆煙が晴れて、傷を負った戦闘員が姿を現す
「…!」
次の瞬間、バチン!という大きな音とともに、二人の戦闘員が倒れた
「ふぅ…何とか作戦成功」
具現化した自分にスキャナーを一つだけ奪わせて、

36:虹色優 ◆K3JAnH1PQg
10/06/07 08:22:47 0
自宅へ帰っていく優
【虹色優、中級戦闘員×2に勝利】

「ただいまー」
「お帰り…ってどうしたの兄さん! 土だらけだよ?」
優を迎えたのは虹色 詞音(しおん)。彼の双子の弟である
「ああ、ちょっと帰りに異能者に襲われてね…」
「…全く気をつけてよ兄さん? 僕たち異能者は何かとねらわれやすいんだから…。能力はなるべく隠さないと…」
弟に注意されて、
「だって小学生がピンチだったから…つい…」
そう答える優
「そうか…ならしかたないね」
どうやら詞音も優と同じ趣向を持っていたようである
「何なんだよ全く…本ぐらいゆっくり読ませてくれよ、兄ちゃんたち…」
赤ずきんちゃんの本を抱えながらでて来たのは虹色 御伽(おとぎ)。優たちの一つ下の弟である
「ああ、兄さんが異能者に襲われたらしいんだ」
そう答える詞音
「ふーん。本当ねらわれやすいものだね僕たち異能者は」御伽がそう言うと、
「でもその代わりお土産もって来たから!」
鞄からスキャナーを取り出す優
「ど、どうしたのそれ!?」
「…一つしかないみたいだね」
スキャナーを見て、そう反応する詞音と御伽
「中級戦闘員と戦って…ちょっとね。数の方は僕に任せて」
そう言いながら

37:虹色 優 ◆K3JAnH1PQg
10/06/07 08:54:23 0
二階の自分の部屋に戻る優
「えーと…まず、此処がこうなってて次に…」
スキャナーをよく観察しながら設計図とスケッチを描く優
そして、30分後…
「出来た…。初めて見る機械だったから時間がかかっちゃったよ」
具現化させた二つのスキャナーを持って下りていく優
「おまたせー。出来たよ」
「ありがと」
「サンキュ」
こうして、虹色三兄弟はスキャナーを手に入れた…

【プロフィール】
名前:虹色 詞音(にじいろ しおん)
性別:男
年齢:17歳
身長:160cm
体重: 48kg
職業:双綱高校軽音楽部
容姿:兄と殆ど同じ。こちらはいつもヘッドホンとマイクを付けている
能力:歌を歌う、または曲を演奏することで、その歌詞や音楽になぞらえた現象を起こすことが出来る
(例:ロンドン橋:橋を出現させ、崩して落とす、ゴ○ラのテーマ:ゴジ○を召喚、等)。また、音を具現化して攻撃できる
キャラ説明:性格は穏やかだが兄よりは明るい。兄同様ロリ&ショタコン。歌が非常にうまく、老若男女あらゆる声を出せる程
声域も広い。腹筋、肺、喉が他人より発達しているため、かなり長い時間歌っていられる。ポップス、ロック、演歌、オペラ、ラップ
、アニソン等、どんな歌でも歌える。また、楽器も得意で、管楽器、弦楽器、打楽器と、いろいろな楽器を演奏できる
常にキーボードを入れたバッグを持っている。また、声真似も得意
好きなもの:音楽、ロリ、ショタ、芸術的なもの
嫌いなもの:演奏の邪魔をする奴、20歳以上の女性、芸術的でないもの

【パラメータ】
(本体)
筋  力:C(腹筋はS)
敏捷性: D
耐久力: C(肺の耐久力はS)
成長性: C
(能力)
射  程:歌の内容による
破壊力: 歌の内容による
持続性: B
成長性: C

38:虹色 優 ◆K3JAnH1PQg
10/06/07 09:09:34 0
【プロフィール】
名前:虹色 御伽(にじいろ おとぎ)
性別:男
年齢:16歳
身長:157cm
体重:45kg
職業:双綱高校アニメ研究会&図書委員
容姿:兄達と殆ど同じ。兄達よりも小柄。眼鏡を掛けている
能力:本やテレビの現象、登場人物、道具などを具現化できる(ただし二次元に限る)。媒体となる本やビデオを持っていないと使えない
また、本人や、本人が指定した人を二次元に連れて行くことも出来る。本の内容になぞらえた能力を使うことも出来る
キャラ説明:冷静で穏やかな性格。だが結構妄想力がある。読書好きでいつも本を持ち歩いている。活字の本もかなり読むが、
漫画、アニメ、ラノベが好きなオタクっぽい一面もある。本を読むのも好きだが、話を作るのも得意。速読が出来る

【パラメータ】
(本体)
筋  力:D
敏捷性: D(本を読む速さはS)
耐久力: D
成長性: C
(能力)
射  程:本の内容による
破壊力:上に同じ
持続性: B
成長性: C

39:氷室 霞美 (代理)
10/06/09 00:06:02 O
>>34
目標までおよそ1kmの道のりを、氷室は自動車顔負けのスピードで駆け抜けていた。
スキャナーに表示された目標との距離がグングンと縮まっていくが、
同時に氷室は、もう一つの反応との距離も縮まっていることに気が付いていた。
しかもその反応、氷室に負けず劣らずの大きなものである。
だが、敵ではない。カノッサの幹部である彼女には反応が誰なのかは大方の察しがついていたのだ。
「やれやれ」
氷室は敢えて“そいつ”に聞こえるように大げさに溜息をついてみせた。
それでも、既に彼女の傍まで接近してたそいつは、黒い髪を靡かせたその男は、
性懲りも無く軽く口元を歪めてキザったらしく一輪の花を彼女に差し出して言った。
「お久しぶりです霞美さん、早速ですが今日は手土産があります。
恋を占う花マーガレット、どうです私の恋の占いをしてくれませんか?」
氷室は無表情で花を受け取ると、
「嫌い、好き、嫌い、好き……」
と交互に繰り返しては一枚一枚、無造作に花びらを千切っていく。
これは最後に千切った花びらが「好き」であれば、
思いが成就するという古くから伝わる単純な占い遊びの一種である。
要するに、男は氷室自身に自分との恋の相性を確かめさせたいのだろうが……
「嫌い……」
男の思惑通りにいかなかったか、無情にも「嫌い」の一言を残して最後の一枚が千切られた。
ただ、実はこれは、氷室が予め花びらの枚数を数えていて、
敢えて最後に「嫌い」が来るよう逆算しての結果なのである。
「お目当ての娘はあなたのこと嫌いだってさ。
 言うまでもないと思うけど、占いは有料。口座に振り込んでおきなよ」
氷室は花びらのなくなった花を投げ捨てると、冷たく言い放った。
そうやって彼に対する心情をそのまま態度に表すも、
当の男は慣れっこといった感じなのか、それとも右から左といった感じなのか、
その微笑む顔に変化は見られない。

40:氷室 霞美 (代理)
10/06/09 00:07:20 O
そんな男の名は『棗 遼太郎』。上級ランクに位置するカノッサ構成員の一人である。
その実力と戦闘好きの性格から「カノッサの剣」と畏敬の念を持って呼ばれてはいるが、
一部ではそのキザな言動から「軟派くん」「女たらし」などと言われることもしばしばな、
氷室の性格からすれば溜息だけが出るような人物なのだ。
そこで氷室が
「……いつまで付いてくる気だ? 互いに油を売ってる暇はないだろ?」
と、任務という理由をつけて体よく棗を追い払おうとする言葉を口にするが、
その時、突然鳴り響いたスキャナーの電子音が、それを遮った。
自然、氷室の足が止まり、つられるように傍にいた棗の足も止まる。
スキャナーはこれまでとは違った方向に反応を、
それも非常に微弱な、極めて小さなものをキャッチしていた。

オーラはそもそも生物なら誰しもが秘めている潜在エネルギーである。
普段、オーラを体に纏っていない一般人でも何らかの拍子に体から微量に放出される例がある為、
あまりに小さい反応はオーラを認識してない一般人か小動物かとスルーされるケースが多いのだが、
今回に関しては、氷室はその小さ過ぎる反応が逆に気になった。
というのも、体に纏うオーラはその量を訓練次第で自在にコントロールすることが可能で、
小さい反応ほど逆に実力者であるという可能性も否定できないからだ。
特に、上級以上の異能者が容赦なく狩り出されるこの街ならば、それは尚のことであろう。
(反応は一つ……いや、同じ場所に二つか。一般人が偶然キャッチされたにしては出来すぎね)
棗を見て、氷室は自分が向かわんとしていた方向を顎でしゃくった。

「あの方向へ800m程先に私が追っていた異能者がいるけど、そこはあんたに任せる。
 私の所に来たのも他に感じた異能者が居なかったからだろうから、調度いいだろ?
 私は今キャッチした反応の方へ行く。
 何かあったら…………あ、いや、止めとく。
 連絡しろと言ったら、あんたの場合何もなくても、連絡入れてきそうだからね」

呆れたような視線を投げかけながら、氷室は棗に背を向け、小さな反応のもとへと走り去っていった。

【氷室 霞美:棗に向かう場所を指示し(相手はPCでもNPCでも構いません)自分は海部ヶ崎らのもとへ向かう】

41:海部ヶ崎 綺咲 ◆3LPMHhiq9U
10/06/10 02:06:32 0
>>32
「逃げなかったのは……ただの好奇心です
あんなのを見るのは初めてでしたから
それにあなたたちが話していることに興味があって……」

(つまり、異能者じゃないってことですか。異能を知らず、しかも一般人の女の子があの光景を眺め続けていられたとは、
好奇心旺盛というか、怖いもの知らずというか……)

「教えてください
能力って何なんですか?
機関って何なんですか?」

「……ダメです。あなたには教えられません。」
少女の問いを、海部ヶ崎はハッキリと拒絶した。
それは海部ヶ崎と棗の出会い頭でのやり取りの様で不快な気持ちになったが、仕方が無いことだ。
ベンチから立ち上がって、彼女に背を向けると海部ヶ崎は拒絶の理由について説明していく。
「チカラも持たないあなたが、その二つを知るのは危険でしかありません。
 先ほどの光景を見ていたなら分かるでしょうけど、彼らは生半可な連中ではないのです。
 あなたが異能者だったのなら、教えることで身を守る手助けになりますけど、そうでないなら知らない方が確実に安全です。」

これは彼女の身を案じての事。それは彼女も分かってくれることだろう。
ただの女の子が興味本位で首を突っ込むには相手が悪過ぎる。不良やヤクザどころではない。
機関にとって殺しの一つや二つは、必要があれば即実行可能なことなのだ。
出会った間もないが、自分と同世代の少女が死ぬようなことは出来れば避けたい。
しかし…………

「……でも、己の命を危険に晒してでも知りたいという理由と覚悟があるのなら、私の知る範囲の事をお話します。」
振り返り、彼女の眼を真っ直ぐに見つめながらそう問いただした。
これはやはり甘さなのだろうか、と海部ヶ崎は考える。
しかし、何も知らないというのが辛い事だという事を自分は理解している。
何故なら、自分も無間刀と共に真実を求めにこの街に来たのだ。
『父の死』と、『父を殺した犯人』という真実を。

【海部ヶ崎:阿合 哀に問いかける】

42:黒部 夕護 ◆9DmPnTSErk
10/06/10 03:01:32 0
時間遡ること数時間前、角鵜野駅の改札口から出て来た大柄の男が居た。
名は、黒部夕護。
歩くだけで人目を引く程の巨躯の男は、外の眩しい光に一瞬目を細める。

(良い天気だな。長期任務は流石に辛かったが、…やっとゆっくり休めるか)

そんな事を思いながら、自宅のある方角へとゆっくり歩いていく。
彼の仕事はフリーのボディガード。呼ばれれば誰の護衛でも行う、さながら傭兵のような仕事である。
要人の長期海外視察に伴い、専属護衛として依頼を受け、この町に帰るのは実に2ヶ月ぶりだった。

(…しかし、なんだ。この町はもっと平和だった気がするが…)

(物騒な輩が多い。私が居ない間に、何か起きたのか?)

彼はオーラの多寡を肉眼で見ることが不得意であるが、経験からの勘が、すれ違う一般人の中に
高い戦闘能力を持つ者が居ることを告げていた。

(ふん、それに私についてくる者も5、6人…いや、もう少しいるか?)

