08/09/21 22:29:13 0
横穴の入り口でゴリラと共に銃を構え後続の三機を迎えるディープシーカー。
カーテンは一定場所に留まり、追撃の様子はないようだった。
まるで更に来る敵を待ち構えるように。
後続があるかは聞いていないが、こちらにとっては好都合な事だ。
あれだけ集合していればこれから先の遭遇確率は低くなる。
「よし、各自損傷をチェックしながら進もう。」
遅れた詫びを入れる二人に特に返事をしなかったのは、それが問題ないからだ。
それより今のうちに進んでしまったほうがいいというものだ。
横穴は大回廊に比べて狭いが、それでも1キロ近い広さがある。
ただ、ここから先構造が複雑になってくるので遭遇戦にだけは注意したい。
土偶ならまだしも、ハチドリタイプを相手にしては十分な間合いとはいえない。
進みながら通信回線を開く。
「さっきの戦闘でお前らが規格外な事はよくわかった。
ここから先は大回廊ほど広くないからな、味方を巻き込むほど広範囲な攻撃する時は必ずデータリンクしてくれよ。」
あえて言わないがコウキに向けての言葉だ。
あんなモンをここから先バカスカ撃たれてはたまったもんじゃない。
が・・・ここから先のレベルに行けばスフィンクスやミカエルだってでてくるだろう。
そうなればあの攻撃も必ずしも十分とは言い切れなくなるのだからな。
そうは思いつつ、コウキへの専用回線を開く。
「コボウズ、悪くない攻撃だったが、周りにも気を使ってくれや。
名前で呼ばれたいのならそのくらいは出来ねえとな。」
そうだな、確かに腹は立ったが、予告もしない不可視のエネルギー機雷だけで腹が立ったわけじゃない。
先行し、周囲との連携を考えない戦い方がミノタウロスのあいつと重なっちまったからだ。
いい歳してあれだが、どうにもならねえな、我ながら。
センサーの類を最大出力で張りながら、階層を下っていく。
「それにしてもあの洗礼の規模は驚いたな。
亡霊どもが混じってなかったのは幸いだったが・・・。」
一瞬の油断が命取りになる遺跡探索だが、神経を張り詰め続けるわけにも行かない。
神経を張り詰め続けると消耗も激しく、肝心なところで大きなミスをすることになるからな。
ここで少し話題を振ってみた。
【亡霊ども】というのは、遺跡探索に来たが、逆に遺跡に取り付かれてしまった探索者のことだ。
有名どころとしては【不眠者】こと、インソムニアだ。
それに、恐らくはミノタウロスも・・・
ここから先どんな敵が待ち受けるのか・・・
そしてその最深部には何があるのか・・・
俺達は用心深く潜っていく。
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時間軸的には第四基地組みの少しまえ。
先行しているのは問題ないですが、ストーリー展開的にも少し先行気味。
という事で、第四基地の洗礼カーテンシーンが終わるまで、ちょっと幕間人間ドラマパートを入れてみました。
酒場や基地で駆け足しちゃいましたのでねい。
それと、インソムニアさんには感謝です。
>レオナさん
熱烈歓迎、いらっしゃいませ。よろしくね。
>ALL
荒らしに構うのも荒らし。
どんどん削除依頼出すので巻き込まれないように自重してくださいね。