09/06/19 21:43:56
…うぬよ、帰り仕度にて佇むうぬよ。
引き際知りたるうぬを我は嫌いではない。
飲んで行かぬか。
>172 ミシャグジ様
すると…銀楼閣屋上にて日向ぼっこしていた我の頭上に！
落ちて参ったたたり生唾は、うぬのミスアグジ様かーっ！
総毛立ったぞ！
人の総毛立つとは訳が違うのである！
猫の我の総毛は文字通り、耳の先から尻尾の先までなのだぞ！
…然しながら空の上からオタマジャクシとは僥倖である。
古来より、空から海の物降り来る時天地鳴動し世相乱れる…と云う。
不運に塗れた此処大正二十年帝都では、これ以上の凶事は無きものと見受ける。
我はこのオタマジャクシ、天運翻り上昇の兆し有りの前触れと思いたい。
十四代目に命じ、このオタマジャクシを永らえさせてみようと考えている。
>174 番長
久方ぶりの異邦人である。
うぬは何処から参られたものか。
混迷の霧渦巻く百足ヶ路の途上にて、別世界から迷い込んだか。
霧とは不可思議な存在である…常世と闇夜を易々と結ぶのであるからな。
恐らくはうぬの世界も、霧に悩まされているのであろう。
心秘めたる想い人が如何なる奈々子かは存じぬが。
頃合見て、其の奈々子嬢の許に帰られたし。
赤レンガの細い辻路、踏外す事なきように祈っておる。
酒をもう一献、所望致す。
暫し味わう故、今宵返答は此処までである…。