(視線は感じるが、場所までは解らんな。さて、どうしたものか…)

そんな事を考えながらも、全く外見上に変化は無い。
しばらく歩き、大通りから人気が無い路地へと歩を進めていく。

―突如、一定のリズムで歩いていた彼の歩みが止まった。
周りに人気は…一般人の気配は無い。物陰からぞろぞろと戦闘員が姿を現す。

「けっ、食えねぇ男だぜ、あれだけのオーラを隠しもせずに纏い続けやがって、
俺らをおびき寄せる為のエサって訳かい。」

「だが、見ての通りだ、これだけいりゃぁあんたでも苦労すんだろ。俺らをハメるつもりで
路地裏に誘ったのが仇になったな!増援は呼んであるから、覚悟しろッ」

戦闘員達が言い放ち、全員が戦闘態勢に入る中、夕護だけが首を傾げていた。


43:黒部 夕護 ◆9DmPnTSErk
10/06/10 03:06:42 0

「…いや、路地裏というか、此処は私の家の前だが…お前達、仕事の依頼では無いのか」

一瞬の沈黙。何を言い出すのか、この男は。

「…オーラについてはすまない、隠し方を知らないんだ。誰かに習った訳でも無いからな。」

ぽりぽりと頭を掻きながら、本当にすまなそうに男は呟いて。

「どうやら私と闘うつもりらしいが、私は特にお前達と戦う意思は無い。出来れば見逃してくれないかな。それと…」

「今から仕事の依頼に切り替えてくれても良いぞ。?」

あっけに取られた戦闘員達だが、次第にその顔が怒りに染まる。

「黙って聞いてりゃ言ってくれるじゃねーか、増援なんぞ必要ねぇ、今此処で死にやがれッ!」

跳躍し、素早く夕護を取り囲む戦闘員。しかし夕護はため息を一つついただけだった。

「かかれェッ!」

ある者は背後から、ある者は飛び掛り、ある者は馬鹿正直に真っ直ぐ…そしてその攻撃は、
『彼の体に傷をつけられなかった』。
予想外の反動に、地面に叩きつけられる数名の戦闘員。何が起こったか解らない彼らに、夕護は静かに言い放つ。

「悪いな、私は過剰装甲(アルティメットシールド)…生半可な攻撃は意味が無いんだ。さて、今から正当防衛に入らせて貰う。」

彼の体の周りに、透明な箱型の障壁が展開されていた。それらは直ぐに消え去り、そして男は構える。
その拳は、決して素早くは無かった。ただ、オーラの強化も手伝って、圧倒的な、壊滅的な、その殴打の重さ。
まるでゆっくり迫る銃弾のように、対象に死を植えつけるほどの剛拳が、放たれた。
爆発のような、凄まじい音と共に、男の拳が近くに転がっていた戦闘員の顔の真横のアスファルトに突き刺さる。
障壁を拳に纏うことで攻撃力の増強と拳の防御を同時に行っていたのだ。

「おっと、外してしまったか。しかしお前達がまだこの町で戦うのなら…」

無表情のまま男は呟き、そして一言。

「次は、当てるぞ?」

数秒後、男の周りには人っ子一人居なくなっていた。

「…今のような奴等が街中に大量にいるとなると、まずいな。さて、私は誰を護るべきか…」

独り言。そして彼は町の中心部に向かう。
そこに強力な異能者の気配を、うっすらと感じ取りながら。

44:阿合 哀 ◆DniA.t9cN6
10/06/10 18:19:55 O
>>41
「危険なのは……知ってますよ……」
哀は女性の眼を見つめかえしそう答える
「あなたのいうチカラというものなのかどうかはわかりませんが……
特殊な体質のようなものなら……あります……
といってもあなたやもう一人の男の人と戦って自衛できるほどのものでもないですが……」
哀は女性のことを信じ、自分のことについて話しだす
「毒に愛された女(ポイズネス)って知ってますか
結構マイナーな都市伝説みたいなんですけど……
それが私なんです
体が……厳密に言うと体液が毒なんです
今までこの毒で何人もの人を殺しました……
母もこの毒で私を産んですぐ……」
哀は少し下を向き自分の胸に手をあてる
「父は私の毒を知るとすぐ私を咸簑山に捨てました……」
咸簑山(みなみのやま)とは角鵜野市の南にある山である
「まだ幼かったので父のことはほとんど覚えてません
覚えているのは父の名前と最後に言った言葉のうちの三つの単語
『能力』『機関』『化身』だけです
それであなたたちの話にそのうちの二つが出たので気になったんです」
哀はまた顔をあげる
「私……父に会いたいんだと思います
ずっと父は私を捨てた悪いやつだと思って父を忘れようとしてきたんですが……
なぜか父を知りたいと、父が最後に言った言葉を最後まで思い出したいと思ってしまうんですよ
父を知れば父に近付けるから
だから知りたい
知りたいんです」

【阿合 哀:海部ヶ崎 綺咲に自分の能力と過去を打ち明ける】

45:黒部夕護 ◆9DmPnTSErk
10/06/11 00:41:55 0
「向こうだな」

夕護は呟いて、更に足を進める。その時、向かう先には、氷室と棗が居た。
オーラを感知したのでは無く、ただ単に気配を感じただけ。つまりは勘である。
しかし、彼はこれまでそのような勘に多く助けてこられた事を自覚しており、
信じるに足る、と判断していた。

(…気配が薄くなった。分散したか。…何かと出会いそうな、そんな予感だな。)

(鬼が出るか、蛇が出るか…おっと、これは)

その距離、100m。向こうから歩いてくる、男に目を留めた。
黒髪のその名は、棗。

(…手強そうだな、これは…蛇か。)

誰が見てもわからない様な表情の変化。彼としては少し笑ったつもりなのだが。
驚くほどの無表情のまま、夕護は棗へと接近していく。そして。

「…すまない、お前は…この街の敵か、それとも味方か?」

ある程度近付いたところで、唐突に質問した。

「今日は何だか街がおかしい、オーラを纏った者がたくさん蔓延っている。
先程も私は襲われたのだが。…襲った奴の、仲間か?」

一歩、近付く。

「知らないならそれで良い」

更に、一歩。

「知っているなら、教えて欲しい」

歩くごとに、威圧感が桁違いに上がっていく。

「…仲間なら、即刻立ち去れ。」

厳然とした声が、棗に届いた。

【黒部夕護、路上にて棗 遼太郎と接触。】

46:棗遼太郎 ◆R9F5WG6Bjw
10/06/11 17:32:55 0
「お目当ての娘はあなたのこと嫌いだってさ。
 言うまでもないと思うけど、占いは有料。口座に振り込んでおきなよ」

そう言い花びらが無くなったマーガレットを放り投げる霞美。

「残念、振られましたか。
相変わらず可愛いお方だ」

遼太郎何食わぬ顔では立ち上がるとさりげなく霞美について行く。
そんな遼太郎の気配を察してか嫌そうな顔で霞美は振り返った。

「……いつまで付いてくる気だ? 互いに油を売ってる暇はないだろ?」
「あの方向へ800m程先に私が追っていた異能者がいるけど、そこはあんたに任せる。
 私の所に来たのも他に感じた異能者が居なかったからだろうから、調度いいだろ?
 私は今キャッチした反応の方へ行く。
 何かあったら…………あ、いや、止めとく。
 連絡しろと言ったら、あんたの場合何もなくても、連絡入れてきそうだからね」

「私のことをよく分かっていますね、嬉しい限りです。
そちらの方向にいる能力者は恐らく磁気を操る能力者です、先ほど戦いました。
手強いのでお気をつけて、あと今夜ディナーでも一緒にどうです?」

遼太郎の声が届いたか分からないまま霞美は走り去っていった。

「随分と嫌われているのか、それとも好意の裏返しですかね」

何とも気持ち悪い独り言を呟きながら霞美と反対方向に歩いていく遼太郎。
ふと目の前から強いオーラを感じた。
強いオーラを纏った男は遼太郎目指して一歩一歩近づいてくる。

「…すまない、お前は…この街の敵か、それとも味方か?」
「今日は何だか街がおかしい、オーラを纏った者がたくさん蔓延っている。
先程も私は襲われたのだが。…襲った奴の、仲間か?」
「知らないならそれで良い」
「知っているなら、教えて欲しい」
「…仲間なら、即刻立ち去れ。」

威圧感のある声、歩き方を見ても素人ではない事が分かる。

「おやおや、いきなり何ですか?
貴方を襲った人が誰なのか分からない以上私の仲間かどうかなんて分かりませんよ。
それと街の敵か味方かという質問にも答えかねます、街に聞いてみないと分かりませんから」

夕護の威圧感のある態度とは裏腹に微笑む遼太郎からはまるで威圧感は感じられない。
しかし、その笑みはどこか空々しいものがあった。

「貴方こそ何者なのです? この街の正義の味方とかですかね。
私が貴方にとって敵か味方か試してみますか?」

相手を馬鹿にするような態度で挑発する遼太郎。
戦うかどうか聞いておきながら遼太郎にはこの獲物を逃がすつもりなど毛頭無かった。

【棗遼太郎: 夕護に敵意があるかどうか聞く】

47:黒部夕護 ◆9DmPnTSErk
10/06/11 18:09:54 0
「おやおや、いきなり何ですか?
貴方を襲った人が誰なのか分からない以上私の仲間かどうかなんて分かりませんよ。
それと街の敵か味方かという質問にも答えかねます、街に聞いてみないと分かりませんから」

空虚な声が通りに響く。

「貴方こそ何者なのです? この街の正義の味方とかですかね。
私が貴方にとって敵か味方か試してみますか?」

あからさまな挑発。そこに敵意と、そして言葉とは裏腹に逃がす気配が無いことを感じ取った。
しかし、彼の返答は決まっている。

「確かにそうだな、お前が敵か味方か、私を知るはずが無いのに答えられないのは当然だ、悪かった。」

さも当然のように頷きながら。
この状況でもマイペースを貫いていく。

「正義の味方、というのは違うな、雇われればどちら側にもつく…が、この街は居心地が良いのでね、
自分の為に騒ぎを鎮めに来た、といったところかな。そして試すのは…」

言葉を切り。

「よしておこう。私は専守防衛。お前から仕掛けるというのであれば別だが。それに、まだ情報が無い。出来れば逃がして欲しいものだ。」

そしてそのまま、棗を通り過ぎようとする。
彼にとっては、攻撃とは自己防衛の手段であり、自ら行うものでは無い。

「ところで、向こうの方に何か大きな気配を感じたのだが、…知り合いか?」

夕護の指差した先は、氷室が向かった公園の方角。

【敵意は今のところ無し】
【黒部夕護:遼太郎に逆に質問する。】

48:氷室 霞美 ◆ICEMANvW8c
10/06/11 21:11:51 0
>>41>>44
角鵜野市中央区から少し南に外れた場所にある小さな公園。
そこに、二人の人物がいた。
一人は無地の野球帽を被った長身の女性に、
もう一人は日本人らしい黒髪を短く切りそろえた同じく女性である。
二人とも年齢は10代後半といったところだろうか、とにかく若い。
先程から何かについて夢中で話し込んでいる様子だが、
どうやらその内容は、年頃の女性が嬉々とするような、世間話や雑談の類ではないらしい。
そう、雰囲気からすれば、むしろ神妙な、深刻な話の類であるようだ。
だが、会話に熱中するあまりか、二人はまだ気が付いていなかった。
その話以上に深刻な事態が自らに差し迫っていたことに……。

「お話はすんだかしら?」

突然の声に、そしてその声の方向を振り返ってみて、二人は驚いただろう。
何せ二人のいるベンチから僅か数メートル後ろという位置に、
いつから居たのか、一人の女性が腕を組みながら二人をじっと見据えていたのだから。
何を隠そうこの女性こそ氷室 霞美。
そして彼女ら二人こそ、氷室のスキャナーが捉えた異能者であった。
氷室のスキャナーが自動的に二人にセットされ忙しく詳細データを導き出していく。

「異能値(オーラレベル)50に65……」

異能値とは体外に放出されたオーラの量を計測し数値化した値である。
中級クラスの異能者の場合でも、全力時に纏う異能値は平均しておよそ400程度、
通常時でも200前後と言われているから、二人のその値は驚くほど低いものだ。
それこそ偶然放出し体に纏うに至った一般人と見られても仕方がない。
それを狙って敢えてオーラを抑えているのだとしたら実に巧妙であるが、
それも見た目の数値に相手が騙されればの話であって、
氷室のようにその目で直に確かめようとする人間には、通用しないのだ。

「さて、本当にこの数値の通りかどうか確かめなきゃね。
 力を隠し持ってるなら出し惜しみはしない方がいい。実力を出し切れないまま死にたくないだろ?」

鋭い眼光を二人に叩きつけながら、氷室はゆっくりと一歩、また一歩と歩み寄る。

【氷室 霞美:海部ヶ崎らと接触】

49:海部ヶ崎 綺咲 ◆3LPMHhiq9U
10/06/13 00:11:00 0
>>44>>48
……そうか。彼女が求めていたのも私と同じ、父の真実だったのか。
彼女の父が機関の関係の人間ならば、あの人に聞けばなにか分かるかもしれない。
それに化身というのも気になるし、一度あの人に連絡を取ってみるか。
その旨を伝えようとしたが、お互いまだ名前も知らないことに気付いて先に自己紹介を行うことにした。
だが、それは新たな声によって阻まれる。

