08/12/16 22:42:12 0
着弾して火は燃え上がっている。命中した…かな
確かに炎の中心でアイツは燃えていた。
「ふう…面白かった…けどぉ私の…勝ち…フフ」
与一の顔は僅かにだが微笑んでいるようにも見えた。
安心しきって最後にもう一度アイツの方を見ると――
火の中心には燃え盛っているアイツの衣服だけ。
にやけた顔の男も一緒にいた男もそこにいなかった
「消えたぁ…?骨が残らないのはおかしいし、もしかしてぇ逃げられた…?ということは…私の…負け…」
顔を引っ込めてその場に膝を突く。その仕草は機関の狙撃者ではなく、ただの少女の仕草だった。
「私の負けだよ…アイツらには逃げられたし…」
四つん這いの状態からもう一度地上を見下ろす。
すごい光景だった。お互いに顔も知らない者同士なのに火を消す為に団結して消化している。
与一の頬を涙が濡らしていく。一人の少女の泣き声は夜空に響いた。
―10分後
弓を片手に夜食のメロンパン(カスタード)を頬張りながらグルグルと歩き回っている。
「地上は面白いねぇ…私の想像を上回るくらい面白い…」
なのに…私は偉い人の指示でただ誰もいない屋上から一方的に打っているだけ。
ここはつまらない。私も地上に帰りたい。暖かい布団で寝たいな。戦いたいなぁ…
「…私をここから連れ出してくれる人来ないかなぁ…」
それにしても…おまけの方…私の事をすごくえっちな目で見ていたなぁ
次、あの顔見たら飛竜使わないで素手でぶっとばそうと思う。うん
【ナガツカインテリジェンスビル屋上】
【クロノに逃亡される】
【オマエには気付いていない】