10/01/23 01:12:19 0
~>>18の続き~
カレイド「怖いのかい、ザイム。足が震えてるよ。」
ザイム「・・怖い。けど、これで負けて全てを失う方がもっと怖い!」
カレイド「…。」
俺は全てを集中させた最上級炎系呪文の詠唱に入る。
カレイド(怖い、か。…その感情が余から消えて何百年経つかな?)
ザイム「ファイナルバースト(最上級炎系呪文)!!!」
カレイド「…万物を凍らせる大いなる力よ、ファイナルフリーズ(最上級氷系呪文)!」
二つの力が解き放たれ、交じり合う。・・灼熱の炎が凍らされていく!?
カレイド「常識を超越出来る者が魔神だねー。辺りを燃やし尽くすだけが能の炎系呪文に、
永遠に美しき情景を留めておける氷系呪文が敗北するわけが…!?」
ザイム「俺は静止の世界を求めない!」
徐々に凍りついていた炎が再び燃え盛る。俺の呪文の威力を俺の心が押し上げた。
カレイド「…余が愚かだったかもね。ザイムの炎は「生命の輝き」。
それを凍らせてしまっては、美を壊すのと同じ事。…美しいよ、ザイム」
ゴオオォォォォォォォォォォオ!!!
激しい音と共に俺の炎は一直線に駆け抜けた。俺の魔力が勝ってたわけではない。
最後、カレイドが意図的に氷術の威力を弱めたから・・俺の炎術が勝っただけだ。
俺は皆との約束通り勝った。が、嬉しさとは違う涙が目から溢れた。
~続く~