「お話はすんだかしら?」

振り向くと声の主は海部ヶ崎達の僅か数メートルの所に立っていた。
紫のジャージを着用し、腕を組んだ体勢でこちらを窺っている。
(ッ!! さっきの機関の男と同じで能力か何か? いや、これは違う)
単純に格が違う……今の私では確実にヤられる。それを一瞬で思い知らされた。

「異能値(オーラレベル)50に65……
さて、本当にこの数値の通りかどうか確かめなきゃね。
 力を隠し持ってるなら出し惜しみはしない方がいい。実力を出し切れないまま死にたくないだろ?」

どうやらこちらがオーラを隠していることに各章は無いらしいが、“殺す”ことは決まってるらしい。
(さっきの言葉通りだと、彼女があのジャージの女性と戦うのは無理だ。逃げるとしても、先程よりキツイこの状況では……)
考えている間に一歩ずつ、一歩ずつとジャージの女性は近づいてきている。
この状況で海部ヶ崎が思い浮かんだ手段は一つしかなかった。

「数値? 力? 私にはあなたが何を言ってるのか分かりませ……」
そう言い終える前に海部ヶ崎は二つの行動に出た。

一つ、公園の周りのグリーンネットを張っている鉄の支柱、計八本を『飛花落葉』でジャージの女性に発射する。
金属製の重低音を響かせ、鉄柱は標的の周辺に突き刺さりグリーンネットのお陰もあって数秒だが視界を奪う。

二つ、背後の少女に「逃げてください。後で絶対に合流しますから」と告げてベンチごと公園の外へ『飛花落葉』で発射する。
ベンチは少女を落とさぬように少し傾きながら、低空飛行で疾走し、そのまま住宅の影へと消えた。

この二つを同時に行うことの意味は単純。少女を逃がし、その後の逃走時間を稼ぐためだ。
ジャージの女性の方に向き直ると、当然ながら簡単に鉄柱とネットの塊から脱出していた。
「……どうして機関の人間は会話の邪魔ばかりするのでしょうか…順番ぐらい守ってください。」
右肩に背負っているギターケースをぐるん、と縦に一回転させるとその一瞬でケースから抜き身の刀を取り出した。
それからギターケースの紐をタスキ掛けにすると、刀を両手で構える。
(能力使用による疲労は無いけれど、さっきの機関の男にやられた脇腹が多少痛むか。
逃げるのがよさそうだが、戦いに集中しなければ、一瞬で決まってしまう……!!)
死ぬわけにはいかない。
彼女の父への道を探してあげるまで、そして何より私の父上の真実と無間刀を取り戻すまで――

【海部ヶ崎 綺咲:阿合 哀を逃がし、氷室 霞美と対峙】

50:名無しになりきれ
10/06/13 13:48:36 O
「お話はすんだかしら?」
後ろから突然声が聞こえる
驚き後ろを見ると顔に異様な機械をとりつけた女性が立っていた
「異能値(オーラレベル)50に65……
さて、本当にこの数値の通りかどうか確かめなきゃね。
 力を隠し持ってるなら出し惜しみはしない方がいい。実力を出し切れないまま死にたくないだろ?」
その言葉を聞きバッグの中に手を突っ込みナイフを二本つかむ
(戦わなきゃ……多分逃げられない……)
ナイフをバッグからだし太ももを切る
太ももには二本の平行な傷ができ、ナイフには哀の血液がつく
そしてそのナイフを後ろにいた女性に向けようとしたとき
「数値? 力? 私にはあなたが何を言ってるのか分かりませ……」
公園の周りのグリーンネットを張っている鉄の支柱が飛んできて後ろにいた女性のまわりにささる
「逃げてください。後で絶対に合流しますから」
先程まで横にいた女性がそう話し掛けてきたかと思うとベンチが動きだす
哀はそのベンチに乗り飛ばされる
(私を逃がすために……)
哀は自分の血液がついたナイフをベンチの元の位置の方に投げる
「使ってください」
そう叫ぶと哀はベンチとともに住宅の影にに消えていった

【阿合 哀:自分の血液のついたナイフを残し逃げる】

51:阿合 哀 ◆DniA.t9cN6
10/06/13 13:49:16 O
また名前忘れ

52:棗遼太郎 ◆R9F5WG6Bjw
10/06/14 17:37:43 0
>>47
「確かにそうだな、お前が敵か味方か、私を知るはずが無いのに答えられないのは当然だ、悪かった。」
「正義の味方、というのは違うな、雇われればどちら側にもつく…が、この街は居心地が良いのでね、
自分の為に騒ぎを鎮めに来た、といったところかな。そして試すのは…」
「よしておこう。私は専守防衛。お前から仕掛けるというのであれば別だが。それに、まだ情報が無い。出来れば逃がして欲しいものだ。」

そう言い、遼太郎の横を通り抜けようとする夕護だったがふと思い直したように止まり、先ほど分かれたばかりの霞美を指さし口を開いた。

「ところで、向こうの方に何か大きな気配を感じたのだが、…知り合いか?」
「ええ、私の美しい上司ですよ、でも照れているのか中々構ってもらえないのですよ」

両腕を大きく開き、首を振りながら苦笑する遼太郎。
そして、遼太郎の横を通り抜けようした夕護の前に再び回り込む。

「貴方はこの街が好きなら何もしない方が良いでしょう。
それでも何かを探るのでしたら・・・・・・」

刹那、遼太郎は夕護に肉薄すると、その大柄な肉体へと蹴りを叩き込む。
夕護は微動だにせず、それを受ける、綺咲を吹き飛ばしたのとあまり威力は変わらないはずだったが夕護は1ミリも動かなかった。

「消しますよ、って言おうと思ったのですが・・・これじゃあかっこつきませんね」

自分の攻撃が通用していないことを感じた遼太郎はすぐ夕護から距離をとる。
そして拳を構え夕護と相対する。

「正当防衛はするのですか?」
【棗遼太郎:夕護に戦いを挑む】

53:氷室 霞美 ◆ICEMANvW8c
10/06/14 18:04:09 0
>>49>>50
ピピ!

スキャナーが発した電子音に、氷室は思わずその足を止めた。
ほんの僅かな一瞬の内に、長身の女性の異能値が、大きく跳ね上がったのだ。
必殺技を持つ異能者は、その技を発動する瞬間、
どうしても平常時より多くのオーラを練らなければならない。
威力の高さはオーラの使用量に比例するからだ。
(─さて)
故に氷室の視線が、女性の一挙一動に注がれることになったのも、至極当然の流れであった。
「─!?」
しかし、不意に眼前を緑の網が覆う。
反射的に後方にジャンプするも、時既に遅し。
氷室の体を囲むように配置されていた網は、彼女の行く手を完全に阻んでいた。
(これは─公園の周囲に張られていたネット! あいつが操作したのか!)
攻撃の瞬間を見極めんと自らの視界を狭めてしまったことが、
かえって攻撃を許す要因となってしまったのだ。
だが、それでも氷室に微塵も動揺はない。
氷室は手刀の形に変えられた手で素早くネットを切り裂いて見せた。

「何のつもりだ? こんなもので私を……」
言いながら、再び女性に視線を向けた氷室は、その目を一瞬大きく開けた。
そこに立っていたのはどこから取り出したか、いつの間にか刀を構えていたあの長身の女性。
いや、驚くべきはそこではない。もう一人の、あの黒髪の女性がいないのだ。
スキャナーの表示を確認すると、一つの反応が高速で氷室から離れていっている。
咄嗟にその方向を見るが、既に建物の影に入ってしまったのか、彼女の姿は視認できなかった。

「……逃がす為の時間稼ぎか……」
氷室は小さく舌打ちしながら呟いた。
だが、その言葉に悔しさや怒りは滲んでいない。
スキャナーさえあれば、いずれは探し出せるからだ。
「だけど……私の動きが止まったあの一瞬の時間を攻撃に使わなかったのは間違いだったな。
 さっきの異能値がほとんど全力時のものだったとしたら、これから先、あんたに勝ち目はない。
 私の隙を突かない限りは……ね」
「フッ」と小さく笑い、またジリジリと距離を詰めていく。
「でも、私はもう隙を作らないし、作らせない。
 もっとも、まだ力を隠してるんだとしたら話は別かもしれないけど……さて、どうかな─?」

瞬間、氷室の足元で粉塵が巻き上がった。
同時に彼女の姿がその場から消え、次の瞬間には、女性の背後に回り手刀を繰り出していた。

【氷室 霞美:戦闘開始】

54:黒部夕護 ◆9DmPnTSErk
10/06/14 20:34:12 0
「貴方はこの街が好きなら何もしない方が良いでしょう。
それでも何かを探るのでしたら・・・・・・」

回り込まれた、その事を認識する。そして、放たれる鋭い蹴り。
生身での防御は間に合わず、反射的に夕護は体の周りに障壁を張った。
速く、そして重い衝撃。
障壁に受けたダメージ量から、戦わずに去れるような甘い相手では無いことを読み取る。

「消しますよ、って言おうと思ったのですが・・・これじゃあかっこつきませんね」

そして、反撃の隙も無く身を引くという、徹底した戦い方。
夕護は解る者にしか解らない僅かな苛立ちの色を見せる。
本来なら、この段階で能力を悟られるようなヒントは出さなかった。
しかし、能力を発動「させられた」のだ。

「正当防衛はするのですか?」

その問いに。

「…しなければ、此処から帰れそうに無い、な。…『纏拳』」

苦々しく答えると同時に、薄青の光が彼の体を包み込んだ。
踏み込み、開いた距離を詰める。
一歩ごとに足元のアスファルトが弾けて散る。

「それに私に攻撃するならば、戦わぬ理由も無いだろう」

片手を引き、拳を開く。
押し出すような動作で、前に突き出す。

「まずは蹴りのお返しだ、―『衝打』ッ!」

小細工無し。ただただ真っ直ぐな攻撃を繰り出す。
青い光に包まれた掌が、棗を弾き飛ばそうと迫る。

55:海部ヶ崎 綺咲 ◆3LPMHhiq9U
10/06/17 02:29:05 0
>>50>>53
「使ってください」
その叫びと共に、先ほどまでベンチがあった場所に二本のナイフが残された。
(彼女の血が付着している? 彼女の能力は体液が毒であること、ならこれは毒塗り刃か)
視線の端でそれを捉えると、ナイフは金属製のベルトの装飾に吸い寄せられ、海部ヶ崎の腰に固定された。

「……逃がす為の時間稼ぎか……」
「だけど……私の動きが止まったあの一瞬の時間を攻撃に使わなかったのは間違いだったな。
 さっきの異能値がほとんど全力時のものだったとしたら、これから先、あんたに勝ち目はない。
 私の隙を突かない限りは……ね」
「でも、私はもう隙を作らないし、作らせない。
 もっとも、まだ力を隠してるんだとしたら話は別かもしれないけど……さて、どうかな─?」

「……機関の人間はよくしゃべる」
小さい声でそう呟いた直後、ジャージの女性が粉塵を残して視界から消失する。
正確には粉塵をおこした後、姿を消したのだが、一瞬の出来事にその二つが同時に起きたかのように見えた。

そして、背後からの殺気。

(後ろ……っ!!)
とっさに身を捻り、相手の攻撃を紙一重で逃れる。
(手刀!? さっき、容易くあの網を切り裂いた……)
海部ヶ崎はそのまま体の向きを半回転させつつ、その回転を利用して相手の首へ横一文字に刀を振る。
しかしそれは予測されていたかのよう避けられ、刀は虚しく空を切った。
至近距離は危険だと判断し、即座にバックステップを踏んで相手と約二メートルの間合いを取る。
それはたった数秒の間の出来事だった。
だが、この一連の動作が海部ヶ崎にある決心をさせた。

「……ダメですね。どうやら私の考えは甘かった」
その発言と共に海部ヶ崎は肩に背負っていたギターケースを自分の目の前に突き立てた。
そして金具を開けつつ、
「予想以上に私とあなたとの差は激しい。だからいきなり全部使う破目にはなりたくありませんでしたが、仕方ありません。
…………一気に全力です」
その台詞と同時に通常より大きめのギターケースの内側より銀色の突風がジャージの女性へ吹きぬける。
一直線の軌道の為、その線上を離れることで簡単に避けられる。
ジャージの女性が銀の風の軌跡を眼で追うと、そこには風の正体が姿を現していた。
それは刃。
手斧、剣、ナイフ、鎌、日本刀、刀身のみの刃―――
どれもがゲームや漫画で見かけるサイズよりは一回り小さいものだったが、刃の光は充分の威光を放っている。
そしてそれらはまるで棘の如く、切っ先を全てジャージの女性一点に向けられている。
その刃たちのうちの一本の剣の上に、ケースを背負い、刀を持った海部ヶ崎がジャージの女性を見下ろしている。

「……いきます!!」
その声と共に海部ヶ崎は地を駆けて、相手へ突進する。
そしてその周りを無数の刃たちが直線かつ、不規則に飛び交う。
それはまるで刃の鎧。切り裂くではなく、突き刺すことを重点とする攻撃。
宙を舞う無数の刃は相手の動きを封じ、手に握り締めた刀が命を狩る。
刃の嵐に身を包み、海部ヶ崎は自分の持てる力の最大に近い技を放つ。

百花斉放―――!!

