08/04/27 16:09:29 0
しおれた青いバラが、俺にそっと囁き掛ける…
どうやら俺は、仕事に生きるべき男らしい。
皆からのアイデアは良いものばかりだったが、
中でも俺が特に気に入ったのは"青いバラ"だ。
遺伝子操作による花の色換えは昔から行われていた
事なんだが、その黎明期に於いて、青いバラは
絶対に作れないと言われていたらしい。
しかしその後の研究の成果により、遂に青いバラはこの世界に花を咲かせた。
この事に因んで、"ブルーローズ"という言葉には
"不可能を可能にする"事の隠喩としての意味もある。
そう、不可能を可能にする…。今の俺の恋にはピッタリだ。
ハーヴェイが、何をとち狂ったか俺達に花の事を訊いてきた。
何でも彼女にプレゼントするらしい。
訊く相手が根本的に間違ってるんだが、
あいつの腕前にはみんな結構助けられてる。
無下に見捨てるなんてマネも出来やしない。
仕方が無いから、一人につき一個、
アイデアを集めてハーヴェイに教えてやった。
パスワード…無意味な言葉の羅列ではない。丁とした意味在り。
我々の作り出す道…。振り返れば其処に花が咲いている。不可能を可能にする。