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>>232>>234
>「─店長は戻らず、店内では殺人か……。いよいよこの店の未来は暗くなってきたな」
「!」
だが、握手は後回しとなってしまった。
後ろから聞こえてきた言葉に、思わず振り返って手が引っ込んでしまったからだ。
そこに立っていたのは氷使いの男……また来たのか。
>「力を貸して欲しいなら俺が貸してやってもいい。どうやら俺と目的は同じようだからな」
「……聞いていたみたいだな」
俺は聞くように呟いた。氷使いの男は答えるように頷く。
「まあ仲間が増えるのは良いことだ。過去の事は忘れる事にしよう」
俺は竦めるようにまた呟いた。氷使いの男はどうなんだろうか。
俺と仲良くできるのかな、こいつは。
……ん、待て。氷使いの男以外に、気配がもう一つ。
この身に覚えのある気配……これは……この人物は……まさか!?
俺は入り口に駆け寄り、ドアを開ける。すると、やはりと言うべきか俺の予想通りの人物が其処に立っていた。
「アニキ!?」
「久し振り……と、言うべきでも無いだろうな。
俺とお前は一昨日に一度会っているからな」
「なっ……あれはやっぱりアニキだったのか……」
認めたくは無かったが、これでもう認めるしかない。
やっぱり廃校で出会ったのはアニキだったんだな……
「まあ元気でやっているようでなによりだ。唯一の家族だからな」
いきなり俺の前に現れたアニキ。
一体何の目的が……ただ単純に、俺に会いに来ただけか?
何故、あの死体に反応を示さない?俺の中に疑惑が渦巻いてきた。
「それより、何をしに?」
「……大事な話をな。
そこのお前たちも、聞くなら聞くと良い。機関に立ち向おうとしているんだろう?」