【海部ヶ崎 綺咲:氷室 霞美に攻撃】

56:氷室 霞美@代理
10/06/18 06:38:53 O
>>55
できうる限り気配を殺し、電光石火の如く素早く突き出された手刀。
並の異能者であればとてもかわせるものではないだろうが、
女性はそれを紙一重とはいえ、無傷でかわしてみせた。
氷室は反射的にフリーのもう一方の手を女性がかわした方向へと差し出しかけるが、
目は、銀色の光が横に弧を描いて迫ってきているのをしっかりと捉えていた。
手を引っ込め、咄嗟に顎を浮かせて背を反る氷室。
人間の身体など容易く切り裂く銀色のそれは、
正に閃光の如くのスピードで氷室の喉元を掠め、彼女の視界から消えていった。
体勢を戻した頃には、女性は既に彼女から二メートル程離れた位置に移動していた。

氷室が粉塵を巻き上げて姿を消してから、僅か2.8秒程の短い攻防。
それでも、氷室は女性に対して、予想以上の手応えを感じていた。
(一瞬の殺気を感じ取り、あのタイミングで放った手刀をかわすとはね……)
殺気と呼ばれる気配をほんの刹那に抑えることのできる氷室の奇襲─
それを無傷でかわし、間髪いれず反撃に転じる……これは中々できることではない。
今度は氷室の口元が弧を描いた。
ガラにもなく、まるで久々に出会えた強者(つわもの)との戦闘を楽しむかのように……。

「予想以上に私とあなたとの差は激しい。だからいきなり全部使う破目にはなりたくありませんでしたが、仕方ありません。
…………一気に全力です」
女性の目つきが変わった、その瞬間、またしても銀色の光が……
いや、銀色の光を纏った風が、氷室の横をかすめて吹きぬけた。
その正体は、古今東西のあらゆる刃を揃えていると言っていい、“刃物の一群”だった。
その内の一つの剣に女性が飛び乗るのを視認すると同時に、スキャナーは再び数値の上昇を告げた。
(──)

「……いきます!!」
女性が叫び、剣に乗ったまま突進を開始する。
同時に他の刃達もその切っ先を全て氷室に向け、不規則に舞いながら接近する。
氷室はバックステップをしながら一本、一本、迫る刃を流れるような動きでかわしていく。
「……!」
だが、不規則な動きをする刃の軌道をそう容易く見切れるものではない。
刃の切っ先が小さく頬を切り抜け、また右腕のジャージの裾を裂く。
これではいずれ急所に突き刺さるのも時間の問題である。
とはいえ、刃の嵐に身を包む本体に切り込むのも、そう容易な話ではない。

「仕方ない」
そう呟くと、氷室はその足を止めた。
途端に周囲に蠢く刃達が隙ありといわんばかりに一斉に向かう。
しかし、氷室はその瞬間を待っていたかというようにゆっくりと両手を刃に向けると、
素早く腕を横に振り抜いた─。

57:氷室 霞美@代理
10/06/18 06:41:21 O
─ギャキィィィイイイイイン……ッ!!

瞬間、金属音が辺りに轟き、銀色の鉄の破片が周囲の空間に舞い上がる。
ある刀は刀身ごと吹き飛ばされ公園の遊具や地に突き刺さり、
ある剣や鎌は切っ先を切断され無残に落下した。

「能力は使わない気でいたんだけど、私も甘かったよ。まさかこれ程の量のオーラを操作するとは」
と言って女性に見せ付けたその手の指先からは、透明な刃状のオーラが形成されていた。
『アークティッククロー』─氷室の能力である冷気を刃状に圧縮。
それを指先に形成することで鋭い爪を持つ猛獣が如くの斬撃を繰り出し、
敵の体に裂く・凍るの二つのダメージを同時に与える技である。
ただ、どれ程の威力を持っていても、媒体は柔らかい生身の手。
不規則な動きをする刃の動きを見誤ったか、右手の甲は真一文字に大きく切り傷をつけられていた。
氷室はその傷をペロリと舌で舐めると、再び女性の視界から姿を消した。
そして彼女に視認されるより早く、氷室は冷気の爪を彼女の左脇腹に繰り出した。

─ビリィィイ!

服の裂ける音が響き、四つの爪跡が彼女の脇腹に残る。
しかし、それは深くはない。瞬間的に腰を捻ったか、傷はかすった程度のものに過ぎなかった。
間髪入れずにもう片方の左手で今度は腹部の中心目掛けて爪を差し出す。
それも今度は刀で弾かれる。だが、その時には既に、
初めに繰り出された右手が心臓部の左胸目掛けて振り下ろされていた。

─ズバッ!

今度は浅くは無い。
彼女の左胸から腹部中心にかけて、傷口が凍りついた大きな爪跡がくっきりと刻まれた。
だが氷室にも息をつく間はない。彼女の反撃も必死である。
元々、二人は総合的な身体能力では思ったほど大きな差はない。
無傷でかわすことは難しいと判断した氷室は、終いには後方に大きくジャンプをして距離をとった。

「どこで身に着けたか知らないけど、全く見事な腕よ。
 カノッサ四天王の一人、この氷室 霞美に対して真っ向から闘える力があるなんてね。
 ……あなた、一体何者?」

【氷室 霞美:名を訊ねる】

58:名無しになりきれ
10/06/18 22:23:50 O
    . . ....-‐…‐-. . .. .
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               /     厂  ゝ {、     -・=ュ ; | "''=:;;;ヽ ーニ彡′
               ,.ヘ/     /`ヽィ八 ノノ     、__ノ.  | r・=-/
               /:::::::\   /     /   ヽ、    i. |ヽ__ノ
           ,../::::::::::::::::::\     /;;.,       ィ´ ' .ヽ r'
        ,.く::::\::::::::::::::::::::::\ ...イ::.、\; ....       `⌒iT゙ /
       /::::::\::::\::::::::::::::::::::::>'\\:`::::ヽ:.;.....   ,_ノ_二ヽ
      /.::::::::::::::::ヽ.:::::ヽ.:::::::::::/ヽ.\\\:::::::`ト ;;.:;.:.ヽヾ土|ナ゙/
    /.:::::::::::::::::::::::::::\.:::\ノ    ヽ.\\\{:川::::\ \__,.ノ

59:棗遼太郎 ◆R9F5WG6Bjw
10/06/19 16:02:55 0
>>54
「…しなければ、此処から帰れそうに無い、な。…『纏拳』」
「それに私に攻撃するならば、戦わぬ理由も無いだろう」
「まずは蹴りのお返しだ、―『衝打』ッ!」

オーラを纏った拳が遼太郎へと迫る。
馬鹿正直な直線的な攻撃、常人なら避けるのも難しい攻撃ではあったが遼太郎には何てことのない攻撃だった。
その攻撃を避けると直ぐに反撃体勢に入り、拳と脚での連撃を叩き込む。
完璧に攻撃後の隙をついたはずであったが、全て何かに防がれていた。

「これはやっかいですね。
私の攻撃が何も通用しない、このまま戦っても私の体力が先に尽きることは明白ですね」

遼太郎は懐からナイフを取り出す、そして夕護に投げつける。
しかし、またもや効果がない、夕護が防御するまでもなく外れたのだ。
ナイフは夕護の後方の地面に突き刺さっていた、夕護の影が伸びている地面に突き刺さっていた。
ふいに夕護の肩が切れ、血が滴る。

「影縫い。
貴方が守らなければならないものは自分の身体だけではありませんよ」

遼太郎は素早く夕護に肉薄し、蹴りを繰り出す。
夕護はまたもそれをオーラで防ぎ、カウンターとして遼太郎の脇腹へと拳を振り下ろす。
遼太郎は身体を捻り回避を試みるが、攻撃直後では上手く避けられず直撃とまではいかないものの吹き飛ばされる。
その時にナイフを回収すると、再び構え直す。

「中々重い攻撃ですね、結構効きましたよ。
さあ次は何も見せてくれます? もっと私を楽しませてください」

【棗遼太郎:戦闘中】

60:阿合 哀 ◆DniA.t9cN6
10/06/20 22:09:54 O
――PM00:00 角鵜野駅
「こっちにも……」
公園から逃げた哀は角鵜野駅で物陰に隠れていた
哀の太ももには包帯がぐるぐると巻いてある
「なんでこんなに……」
角鵜野駅にはオーラを持った人が多く集まっていた
たまに先ほども見た機械を顔につけている人もいた
哀はそのような人を見るたび息を殺し身を隠した
逃げないといけない
でもどこに逃げればいいのかわからない
哀が唯一知っている逃げ場所は咸簑山だけである
咸簑山に行く一番楽な方法は今いる角鵜野駅から電車で咸簑駅まで行く方法である
しかし今はそれも難しい
バスやタクシーなど他の交通機関を利用すればいいのだが哀は電車以外に乗ったことがない
(歩いて咸簑山までか……頑張ってみるか……)
哀は角鵜野駅の外に出て、歩きはじめる
(あの人……大丈夫だよね……)
自分を逃がしてくれた女性の無事を祈りながら哀は歩く
(また会える……絶対に)
哀の歩く速度が少しずつ速くなり、しまいには走りだす

61:海部ヶ崎 綺咲@代理
10/06/22 12:34:03 O
>>56-57
『百花斉放』は海部ヶ崎がギターケースに隠し持っている武器を全て使用する大技。
使用する武器の総数二十三。総重量四十キロもある鋼の刃たちはこの時代、この国では異質な存在だ。
この手の非実戦的な武器は主に、カノッサ機関などが属する“裏の社会”に流通しており、それには異能力が関係している。
異能力者が珍しくない“裏社会の人間達”の戦闘において、銃火器はオーラの使い方次第で簡単に捻じ伏せられるものなのだ。
その為オーラの使い手達は戦闘の主軸や補助に、銃よりオーラの力を付加しやすい打撃の武器を選ぶ。
斧や刀、鎌などの武器を『そういう理由』で作る職人や密造者が多く存在する。
海部ヶ崎が所有している複数の武器もそのなかでも一級品の業物なのだ。
だが、

「仕方ない」
─ギャキィィィイイイイイン……ッ!!

激しい金属音と共に、刃の嵐はガラス細工のように砕け散った。
青髪の女性はオーラを手に集中させ、それを刃のように操ったのだ。
その刃によって砕かれた断片はまさに花弁のように辺りに降り注ぎ、無残な姿へと変貌した。
実戦の回数はまだ多くはないにしろ、今まで海部ヶ崎の戦闘スタイルの主軸を担っていた武器たちが……あっさりと砕けたのだ。

「能力は使わない気でいたんだけど、私も甘かったよ。まさかこれ程の量のオーラを操作するとは」

八割方、武器としての命を絶たれた己の獲物を見つめていた海部ヶ崎は青髪の女性の声にハッと我にかえる。
(駄目だ、駄目だ。武器はまだ残っている。まだ戦える……)
技が通じないのと、武器があっさりと破壊された事実に怯んだ海部ヶ崎だったがすぐさま構えを整えた。
相手は見たところ、頬や手の甲、それにジャージが所々裂けたこと以外ほぼ無傷と言ってよかった。
しかしこちらも戦力は削がれたものの、今の攻撃では傷は負ってはいない。
そして青髪の女性が自らの手の甲の傷を軽くなめた後、再び姿を消す。

─ビリィィイ!
海部ヶ崎の黒いタンクトップの脇腹にあたる部分が裂け、白い肌が露出する。
それはダメージには繋がらないにしろ、手刀での攻撃時と違い“命中”している。
(スピードが上がった!? 完全に避けきれな……)

─ズバッ!
「くぁ…………!!」
氷の爪痕が海部ヶ崎の体へ袈裟懸けに深く刻まれ、出血に至るよりも速く凍結する。
ギターケースの紐も同時に断たれ、ケースが鈍い音をたてて地面に落下した。
そのたった一撃で、一気に形勢は不利なものへと変わってしまった。
追撃を許さん、と刀で反撃を行うも、あと一歩のところで届かない。
その攻防も長くは続かず、敵にバックジャンプで大きく距離をとられてしまった。
着地際に攻めようも、体が傷のせいでそこまで瞬時に動いてくれなかった。

62:海部ヶ崎 綺咲@代理
10/06/22 12:36:19 O
「どこで身に着けたか知らないけど、全く見事な腕よ。
 カノッサ四天王の一人、この氷室 霞美に対して真っ向から闘える力があるなんてね。
 ……あなた、一体何者?」

(……四天王? 確か機関のトップ4のこと……道理で強いはずだ…くっ…!!)
斬撃と凍傷の痛みに気力と体力をどんどん削られて、既に海部ヶ崎は体力の半分近くを奪われていた。
さらに凍結時に出来た氷が血液の循環を妨げ、出血もしていないのに貧血に似た症状を起こし、思考にまでダメージを与えていた。
そんな状態でも、海部ヶ崎はゆっくりと口を動かした。
インフィニット・セイバー
「『幾億の白刃』という二つ名を持った剣士を、あなたは知っていますか?」

