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ハッキング作業にかかると、アンジール、エル、コウキがそれぞれ周辺警戒に当たる。
その様子を見ながら大きく息を吐く。
それぞれ損害や弾薬消耗が少なくない。
【本当の意味での入り口】に辿り着くまででこれなのだ。
これから先、どれほどのものが待ち受けているかはわからないが、かなり不安な状態であるといわざる得ない。
だが、それでも俺はそれ程不安を感じていなかった。
ここまで来るのに各自連携も出来てきており、なお集中力もかけていない。
安心して背中を任せられる、という信頼感も生まれていたのだ。
ハッキングをはじめて数分後、メインモニターに閃光が走った。
「っち!ヘッジホッグが!くそっ!」
モニターにワイバーンをパージするヘッジホッグの姿が映っている。
敵がどこからどれだけ来ているのか。
全エネルギーをハッキングに向けている今、俺は知る術はない。
ここの辺りだと、スフィンクスやミカエルが出てきてもおかしくないのだ。
だが・・・いや、だからこそ、俺は動かなかった。
背中を預けた以上、仲間を信じる。
たとえその先にあっけない死が待ち受けていたとしても!
俺の役目を果たす・・・!
「あと3分で終わらせる!それまで持たせてくれ!!」
全員に叫ぶと、俺は猛烈な勢いでハッキングを続けるのだった。