10/06/17 22:49:58 0
>>205
>「詩人になる手っ取り早い方法を知ってるか? 今すぐ食堂車に引き返して
>転がってるボトルに片っ端からキスしてやればいい。俺の恋人達は奥の厨房の冷蔵に
>監禁されちまったから、浮気はバレやしないだろう」
「生憎、私は非常時に酒を嗜む趣味はありませんのでねぇ……遠慮させて頂きますよ。
あ、それと。先程の手帳の件ですが―」
懐から1枚の新聞の切り抜きを見せる。
「列車の整備員、立て続けに謎の失踪」。
「ご存知あったかもしれませんが、一応。私は刑事なもので、こういう
報道には逐次目を通していますのでね。ここ数週間の間に、数名の作業員が
原因不明の失踪をしているというわけです。
そして、この手帳。」
御剣から手帳を拾い上げ、最後のページのよこの名前欄を指差す。
「出雲太陽。これがこの手帳の持ち主でしょうねぇ……そして、
これが5日前の夕刊の社会面です。」
”30代男性 不審死”
「彼は鉄道会社の作業員としてここ半年以上はある巨大なプロジェクトに
関っていたそうですよ。彼の名前は、そう。
出雲太陽です。」
右京は微笑を浮かべると、バーテンダーと御剣の方を見た。
「この事故と、謎の失踪。そして手帳の持ち主の不審死。
繋がりが無いとは言い切れませんねぇ。
それに、御剣君の指摘した”2階”という記述も気になります。」
【手帳の持ち主について述べる、御剣の疑問を同じくバーテンダーに向ける】