『幾億の白刃』
それは八年程前に消息を絶つまで、裏の社会でフリーの殺し屋の中では最強を謳われた一人の異能者で剣士の男の名だ。
殺し屋の名が売れてしまうのは喜ばしくない事なのだが、異能力という目立つ武器を使うため仕方がない。
しかしその剣士の戦闘時、又は戦闘後の光景は目立つどころではなく、一度見たら忘れる者は居ないとされる。
何故なら、剣士が去った後の戦場は、標的も、護衛も、異能者も、全てが剣によって作られた墓標の下敷きになっていたのだ。
草原の様に地に刺さっている幾億の刃は見た者に強烈な印象と、恐怖を与え、そこから『幾億の白刃』と渾名された――
そういう、剣士が居たのだ。
八年前に消息を絶ってから、裏の社会では病気かなにかで死んだのだろうというのが定説だった。

「私は知ったんです。実はあなた達カノッサがその剣士を殺したことを、そして剣士が所有していたある刀を手にしたことを。
 私は、ただそれを求めてこの街に来た、武器収集家ですよ」

最後の一言だけは嘘である。
下手に関係をバラして、警戒されては“この先”やりづらくなる、とこの戦いの後も見据えてのことだった。
海部ヶ崎は腰に手をやると、逃がした少女が託したナイフを一本握り締め、刀と変則的な二刀流で構える。
(相手はこれが毒付きだとは分からない筈…その隙を狙えば……)

「こっちも疑問なのですが、あなたのように強い機関の人間が何故こんな街中でいきなり戦闘を行うのです?
 さきほどもあなたに勝るとも劣らない、自称紳士の機関の人間を見たのですが、やはりいきなり戦闘を仕掛けられました
 一体、この街で何が始まるのですか?」

【海部ヶ崎 綺咲:二刀流で構えつつ、質問する】

63:黒部夕護 ◆9DmPnTSErk
10/06/23 23:54:12 0
(切られた、ナイフ…ッ!?障壁が破られたか…いや、明らかに弾いたはず。)

ふいに訪れた不可解な攻撃に、夕護は思考する。纏拳は自分の体の周りに障壁を纏う、つまり破られれば全体の障壁が消えるはず。
しかしそのような形跡は無く、切られたタイミングは弾いたナイフが地面に落ちたと同時。つまり―

「影縫い。貴方が守らなければならないものは自分の身体だけではありませんよ」

(―影、か――ッ!)

厄介な攻撃だ、と夕護は考える。その体躯故に影の面積は大きくならざるを得ない。今が昼で助かっているようなものだ。

(恐らく、影と敵本体を同調させて攻撃を行うような技。
本体で無いナイフでも効果があるならば、本体と影の接触は何が起こるか解らんな…)

纏拳により近接戦闘では絶対的な優位を持つ夕護だが、このような攻撃を防ぐような手段を彼は持たない。
また、纏拳自体が非常にオーラの消費が激しい。座標を固定した単純な障壁で無く、動きを捕捉し続ける、高度な技。
それ故にこの状態は長くは続かず、またダメージを受けても消耗していくのだ。

(向こうの体力切れか、こちらのオーラが切れるか、このまま待っていては危ない、な)

棗の繰り出したナイフを、影への攻撃をされないよう逆方向に右手で弾き、左手で肩へ手刀を振り下ろす。
棗は攻撃した体勢から見事な足捌きで手刀を交わし、更なるカウンターとして上段への蹴りを放つ。
それを夕護は『障壁で』防いだ。体に接触する前に止められた攻撃、タイミングをずらした棗へと夕護の大振りな攻撃が襲う。

拳の軌道は見え見えだった。棗は難無くそれを下がって避ける―が。

「『障壁』展開。先程は避けられたが…」

ふいに棗の背中に衝撃が走る。棗の後ろに展開された障壁が退路を断っていた。
そして両脇に横への回避を妨げる2枚の障壁が展開される。人工的な青い光を放つ袋小路。
夕護の右手を覆う青い光が明るさを増す。片腕を引き、そしてその掌を押し出すように…

「今度はどうかな?…『衝打』ッ!!!」

攻撃が放たれた。

【黒部夕護:引き続き戦闘継続】

64:虹色 優 ◆K3JAnH1PQg
10/06/24 17:40:45 0
今日は学校が休みなので久しぶりに三人で散歩に出かけることにする
「今日は何事も無いと良いけど…」
優がそう呟く。
「そうだね、なるべく物騒なことには巻き込まれたくないし」
「同感…」
詞音、御伽も続く。
「まあ、あまり目立つような行動は控えた方が良いね」
「他の能力者に狙われたらまずいし…兄さんみたいに」
「わ、悪かったよ! でもしょうがないだろ!? 子供が困ってて助けない方が無理だよ!」
「そうか…なら仕方ないね」
仲良く話しながらいつものコースを歩く虹色兄弟。
そう、このまま何も無ければいつもの日常。いつもどうり家に帰っておやつを食べて。
ゲームやらをして遊び、宿題を終わらせ、夕飯を食べてお風呂に入って歯を磨いて寝る。
何事も無く一日が過ぎていく。それを彼らは願っていた…
【虹色優、詞音、御伽、角鵜野市を徘徊中】


65:氷室 霞美@代理
10/06/24 23:39:06 O
>>62
インフィニット・セイバー
「『幾億の白刃』という二つ名を持った剣士を、あなたは知っていますか?」

女性の口から出た思いもよらぬ名に、氷室は一瞬、眉をピクリと動かした。
知らないはずがない─
『幾億の白刃(インフィニットセイバー)』とは、
今から八年ほど前に『無間刀』なる刀を所有していたが為にカノッサと対立し、
氷室ら四天王によって殺された有名な殺し屋の二つ名である。

「私は知ったんです。実はあなた達カノッサがその剣士を殺したことを、そして剣士が所有していたある刀を手にしたことを。
 私は、ただそれを求めてこの街に来た、武器収集家ですよ」

(武器収集家……? フッ、見え透いてるね……)
八年前に突如として裏の世界から行方をくらました『幾億の白刃』については、
今日まで事実が流布されることなく、憶測のみが様々に飛び交うに留まっている。
全てがカノッサによって極秘裏に処理され、事実が明るみに出ることがなかったからだ。
にも拘らずそれらを知っているとなれば、少なくとも各地を放浪する武器収集家ではないことは明白である。
(まぁ、喋る気がないならそれでもいいさ)

「こっちも疑問なのですが、あなたのように強い機関の人間が何故こんな街中でいきなり戦闘を行うのです?
 さきほどもあなたに勝るとも劣らない、自称紳士の機関の人間を見たのですが、やはりいきなり戦闘を仕掛けられました
 一体、この街で何が始まるのですか?」
と、ナイフと刀を構えながら訊ねる女性に、氷室は
「─世界が、本来あるべき姿に戻ろうとしているだけさ」
と一言、放った。
女性には何のことか理解できないかもしれない。
しかし、このままカノッサの計画が進めば、彼らの言う通り世界が変わるのだ。
─弱者が息絶え、強者のみが生存を許された世界に─

「さて、これ以上の問答は時間の無駄。そろそろ決着をつけようか?」
氷室の両手の指先から、再び刃状の冷気が形成される。
しかし、今度の氷室は左手を女性に向けるのみで、足を動かす気配がない。
というのも、彼女の『爪』は、短い間合いでのみ威力を発揮するものではないからだ─。
「迂闊に近付いて反撃されると厄介。だから、ここから切り刻ませてもらうよ。
 ─受けろ、我が爪の恐怖を! ─『アークティッククロー』!!」
瞬間、女性の体の皮膚が、鋭利に切り裂かれる。
氷室が、指先に形成した爪をあたかも弾丸のように飛ばしたのだ。
「痛みで悶え死ぬのが先か、それとも凍りついて死ぬのが先か……さて、どっちかな?」

【氷室 霞美:アークティッククローを飛ばし、切り刻んでいく】

66:棗遼太郎 ◆R9F5WG6Bjw
10/06/25 21:42:30 0
「『障壁』展開。先程は避けられたが…」
「今度はどうかな?…『衝打』ッ!!!」

不意に背中に異物の感触、遼太郎は夕護の障壁が遠距離に展開できる可能性を考えていなかった。

「し、しまっ」

言い終える前に夕護の拳が遼太郎に炸裂する、何とか身体を捻り衝撃を拡散させようとするが、狭い空間の中、そう自由には動けずに直撃する。
遼太郎は膝から崩れ落ちる、仕留めようと夕護の拳が再度迫る。

「そう・・・・・・何度も喰らっていては身体が・・・・・・持ちませんよ」

息も絶え絶えの遼太郎は懐から球体の物を取り出し、夕護の背後に投げる。
それは直ぐに爆発し、眩い光を放つ、そう閃光弾だ。
夕護の後ろで光が発生したことにより、影は自然と前にできる。
遼太郎の足下へと。
夕護の身体が完全に静止する、その一瞬の隙を遼太郎は見逃さなかった。
障壁が張られる前にがら空きの腹部へとナイフを突き立てる。

「本当は心臓に突き刺したかったのですが、時間をかけると防がれてしまうのでね。
そこで我慢してください」

そう言うと、遼太郎は近くの影を伝い、夕護から離れる。

「今回は痛み分けと言うことで、私ももう立っているのが限界なので。
闇の帳よ!」

遼太郎がそう叫ぶと、夕護の視界が深淵の闇に一瞬奪われる、視界が晴れたときには遼太郎は既に消え去っていた。

「中々手強い相手でした、でも次こそは仕留めますよ」

【棗遼太郎:夕護との戦闘から離脱】

67:黒部夕護 ◆9DmPnTSErk
10/06/25 23:58:34 0
入った、そう感じた。

オーラにより基本的な運動能力、戦闘力は増強されるが、それにも個々人でクセがある。
夕護の場合は圧倒的なパワーファイタータイプであり、オーラの補正はスピードよりもそのパワーに重きが置かれていた。
しかし能力は『障壁』。弾き返す衝撃以外は攻撃目的で使い難く、どちらかと言えば補助的で相性が悪い。
その代わりに得たものが意外な程の射程距離と持続性であった。
彼のダメージ源は自身の体術、剣術に頼らざるを得ない。
そのため、必然的にこの能力は彼の強力無比な一撃を確実に叩き込む為の布石に利用される。

故に一撃。その一撃のみを狙っていた。

「勝負をつけよう…ッ!」

とどめとばかりに、さらに間合いを詰める。
崩れた遼太郎に、重い拳を振り下ろす―その瞬間に、彼の時間は止まった。

(――何を―、決まっている、『本体』に『影』を踏ませてしまったのだ―閃光弾、予想外ッ―
なるほど、この場合は―踏まれた者の『固定』が行われるわけか―ッ!やはり深入りは、避けるべきだった―)

遼太郎のナイフの、熱い感触がじわりと染み込んだ。

「本当は心臓に突き刺したかったのですが、時間をかけると防がれてしまうのでね。
そこで我慢してください」

十分に傷が深い。我慢など、たちのわるい冗談だ。形勢は明らかに悪い―が、次の遼太郎の言葉で自身の攻撃もまた相手に大きなダメージを与えたことを知る。

「今回は痛み分けと言うことで、私ももう立っているのが限界なので。」
「…なるほどな、私もそれで助かるというわけだ…。こんな窮地は久しぶり、…生きていれば次は打ち倒して見せよう―ッ!」

めったに変わらない表情だが、口の端が少しつりあがった。そして視界が閉じ、そこには男の形は無かった。

「…、やはり自分を護る戦いというのは、難しいな…傷が深い、手当てを…」

ナイフを引き抜き、よろ、と歩き始める。
どこか人気の無い場所、そこで治癒障壁を張れば傷を癒すことも出来るだろう、と考えていた。
しかし彼の感覚は戦闘後ということもあり鋭敏になっていた。角の先、多数のオーラを感じ取る。

(…敵ならば、最悪の事態…!さっきの奴が援軍を連れてくることすらありえる、…いや、待て、このオーラに敵意は感じない…)

そう判断し、それでも道の角からある程度の距離を取る。

「…………ぃだろ!? 子供が困ってて助けない方が無理だよ!」
「そうか…なら仕方ないね」

角を曲がってきたのは、兄弟と思われる3人の少年達だった。
子供、という事に若干驚きながらも、彼は声をかける。

「…三人、か。どうやら異能の持ち主らしいが…お前達は、私の敵か、味方か?」

腹部を押さえてはいるものの、そこからは多量の出血が見えるだろう。

【黒部 夕護:虹色兄弟に接触】

68:赤月怜 ◆KvtDeyvrJ2
10/06/26 15:07:56 0
「此処はどこだい?僕は家に帰るとしていた筈なんだが。」

道の真ん中に青年が立っている。
青年は周りをキョロキョロしているが戸惑っては居ない。
見た目は平凡な青年は周りを見るのを止めると手に持っていたコンビニの袋からサンドイッチを取り。食べ始める。

