10/01/29 11:32:50 0
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>「失礼しました…人違いです。」
「いや、間違えておらぬ。妾は秋葉原流GSのカフェでこっちは妾の師範じゃ」
>『簡易測定・開始・シマス・60.39…・70…・此ノ方達・GSノ・可能性・確率97.28%・デス』
「霊的機械人形……すごいのう!」
>「ここで除霊した分は別料金としてお支払い致しますが…如何でしょうか?」
「話は後じゃ。まずはこの状況をどうにかせねば」
「敵役だから負け続けなければいけないなんて誰が決めたでござる!
正義の味方になりたいでござる!」
そうしている間にも、負け続けなければならない運命に疑問を感じテロを起こした怪人が魂の叫びをあげている。
はて、最近似たような話をどこかで聞いたような。
「あーっ! テロ魔族に操られてるのではないか?」
カフェが師範に小声で尋ね、師範が対処法を分析する。
「直接操られてるわけではなさそうにゃ。
あの着ぐるみはきっと本当はヒーローをやりたいのに怪人しか出来にゃい事に不満を抱いていた……。
それがテロ魔族の思念の影響を微妙に受けて悪霊みたいになった可能性はあるにゃ」
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気づくと、牧街ヨガレッドが手際よく怪人の羽をもぎ取っていた。
「よし、あの手でやってみるとしようぞ。名づけて鞭の後に飴作戦!」
要するに痛めつけて力の差を見せ付けた後に優しい言葉をかける作戦。
「ヨガホワイトロリータ参上!」
良く分からないヒーロー名を叫びながらステージに躍り出て、怪人に語りかける。
「誰でござる! お前も拙者を痛めつけるでござるか!?」
「お兄ちゃん……いっつも負けなければいけないなんて辛かったよね……」
魅了の術はヲタ属性持ちか妹属性持ちにしか効かないことになっているが
ヒーローショーの出演者をやっているぐらいだから
ヲタク方面に少しは興味があるだろうと思っての賭けである。
「うるさいでござる。お前に何が分かるで候!」
突っぱねているように見えるが、明らかに動揺している。
続いて、ボロ雑巾のようになって倒れている当初のヨガレッドに目を向ける。
「お兄ちゃん、怪人さんの話を聞いてあげて。
話し合えば怪人とだって分かりあえるかもしれないじゃない!」
「なんだって……? 怪人と分かりあえるなんてそんなことが……」
こちらにも魅了の術が少しは効いたようで、しばし見つめ合うヨガレッドとどくろハムスター。
なんともいえない空気が場を支配し、観客が息をのんで見守る。