「何か嫌な予感がするな」

小さく呟きながら歩き出す。
その歩調は戦士でも兵士でも暗殺者でも無い。唯の一般人

「危ない事が無いと良いんだけど」

嫌そうな顔と声を出すが眼は嬉しそうに輝いている。
ふと歩くのを止め後ろを見る

「とりあえず索敵でもするか……【シャドウ】」

青年の影が三次元な形になる。すると影が起き上がる。青年はそれを気にせず喋るのを続ける

「何だか嫌な予感がする。周りの警戒を頼んで良いかい?」

コクリと影は頷くと液体状になり何処かへ消えた。

「……コッチかな…」

あくまでのんびりと自分の思った方向へ歩き始めた。
そう、≪漆黒の鉄血鬼≫が

【黒部 夕護:虹色兄弟達の方向へ歩き始める】

69:虹色 優 ◆K3JAnH1PQg
10/06/26 15:21:04 0
>>67
「…三人、か。どうやら異能の持ち主らしいが…お前達は、私の敵か、味方か?」
その言葉を聞き、自分達の平和な日常が壊れてしまうのではないか、と一瞬恐れるが…
もしこの人が敵なら、もう僕たちを襲っているはず…と思い、
「…貴方が僕たちに攻撃してこないなら、僕達は貴方の敵ではありませんよ」
と答える虹色優。
血塗れになった黒部夕護のお腹を見て、
「ところで、どうしたんです? …その傷」
詞音が、そう尋ねる。
「…刃物で…刺されたような傷跡…。どういうことです…?」
御伽が傷口を見て、さらに尋ねる
【虹色兄弟:黒部 夕護と会話】

70:赤月怜 ◆KvtDeyvrJ2
10/06/27 02:05:34 0
ふと怜の前方に二人の黒服が歩いていた。
彼らはお互いに喋っていた為怜を見ずお喋りに夢中になっている。
二人ともスキャナーを付けているようだが怜が異能者だと気づいていない。
それは彼の能力にある。
オーラの一部分の性質を変え、スキャナーに反応しないようにしているのである。

「…また機関って奴か。」

怜が彼らとすれ違った瞬間赤い軌跡が二人の黒服を縦横無尽に駆け巡る。
だが彼らはそれに気付かずまっすぐ怜の脇を通り過ぎて行った。

「【シャドウ・ブラッド】、頭を潰すのを最初にしなくちゃ。何があるか分からないんだ。一撃で倒さないと。」

そう呟きながら怜は歩き続ける。
だが先程まで影が無かった怜の足元には影が出来ていた。
先程と同じく普通の影では無い。
黒い筈の影の色は赤黒く、怜と同じ形の筈の影は何故かカマキリの上半身の形をして実体化していた。

「そんなに落ち込まないで良いよ、僕が指定しなかったんだ。非は僕にだってある。」

明らかにショボリとした巨大カマキリの影に苦笑しながら己の非を詫びた。

「彼らが女性だったら血を飲むだけで生かしておいたんだけどね」

怜が己の体を極限まで変化させた結果血を飲みたいという欲求が生まれた。
体を元の一般人の状態に戻し血を飲むととてもじゃないが飲める代物では無いのだが体を変質させ飲む血はとても美味しく感じるのだ。

「さぁ、先を急ごう。目立つのは御免だ」

怜の背後では二人分の肉塊と断面が綺麗な黒い布が生まれていた。
人が居ない道にはそれに気づく者は居なく怜はそれを知ってか知らずか先程の言葉とは裏腹にのんびり歩き続けた。
だが先程とは違う方向へ。

【赤月怜、カノッサの中級戦闘員を二人オーラ感知不可能な攻撃を仕掛け暗殺。死体は道路に放置。氷室 霞美と海部ヶ崎 綺咲の方向へ歩き出した】

71:阿合 哀 ◆DniA.t9cN6
10/06/27 02:11:50 O
ホームセンターからでてくる哀
哀は途中でナイフを買うため寄り道をしていた
護身用のナイフを二本とも渡してしまったため身を守る方法を失っていたのだ
流石にそれでは危険すぎるので新たにナイフを買ったのだ
四人の男を殺したときに得た臨時収入で
(新しいナイフ……
本当は別の物を買いたかったけど仕方ないよね……)
哀は買ったナイフを眺めニコニコ笑う
(これで……強い人と出会わなければ逃げられる……)

72:海部ヶ崎 綺咲@代理
10/06/27 20:14:41 O
>>65
「─世界が、本来あるべき姿に戻ろうとしているだけさ」

この言葉に海部ヶ崎は、その意味も意図も何一つ理解することは出来なかった。
ただ……山で育ち、たった数ヶ月の旅を経験しただけの19の少女にとって、『世界』という単語は
とても縁遠いものに聞こえた。

「さて、これ以上の問答は時間の無駄。そろそろ決着をつけようか?」
青髪の女性の両手が、爪状から刃状に変化したオーラに覆われる。
これまでの攻撃からまた一瞬の強襲を仕掛けるか、と海部ヶ崎は警戒したのだが……

「迂闊に近付いて反撃されると厄介。だから、ここから切り刻ませてもらうよ。
 ─受けろ、我が爪の恐怖を! ─『アークティッククロー』!!」

その言葉が言い終わったときには既に海部ヶ崎の露出した脇腹から血が流れていた。
「ッ!! 攻撃!?」
「痛みで悶え死ぬのが先か、それとも凍りついて死ぬのが先か……さて、どっちかな?」

攻撃を受けた後に理解が出来た。これはあの手のオーラを飛ばしたモノだと。
その手から高速の魔弾たちが次々と、真っ直ぐな軌跡を描き、海部ヶ崎に襲い掛かる。
彼女の二刀を握り締めた両手は器用にその刃を操って、冷気の塊の軌道を逸らす。
(接近戦でもあの爪は弾けた。だからこれも弾ける…………けど、動けない)
体に受けた大きな爪痕。それを抱えた今の海部ヶ崎にはここから反撃する力は体には残っていない。
苦痛の表情は野球帽のつばが真昼の太陽の影で覆い隠しているから、幸い相手には気付かれていない。
(でもこちらの体力が限界なのがバレなくても、どちらにしろこのままだと……)
能力で反撃するにしても、さっきみたいに一瞬で砕かれるだろうし、なにより貴重な武器を更に失う事になる。

「なら、前に進むしか……無い!!」
海部ヶ崎は両手の動きを最低限に控えて地を蹴り、駆け出した。
体温によって徐々に溶け出した腹の凍傷から、血が流れ出す。
オーラの弾丸は致命傷になるものだけを弾き、残りは無視をしてとにかく足の動きに集中した。
無視したものは次々と体に命中し、太ももや二の腕が切り裂かれ、凍っていく。
(私が悶え死ぬか、凍死するか、“それとも”あなたの首が飛ぶか……勝負!!)
二人の異能者が近距離攻撃の範囲にお互いに相手を捕らえた瞬間だった。

一閃――

その閃きのなかで幾重もの斬撃と金属音が混ざり、二人が交差し終える。
青髪の女性は肩から多少の血を流すも、それほどの深手にはなっていない。
それに対し、海部ヶ崎は―パキン!! と手にあったナイフが砕け、それと同時に露出した脇腹から血が飛び散った。

「せめて、その肩の傷がナイフのものなら……」
ドサ。血だらけの四肢はそのまま地に伏せ、腹の傷が血溜まりを作っていく。

(こんな形じゃ……父上に…会えないのに…取り返すって……ちゃんと刀を取り戻してくるって……)
肉体は血の中へ、精神は父へ悔いる気持ちで、海部ヶ崎は深く沈んでいった。

【海部ヶ崎 綺咲:敗北】

73:氷室 霞美@代理
10/06/28 21:44:20 O
>>72
氷室の指先から次々と冷気の爪が放たれる。
女性は手にした二刀の刃で弾いていくが、
高速で際限なく繰り出されるそれをこの先全て防ぐことなどできるものではない。

「なら、前に進むしか……無い!!」
当の彼女もそれは解っていたのだろう。
彼女は意を決したように、ほぼ無防備となって弾幕の中に向かっていった。
敢えて自らを傷付ける攻撃に打って出る、それは一か八かの賭けには違いない。
しかしながら、この局面では最善の策であろうことにまた違いはないのだ。
氷室もそれは解っていた。
「そう、一縷の望みにすがりたいなら、それしかないだろうね」
氷室が下げていた右腕を起こす。
その指先に形成されていた爪は、まるで彼女の挑戦を待っていたかのように
より一層鋭利なものへと変貌しており、鈍い冷気の輝き放っていた。
「─けど、その希望も今引き裂かれる。体ごとね─ッ」
氷室が地面を蹴り、地面をかすめながら女性目掛けて猛烈な勢いで跳ぶ。
そして二人の体が交錯した瞬間、希望を引き裂く爪が、空気を切り裂く刃が同時に繰り出された。

─斬撃の衝突音が辺りに鳴り響く─。
その中、二人は互いに背を向け静かに着地した。
「まさか、私に一度ならず二度までも傷をつけるとは……」
言いながら、後ろを振り返った氷室の右肩から、ブシュッと血しぶきがあがる。
一瞬、顔を苦痛に歪めるが、氷室はすぐにニヤリと笑って見せた。
「せめて、その肩の傷がナイフのものなら……」
女性が血を噴き出して倒れ込む。
彼女は手にしていたナイフを砕かれ、脇腹に致命傷を受けていたのだ。

「そのナイフ……ただのナイフじゃなかったんだろ?
 妙に自信を持って繰り出してきたように見えたからね。破壊させてもらったよ。
 もっとも、そのお陰でもう一方の刀で肩を斬られたけど……
 あの一瞬に生まれた隙を見逃さないなんて、やっぱり大した腕だよ、あんた」
氷室は死にゆく強敵への手向けというように賞賛の言葉を口にした。
しかし、既に気を失っているのか、女性には反応がない。
スキャナーも急速に彼女の異能値が落ちていくのを計測していた。
これは、もはや放っておいても数分後には完全に死に至る、そんな絶望的な瀕死の状態を示しているのだ。

(それにしても……この娘、一体何者だったのか。
 我々の存在を知り、しかもあの刀のことまで知っていた……とてもただの異能者とは思えない。
 ……まぁ、何者であろうともはや終わったこと。どうでもいいこと、か……)

氷室は死を待つばかりの女性を一瞥して、公園から立ち去った。

「……さぁ、次は何者が相手かな」

【氷室 霞美:海部ヶ崎が死んだと思い、公園から去る。現時刻PM12:00】

74:氷室 霞美@代理
10/06/28 21:47:37 O
角鵜野市の西地区─そこには角鵜野湖(かくうのこ)と呼ばれる巨大な湖が広がっていた。
そこは海や山などと並んで、市内有数のレジャースポットとして人々に広く認知されているが、
実はその湖に、もう一つの裏の顔があることを知る者は少ない。

湖の底─水深400mの湖底、それより更に底の地下。
本来、ただの土で埋め尽くされているはずのそこには、
頑丈な鉄筋とコンクリートに覆われた、巨大な地下基地が広がっていた。
内部は近未来的な設備が整えられ、大勢の人間が通路を行き交い、中には武装した人間もいる。
これこそが湖の裏の顔─そう、秘密結社カノッサの総本部が置かれていたのだ。

氷室が海部ヶ崎と戦っていた頃、ここ地下基地のメインルームでは、
市内に放たれた構成員達の通信による戦果報告を逐一耳に入れる、
黒服と、季節外れの黒コートに身を包み、黒い長髪をオールバックに決め込む若い男がいた。
この黒づくめの男の名は『雲水 凶介(うんすい きょうすけ)』。         リーダー
彼こそ氷室が「筆頭」と呼んだカノッサ四天王の筆頭、事実上のカノッサの指導者である。

「計画の発動からおよそ三時間あまり……
 直ぐにでも尻尾を出すかと思ったが、どうもそうはいかないようだな。
 なぁ……? 白済よ」

雲水とは対照的に、白装束に身を包み長い白髭を蓄えた小さな老人が、彼の横にすっと現れる。
老人の名は『白済 閣両(しらずみ かくりょう)』。
雲水の補佐役を務めるカノッサの知恵袋といわれる人物である。

「偉大な力を持つ存在でありながら人と同化し、人に異能をもたらしたと伝えられる我らの『始祖』。
 神の気まぐれが生んだ存在なのか、それとも悪魔の悪戯によって生まれた存在なのか、
 『始祖』の正体は今となっては定かではない。
 しかし、数百年に一度、『始祖』の血を色濃く受け継ぐ異能者、すなわち『化身』がこの世に降誕する。
 そして十数年の時を経て、自らの宿命に目覚めその力を発揮する時が正に今であるということに、
 本当に間違いはないのだな? 白済よ!」
「ホッホッホ、これは心外ですな雲水様。
 この閣両、生涯に渡って『化身』について調べ尽して参りました故、間違いなどありえませぬ。
 『化身』は間違いなくこの街のどこかにおり、そして、近々必ず覚醒(めざ)めまする。
 雲水様は、その時をただ待っておればよいのですじゃ……」
「……そうか。では、言うとおりただ待つことにしようか。
 愚かなる人間どもよ……精々、今の内に短い人生を楽しんでおくがいい」
雲水は、これまでに無いほどその顔をどす黒く染め、続けた。

「そう、我々が『化身』を擁し、全世界を席巻するその日までな…………」

【筆頭の名は雲水 凶介と判明。白済 閣両が登場。】

75:阿合 哀 ◆DniA.t9cN6
10/06/29 23:10:38 O
「すみません……ちょっといいですか……」
後ろからいきなり話し掛けられる
哀は驚き後ろを振り向くとスーツ姿の男性がたっている
そしてその男性はオーラを纏っていた
哀は跳んで男性から距離をとる
「そんなに警戒しないでください」
「いきなり後ろに立たれたら誰だって警戒しますよ」
そう、いきなりだったのだ
哀は周りにオーラを纏った人間がいないか常に確かめながら歩いていたのだ
つまりこの男性はものすごい速さで動いたか何らかの方法でオーラもしくは自分自身を隠していたのである
「少し聞きたいことがありまして」
「何ですか……」
「阿合哀という女性を知りませんか」
自分の名前が出され驚く
「知ってますよ」
「本当ですか?
それではお話を……」
「その前に……あなたは誰なんですか」
「それは……言えません……今は
うかつに話すと機関に見つかるんでね……」
「見つかったら……」
「殺されます」
少しの間の沈黙が流れる
「ここじゃなんなんでとりあえず話せる場所に行きましょうか」
哀もこの男性に聞きたいことがあったので男性の提案にうなずく

76:阿合 哀 ◆DniA.t9cN6
10/06/29 23:10:55 O
――とある喫茶店
「それで本題に入ってもいいですか」
「その前に私からも聞きたいことが」
「何ですか、答えられる範囲でなら答えますよ
情報のギブアンドテイクですね」
「オーラとか能力とかについて教えてほしいんです
あと機関についても」
「……いいでしょう」
男性は一瞬ためらうが答える
そして説明をはじめる
「まず、オーラとは生物なら誰もが持っている特殊なエネルギーのことです
そしてオーラをうまく使うことができるのが異能者です
異能者は他人のオーラを視認したりオーラを纏って自分の身体能力をあげたりできます
そして人によってはそのオーラの性質を物質化したり飛ばしたりすることができます
それが能力です
そして機関は正確にはカノッサ機関といい、化身を探している秘密結社です
今、角鵜野市をうろうろしてる怪しいやつらが機関の人間です」
「化身って何ですか」
「化身とは始祖の血を色濃く受け継いだ特殊な能力のことです
始祖はいろいろ説がありますが世界で最初の異能者と言われています
そして近々この角鵜野市で化身が覚醒めるそうです
機関はその化身を今必死になって探しているというわけです」
「なるほど……」
「これでいいですか」
「はい……」
「それで……阿合哀さんはどこに……」
「私が阿合哀です」
「ふむ……なるほど……」
「あまり驚かないんですね」
「まあ想定内です」
「ところで少しくらいあなたのことについても教えてくれていいんじゃないですか」
「そうですね……
私、乾 大輔と申します
アソナというグループに属しております
あなたの父、阿合 昭も同じアソナに属しているんですよ」
「私の父が……」
父の名をあげられ再び驚く
「一緒にアソナに来ていただけませんか」
「父に会えるんですか」
「ええもちろん」
「じゃあ……行きます」

【阿合 哀:乾 大輔についていく】

77:黒部夕護 ◆9DmPnTSErk
10/06/30 07:53:10 0
>>69
「…貴方が僕たちに攻撃してこないなら、僕達は貴方の敵ではありませんよ」

その言葉を聞き、夕護はいくらか表情を緩めた。…つもりだが、恐らく虹色達にはわからないだろう。

「…そうか。安心してくれ、こちらにも攻撃の意思は無い」

そういい、住宅の壁にもたれる。

「この傷は…影使いの能力者から受けたものだ。中々手強い…気をつけてくれ、お前達も能力者なら、恐らく攻撃の手が迫ると思う」

夕護の周りに直方体の黄色に光る障壁が展開される。障壁から発される光はゆっくりと彼の傷に染み込んでいくように見えた。

「この町に、どうやら能力者を狙うテロリストのような輩が潜入しているようだ。目的は解らんが…」
「…ところで、お前達は戦えるのか?」

【黒部夕護:虹色兄弟に質問する】

78:海部ヶ崎 綺咲@代理
10/07/02 01:22:50 0
>>73
海部ヶ崎が敗れ、氷室が立ち去ってから約一分後。
血に伏した動かぬ人間と、砕けて破片となった刃が周囲に飛び散った、この殺伐とした空間に新たな人影が加わる。

「お、あれが回収対象か?」
「ん……そうなんじゃねーの?」
血に沈んだ体を見つめながら公園に進入する二人の男。
二人の容姿はどこにでも居そうな、ただの大学生であった。
片方の男が持っている大きなゴルフバッグ以外は。
「うぁ、マジで人が死んでらぁ。おっかねーの」
「んなこと言ってねーで、とっととバッグに死体入れろよ」
彼らは機関のためにこのように、戦闘のあとを隠すために派遣された人員である。
だがしかし、“彼らにその自覚は無い”。
機関の精神干渉系の異能力者によって作られた操り人形―通称『デバッガ』と呼ばれるが、もとは……いや今もただの一般人だ。
オーラを使えなく、戦闘もできない。そんなデバッガ達は雑務をさせられるために機関に利用されている。
主な仕事は、死体を片付けて血を適当に消し、周辺の戦闘の痕跡を抹消する。自覚無く。
仕事を終わったら、あとは適当に記憶を改竄されて自然にもとの生活に戻る。記憶無く。
あらかじめプログラムされた仕事を、その場に近いものが処理する。そういうシステムなのだ。
これは機関が今回の作戦を隠密に済ませるために講じた手の一つだ。
現在、この街には莫大な数のデバッガが存在し、知らず知らずのうちに機関に利用されている。
ただ、それだけ膨大な数の人間を操るため、デバッガ達の作業内容(手順、時間、確実さ)は本人の性格や思考回路に頼ることが多いのが、玉に瑕だ。

黒系の服を着た男が、周辺の刃を集め始め、白いTシャツを着た男が海部ヶ崎の体に近づいた。
「……うわ、こいつまだ生きてるよ」
「マジかよ」
彼らはどうやら、あまり良いデバッガではないらしく、早々に作業の手を止めた。
「こんなに血ぃ流してるのに?」
「いや、この血溜まりさ、薄く広く広がってるから、あんま出血してねーんだと思うよ」
「それにしても、頑丈だろ……で、どうするよ?」
       ヤ
「そりゃー……殺っといた方がいいだろうよ」
「そうか」、と黒服の大学生はたった今回収したナイフを逆手に握り締め、一瞬の迷い無く振り下ろした……が、その手を何者かが掴んだ。

「おっと、女の子の柔肌にンナ事したら、アカンよー」
「んな!? なんだよ、お前!!」
二人の大学生達の横にいきなり見知らぬ男性が立っていた。
二カッとした張り付いたような笑顔に、どこの国のものか分からない奇妙な模様の付いた半纏を着た男が。
全身から醸し出している雰囲気は、まるで胡散臭さを凝縮したような感じだった。
黒服はすぐに、手を振りほどこうとしたが何故だか力が入らない。
いや、むしろどんどん弱まっていく感じだった。
ドサ、と黒服の青年はそのまま海部ヶ崎の様に倒れてしまった。
「おい、どうしたんだよ!!」
「まぁ、そう怯エンといてーな。痛いモンちゃうし」
白いTシャツの男が反応できない速度で、その頭は男に鷲掴みにされた。
「ほな、オヤスミな」
「あ……あぁああ…」
白いTシャツの男も黒服に続くように、その体は地面に崩れ落ちた


79:海部ヶ崎 綺咲@代理
10/07/02 01:44:59 0
「さて、と。キサちゃんとの久々の再会がこんな大ピーンチな状況なのは残念やけど……」
見た目では中年に成りかけ始めた年齢といった半纏男は、年齢にそぐわず肌つやが無駄に良いその顔を海部ヶ崎の傷に近づけた。
「とりあえず、止血しとかんと、こりゃマジでヤバイわ」
出来るだけ揺らさないよう、その血だらけの体を仰向けにして、そのままお姫様抱っこでベンチに運んでいく。
「うつ伏せで倒れタンのが幸いやったな。ま、キサちゃんが頑丈だったから、この出血量で済ンダンやろうけど……」
ベンチにゆっくりと海部ヶ崎の体を下ろして、上着(大学生から剥ぎ取ったもの)を枕にした。
「さて、どんくらいオーラを送ればいいやろ? あんま多すぎても負担になるやろうし」
海部ヶ崎の負傷とは裏腹に、軽い感じに独り言を呟く半纏男。
彼がオペをするときの医者のように両手をあげると、そこにオーラが充実していく。
「んじゃ、こんくらいでいっか」と言い終わると同時に、その手を前に向けた。
触れても居ないその手から、徐々にオーラが海部ヶ崎の体に行き渡って行く。
行き渡ってから数十秒後、傷は塞がり、血の流れは外に漏れることは無くなった。
「止血はOKっと。もう少ししたら、目ぇ覚ますやろ」
歌うようにそう呟くと、彼はオーラを送るのをやめて目覚めのあいさつをどうするかを考え始めた。

【海部ヶ崎 綺咲:公園で半纏男から治療を受ける】

80:虹色 優 ◆K3JAnH1PQg
10/07/02 13:42:08 0
>>77
「この町に、どうやら能力者を狙うテロリストのような輩が潜入しているようだ。目的は解らんが…」
その言葉を聞き、少し深刻な表情になる虹色兄弟。
「…ところで、お前達は戦えるのか?」
「「「ええ、一応戦えますよ」」」
見事にハモる三人。流石兄弟といったところだろうか。
「僕はこんな具合です」
画用紙にツバメの絵を描き、飛ばしてみせる優。
「僕は…」
そういってキーボードを取り出し、ゴ○ラのテーマを演奏する詞音。
すると何処からかゴ○ラが現れた
「…とまあ、こんな感じです」
しばらくするとゴ○ラは消えていった
「僕は…こんな感じです」
御伽はヘンゼルとグレーテルの本を鞄から取り出し、パラパラとめくり始める。
すると目の前にお菓子の家が出現した。
そして、御伽が本を閉じるとお菓子の家は消えていった
【虹色兄弟:黒部夕護に能力を披露】

81: ◆DniA.t9cN6
10/07/02 21:55:50 O
――アソナの本拠地

「ここがアソナの本拠地です」
乾について歩く哀
しばらく歩くと部屋につき、椅子に座ることをすすめられる
哀は素直にそれに従い椅子に座る
「あの……父は……」
「あなたの父なら今出かけてますよ
あなたを捜すためにね
他にも何人かあなたを捜すためにでてるんですよ
電話で見つけたということは伝えたので皆もうすぐ帰ってくると思いますが」
乾は立ち上がり「コーヒーでも入れましょうか」と聞いてくるが哀は「結構です」と断る
乾は「ジュースのほうがよかったですか」と冗談っぽく言うが哀は真剣な顔で質問を投げ掛ける
「私を捜していた理由は何なんですか」
「そんなに急がないでもいいじゃないですか
まずは落ち着いてから……」
「教えてください」
哀は乾の眼をじっと見る
「それは……」
乾は哀の後ろの方に視線をうつす
「あなたの父に聞いた方がいいんじゃないですか」
哀は一瞬その言葉が理解できなかった
そして哀が後ろを振り向くと、そこには一人の男性が立っていた
その顔は、はっきりとは覚えていないが雰囲気だけは覚えている
その髪型も、体付きも、立ち方も、なんとなくだが覚えている
「哀……」
「お父さん……」

【阿合 哀:父親と再会】

82:阿合 哀 ◆DniA.t9cN6
10/07/02 21:56:51 O
名前忘れか……

83:黒部夕護 ◆9DmPnTSErk
10/07/02 23:33:18 0
>>80
三人の能力を見て、あらかた感覚で理解する。
三人とも兄弟という事もあり全員同タイプの能力、何らかの事象をそれぞれの媒体を用いて具現化する。

「なるほど…な。面白い能力を持っているようだ…攻撃力の程は解らんが、応用性に優れている。」

優に向かって告げる。

「私は黒部夕護という。障壁を使う能力者だ。能力の特性から、主に『護る』戦いを得意としている。」

口の端を僅かに上げて笑いかける。

「君達は…そうか、虹色兄弟…優、詞音、御伽、か。…非常事態だが、よろしく頼む」

虹色兄弟の名前を聞き、そして首をこきっと鳴らす。
いつの間にか腹の傷は先程よりも小さくなっており、出血も収まってきているようだ。
周りを取り囲む黄色い障壁は溶けるように無くなっていく。

「本題に入ろう。…敵の目的はまだ解らないが、敵の行動から相当な被害が出ていると思う。
狙われているのは恐らくこの町だけだろう、つまりこの町でなければならない『何か』があるということだ。
目的が解らない今、不用意に戦うことは避けたい。私にこの傷をつけた敵の能力者も、更に上がいるような口ぶりだった。
次出会って無事に済むと考えるのは少し甘いだろうからな。」

「当面集めたいのは情報だ。何の為に能力者を襲っているのか、何故この町なのか、知らなければいけないことがたくさんある。
お前達は何か知っていることは無いか?」

【黒部夕護:虹色兄弟と情報を共有しようとする】

84:氷室 霞美@代理
10/07/03 17:28:53 O
「─あぁ、さっきまで妙な娘と闘ってたところさ。
 お前のスキャナーにも、南のACU-276地点で反応があっただろ?」

先程の公園からざっと1km東に位置する海に面した廃ビル─
そこの屋上で、海の潮風にその青い特徴的な髪をサラサラと靡かせながら、
一人ぶつぶつと呟く氷室の姿があった。
誰もいない屋上で、肩から出血した女性が、顔に変な機械をつけて独り言を呟く……
もし誰か見ている者がいたら、何とも薄気味悪い光景に見えることだろう。
しかし、周囲には誰もいないとはいえ、氷室は決して独り言を言っているわけではない。

「ああ、やたらでかい反応が二つな。その片方がお前だったのか?
 フッ、まぁそんなところだろうとは思ったがな」

氷室の顔に装着されたスキャナーから少々斜に構えたようなクールな男の声が漏れる。
スキャナーについている通信機能を使い、会話していたのだ。
相手は当然同じカノッサの人間。それもただの構成員ではない。
『ディートハルト・アイエン(藍園)』─日本人とドイツ人の血を引く異能者であり、
『冥界の傀儡師(ハデスマリオネイター)』の異名をとる四天王の一人である。

「しかし、お前が闘っていたその娘は、一体何者だったんだ?
 俺のスキャナーが故障していなければ、その数値は確かに2000を超えていた……
 カノッサの戦闘員でもない小娘にしては異常に高い数値だ」
「妙なのは数値だけじゃない。あの娘はカノッサのことも、『無間刀』のことさえ知っていた」
「なんだと? 『無間刀』についてはカノッサでも上級以上の者でしか知りえぬことだ。
 一体どこからどうやってそんな情報を……」
「さぁね。結局、正体もわからずじまいさ。
 ただ、筆頭が言うには、少なくとも同じようなレベルの使い手はまだ他にもいるらしい。
 ディー、お前も気をつけた方がいいんじゃないか? 油断するとその首、危ないかもね」
と氷室が鼻先で笑うと、一方のディートハルトも「ククク」と笑い声を漏らした。
「冗談を言うな。中級を圧倒できるレベルだろうが、所詮この俺の敵ではないさ。
 そいつらもいずれそれを思い知るだろうぜ」
「相変わらず血の気が多い奴だな。ま、お前が張り切ってくれると私も楽ができるからいいけど」

「おっと、そろそろ通信を切るぞ。油を売ってるとまた筆頭に言われるからな。
 とその前にだ、白済の爺さんから秘密裏に新たな命令が下ったそうだが、聞いたか?」
「何だって?」
「筆頭は思ったように戦果が出ぬ現状にお怒りのご様子。
 事後処理はワシが受け持つ故、これまで以上に徹底的に、無差別にやることを許可する。
 ……だ、そうだ」    アイツ
「……フン、相変わらず雲水も気が短いね。子供の時と変わってな─」

突如、ドーンという爆音が響き渡る。
爆音の方向を見れば、東地区市街にある建物から赤い炎と黒煙がもうもうと立ち昇っている。
それは、カノッサが本格的な無差別殺戮に乗り出したことを示す、合図であった。

「……ククク、部下どもも発破をかけられてその気になったか。
 化身を捕獲した頃には、この街は消えてなくなってるかもしれん。
 こりゃあ爺さん、自分で言い出したこととはいえ、処理が大変だろうぜ。同情するねぇ。
 お? 爆発に刺激を受けたか、早速あちこちで強い異能が発生し、動き出したようだぜ。
 さぁーて、ゴキブリ狩りに行くとするか……!」
というディートハルトの嬉々とした声を残して、スキャナーは交信を終了した。
「……」
いつもの様にその表情に変化はない氷室だったが、
悲鳴と絶叫の入り混じる炎の色を映し出すその瞳は、どこかおぼろげに見えた。

【氷室 霞美:現在地、東地区に佇む廃ビルの屋上。】
【四天王の三人目の名は『ディートハルト・アイエン』と判明。カノッサの攻撃が一層苛烈になる】

85:阿合 哀 ◆DniA.t9cN6
10/07/03 23:18:31 O
阿合哀の父、昭は哀に抱きつく
しかし哀はそれを拒み腕をはじく
「そう……だよな……」
昭が少し寂しげな表情を浮かべる
「違う……違うの……
私の涙が……傷口にかかっちゃだめだから……」
哀の眼からは涙がこぼれていた
そして昭の体には小さな傷がいくつかついていた
「その傷……どうしたの?」
「ああ……機関のやつらと少し戦ってな……」
二人とも涙声である
「ごめんな……今まで一緒にいてやれなくて……」
「……うん……」
哀の涙が少し落ち着いてくる
そして哀が自分が捜されていた理由を聞こうとしたとき
「すみません、緊急事態です」
乾が横から話し掛けてくる
乾は哀と昭が再会の感動に浸っている間に連絡をうけていたらしい
「機関がついに本格的に動きだしたそうです」
「そうか……ここもスキャナーの通じない加工をしてあるとはいえそのうち危なくなるな……」
昭の表情が一気に厳しくなる
「哀……時間がない……
手短に話そう……私たちが哀を捜していた理由、そして哀の役割を」
その言葉を聞き、哀も真剣な表情になる
「まず、私たちアソナはもともと全員機関の人間だった
私たちは皆、機関に騙され機関の本当の目的とは違う目的を聞かされていたんだ
そしてある日私たちは知った
機関の本当の目的を
化身を自分たちの手に納め、世界を支配しようという計画を
そして私たちは反抗したんだ
もちろん機関は裏切りを許すはずもなく私たちを殺そうとした
いや今でも殺そうとしている
だが私たちは阻止しなければいけないんだ、機関の計画を
だから私たちは逃げた、全力で
そして機関の計画を止める方法を考えた
私たちはひとつの方法を見つけたんだ
それは『人工化身』をつくりだし、機関と戦うことだった
そして調べると『人工化身』をつくるには哀の体が必要だとわかったんだ
つまり哀には『人工化身』の体になってほしいんだ」

86:虹色 優 ◆K3JAnH1PQg
10/07/04 14:27:10 0
>>83
「当面集めたいのは情報だ。何の為に能力者を襲っているのか、何故この町なのか、知らなければいけないことがたくさんある。
お前達は何か知っていることは無いか?」
「知ってること…ですか…」
優はしばらく考え込み、氷室に襲われたときのことを思い出す
「そうですね…小学生達を襲う怪しい奴を追い払ったら、女性が現れて…
『私が何者か、その質問に対して言えることは一つ。私はあなたの命を狙う敵だということ。
 お解かり? 解ったなら──初めから全力でかかってきな。
 万が一にも生き延びたいなら、あなたはそうするしかない……』
って言って…僕が鳥を具現化して応戦したらオーラで簡単にはじかれたので
恐らくかなり高レベルな能力者だとは思うのですが…」
もう少し考え込み、何かを思い出したように顔を上げ、
「あ、そういえば道を歩いてる時に少しその人の独り言を聞いたのですが…
確か『化身』がどうとか言ってたと思います…」
「…でもこれだけじゃなんともいえないですよね…」
しばらく表情を暗くする優
「…そうだ! 貴方、携帯持ってますか? 急なことで巧く情報が集められなかったもので…
ですから、お互いに何らかの情報を得たらそれを伝え合うというのはどうでしょう?」
【虹色優:携帯を鞄から取り出し、番号の交換を持ちかける】

87:赤月怜 ◆KvtDeyvrJ2
10/07/04 21:34:31 0
>>84
道を歩いていた怜は突然止まった。
「良い…匂いがする」
肉体が人間の枠を超えている怜は街中からする血の匂いの中からとても香ばしい血の匂いを嗅ぎ分けた。
「先程の奴らとは別格だね。でも…飲みたい」
突如怜は走り出す。屋根の上を匂いの強い方へ最短距離で跳ぶ。
街の周りで爆音が響く。だが彼には関係無い、此処は彼の住む場所では無いのだから。
前方を見れば屋根の上で黒服が拳銃を構えていた。無意識に自分のオーラの性質を元に戻していた様だ。
「そこの男、止まれ!」
黒服が喚く。止まる?馬鹿かこの男は。こんな良い匂いが眼と鼻の先にあるのに止まれる物か。
そう心の中で毒づくも怜は何もしない。
「チッ!」
男が銃を撃つが気にしない、怜には頼れる仲間が二人いる。
怜の頼れる仲間は己の主の期待通り働いた。
【シャドウ】と呼ばれた怜の影が黒服の背後に出現し円錐状に形を変え黒服の腹を貫いた。
【シャドウ・ブラッド】と呼ばれた赤い影の様なモノが怜へ迫る弾丸を全て弾く。
黒服が屋根から落ちていくのには眼をくれず怜は屋根を跳びながら再び自分のオーラを変質させオーラを隠す。
匂いの発生場所の詳しい探索には心配は無い。【シャドウ】が探している。
【シャドウ】達には指示を出している。
【シャドウ】は周りの探索と敵遭遇時は攻撃。新たに血の匂いの発生場所の特定の三つ
【シャドウ・ブラッド】は怜の影に扮し、怜を守り、怜の周囲に近づいた敵への攻撃の三つ。
近くの廃ビルに黒く細い柱が立った、【シャドウ】が血の発生場所らしき所を見つけたらしい。
怜は大きく跳躍すると黒い柱の隣へ降りた。
そこには肩を怪我した青髪の女性が居る。
「そこの人、少し良いかな?」
突如話しかけた怜を見て青髪の女性がほんの少し驚いていた。
「顔も可愛いね、パーフェクトだ。」
女性に近づきながら怜は呟いた。
「君の血を飲ませて欲しいんだ。」
普段通りの温和で和やかな表情で怜は言った。
【赤月怜:カノッサ中級戦闘員一人に勝利。その後氷室霞美に血を要求】

88:氷室 霞美@代理
10/07/05 22:09:01 O
>>84
炎─それは氷室にとって呼水。
心の奥底に封印した、かつての記憶を呼び覚ます、呼水でしかない。
絶え間なく鳴り響く銃音、人々の悲鳴と絶叫、そして焼かれゆく─

「……クッ」
氷室は目頭を押さえ、肩を震わせながら脳裏に浮かぶ幻影を懸命に振り払う。
「久々に……きたか。ようやく克服できたと思ったんだが……」

目頭から指を離した時には、氷室は既に平常心を取り戻していた。
それまでにかかった時間はほんの数秒と言ったところだろうか。
しかしその間、スキャナーが一瞬だけ迫り来るオーラを感知していたことに、彼女は気がつかなかった。

「そこの人、少し良いかな?」

突然の背後からの声に、氷室はいつもの余裕の表情なく、驚いたように振り返った。
と、そこには、黒いワイシャツにジーンズを穿いた、若い男の姿。
「顔も可愛いね、パーフェクトだ。」
ナンパでもするかのような台詞を吐きながら近付いて来る男には、
依然としてスキャナーは何の反応も示さない。
だが、かといって一般人ではないのは明からである。
というのもこの廃ビル、老朽化のため途中で階段が崩れており、
屋上まで一般人では決して登ってくることができないからだ。
(異能者か……。しかし、スキャナーにまるで反応がないのはどういうことだ……?)

疑問を感じている氷室に男は和やかな表情のまま続けざまに言う。
「君の血を飲ませて欲しいんだ。」
「フッ……」
氷室は表情を変えずに鼻で笑って見せた。
果たして、ここで「はい、わかりました」という奴がいるだろうか?
力づくを前提にした要求以外の何物でもないだろう。
つまり、事実上の宣戦布告である。少なくとも氷室はそう解釈した。

「『お前を殺す』と、なぜストレートに言わない? 私は回りくどい奴が嫌いでね」
瞳孔が見る見る開いていき、目つきが一層の鋭さを増す。
遥か格下の相手ならばそれだけで威圧され畏縮してしまうところだろう。
だが、彼は違った。それは彼の実力がそこらの雑魚とは違うという証明である。
氷室はまた鼻で笑った。

      私ら
「何だかカノッサと同じ臭いがするよ、お前。どうやら立場は違えど、生きてきた世界は似てるようだね。
 だが、だからこそ、私らにとっては危険だ。─お前は殺すよ」
両の指から、鋭利な爪が形成された。

【氷室 霞美:闘いを開始する】


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